自動車を購入する場合に多くの方が利用するローンと言えば「自動車ローン」です。

転職された方の中には通勤に自動車を利用しなければならなくなったことから、早急に自動車を購入したいという方もいると思われます。

しかしながら、転職直後に自動車ローンを申請して問題なく利用できるでしょうか。

そこで今回は、自動車ローンの審査と転職の関係を中心に、自動車ローンにまつわる数々の疑問について詳しくお答えして参ります。

自動車ローンの主な審査内容は?

自動車ローンでは具体的にどのような項目が審査されるのか、主な審査項目からご紹介することにしましょう。

年収

ローンを支払う上での主な原資となるのは年収です。

年収が低ければローンが利用できない、あるいは借り入れできるローン金額の上限がかなり厳しくなります。

自動車ローンの場合、 年収200万円を割るとローンを組むのがかなり厳しくなると言われています。

勤務先と雇用関係

勤務先として最も高く評価されるのが公務員で、次いで大企業、中小企業、個人事業主といった順序になります。

また雇用関係では正社員が一番高く、派遣やパート社員の方は評価が低くなります。

勤続年数

勤続年数は長い方が断然有利であり、自動車ローンの場合であれば最低1年以上必要と言われています。

ただし新卒に限れば、例外的に3ヶ月以上の勤務実績があれば融資してもらえる場合もあります。

居住形態と居住年数

持家と賃貸であれば、持家の方が評価が高まります。

賃貸は比較的容易に転居できますが、持家の場合は容易に転居できませんのでローンを支払わずにどこかへ雲隠れしてしまう可能性が低いと判断されているからです。

ただし、賃貸であっても居住年数が一定期間以上(一般的に最低1年以上)あればローン審査上特に問題ありません。

申込時の年齢とローン完済時の年齢

未成年は原則不可で、ほぼ例外なく親権者の連帯保証が求められます。

また自動車ローンを仮に7年で組むといった場合、金融機関によって異なりますが7年後に70歳を超えてはいけない等、完済時の年齢に上限があります。

上限年齢とローン期間から逆算し、それを超えない年齢であることが申込時の年齢条件となります。

他のローン利用状況と返済比率

金融機関側は年収に対するローン返済額がどれくらいの割合を占めるか、専門用語で「返済比率」と言われる比率を大変重視します。

既に住宅ローンやフリーローンなどを組んでおり、もし自動車ローンを組んだ結果、全てのローン返済額の合算が金融機関が上限と考えている返済比率を超える可能性がある場合には、自動車ローンは組めなくなります。

そのため、他のローンの利用状況も詳しく確認されます。

個人の信用情報(ローンやクレジットカードでの利用履歴や金融事故の有無)

仮に現在ローンを組んでいなくとも、過去にローンやクレジットカードで不払いや支払い遅延等の金融事故を起こしていないか、個人の信用情報についても審査されます。

ディラーローンと銀行の自動車ローンの審査内容は同じ?どちらが通りやすい?

車のローンには自動車販売会社であるディーラーがファイナンス会社経由で提供するディーラーローンと、銀行などが自動車購入用資金として融資してくれる自動車ローン(金融機関によっては「マイカーローン」等と呼称している場合もあります)の大きく二種類のローンがあります。

この両者には何か違いがあるのでしょうか。

「審査内容」と「通りやすさ」の観点から両者を比較してみましょう。

審査内容はおおむね同じ

個々のディーラーや銀行の審査をそれぞれ細かくみた場合には、部分的に多少異なる場合はあります。

しかしながらディーラー全体、あるいは銀行全体でとらえた場合では、審査項目上それほど大きな違いはありません。

どちらも同様な審査が行われると理解して構いません。

ディーラーと銀行であれディーラーの方が通りやすい

次に通りやすさですが,ディーラーローンと銀行の自動車ローンを比較した場合、ディーラーローンの方が通りやすい傾向にあります。

一番の理由はディーラーローンの場合、自動車の所有者がディーラーローンを提供しているファイナンス会社となることがあげられます。

自動車の所有権を持っていれば万一ローンを組んだ方がローンの返済ができなくなったとしても、自動車を比較的に容易に差し押さえできますし、差し押さえた自動車を売却すれば貸し付けた資金もある程度回収できる見込みが立つからです。

一方銀行の自動車ローンは例外的な場合を除いて「無担保」で融資を行うことになります。

そのため、ローンの返済が滞れば貸し付けた資金が回収できなくなるおそれが高まりますので、ちゃんと返済できる能力があるかどうか厳しく審査されることになるからです。

自動車ローンを通す為にやっておいた方良いことや知っておくべきこととは?

自動車ローンの審査内容やおよその条件はお分かり頂いたと思いますが、自動車ローンを申し込む前にやっておいた方が良いことがあるのか、あるいとすればどのようなことかお教え致します。

各ディーラーが提供しているローン商品について調べる。

自動車ローンなんて、どこも大差ないだろう・・・という考えは禁物です。

特にディーラーローンは各ディーラーによって、更には同じディーラーでも車種によってローンの金利や申込み条件などにかなりの違いが見られる場合があります。

従って、ディーラーローンの利用を検討している方は各ディーラーがどのようなローンを提供しているか情報収集を行い、金利やローン期間などの条件を調べ、事前に検討しておくことが大切です。

メインバンクを中心に銀行が提供している自動車ローンについても調べる。

銀行が提供している自動車ローンはディーラーローンほど大きな違いはないものの、銀行が異なれば金利も申込みできる条件なども異なってきます。

しかし手当たり次第に銀行の自動車ローンを調べても、無駄が多くなります。

有利な条件で利用できる可能性があるのは口座も持っている銀行の自動車ローンです。

中でも給与振込や公共料金の引き落とし口座などとしてメインで使っている銀行なら、金利を優遇してくれたり、審査に通りやすくなったりする可能性が高まりますので、メインバンクの自動車ローンは最優先で調べておくべきと言えます。

クレジットやローンの残債をできるだけ早期に解消する。

自動車ローンの審査項目にあったように、自動車ローンの審査は他のローンの利用状況も審査対象になります。

そのため、他のローンを一切利用していない状況にすればその分だけ自動車ローンを組める可能性が高まることになります。

カードローンなど他にローンを組んでいる方は、自動車ローンを申し込む前に一括返済するなどしてできるだけ早期にローンの残債を解消するよう努めておくことです。

尚、さすがに住宅ローンを一括返済することは難しいかも知れませんが、繰り上げ返済しておけばその分返済比率が低減しますので、やはり自動車ローンを組みやすくなります。

年収が低い勤続年数10年と年収の高い勤続年数1ヵ月ならどっちが通る?

自動車ローンをはじめとしたローンの審査項目の中で、特に転職に関わってくる項目と言えば「勤続年数」と「年収」です。

かなり極端なケースですが、仮に年収240万円だが勤続年数10年あるという方と、年収は1千万円が確定しているが勤続年数でまだ1ヵ月という方がマイカローンを申し込んだ場合、皆様はどちらが通ると思われるでしょうか。

答えは明白です。

勤続年数10年の方です。

例え年収1千万が確定していたとしても、勤続年数1ヶ月の方がローンに通ることはほとんどありません。

年収1千万が確定していると言っても、まだ1年経っていない訳ですから本当に1千万円を受け取れるかどうかは不明ですし、勤務実績が1ヶ月しかなければ今後その仕事をずっと続けていけるかどうかも「わからない」となります。

また、そもそもローンで問われる年収は新入社員を除けば前年の実績となります。

1千万円という年収を得て税金を収めた実績がなければ、ほとんど考慮して貰えないからです。

一方、勤続10年の方は同じ会社を辞めずに10年続けてきた実績があります。

そのような方なら今後もずっと会社を辞めずに働き続けること、同様な年収を今後も稼ぎ続けることが十分期待できるからです。

ただし、年収が低い分ローンを組める金額に上限はありますので、その範囲内においてローンを組む場合という条件は付きます。

転職後でも住宅ローンを組んでいると自動車ローンは通りやすい?

転職後でも住宅ローンを組んでいると自動車ローンを組みやすい・・・

こうした噂をネット上で時々見かけることができます。

もし事実であれば転職したばかりの方にとって朗報となりますが、果たしてどうなのでしょうか。

住宅ローンを組んでいると自動車ローンが通りやすいという噂が絶えない理由とは?

火のないところに煙は立たないと言います。

「転職しても」という部分を除けば、「住宅ローンを組んでいると自動車ローンに通りやすい」という噂は、実はあながち根も葉もない噂ではありません。

具体的な事例をあげて説明します。

例えば返済比率上、年間250万円のローン返済額までなら大丈夫と評価された方がいて、
その方は250万円ではなく、年間200万円のローン返済額で住宅ローンを組んでいたとします。

この場合、年間50万円までならローン返済額が増えても返済比率を超えません。

そのような方が年間50万円で5年返済、計250万円という計算で自動車ローンを住宅ローンを貸してくれた金融機関へ申し込んだらどうなるかということです。

ご存じの方も多いと思いますが、住宅ローンの審査の厳しさは他のローン審査の比ではありません。

その方はそうした厳しい審査に既にパスしているし、住宅ローンの方も一度も遅延することなく誠実に支払っている状況であれば、金融機関側の信頼は大変高い状態になっています。

また、融資を行った金融機関であれば返済比率にどれくらい余力があるかも当然掴んでいますので、他の金融機関以上にスムーズに審査が行われますし、尚且つ融資を受けられる可能性も高まることになります。

これが「住宅ローンを組んでいると自動車ローンが通りやすい」という噂の根拠です。

金融機関によっては返済比率に余力がある住宅ローン利用者などに対し、「車を買う予定があるならマイカーローンの利用しないか」と営業をかける場合もあるぐらいです。

ただし、この説明でお分かり頂いたとおり、誰もが通りやすい訳ではないことは踏まえておく必要があります。

「転職しても」が加わると「勤続年数」で引っかかてしまう可能性が増大する

では「住宅ローンを組んでいると自動車ローンが通りやすい」に「転職しても」が加わるとどうなるのでしょうか。

この場合にネックになってくるのが「勤続年数」です。

先ほどの事例同様返済比率で年間50万円余裕があり、住宅ローンも遅滞なく誠実に支払い続けている方が50万円☓5年で250万円の自動車ローンを申し込んだ場合であったとしてもです。

もしその方が住宅ローンを組んだ当時の勤務先と変わっていなければスムーズに審査が行われますが、勤務先が異なっていれば信用度はリセットされてしまうため、転職先の勤務実績を元に一から審査が行われることになります。

その結果、転職したばかりで勤続年数が0~数ヶ月という状況であれば、それがネックになってマイカーローンに通らない可能性の方が高いと言って良いでしょう。

金融機関によっては大目に見てくれる場合もある

但し、金融機関によっては、住宅ローンを誠実に支払っている方に限り、例えば転職先が同業種であり、転職後の収入もアップしている等、一定条件があれば転職して数ヶ月しか経過していない場合でも前向きに審査してくれる場合があります。

おそらく、こうした例外的ケースもあることから「転職後でも住宅ローンを組んでいると自動車ローンは通りやすい」との噂も生じたと考えられますが、全ての金融機関がそうした好意的な審査を行ってくれる訳ではありません。

また、大目に見てくれる場合があると言っても、返済比率に余裕があることに加え、転職先が同業種など対象となる方は更に限られます。

従って「転職後でも住宅ローンを組んでいると自動車ローンは通りやすい」は全く事実無根とまでは言えませんが、ごく一部の方に限られた話であり、誰にでも当てはまる話ではないというのが真相となります。