私は中国で13年間仕事をしてきましたが、今回はその中で感じた中国で働くことの面白さと難しさをお伝えできればと思います。
前回の中国転職の記事はコチラ

先日、日本人も今後中国で転職する人は増えていくという記事を書きましたが、 市場が大きく、日本で働くよりも待遇も良い条件で採用されるケースが増えてくると、中国で就職したいと思う日本人も出てくるでしょう。

但し、日本でずっと仕事をしてきた人にとって、中国で仕事をするにあたり、自分自身の意識を変えなければ中国で上手く仕事ができるようにはならないでしょう。

中国で仕事をしていくにあたり、中国ビジネスの特徴と中国人の考え方を正しく理解することが大切です。真面目な日本人にとって中国ビジネスは、理解できなかったり、想像を絶するものも多いでしょうが、否定的に捉えるのではなく、中国ビジネスのダイナミックで、決断が速く、市場規模の大きさに可能性を感じて欲しいです。

中国の会社は約束の時間になっても誰も現れない

中国で働いていると、日本で仕事をしていた時の時間の感覚が大きく変わります。

例えばあなたが中国企業のある部門の部長で、
「2週間後に会議をするので午後1時に参加してください。」
という連絡を関連部門の人に送ったとします。
そして会議当日になってみるとおそらく会議には誰も来ないでしょう。

中国では実際にこのようなケースは多く見られます。
中国人が時間にルーズだという事で決めつけてしまうのは短絡的です。
これは日本人と中国人の意識の差が原因で起こったミスでもあるからです。

このケースでは、2週間先の予約を連絡したことが問題です。

日本であれば2週間後や3週間後の予約や、アポイントを入れることは常識でしょうが、中国ではそんな先の予定を覚えていないことが多いです。
そもそも私が接した中国人の多くは手帳をもっておらず、1週間先の仕事よりも、目の前の課題を最優先して取り組んでいる人が多い印象を受けました。
また、取引先に約束の時間に行ったら、何の連絡もなくいなかったということも1回や2回ではありません。

もし今回のケースで会議参加者を時間通りに集めたいのであれば、メールで一斉送信して終了ではなく、ひとりひとりに確認して、予定を空けてもらうように念押しする必要があります。
そして会議1週間前、3日前、1日前にも再度確認しておきます。
その際にその会議の必要性と、それぞれに準備しておく資料や考えておく課題も伝えておきましょう。

ポイントは再三にわたるこまめな連絡と、参加すべき理由を明確に伝えることです。

また、あなた自身が社員に信頼されるような人物であることも重要です。
中国人は個人主義で利己的な考えが多いので、自分にとってメリットを感じなかったり、尊敬できないと感じている人にはとてもシビアです。
仕事をするうえでも普段の関係性が問われるので、そのことを自覚しながら良好な人間関係を築いていきましょう。

中国人の言う一番危ない言葉「大丈夫!」

中国で仕事をしていると、「大丈夫!問題無い!」と言う言葉をよく聞きます。
日本人はこの言葉を素直にとってしまい、実際に進めて行くと問題が多発する。ということになります。

中国人の「問題無い」には日本人の感覚とは違うものがありますので、注意が必要です。

日本人は事前に物事を予測して少しでも不安要素があると「問題が起こるかもしれない」と考えますが、中国人は問題が発生するまでは基本的に「問題無い」、そして問題が起こっても解決すれば「問題無い」という感覚を持っている人が多いです。

ですので問題が発生した時に日本人は「あの時問題無いと言ったじゃないか!」と騙された感覚に陥りますが、そもそも中国人は問題無いという言葉に100%大丈夫であるという感覚がありません。
その意識の違いを理解しておかないと、中国人とビジネスを進めて行く度に同じ失敗を繰り返すことになるでしょう。

ここでのポイント

  • 「問題無い」をそのまま信用しないこと
  • 具体的な根拠をもとに自分でひとつひとつ納得していくこと

この2つが大事です。

また、自分の要求は明確に、簡潔に伝えることです。
日本人の表現は湾曲的なものが多く勘違いしやすいので、曖昧な表現は厳禁です。

中国人の会社や就職に対する考え方

日本人は会社を家、社員を家族と例えて一度入社すると定年まで働くという考え方が一般的に浸透していますが、中国ではそのような考え方はありませんし、中国人も会社に対してそこまで強い愛社精神を持っている人は少ないです。
実際に中国は転職が当たり前の社会ですし、良い条件があれば転職をするというのが普通です。

中国人は合理的な考えを持っているので、自分を正しく評価してくれる会社には貢献しようという気持ちがありますが、サービス残業や、会社の為に家族を犠牲にすることはしません。

日本では徹底していない企業が多いですが、中国では信賞必罰の考え方が管理する上では重要です。
具体的に言うと、成果に対してはそれに応じた報奨を与え、規定したルールを破った場合にはしっかりとペナルティを科せることです。日本人の場合、その時々で処遇を変えることもありますが、中国人にとっては明確な基準で評価してあげないと企業に対する不満に繋がります。

まとめ

私自身、中国で仕事をしていて、理不尽だなぁと思うことや、予定通りにいかずに腹が立つことも多かったですが、それ以上に中国の人達の逞しさや、仕事に対するスピード感に感銘を受けることの方が多かったです。

世界的に活躍する中国企業が増えている現在、日本人が中国で就職することは将来性がある選択だと思います。但し中国人と日本人、外見は似ていますが、その考えや仕事のやり方はかなり異なりますので、中国ビジネスをよく理解しないまま中国人と仕事をするとうまくいかない事も多いでしょう。

中国で就職をする人は中国の実情を踏まえて自分自身の意識を変えていくことが大切です。
日本人の気配りや、仕事に対する丁寧な姿勢は中国ビジネスにおいても大きなアドバンテージになりますので、それらを上手く活かすことで中国での就職が良いものになるでしょう。

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この記事を書いた人

村林

BAYASHI

1981年生まれ、三重県出身。
中華系ニュースを得意とするライター。
13年間上海近郊の製造メーカーで勤務し、現地で中国文化や、中国ビジネスについて研鑽を行う。
中国での経験を活かした、インバウンドセミナーや、中国顧客への販促活動などを中心に活動している。
現在は福岡県で中国人旅行者向けの宿泊施設を開業準備中。運営サイト⇒BAYASHI WEB