コロナウィルスで雇い止め(解雇)に!法的に許される?対処法は?

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弱い立場にある派遣労働者を始めとした非正規雇用の方には、コロナウィルスの影響で「雇い止め(解雇)」を申し渡されている人が多くいます。唐突に仕事も収入源もなくなることで受けるダメージは相当大きいです。

そこで当記事ではコロナウイルスによる雇い止めを受けた方の力になるべく、雇い止めの実態や法律からみる適切な対処法まで詳しく解説していきます。

コロナウィルスの影響で雇い止め(解雇)に!データからみる実態

コロナウイルスの感染の広がりと共に、休業や工場閉鎖に追い込まれた企業、そして派遣労働者や業務委託などの非正規雇用労働者の雇い止めが増加しています。

下記は各地の労働局に、雇い止めについて相談に訪れた人数のデータです。

    • 東京労働局……28件(2月14日~3月19日)
    • 長野労働局……24件(2月14日~3月19日)
    • 兵庫労働局……30件(2月14日~3月13日)

また、兵庫県の「新型コロナ感染症の影響による特別労働相談窓口」においても110件、栃木労働局の「特別相談窓口」には、3月18日時点で雇い止めも含む767件もの相談が寄せられています。

出典:相談1カ月で767件 雇用調整助成金が6割 栃木労働局

コロナウィルスによる派遣の雇い止め(解雇)の法的な定義

雇い止めは契約満了時に更新しないことを指す

コロナウィルス_雇い止め_実態

まず「雇い止め」とは、有期労働契約の期間が満了する際に、使用者が労働者と次の契約更新をしないことを言います。

契約は満了しているので、法律的にはその時点で契約を打ち切ることに何ら問題はありません。

問題となるのは、後述するコロナによって満了時でないにも関わらず法律的に不当な雇い止めとなるケースです。

なお、契約を打ち切るのは企業でなく、使用者=派遣先となります。

雇い止めと派遣切りの違い

雇い止めとよく混同される派遣切りですが、こちらはまだ契約中であるにも関わらず契約を打ち切ることを言います。また、派遣先が派遣元との契約を打ち切ることを指しています。

コロナウイルス感染の拡大で増加している「派遣切り」は、多くの派遣労働者が「もう来なくていい」と言われ、急に職を失うケースです。当記事をご覧の方にも該当している方が多いかと思います。

こちらの派遣切りの場合はケースによっては法的に違法となる可能性があります。そのため、下表の各窓口への問い合わせをすることをオススメします。

相談窓口内容・連絡先
自治体の労働相談窓口(※)各都道府県で無料で労働相談に対応している
労働基準監督署各都道府県に設置
雇用や賃金の未払いなどの相談ができ、違法の場合は雇用主に指導を行う
労働組合派遣社員や企業に組合がない場合でも個人で加入できる組合があり、相談ができる
(例)ジャパンユニオン
http://www.jca.apc.org/j-union/ 

コロナでの雇い止めが違法や問題となるケースは?

厚生労働省では、派遣社員等の非正規雇用の労働者が雇い止めによって不利益を受けたり、トラブルへの発展を防ぐために、次のような基準を設けています。

【有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準】

  1. 使用者は有期労働契約を結ぶ際に、更新の有無や更新の判断基準を明示しなければならない
  2. 有期労働契約が3回以上更新されている、または1年を超えて継続して勤務している場合で更新しないときには少なくとも30日前までに予告しなければならない
  3. 雇い止めの理由を明示しなければならない(契約を更新しない場合、労働者はその理由を使用者に請求することができる)
  4. 有期労働契約が1回以上更新され、かつ1年以上契約している場合は、労働者が希望すればできるだけ契約期間を長くするように努めなければならない

これを「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」と言い、こちらが遵守されていないケースに関しては契約先や相談窓口に確認を取るべきでしょう。

この基準には罰則はありませんが、守られない場合は労働基準監督署が使用者に対して指導が行われます。

契約打ち切りの30日前には予告すべき

これらのことから、雇い止めをする場合、3回以上契約更新をしている人や1年以上勤務している人に対しては30日前までに契約更新しないことを予告しなければなりません。

労働者はその期間に次の仕事を探すなどの対策ができるからです。

つまり、コロナウィルスの影響による業績の悪化等で急に雇い止めや解雇になるのは不当解雇となります。

雇い止めの理由を説明すべき

また、雇い止めの理由が伝えられない場合はその理由を聞くことができます。

「契約が満了するから」というのは理由にはならず、「事業を縮小するから」などの納得できる理由を聞いておきましょう。

更新期待権で雇い止めが無効になることも

契約の期間が3ヶ月や1年などと決まっていても、更新を何度も繰り返している場合や「長く働いてくれよ」などと使用者から声をかけられている場合は、「次の更新も大丈夫だ」と思ってしまいます。

これを「更新期待権」と言い、労働者にとって守られるべきものと考えられています。

つまり、更新期待権が適応される条件を満たしていれば、根拠を元に抗議をすることで雇い止めが無効になる可能性があります。

労働契約法 第19条

「労働契約法 第19条」では、「次も更新されるだろう」と本人が思い、仕事内容も無期労働者(正社員)と変わらない場合にその人を雇い止めするには「合理的な理由があり、更新の拒絶が社会通念上も相当である必要がある」と定めています。

これに反する雇い止めは無効とみなされることがあります。

無効になるかどうかは契約更新の回数や雇用している期間、業務内容が正社員と変わらないかどうかなどによって判断されます。

参考:厚生労働省  労働契約法のあらまし

コロナの影響で実際に派遣が雇い止めにあった例

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コロナウイルスが派遣労働者に与える影響はさまざまな業界に広がっています。

では実際に派遣労働者が雇い止めに遭った例をいくつかご紹介します。

ホテルの業績悪化で雇い止め

関東地方のある観光ホテルに派遣社員として働いていたAさん(男性・20代)は、2月末に「来月一杯で雇い止め」を通告されました。

中国からの観光客のキャンセルが相次ぎ、ホテルは損失額が膨らんでいたためです。派遣会社からは「コロナウイルスの影響でホテルの業績が悪化したため」という理由があったそうです。

関東地方のホテルということで本来なら東京オリンピックに向けて忙しくなるはずでしたが、ホテルの存続すら危うくなっていました。

Aさんは生活費だけでなく奨学金の返済もあり、これからどうしようかと頭を抱えています。

参考:日経新聞

雇い止めになって次の仕事が見つかるか不安

都内の建築会社に派遣社員として働いていたBさん(女性)は、コロナウイルス感染の影響で業務が減り、4月末での雇い止めを通告されました。

「夫婦で働いて貯金して子どもが欲しいと思っていたのに、次の仕事が見つかるか不安で子どもどころではありません。将来の不安で一杯です」と話しています。

コロナで派遣を雇い止めになった方のツイッター口コミ

では、続いてツイッターからもコロナの影響で雇い止めになった方の口コミをいくつかご紹介しましょう。

こちらの口コミを見ての通り、コロナの影響は雇い止め(解雇)に限らずありとあらゆる業界に影響が出ているようです。

コロナウィルスで派遣の雇い止め(解雇)になったときの対処法

雇い止めが無効の場合

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先程説明した「労働契約法 第19条」のように雇い止めの無効が認められた場合は、元の会社に戻ることができます。

ただ、これを証明するのはなかなかに困難で、次のような証拠を提出する必要があります。

  • 雇用契約書
  • 雇い止めの理由を記した証明書
  • 契約更新の回数がわかる書類
  • 勤続年数がわかる書類
  • 「次も更新してほしい」「〇年のイベントまでは続けてほしい」など契約更新を期待させる発言の録音データ

そして、これらの証拠と雇い止めは無効であることを伝える文書を内容証明郵便で送付し、その後交渉が始まります。

しかし、企業を相手に個人が交渉するのは至難のわざなので弁護士に依頼することになりますが、当然数万~数十万円の費用がかかります。

雇い止めが無効かどうかわからない場合は相談する

多くの人は雇い止めを告げられても、それが無効かどうかなかなか判断できないと思います。

そんなときは無料の労働相談をしてみましょう。相談窓口には次のようなところがあります。

相談窓口内容・連絡先
自治体の労働相談窓口(※)各都道府県で無料で労働相談に対応している
労働基準監督署各都道府県に設置
雇用や賃金の未払いなどの相談ができ、違法の場合は雇用主に指導を行う
労働組合派遣社員や企業に組合がない場合でも個人で加入できる組合があり、相談ができる
(例)ジャパンユニオン
http://www.jca.apc.org/j-union/

(※:東京都の場合は「TOKYOはたらくネット」(東京都労働相談情報センター)
https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/sodan/sodan/index.html

があります。同様に他の道府県にも相談窓口があります)

気持ちを切り替えて転職活動をする

雇い止めはショックですし、先々の不安も大きいと思います。その際に窓口へ相談したり無効を訴えるのもひとつの方法ですが、「コロナウイルスの影響で業績が悪化した」というのは事実である以上、企業側にも余裕がないのでそれを覆すのは困難です。

また、裁判に持ち込んでも結果が出るまでに時間がかかりますし、弁護士に依頼するとそれなりの費用もかかります。

企業に賃金や再雇用を要求するにしてもその間の収入が途絶えるため、あまり得策とは言えないでしょう。

そのため、、訴えるにしてもそうでないにしても、当面の賃金を確保するために新しい仕事を探すのが得策と言えます。この状況ですので人員削減を余儀なくされている業種もありますが、逆に人材を募集している業種もあります。

コロナウィルスの影響を受けていない業種も数多くある

実はIT系や運送業を筆頭に、コロナウィルスの影響を受けていない業種は数多くあります。

そのため、雇い止めで経済的に困窮している方は、他業種の求人を取り扱っている転職サイトへ登録をすることをオススメします。

転職サイトは無料で登録でき、専任のキャリアコンサルタントがあなたの希望に合う求人を紹介してくれます。また、前職の給与などを伝えることで、コンサルタントが先方にそれ以上の条件で交渉や、面接履歴書のサポートなどもしてくれるので転職活動がスムーズに進みます。

転職サイトは複数あるのですが、100,000件以上の求人数が存在する「doda」というサイトは、未経験や異業種であっても歓迎の求人や年収500万以上、残業20時間未満などの好条件求人が数万件の単位であります。

登録は1分もあれば終わる上に、完全無料ですのでコロナで雇い止めになっている方でも負担なく始めることができます。未経験でも無料で研修制度の利用も可能ですので、まずは登録してみることをオススメします。

公式サイト;https://doda.jp/

コロナウィルスの派遣雇い止め(解雇)まとめ

コロナウイルス感染による影響で多くの派遣労働者が雇い止めを告げられていますが、正当な理由なく更新しないのは無効と判断されることがあります。

また、過去3回以上契約更新している、1年以上勤務しているなどの人を雇い止めする場合は、30日前には予告しなければいけないと決められています。

こういったことが守られない場合は無料の労働相談や個人でも加入できる組合などで相談できます。

ただ、裁判をすると費用も時間もかかるので、弁護士と相談しながら十分に準備してから進めるようにしましょう。

大変な状況ではありますが、気持ちを切り替えて新しい仕事を探すのもひとつの方法です。

当面の経時的困窮を回避するためにも、「doda」のように完全無料かつ、未経験や年齢不問の求人を多数掲載している転職サイトをうまく活用することをオススメします。

公式サイト;https://doda.jp/