「独立してフリーランスになった」という言葉を聞く機会が増えていませんか?
ネットの発達によってフリーランスでも仕事がしやすくなり、クラウドソーシングなどで生計を立てる方が増えましたからね。
そこで今回はフリーランス歴2年の筆者が、フリーランスにまつわる様々な情報をまとめてみました。
いくつかのポイントをおさえれば、それほど難しいものではありませんから、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスで働くメリットとデメリット

まず単純にメリットとデメリットを紹介したいと思います。

メリット

・時間の融通が効く
・平日昼間に外出できるため、あらゆる場所で待ち時間が少ない
・雇われ時代に比べると圧倒的に自己裁量の範囲が広がる
・ネットを活用すればどこに住んでいつ仕事をしようが自由
・営業力や能力次第で収入を上げられる

デメリット

・収入が不安定になりがちである
・営業、請求、事務などの処理は基本的に自分でもやらなくてはいけない(税理士に頼む方法もあり)
・仕事がなくなるのでは……という不安がつきまとう
・正社員に比べると福利厚生が無いに等しい

メリットについては、「自由」の一言で完結できそうです。
フリーランスというくらいですから、とにかく労働に関するかなりの部分が「フリー」です。
ただし、契約関係はしっかり結んでおく必要があります。

一方、デメリットは「不安定」の一言に収束されそうです。
実際のところ、まともに仕事を続けていればそうそう仕事がなくなることはないのですが、
どうしても「不安」が付きまといがちですからね。
有名な言葉に「不安の8割は実現しない」といった類の言葉がありますが、この言葉は本当だと思いますよ。
本来起こることのない不安を頭の中で増幅させ、ストレスだけを先取りしてしまっているのです。
このように起こりえない不安を実現させないためにできることは沢山あります。

フリーランスとして働くための準備は?

実は、フリーランスとして働くために必ず必要!という準備は特にありません。
しかし、後々のことを考えると、やっておいたほうがよかったなと感じることはいくつかあります。

税金や保険の仕組みを把握しておく

フリーランスになってまず驚くのが、税金の高さ。
社長がなぜ脱税するのか、経費にうるさいのか、非常によく理解できるようになるのです。
フリーランスは確定申告によって1年の所得を申告し、それに応じて所得税を支払います。
また、住民税や国民健康保険も自分で支払うわけです。
正社員時代は特に意識せずとも会社が天引き、折半してくれていた税金や保険を、すべて自分で処理する必要があります。

人脈やコネを持っておく

これはマストではないですが、あるに越したことはないでしょう。
その時は仕事につながらなくても、後々思わぬところで繋がりが生まれることもありますからね。

仕事場を決めておく

「家で仕事できるなんて最高」と思うかもしれません。
しかし実際はプライベート空間と仕事空間が重複すると、かなりつらい思いをすることがあります。
私生活と仕事が入り乱れてしまい、生活が不規則になりがちなのです。
そこで、あらかじめ集中できる環境を決めておき、そこに通うというスタイルもおすすめ。
家で十分に集中できる場合は良いのですが、場合によっては近場にレンタルオフィスを借りるなど、環境づくりをしておくとスムーズに独立できます。

営業メールを書く練習

在宅でネットを使ったフリーランスになる場合、営業活動も自分ですることになります。
そこで、営業メールを書く練習もしくはひな形を作っておくと後々楽になるでしょう。
テンプレートとまではいきませんが、宛名とアピールポイント、実績などをクライアントごとに変えるだけのメールを作っておくと、仕事を探すときに楽になります。

すでに制作物がある場合はポートフォリオも作っておく

デザイナーやライターなど、制作したものが実績としてある場合は、それらをジャンルや傾向ごとにまとめたポートフォリオを作成しておくと、営業上強力なアピールポイントになります。
クライアント側も、実績が確認できる人に仕事を頼みやすいですからね。

開業届は出す?出さない?メリット・デメリット

フリーランスはいわゆる「個人事業主」に該当します。
そこで関係してくるのが開業届。
開業届は、「出さなくてはいけない」ものではありません。
開業届がでているかどうかなど、クライアント側は調べませんしね。
では開業届を出すことで一体何が起きるのか、という点をメリットとデメリットにわけて書いていきます。

メリット

・正式に個人事業主として事業を行っていることを証明する助けになる
・青色申告において、各種控除が受けられ節税できる(代表例;65万円の特別控除)
・屋号(社名のようなもの)を決められる
・屋号で銀行口座を作ることができる
・赤字を次期に繰り越すことができる

デメリット

・失業手当の支給対象から外れてしまう
・確定申告が必須で、ごまかしがきかなくなる
・場合によっては、健康保険の扶養から外されてしまう(保険を運営している団体次第)
・事業税や消費税など、儲けが大きくなるごとに支払う税金が増える

メリットは簡単に言えば体裁や社会的な立場の証明といった類のものが多くなります。
一方、デメリットは主にお金関係。特に給付や保険、税金などはデメリットと言えなくもないでしょう。
しかし、これらは本来どういう形態であっても支払わなければいけないもの。
フリーランスとして本格的に稼ぐためには、避けて通れませんから、早めに慣れてしまうことをおすすめします。
将来的に事業を大きくするために融資を受けたい場合などは、きちんと確定申告をして納税と所得を証明する必要がありますからね。

開業届の書き方

開業届の実際の書き方ですが、特に難しいことはありません。
申請書は国税庁のサイトからダウンロードできますが、最寄りの税務署でもらうこともできますので、あらかじめ準備しなければならないということもありません。
ちなみに、書類としての正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。
では、開業届の書き方を解説していきますね。

納税地
家で仕事をする場合は住所を、オフィスなどを借りる場合はその場所の住所を記載します。
正直どちらでも構いませんが、せっかくレンタルオフィスを借りるのであれば、その住所を記載しておいても良いですね。
カフェなどでノマド生活になりそうなときは、家の住所を書いておきましょう。

氏名、生年月日
そのままです。自分の氏名と生年月日などを記載します。

個人番号
マイナンバーを記載する欄です。平成28年(2016年)1月以降の開業では、記載が必須となりました。

職業
どんな職業かを記載する欄です。ライター、デザイナー、など記載は特に制限がありませんが、わかりやすいものが良いでしょう。

屋号
この中では最も特徴的かつ、聞きなれない項目のはずです。
屋号はいわゆる「看板」や「社名」「のれん」のようなものと考えてください。
個人でビジネスを行う場合の、個人名以外の通称と考えても良いでしょう。
この屋号を使って、銀行に口座などを開設することができます。

届け出の区分
新規に開業届を出す場合は、「開業」に丸をつけて事業を行う場所の住所と代表者名を書きます。

所得の種類
デザイナー、ライターなど、何かモノを作ってその対価をもらう場合、事業(農業)所得に丸をつけます。
不動産の賃貸や売買などは不動産所得、山などを売買した場合は山林所得に丸をつけます。
特に土地や家を売却したり貸したりといったことがない場合、やほとんどの人が事業所得になるでしょう。

開業・廃業等日
原則としてフリーランスとして仕事を始めた日です。ただし、そこまで厳密な指導はうけません。
開業の準備段階で開業届を提出しても、受け付けてもらえます。
しかし、青色申告の控除を受けるためには、開業した年の3月15日までに、「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
また、1月16日以降に開業したのであれば、開業日から2か月以内に青色申告承認申請書を提出することで、その年の分から青色申告が可能です。

開業、廃業に伴う届出書の提出の有無
開業届と同時に前述した青色申告承認申請書を出す場合や、消費税に関する届け出を提出する際に丸をつけます。
開業したばかりで年間売り上げが1000万円未満で、青色の申請だけするという場合は、それぞれ「有・無」に丸をつけてください。

事業の概要
簡単に事業の概要を書きます。筆者の場合「インターネットを介しての記事執筆依頼に対し、記事を作成し納品する」といった書き方です。
概要がわかれば、それほどうるさいことは言われませんので、気軽にまとめてくださいね。

以上、開業届に記載する項目として主なものをピックアップしました。
基本的にこの項目が書いてあれば、特に問題にはなりません。
書き方も簡素ですので、考えているよりは簡単な作業ですよ。

開業届に関するQ&A

では最後に、開業届に関するQ&Aを紹介します。

Q:開業届はどこに提出するの?提出方法は?

A:開業届を提出するのは、事業を行っている場所を管轄する税務署です。
区内や市内の税務署に持ち込めば間違いありません。用紙は国税庁のサイトからダウンロードするか、税務署で直接もらうかです。
また、提出方法は持参と郵送の2種類があります。郵送でもよいのですが、印鑑と筆記用具を持参して、税務署で全部手続きを済ませるのも良いでしょう。

Q:屋号ってどういう風に決めたらよいの?

A:前述したとおり、屋号自体は個人名に代わる看板です。正直なところ、「ご自由にどうぞ」というのが答えになるのですが、自分の好きな食べ物の名前をもじったり、昔のあだ名をもじったりと、ユニークでも問題ありません。
筆者の知り合いで、中学生時代のあだ名が「ヒラメ君」だったことから、それをもじって屋号にしていた方もいました。
後々法人化するとなれば新たに社名を決められますから、気軽に考えて良いでしょう。

Q:開業届を受け付けたという書類は届くの?

A:結論からいうと届きません。これは、青色申告承認申請書も同様です。あくまでも届け出であって許可を求めるものではないため、「あなたの書類を認めますよ」という返事は来ないのです。しかし、税務署に出向くと書類に印鑑を押して、控えを渡してくれるため、
それを証明代わりに持っておくことができます。なお、郵送でも書類を2部作製したうえで、切手付きの返信用封筒を同封していれば、控えが送られてきます。

まとめ

開業届はフリーランスの社会的立場を証明するために、大切な書類です。
将来のことを考えるなら、是非届け出ておくことをおすすめします。
公的な書類を発行して税金などの手続きを行うことで、コスト意識も養うことができますからね。
自分の地位を固めるための第一歩となる資料と考えてください。