近年、AI(人工知能)は様々な分野で利用されていますが転職アプリの分野も例外ではありません。

AIを活用した転職アプリとして中でも話題を集めているのが、Glitと「キャリアトレック」です。

両アプリはそれぞれどんな特徴を備えており、どのような違いがあるのでしょうか。

AIを活用した話題の転職アプリ「Glit」と「キャリアトレック」について、徹底比較して参ります。

Glitとキャリアトレックを販売元(開発元)で比較

転職アプリGlitとキャリアトレックはそれぞれどのような企業が開発し、販売しているかという点から比較して参りましょう。

Glit

Glitを開発、販売しているのは神奈川県大和市に本社を構える株式会社Carat(カラット)です。

同社は2016年12月に設立されたばかりのベンチャー企業であり、Glitの正式版をリリースしたのが2017年6月9日ですから、会社設立後わずか半年程度で正式版の販売まで漕ぎ着けたことになります。

同社の資本金は100万円。

同社代表の松本直樹氏、役員の斎藤陽介氏共に転職エージェントや転職情報サービス企業での実務経験はありません。

このような情報を見るとかなり心もとない気がしますが、転職アプリに限らず、生まれ立てのベンチャー企業が過去の常識や慣習などに囚われない斬新な発想や着想にによって開発したアプリが大ヒットした事例は多数あります。

そこで、同社がGlit開発のきっかけや理由を確認してみますと、Glitの開発は同社代表の松本氏が転職サイトを利用した際の経験に基づいているようです。

求人数が充実している転職サイトは自分の希望に合った求人を探し出せる可能性が高いものの、求人情報が膨大な上次々に新着で求人情報が増えることから、最適な求人情報を探し出すのにかなりの労力が伴いますが、松本氏もかなり苦労したとのことです。

こうした求人検索に要する労力をAIを使って解消したいと思ったことが、Glit開発のきっかけになったと同氏は語っています。

この点からGlitは、AIを通じ求人検索の手間を解消することを一つのコンセプトとして開発されたアプリであることがわかります。

キャリアトレック

転職アプリ「キャリアトレック」を開発しているのは、ハイクラス、即戦力クラス専門の会員制転職サイトで大躍進を遂げている「ビズリーチ」社です。

同社創業は2009年。

資本金は41億円で、国内4ヶ所とシンガポールを合わせて計5ヶ所の拠点を有しており、同社の転職サイトを利用している登録者数は38万人にのぼります。

現在も登録者数、求人企業数共に増加中であり、今最も勢いがある転職サイトと言って良いのがビズリーチです。

従ってキャリアトレックを開発・販売している企業の実績や信頼性という点では、文句ナシと言って良いでしょう。

Glitとキャリアトレックを利用者対象で比較

次にGlitとキャリアトレックが対象としている利用者について比べてみることにしましょう。

Glit

Glitが利用対象者としているのは、2017年7月現在で

  • 就活中の学生
  • 20代~40代程度の転職志望者

となっています。

Glitは転職アプリのカテゴリーに分類されていますが、対象からもわかるとおり就活生も利用できます。

つまりGlitは転職だけでなく就活生の就職も含めた、幅広い求職者の方々を対象にしているアプリと言えます。

キャリアトレック

キャリアトレックは利用対象者が絞られています。

キャリアトレックが対象としているのは

  • 20代の転職志望者

です。

その中で特にターゲットとしているのが「とりあえず(新卒入社から)3年が経った」人材です。

「とりあえず3年が経った」人材とは仮に現役で大学に入学し就職を果たした場合なら、ちょうど25歳~26歳あたりの年代が該当します。

ただし「20代しか利用できない」ということではありません。

キャリアトレックは求人向けの広告サイトにおいて「利用者の8割以上が35歳以下」と紹介しています。

従って実際に利用している登録者の年代でとらえた場合は

・20代から30代前半

が主な利用者となります。

Glitとキャリアトレックの共通点:AIが利用されているのはレコメンド機能

ここでGlitとキャリアトレックの共通点についても確認しておきましょう。

Glitとキャリアトレックの共通点は「AIを活用したレコメンド機能」となりますが、少々わかりにくいのでこの意味を解説します。

まず「レコメンド」とは

”ユーザーの嗜好などを分析して、ユーザーに最も適すると思われる情報などを提供すること”

といった意味になります。

ではレコメンドするもの、即ちユーザーに最も適している情報として提供するものは何かと言えば「求人情報」のことです。

従って「AIを活用したレコメンド機能」とは

AIを活用してユーザーの好みや希望条件など分析し、ユーザーに最も適していると思われる求人情報を提供する機能

という意味になります。

Glitとキャリアトレックを「AIを活用したレコメンド機能」の操作手順などで比較

Glitとキャリアトレクックの共通機能がおわかり頂いたところで、この機能を利用するにはそれぞれどのような操作を行えば良いのか、今度は操作手順などについて比較してみることにします。

Glit

Glitの場合、操作は比較的シンプルです。

アプリをインストールした後、アプリに自分の学歴や職歴、資格、趣味といった個人情報等を登録すると、その情報に基づいてAIが登録者に最適と思われる求人を毎日10件ずつ推薦してくれます。

必要な操作は右スワイプ「◯」と左スワイプ「☓」の操作だけ

AIがレコメンドしてくれた10件の求人情報に対しユーザーはどのような操作を行えば良いかですが、必要となる操作は表示された求人情報に関心があれば右にスワイプ興味がなければ左側にスワイプするだけです。

求人情報の下部には右側に「◯」印、左側に「☓」印が表示されていますので、右スワイプ、左スワイプ共に迷わず直感的に操作できます。

この左右のスワイプ操作(=興味ありなしの判定操作)が毎日10件ずつ繰り返されることにより、AIはユーザーの求人情報に対する好みや関心について毎日学習することになります。

その結果AIのレコメンドの精度、即ちAIがユーザーに適した求人情報を紹介する精度が向上し、ユーザーは求人情報を検索しなくとも最適な求人情報を自動的に得られるようになるのです。

キャリアトレック

キャリアトレックの場合はアプリをダウンロード・インストールしたらGlit同様個人情報の登録操作もありますが、それに加えてユーザーの「志向性診断」が行われるという違いがあります。

志向性診断とは簡単な性格診断と適職診断を合わせたようなもので、画面に表示された設問に対し「YES」か「NO」のどちらかを選ぶだけの操作で受診することができます。

志向性診断が終了したらAIが志向性診断の結果などに基づき、キャリアトレックの場合は”最大で”10社、AIがユーザーにマッチしていると判断した求人情報を毎日表示します。

キャリアトレックも右スワイプが「◯」左スワイプが「☓」

レコメンドされた求人情報に対する操作も、Glitと同じです。左右にスワイプするだけです。

右スワイプが「◯(正確にはキャリアトレックの場合はハートマーク)」で興味あり、左スワイプが「☓」で興味なしという左右の操作の向きも意味も全く同じです。

また、AIが毎日レコメンドする求人情報に対し、◯か×を判断して左右にスワイプする操作を繰り返していれば、AIが学習し、レコメンドの精度が向上するという点もGlitと同じです。

どちらのAI精度が良いかは未知数

キャリアトレックは2014年にリリースされたアプリゆえ、その分AIの学習期間が長く、利用者データの蓄積も進んでいる点を単純に考えれば、キャリアトレックに分があるのは事実です。

しかし、AIという技術そのものがまだ発展途上であることは理解しておく必要があります。

つまり後発だからという理由だけで、GlitのAIがキャリアトレックに劣ると決めつけることは適切と言えません。

Glitの正式版がリリースされてまだ間がないこともありますので、AIのの優劣判定はもうしばらく時間をかけて評価する必要があると言えます。

Glitとキャリアトレックをその他機能やサービスで比較

GlitもキャリアトレックもAIによる求人情報のレコメンド機能を有していることはおわかり頂けたと思いますが、レコメンド機能以外の機能で両者に違いはないか、この点についても比較してみることにしましょう。

Glit

facebookとの連携機能

facebookユーザーにとって恩恵となる機能ですが、Glitにはfacebookとの連携機能があります。

facebookにアカウントがある方であれば、Glitにプロフィール情報を登録する際連携機能を使用することで登録手続きを簡素化できます。

求人情報の詳細確認機能

AIがレコメンドしてくれた求人情報についてもっと詳しく情報を確認したい場合、Glitには詳細情報を確認できる機能がありますが、Glitはこの機能の操作性で優れています。

一般的な転職アプリには「詳細情報」といったボタンがあり、それを押さないと詳細情報を表示させることができませんが、Glitにはそうしたボタンがありません。

GlitではAIが表示した求人カードのどの部分を押しても、詳細情報が表示される仕様になっているからです。

従って、スマホの操作が少々しにくい環境にあっても、Glitであれば比較的容易に詳細情報を表示させることができます。

求人企業とのマッチング機能およびコミュニケーション機能

GlitではユーザーにAIがレコメンドした求人情報が提示されますが、実は求人企業側にもユーザーのプロフィール情報がレコメンドされています。

その結果、互いに「◯」、即ち両者とも「興味あり」となった場合にはマッチングが成立したことになり、マッチングした求人企業とアプリ上でやり取りが行えるようになります。

キャリアトレック


キャリアトレックならでは特集記事やインタビュー記事などが定期的に配信される

キャリアトレックではAIによる毎日の求人情報紹介に加え、キャリアトレックが独自に企画した特集記事や、求人企業に対するインタビュー記事の配信なども行っています。

求人情報として提供される情報は例えば給与や勤務時間、年間休日、福利厚生など、ある程度共通した情報を伝える必要があることから、情報の内容や量が画一的になってしまいがちです。

その結果、求人情報を見るだけでは求人企業の社風や個性までは理解しにくいという課題がありました。

その課題を克服するために登場したのが特集記事やインタビュー記事です。

求人情報では紹介されていないユニークな切り口のテーマで特集を組んだり、インタビューしたりすることで、求人情報だけではわからない企業の魅力や良さをユーザーへ伝えようとしている訳です。

転職ガイドや転職に関するハウツウ情報なども提供

キャリアトレックでは求人企業の特集記事やインタビュー記事以外に

  • 転職活動の進め方が基礎から学べる「転職ガイド」
  • 履歴書、職務経歴書の書き方といった転職に役立つハウツウ記事

なども読むことができます。

キャリアトレックの主要ターゲットは20代ではじめて転職活動に取り組むユーザーですので、そうした転職ビギナーに向けての情報提供もしっかりカバーしています。

スカウト機能

キャリアトレックではGlitにもあるマッチング機能に加え、求人企業側からスカウトを受けられる機能もあります。

マッチング機能はユーザーと求人企業が互いに「興味あり」となった場合に連絡が取り合える機能でしたが、スカウト機能とはユーザーのプロフィールを見た求人企業がユーザーに関心を持った場合に求人企業側がユーザーへ直接アプローチしてくる機能のことです。

勿論ユーザーはスカウトを断るのも、受けるのも自由に判断でき、受けることにした場合のみ求人企業とやり取りが行えるようになります。

まとめ:シンプルな操作を追求するならGlit、多様な転職情報を得たいならキャリアトレック

Glitは求人情報を毎日レコメンドする機能を中心としており、それ以外の機能はあまり盛り込まれていません。

一方、キャリアトレックは特集記事やインタビュー記事、転職ガイドや履歴書の書き方、更には求人企業からのスカウト機能などなど、多彩なサービスや機能が搭載されています。

従って自分に最適な求人情報を推薦してもらう機能だけで十分であり、その他の機能やサービスは不要という方はGlitが適したアプリと言えます。

一方、転職活動には不慣れなので様々な情報を得ながらステップバイステップで転職活動に取り組みたいという20代の方にはキャリアトレックの方がオススメと言って良いでしょう。

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