国税庁が平成27年分として報道発表した民間給与実態統計調査結果では、日本の給与所得者の平均年収は420万円となっています。

この420万円という年収平均値は職業や業種、企業、男女や年齢等の違いを一切考慮せず、給与所得を得ている日本国民全員を対象とした平均値です。

では業種や職業、あるいは企業などで年収平均値にはどのような違いが生じているのでしょうか。

様々なジャンルでの平均年収をランキング形式でたっぷりご紹介することにします。

企業別年収平均ランキング

各企業が支払っている年収平均額を比べた場合、日本のベスト10にはどんな企業名が躍り出ることになるのでしょうか。

2018年度版就職四季報(東洋経済社)のデータに基いた平均年収ランキングベスト10をご紹介します。

社名      年収平均値

・1位 キーエンス     1,777万円

・2位 ファナック     1,571万円

・3位 朝日放送      1,518万円

・4位 三菱商事      1,446万円

・5位 伊藤忠商事     1,383万円

・6位 三井物産      1,363万円

・7位 毎日放送      1,321万円

・8位 ヒューリック    1,295万円

・9位. 日本経済新聞社   1,262万円

・10位. 住友商事      1,256万円

ベスト10は日本全体の平均値のほぼ3倍以上!

ご覧の通り日本企業の年収平均値ベスト10は全て1,200万円を超えています。

10位の住友商事であっても、日本の年収平均値のほぼ3倍に匹敵するという高水準となっています。

またベスト10の内大手総合商社とマスコミが7割を占めるという結果です。

業種別平均年収ランキング・ベスト10

次に業種別での平均年収ランキングです。

転職サイト「マイナビ転職」において掲載された求人広告のモデル年収をベースに集計された全113に及ぶ業種のランキングデータによると、次のな業種が平均年収のベスト10業種となりました。

(出典:マイナビ転職「2017年版 業種別 モデル年収平均ランキング」)

・1位 ベンチャーキャピタル 1,204万円

・2位 証券・投資銀行 845万円

・3位 商品取引 783万円

・4位 不動産 740万円

・5位 生命保険・損害保険 706万円

・6位 専門店(カメラ・OA関連) 691万円

・7位 住宅・建材・エクステリア 657万円

・8位 信託銀行 650万円

・9位 外資系金融 644万円

・10位 リフォーム・内装工事 632万円

金融系の強さが改めて明確に!

1位、2位、そして3位の商品取引業も大きな区分では金融業のカテゴリーに分類される業種です。

また5位の生保や損保、8位の信託銀行、そして9位の外資系金融と業種別では金融系業種の高さが浮き彫りになった結果と言えます。

職種別平気年収ランキング・ベスト10

職種別(主に士業を除いたサラリーマンの職種)ではどうなるのでしょうか。

業種別ランキング同様、転職サイト「マイナビ転職」で集計された全316の職種において、次にご紹介する10の職種年収平均値のベスト10となっています。

(出典:マイナビ転職「2017年版 業種別 モデル平均年収ランキング」)

・1位 システムアナリスト 1,100万円

・2位 システムエンジニア(アプリ設計/汎用機系) 964万円

・3位 コンサルタント(生産・物流) 915万円

・4位 不動産営業 870万円

・5位 コンサルタント(経営戦略) 836万円

・6位 システムエンジニア(DB・ミドルウェア設計/汎用機系) 796万円

・7位 臨床開発モニター(CRA) 769万円

・8位 営業・企画営業 756万円

・9位 用地仕入 744万円

・10位 アセットマネジャー 737万円

SEと営業が職種として年収の平均値が高い

ご紹介している職種は士業といった資格職種の方々を除いた、主にサラリーマンの職種において平均年収が高いランキングとなっています。

この結果から分かるとおり、IT系の代表的職種であるシステムエンジニアが近年の求人ニーズの高まりを受けてか、ベスト6の半分を占めるという結果になりました。

また、4位の不動産営業など、営業職も年収の高い職種として相変わらずの高さを誇っています。

業界ごとの企業別(または組織別)平均年収ランキング・ベスト10

続いては読者の皆様から特にご要望が多かった4つの業界の企業別、および自治体別の年収平均値ランキングをご紹介します。

(データ元:2018年度版就職四季報(東洋経済社)。但し「銀行」ついては東京商工リサーチ調べ(2017年3月期)、「公務員」は平成27年度地方公務給与実態調査結果より)

銀行:企業別平均年収ランキング・ベスト10

・1位 三井住友銀行 815万円

・2位 東京スター銀行 812万円

・3位 スルガ銀行   811万円

・4位 あおぞら銀行 791万円

・5位 三菱東京UFJ銀行 774万円

・6位 新生銀行 777万円

・7位 静岡銀行 770万円

・8位 みずほ銀行 745万円

・9位 千葉銀行 733万円

・10位 阿波銀行 727万円

(※千円桁は四捨五入)

メガバンクが総じて強いが地銀も健闘している!

銀行、即ち銀行員の年収平均値を表したランキングとなりますが、メガバンクである三井住友銀行が1位、三菱東京UFJ銀行が5位と上位に食い込んでいるものの、ご覧のとおり、上位を全て独占している状況とまでは言えません。

東京スター銀行やスルガ銀行、新生銀行や静岡銀行といった、準都市銀行や地方銀行も年収平均値ではかなり健闘しています。

電機・事務機器メーカー:企業別平均年収ランキング・ベスト10

・1位 キーエンス    1,777万円

・2位 ソニー       935万円

・3位 安川電機      876万円

・4位 富士電機      838万円

・5位 NEC        833万円

・6位 日立製作所     831万円

・7位 カシオ計算機    831万円

・8位 リコー       829万円

・9位. セイコーエプソン  829万円

・10位. オムロン      825万円

年収平均値ではソニーはまだまだ健在!

電機、電子機器という日本のお家芸的業種の企業別平均年収ランキングではキーエンスがダントツの1位となっています。

また、2位にはソニーがランクインしておりまだまだ健在ぶりを発揮しています。

建設:企業別平均年収ランキング・ベスト10

・1位 新日鉄住金エンジニアリング  991万円

・2位 JFEエンジニアリング 971万万円

・3位 日揮  970万円

・4位 千代田化工建設 954万円

・5位 竹中工務店  921万円

・6位 大成建設  918万円

・7位 大林組  915万円

・8位 NIPPO 915万円

・9位 大気社 897万円

・10位 福田組 896万円

スーパーゼネコンが年収平均値が高いとは限らない!

建設業界の平均年収ベスト10では竹中、大成といったスーパーゼネコンがランクインしているものの、ベスト3には1社もスーパーゼネコンは含まれていません。

建設業界の平均年収では、プラント開発等エンジニアリング系の企業が強みを発揮しています。

システム開発・ソフトウエア:企業別平均年収ランキング・ベスト10

・1位 日本オラクル 1,040万円

・2位 都築電気  895万円

・3位 電通国際情報サービス  892万円

・4位 新日鉄住金ソリューションズ 829万円

・5位 オービック  823万円

・6位 トレンドマイクロ 822万円

・7位 東芝ソリューションズ 819万円

・8位 伊藤忠テクノソリューションズ 812万円

・9位 NTTデータ 808万円

・10位 大塚商会 804万円

日本オラクルがベンダー企業としての強みを発揮!

職種別のランキングではシステムエンジニアが上位を占める結果となりましたが、システムエンジニアが主に活躍しているIT分野では日本オラクルが年収平均値で1千万円の大台超えで1位となりました。

ベンダー企業としてのブランドの強さが、従業員の年収にも反映された結果と捉えて良いでしょう。

公務員(地方公務員):自治体別平均年収ランキング・ベスト10

・1位 武蔵野市(東京都) 737万円

・2位 厚木市(神奈川県) 737万円

・3位 中野区(東京都) 733万円

・4位 東京都 730万円

・5位 多摩市(東京都) 727万円

・6位 市川市(千葉県) 722万円

・7位 豊島区(東京都) 722万円

・8位 北九州市(福岡県) 719万円

・9位 川崎市(神奈川県) 718万円

・10位 さいたま市(埼玉県)717万円

●地方公務員は首都圏エリアが上位を独占!

地方公務員の年収平均値では北九州市を除き、東京、神奈川、千葉といった首都圏エリアの自治体がベスト10のほとんどを占有するという結果になりました。

一方、「都道府県単位」でランクインしたのは「東京都」のみです。

意外にも思えますが、都道府県より市や区の方が年収面ではリードしていることがこの結果からわかります。

年齢階層別・性別平均年収ランキング

これまで企業や業種、職種といった個人属性ではなく、仕事内容や企業側の属性を中心にご紹介してきましたが、このコーナーでは年代や性別といった「個人の属性」に軸足を移して、平均年収ランキングがどうなっているかをご紹介致します。

男性/年齢階層別・平均年収ランキング

男性の年齢別で区分した場合の平均年収ランキングは次のようになります。

(データ元:平成27年分民間給与実態統計調査(国税庁調査)より)

・1位 50歳~54歳 670万円

・2位 55歳~59歳 652万円

・3位 45歳~49歳 626万円

・4位 40歳~44歳 567万円

・5位 35歳~39歳 510万円

・6位 60歳~64歳 479万円

・7位 30歳~34歳 451万円

・8位 25歳~29歳 383万円

・9位 65歳~69歳 378万円

・10位 70歳以上  368万円

・11位 20歳~24歳 271万円

・12位 19歳以下  158万円

男性の年収では年功序列が鮮明に!

男性の年代別では「年功序列」の賃金体系が日本企業に根強く残っていることを浮き彫りにした結果となっています。

ごらんのとおり50代が年収のピークとなり、次に40代、30代といった年収順位が形成されています。

また、近年では高齢者の退職年齢延長や再雇用が促進されてきたこともあり、30代前半の年収平均を60代前半の年収平均値が上回るという結果になっています。

女性/年齢階層別・平均年収ランキング

女性の場合は次のとおりです。

(データ元:平成27年分民間給与実態統計調査(国税庁調査)より)

・1位 30歳~34歳 307万円

・2位 25歳~29歳 306万円

・3位 35歳~39歳 299万円

・4位 50歳~54歳 296万円

・5位 40歳~44歳 294万円

・6位 45歳~49歳 292万円

・7位 55歳~59歳 278万円

・8位 20歳~24歳 233万円

・9位 60歳~64歳 220万円

・10位 70歳以上歳 217万円

・11位 65歳~69歳 194万円

・12位 19歳以下  103万円

女性では30代前半が年収のピーク!

女性の平均年収では男性のような年功序列の賃金体系が反映された結果となっていません。

トップの年代となったのが30代前半であり第2位が20代後半、3位が30代後半と、20代、30代を中心とした若年層が年収が高いという、男性とは大きく異なる結果になっています。

また、男性では比較的高かった60代の年収は総じて低いことも特徴です。

高齢者の再雇用や定年延長は、女性にはあまり恩恵としてもたらされてない状況も浮き彫りになったといえます。

出身大学別・平均年収ランキング・ベスト10

卒業した大学、即ち出身大学別の年収平均値に対する要望が多かったので、個人属性として卒業大学別での平均年収ランキングについてもご紹介しておきます。

(データ元:DODA「20代働き世論調査」より)

・1位 星薬科大学  727万円

・2位 京都薬科大学 634万円

・3位 東京大学  632万円

・4位 一橋大学  628万円

・5位 東京工業大学 616万円

・6位 岐阜薬科大学 615万円

・7位 東京薬科大学 600万円

・8位 京都大学   597万円

・9位 慶應義塾大学 590万円

・10位 明治薬科大学 589万円

強し!薬科大学

大学別年収平均ランキングではご覧の通り東大、京大、一橋といった国立難関大学出身者をおさえて、星薬科大学を筆頭に薬科大学系がベスト10の内半分を占めるという結果になっています。

薬科大学の卒業生は大半が薬剤師となりますので、薬剤師有資格者の年収が若年層も含めて比較的高水準で安定していることが年収平均値を高めたと見られます。

その一方、総合大学は卒業生が様々な進路へと進むため、進路次第では年収にかなりの幅が生じます。

これらの要因から、薬科大学出身者の年収が有名大学出身者の年収を平均で上回ったものと考えられますが、改めて「資格」の強さが年収で際立つ結果となったと言って良いでしょう。