借金玉借金玉

はじめまして。借金玉と申します。ご存知の皆さんはいつもどうもありがとうございます。初めての皆さんはどうも初めまして。この度ジョブシフトさんでコラムを書かせていただくことになりました。

で、「おまえ誰だよ」というお話になると思いますのでざっくり自己紹介をさせていただきますと、早稲田大学を卒業後、某政府系金融機関勤めを経て起業、数年で経営破綻。その後お金もやることもないのでTwitterとかブログをやっていたら、出版社からお声がかかったり、なんか皆さんに読んでもらえるようなったりした人です。基本、運だけで生きているところがあります。

そうやっていうとちょっと調子こいている感が出ますので正直なことを書いていきますが、僕は発達障害(ADHD)を持っていまして、その上気質としても能力としても社会適合性があまり高いとは言えず、新卒で入った会社を2年もたずに逃げ出し、一発逆転を狙って起業したところ一時は調子に乗るものの昇った角度で落下したという敗残マンです。

ちなみに、僕が起業した業種は飲食と貿易で(ダブル起業でシナジーを出そう、みたいなことを考えてコケました)、現在の勤め先は不動産業です。貿易はともかく、飲食と不動産。わかっていただけると思いますが、僕はブラック企業に関する知見にはちょっとした自信があります。なにせ、自分の会社が気づいたらドのつくブラック企業になっていたくらいですから。あと、浄水器売ってたこともある。

そういうわけで、第一回目のコラムはブラック企業における生態系を構成する様々な人種を一つ一つ説明していこうと思います。程度の差こそあれ皆さんの会社にも、きっと存在するのではないかと思います。皆さん自身も、おそらくどれかに当てはまるでしょう。是非、ご自身のお勤め先に照らし合わせて読んでいただければ幸いです。

生物分類Ⅰ ブラック企業でなければ働けない皆さん

このタイプは、「ブラック企業の環境にマッチしている」タイプの皆さんです。世の中には深海の熱水噴出孔の周りに生態を築く生物も存在するように、「極限環境でこそ生きられる」という人が少数ながら存在しています。まずはそういう生き物を見てみましょう。ちなみに、この人たち、クセはかなりありますが環境とマッチすると有能な人材であることもままあります。ただし、周囲で働く皆さんにとって災難であるということについては、常に変わりません。ブラック企業という「異常」な環境で、「異常」な勤労スタイルで生き残っている「ブラック企業を謳歌している」皆さんです。

 1.グチャグチャな環境じゃないと呼吸が出来ない「社会的逆潔癖症」

残業大好き人間、たまにいませんか。会社にやってきて数時間、時には通常の就業時間全てを無為に費やして、陽も暮れる頃になるとバリバリ動き出すタイプです。残業代の出る会社であればそんなことは許されないでしょうが、「そもそも残業代なんか出ない」というような会社にこそ、このタイプの生物は生息しています。

彼らが最も嫌うのは「勤怠管理」です。彼らは好き勝手に自分のペースで仕事がしたいのです。やる気が出ないときはとことんやる気が出ないので、動きません。そして、常人には理解しがたいタイミングでモチベーションが沸くので、そのときに仕事にかかります。こういった勤務態度は「ホワイト企業」ではまず確実に許容されません。だから彼らは、勤怠管理のユルユルな順法精神のかけらもないブラック企業に好んで住み着きます。基本的に「定められた時間に定められた仕事をする」ことが全く出来ない人たちです。大抵の場合、他人と歩調を合わせて仕事をすることも出来ません。デスクはグチャグチャ、スケジュールはハチャメチャ。そういう感じの人が多いでしょう。

このタイプの人間が管理職に就いた場合事態はまさに悪夢です。何せ、自分自身の勤務時間や作業タスクすらまともに管理できない人間に部下がつくのですから、想像すらしたくない地獄が発生するのは言うまでもありません。ブラック企業は往々にして勤怠がユルユルなので、最悪の場合このタイプが「遅くまで働く社員の鑑」と認定されていることさえあります。周囲の人間はとにかく振り回されるでしょう。

あなたの周囲の異常な残業をしている方、「大量の仕事をさせられている」のかもしれませんが、実はこのタイプではありませんか。このタイプが2人も責任ある立場にいれば、容易に会社の勤怠管理や労務コンプライアンスは崩壊します。正常な人間は次々退職し、異常な人間ばかりが職場に残っていくことになります。

また、会社のトップがこのタイプということもままあります。残念ながら起業家にはこのタイプが多いかもしれません。そういう会社では、全く生産性に寄与しない時間が果てしなく費やされる一方で、末端従業員の負担が天井知らずにハネ上がります。正常な仕事がしたいのであれば、逃げるしか手はないでしょう。彼らにとって「仕事」とはそういうもので、それが許される職場は「楽園」なのです。誰になんと言われようが、彼らが勤務態度を改めることはありません。そこは異常な働き方を好む者の楽園なのです。

あと、僕もこのタイプです。すいません。

無能度 ★★

迷惑度 ★★★★

反社会度 ★★★

新人潰し度 ★★★★

2.人間としての致命的欠損「能力はあるが常識がゼロ」

仕事は出来るが人間としてあまりにも巨大な欠損がある。そういう人が許容されるのもまたブラック企業です。例えば「時間を守ることが一切出来ない」「敬語が使えない」「明らかに恫喝としか思えない叱責を繰り返す」「気に入らないことがあると2秒でキレる」「暴力を頻繁に振るう」「新人の女性を片端からホテルに誘う」「ギャンブル狂で借金まみれ、会社の電話が鳴りまくる」などの異常者が、ブラック企業にはわりと存在します。

きちんとコンプライアンスの行き届いたホワイト企業なら瞬時に馘首されるのですが、残念ながらブラック企業は「使えるなら使う」ということになるのです。被害を受けるのは言うまでもありませんが、立場の弱い皆さんです。そして、会社に利益を出している以上、余程の事態が生じない限り会社がこのタイプの異常者を咎め立てることはありません。

このタイプの人間が放し飼いにされている会社に遭遇した場合ですが、それは会社のトップがガバナンスと企業倫理をゴミ箱に投げ込んだ、あるいは現場を見る気が全く無いということですので、あなたにそいつをねじ伏せる腕力が無いのであればただちに逃走を推奨します。この手の人間が生きているということは、トップには事態を改善する意欲が無いということです。そこに投げ込まれる新人は、最早「生贄」と形容する方が正しいでしょう。

ブラック企業は異常な環境なので、当然の帰結として異常な人間が強くなってしまうのです。どうしようもありません。社外折衝などで大惨事を起こして消滅してくれるのを祈るのみです。

無能度★★★

迷惑度★★~★★★

反社会度★★~★★★

新人潰し度 ★★~★★★

3.コミュニケーション不可能、一芸あるハイパーコミュ障「職能しかない」

ただひたすらに「コミュニケーション不可能」というタイプの人種です。何らかの強い職能を持っているため、会社に存在しています。しかし、足並みを揃えて仕事をするのが不可能な人種のため、周囲の人間はとんでもないコミュニケーションコストを支払わされることになるでしょう。

本当に「会話が出来ない」「意思疎通が出来ない」人というのは稀に存在して、大抵の場合重要な職責を担っています。いわば、職人なのです。しかし、新人としてその人と関連する部署に投げ込まれた場合、それはもう悲劇としか言いようがありません。しかし、そのような人種が居場所を確保できるのもまた、ブラック企業なのです。

この人の相手をするのはとても厄介です。コミュニケーション能力が極端に低いのに会社に存在しているということは、その能力の欠損を誰かに押し付けて生きてきたのです。あなたがそれを埋め合わせる立場になった時、まさに地獄がやってきます。頑張ってください。「人間は話せばわかる」という幻想を捨てる素晴らしいチャンスになるでしょう。

無能度★★

迷惑度★★★

反社会度★★

新人潰し度★★★

4.自分の頭では何も考えられない「洗脳志願」

ブラック企業を支える最も重要な存在です。というのも、人間は「洗脳されたい」という欲求をかなり強く持っている、そうは思いませんか。強い価値観に染められ、「成長」などのお題目を与えられ、低賃金で過酷な労働をする。そういうことに幸福を覚える人間が存在するとしか、僕には思えないところがあります。

ここまで書いてきたような異常な人間たちの中で、必死に彼らに合わせながら働く使い捨ての小間使い達です。基本的にブラック企業というのは、「経営者にムチャクチャ気に入られた」みたいな特殊効果が発生しない限りは、「利益を出す人間が偉い」という社会です。そこに流通する謎の価値観に染まったからといって、その社会で勝ちあがれるとは当然ですが限りません。一生懸命やればブラック企業で出世出来るなら苦労はないのです。

このタイプの生物は多くが過労等で壊れていきますが、そのうちの一部が進化を遂げ、立派なブラック人材へと成長します。しかし、こういった方を責めるのはあまりに酷なことであるとも思います。考えようによっては人間というのは、強力な価値観に染め上げられることで「楽に生きる」ことが出来ますし、また既存の価値観に「染まることが出来る」のも一つの能力なのです。それはある意味で社会性とすら言えるものでしょう。ただし、やはり多くの人は身体精神ともに壊れていきますので、「洗脳されている」と感じたならば逃げることを僕は推奨いたします。

無能度★★~★★★★

迷惑度★

反社会度★

新人潰し度★★

5.そもそもコンプライアンスという概念が理解できない「バカ」

ブラック企業において「バカ」は一つの能力です。上司の指示を疑う能力を持たない人間は、時に重宝されてしまう。たまにニュースを見るといるじゃないですか、「犯罪という認識はなかった、指示に従っただけだ」と主張される方。主に組織の末端よりの方で。あの皆さんは、結構な比率が大マジで言っていると思います。「コンプライアンス」という概念を本気で理解できない生物は本当に存在するのです。

このタイプは大抵管理職まで出世できませんし、管理職に出世しても転びます。しかし、末端の方である程度の裁量を得るとかなりの破壊力を発揮します。反社会的組織への締め付けが厳しくなった昨今、この手の人種の主要な生存場所は「ブラック企業」へ移行しています。

もう、このタイプには何も言えません。しかし、近くにいると巻き込まれますのでこのタイプが力を持っている職場からは即座に逃げましょう。あなたまで犯罪者になってしまいます。ある意味、最も危険で最も遭遇率の高い生物です。「仕事してたら逮捕された」というのは「よくあること」です。

無能度★★★★

迷惑度★★★★★

反社会度★★★★

新人潰し度★★

 生物分類Ⅱ 適応者たち

ブラック企業の環境に適応し、生存を確保した皆さんです。分類Ⅰの要素を兼ねることもありますが、分類Ⅱの主な特徴は「社会性が高い」ことです。分類Ⅰの皆さんは概して社会性に難があり「ブラック企業にしか居場所が無い」傾向がありますが、こちらの皆さんはそれなりに高い社会性を持っています。結果として、組織の強化と拡大に一役買う皆さんです。いわば、ブラック企業における主力といえるでしょう

1.人間しばきこそ我が生きがい「サディスト軍曹」

とにかく「人間を詰めるのが好きで好きでしょうがない」という生物は存在します。そして、時にそれが許容される環境がブラック企業と言えます。彼らは本当に幸福な人たちで、まずブラック企業から離れようとはしません。支配欲や嗜虐欲求が非常に強い人たちと言えるでしょう。

おそらく、これを読んでいる皆さん「あいつのことだな」という対象が思い浮かんでいるのではないでしょうか。しかし、彼らこそブラック企業にとって本当に必要な人材といえます。軍隊などで採用されているのを見ればわかるとおり、サディスティックな軍隊型マネジメントは非常に効率が良いのです。また、仕事に「やりがい」を感じていますので離職される可能性も低く、会社への順応性も高い。

このタイプの人間に遭遇した場合ですが、対処法は全くありません。ただ、「全ての人間をしばきあげる」だけではマネジメントとして成立しないので「集団の模範となり厚遇される人」は必ず発生します。(逆に言えば果てしなくイジメられてしまう人も必ず発生します)そこに滑り込めなければ、逃げる他はありません。

僕は「部下を詰める以外に楽しみがない」と笑いながら語る人間に遭遇したことがあります。実際、それなりの比率で「こういう人」はいるのでしょう。また、環境次第でその性向が強烈にブーストされることもあると思います。サディスト氏が大笑いしながら「部下を詰めに詰めていたらついに失禁したよ」と語っているのは、流石の僕も吐き気がしました。

人間を苦しめるのが根本的に大好きな人間は存在します。遭遇したらただちに逃げましょう。彼らに歯止めはなく、ブラック企業にも歯止めはありません。

無能度★

迷惑度★★★★

反社会度★★★★

新人潰し度★★★★★

2.体制と規律大好き、「永遠の体育会系」

サディスト軍曹の下で軍曹を補佐する役目を担うタイプです。体育会系部活の出身者が多いでしょう。彼ら自身は嗜虐欲求を強く持っているというわけではないのですが、極めて強力な体制順応性、広義の社会性を持っています。彼らに話を聞くと「上司?異常者だよ」というような極めて真っ当な判断力を持っていることが多いのです。その一方、会社組織において彼らは極めて体制順応的に振舞います。

僕も体育会系部活の出身者なのですが、体育会系部活においては一種の二重思考とでも呼ぶべきものが身につきます。部活の謎の風習、それは本当にくだらないものだと彼らは認識していますが、それでもやるのです。僕も、宴会芸で陰毛を燃やす文化のある集団に所属していたことがありますが、彼らも「くだらない風習だ」と理解はしていました。しかし、彼らはやはり飲み会ではその「伝統」を行うのです。

しかし、こういった皆さんが社会集団において「優秀」であることは論を待たないでしょう。企業は体育会系出身者を優遇します。使いやすいからです。彼らは正常な思考力を有しながら、異常な行動を取れるのです。これは程度問題です。社会集団に適応するために必要な能力であることは論を待たないでしょう。人間は本当に難しい。しかし、彼らがブラック企業の規律を守り続けているのです。

無能度★

迷惑度★★

反社会度★★

新人潰し度★★★

3.地獄に生まれた小さな楽園の主「小領主」

ブラック企業は異常な集団です。故に、コーポレイトガバナンスがガバガバなことが多く、社内に独立国家のような場所が発生してしまうことがあります。いわば、権力と指揮系統のエアポケットのような場所です。そういった場所を支配している存在を僕は「小領主」と呼んでいます。

ブラック企業における業務配分は往々にして狂っています。人間の限界を超える業務量を課される人が存在する一方、「全く仕事をしていない」人が大抵存在します。そういった不均衡の上で利を貪る人間が存在するのです。ブラック企業の本質はむしろここにあると僕は思っています。誰かが大損をする一方、誰かは得をしているのです。それは会社のトップや株主とは限りません。

ブラック企業における「上がり」はとりあえずここでしょう。楽園というのは、大抵の場合たくさんの奴隷に支えられています。「平等」や「公正」と最も遠いところに存在するブラック企業だからこそ、「楽園」はむしろ発生しやすいのです。

小領主の皆様、あるいは楽園の住人の皆さま、おめでとうございます。そこに辿り着いたあなたはとても有能で、幸福な人です。しかし、楽園は理不尽な理由で生まれ、理不尽な理由で崩壊します。神が怒り、滅びの日のやってくるその日まで、あなたのポンペイを堪能されてください。株主がキレて粛清者を送り込んできた。そういうこともある。

無能度★

迷惑度★★

反社会度★★

新人潰し度★

生物分類Ⅲ 人間をやめた皆さん

ブラック企業の統治サイドに存在するみなさんです。彼らは概して高い知能と能力に加え、カリスマを有していることが多いです。僕は「社長」を経験しましたが、まさに「地獄」という他ない立場であり、あそこに立ち続けるには多かれ少なかれ人間性を犠牲にする必要があると強く感じました。彼らは社会に非常に怒られる、矢面に立つ立場ですが、僕はあまり強く批判することが出来ません。

1.金のため背負うもののため、俺は人間をやめたぞ「ブラック社長」

諸悪の根源にして哀れなる地獄の王、ブラック企業経営者には2種類あります。自社がブラックであることに問題を感じているタイプと、感じていないタイプです。感じていないタイプは、自社がブラックであることを是とし、利益のためにブラックな組織構造を維持しようとするでしょう。このタイプはいわゆる「ブラック社長」のイメージ通りです。

しかし、多くのブラック社長はこのタイプではありません。僕自身も会社を経営した経験から思うのですが、会社というのは普通にやっていたら「ブラックになる」のです。経営が傾けば当然人件費は削らざるを得ない。経営が上手くいってどんどん仕事が舞い込んでくるときは、株主の意向に応えてどんどん会社を拡大しなければならない。いわば、資本主義と株式会社という仕組みそれ自体が、ブラック企業に向かうベクトルを有していると言ってもいいと思います。「言い訳だ」と言われるかもしれませんが、ホワイトな飲食企業を作れるかというお話です。出来る人は是非挑戦して欲しい。

さて、社長というのは労働者と株主や債権者の間で両方から殴られるサンドバッグです。「社長」というと絶対権力者と認識される方が多いかと思いますが、実際のところは労働者と株主の間に挟まってショックをやわらげるクッションみたいなものとさえ言えます。その上、従業員はその気になればいつでも会社を辞められますが、中小企業の社長は大抵の場合会社の債務を連帯保証しているので逃げることすら出来ません。

彼らにも、あるいは僕にも人間の心はあります。自社の従業員には幸福になってもらいたいと思っています。自分の力不足を心から恥じています。しかし、最早前に進む以外の道は絶たれてしまった。さもなければ、首でも括るかというお話になり、実際社長はびっくりするほどそういうことになります。僕が起業したとき、先輩経営者から「いざという時は失踪にしろ、死ぬな」とアドバイスをもらいました。

今日も戦うブラック社長。僕は彼らを責める権利を持ちません。僕の会社もちょっと風向きが悪くなったら「ホワイト」とは程遠くなりました。祈ることしか僕には出来ません。それは社長の立場に立った以上、自己責任以外の何者でもないのです。

無能度★~★★★

迷惑度★~★★★★★

反社会度★~★★★★★

新人潰し度★~★★★★★

2.戦場を駆け抜ける異常者「英雄」

皆さんの会社にも「創業の雄」や「拡大期の雄」は存在すると思います。神話的エピソードに彩られた英雄はどこの会社にも大抵存在します。というのも、会社組織がまだ出来あがっていない創業期や拡大期には個人の職能が会社経営を大きく左右するため、ずば抜けた成果で会社を牽引する「英雄」が発生しやすくなるのです。

しかし、彼らは多くの場合「正常」とは言いがたい人間でしょう。誰よりも身を捨てて働き、巨大なカリスマを発生させた。そういう神話を持っていると思います。ブラック企業の場合、大体はこの手の「英雄」の神話をベースに労働環境が作られます。英雄が一日23時間働いたという神話は、ブラック企業の土壌を支える思想的根幹となるのです。

「企業理念」という言葉があります。これは会社経営においてとても重要なものとされていますし、実際とても重要です。人間をより働かせ、会社に忠誠を誓わせるには神話が必要なのです。その神話を作り出し肉付けする役割を担うのが、この「英雄」です。

しかし、大抵の人は一日23時間働いたら死にます。また、英雄の神話は往々にして誇張されています。この手のエピソードにノリノリになるのはくれぐれもほどほどにしましょう。また、この手のタイプの人間のカリスマに引きずられるのも、時に破滅的な結果をもたらします。

また、「狡兎死して走狗煮らる」の諺の通り、「英雄」はいずれ会社と対立する定めになることが非常に多いです。人間は本当に悪い。誰もが一度は「英雄」に憧れると思いますが、人は神話の中を生きることは大抵の場合できません。憧憬はモチベーションを生み出すこともあるでしょうが、何事もほどほどが一番です。

無能度★

迷惑度★~★★★★★

反社会度★~★★★★★

新人潰し度★★★★★

4.終わりに

人間は本当に悪い、人間の社会は本当に悪いということが伝わっていればとても幸いです。この構造をどうにかする手段を僕は思いつきません。しかし、労働者はいつでも会社を辞めることが出来るという強い特権を持っています。権利の上では、労働者は経営者より強いのです。それだけは忘れないでください。

どうか、「このような生物が存在する」ということを頭に入れ、危険な場所からとにかく逃げる必要があるということを頭に入れておきましょう。全体としてはホワイト寄りの会社でも、「小領主」の逆パターンでブラック部署が生まれることはままあります。あなたが「ヤバイ」と感じたら、それは「ヤバイ」のです。社会的評価の高い会社だったりすると逃げるのにも抵抗はあるかと思いますが、逃げてください。

異常な組織において「正常」と「異常」の概念は容易に反転します。異常な場所において、正常であることはむしろ「異常」とみなされるでしょう。なかには、自分を責めるばかりの状態になって会社の異常性に気づけないことすらあると思います。当然、ブラック企業の側は「おまえが異常だ」「おまえが悪い」いう形に洗脳したがるでしょう。

本当に逃げられない職責は、会社の債務を連帯保証した社長だけです。やばいと思ったら、即座に転職しましょう。日本にいる限り、飢えて死ぬことはないルールになっています。となれば、ブラック企業で精神肉体を破壊されることこそ、日本社会における最大のリスクであることは論を待ちません。

会社組織は、いや人間の組織というものは、あるいは人間というものは、とても怖いものです。どうか、皆さんの善い人生を心から祈ります。やっていきましょう。

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この記事を書いた人

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http://syakkin-dama.hatenablog.com 発達障害者ライフハックブログをやったりしている人です。31歳です。コンサータは54ミリ飲んでます。よろしくお願いします。 syakkindamaアットhttp://gmail.com 試験的にメアド公開始めました。お仕事の依頼などはこちらにどうぞ。 衆院議員ではないです。