面接選考を突破する上で、成否を分けると言っても良いのが「自己紹介」です。

多くの場合、自己紹介は一番最初に要望されます。

自己紹介で失敗し面接官の印象を損ねれば、その印象が尾を引き、その後の質問で良い回答をしても挽回できなくなるからです。

では面接官の心を鷲づかみにするような、好印象の自己紹介をするにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は自己紹介のポイントを6つご紹介して参ります。

1.自己紹介時の姿勢を大切に!


自己紹介は、紹介の中身だけが問われるものではありません。

自己紹介の内容と同等、もしくはそれ以上に大事だと言って良いのが自己紹介時の姿勢です。

例えば猫背のまま自己紹介を行えば、内容がどんなに良くとも高評価を得にくくなります。

ポイントは背筋・胸(肩の位置)・手の位置・つま先の向き

立って自己紹介を行う場合であれ、座ったままであれ、背筋を真っ直ぐに伸ばし、両肩が下がらないよう胸をはることが基本です。

そうした美しい姿勢は面接官に堂々としている、自信ある態度といった好印象を与えます。

また、手を遊ばせておくことも感心できません。

座っている場合には男性なら軽くこぶしを作って膝の少し手前ぐらいに置き、脇をしめること。

女性は両手を重ねて足のつけ根あたりに置きます。

立って行う場合には男性も女性もおへその下あたりで両手を重ねると美しくなります。

次に足ですが、座っている場合には男性はほんの少し足を開き、膝を直角に曲げること、つま先もかかとから垂直方向にまっすぐ向けることを意識しましょう。

女性の場合の留意点は膝と膝を合わせることと、つま先を揃えて男性同様真っ直ぐに向けることを意識してください。

立って行う場合には膝からかかとまで真っ直ぐ伸ばすことが基本ですが、この場合、膝よりかかとを垂直に保つことを意識すると良い姿勢を保ちやすくなります。

なお、自己紹介時に自分の印象を高めようと身振り手振りのオーバーアクションを行う方が時々見受けられますが、オーバーアクションは不要です。

面接での自己紹介は長くとも2~3分程度のものです。簡潔さやわかりやすさが求められますので、その短い時間の中でオーバーアクションはうるさい印象を与えかねません。

自己紹介を述べている間はアクションより、美しい姿勢を保つことを心がけてください。

2.一呼吸置くことが気持ちの余裕と落ち着きを与えくれる


自己紹介を行うよう指示された場合、間髪を入れずに話し始めたらせっかちな印象、あるいは余裕がない印象を与えてしまうおそれがあります。

またすぐに話を切り出そうとすれば呼吸が続けにくくなることで、呼吸が乱れます。

呼吸が乱れると台詞のド忘れを招きやすくなりますし、息苦しそうな様子は印象も良くありません。

そこで、面接官に自己紹介を命じられたら「はい」と速やかに返事をした上で、すぐに自己紹介を切り出そうとせず一呼吸置くことです。

深呼吸ではなくお腹で呼吸することを意識し、鼻から少し深く息を吸い、同様にお腹を使って鼻から慌てずに息を出すことを話し始める直前に行えば、気持ちにゆとりが生まれ、落ち着いて自己紹介できます。

3.「話し方」も重要!普段の会話より幾分大きな声ではっきりと

自己紹介は姿勢と内容に加え、話し方も重要です。

まず声のボリュームですが面接官と対面であっても、普段の会話時より大きめの声で話すようにするのが大切です。

また、声の大きさと共に言葉の明瞭さも大切です。

一フレーズごとにはっきりと話すことを意識し、必要に応じてフレーズとフレーズの間に一拍置くなどすると聞き取りやすい自己紹介となります。

また話す際の表情も重要なポイントです。

爽やかな笑顔で話すことがベストですが、緊張している場面で笑顔を作るのが苦手だという方が無理して笑顔を作ろうとすればぎこちない表情になり、却ってマイナスになる場合もあります。

無理して笑顔を作るよりは、自然な表情もしくは真剣な表情で話す方が好印象を与えますので笑顔作りばかり気にする必要はありません。

ただし真剣な表情がこわい、または怒っているような表情になっていないか、面接選考に臨む前に鏡の前で自己紹介のリハーサルを行い、表情を事前チェックしておくこともオススメ致します。

4.何を伝えたいかを先に明らかにしてから、その理由や根拠を簡潔に伝える

例えば自分の長所を伝える場合には、長所を伝えてからその根拠を伝えるようにしましょう。

「自分はこうで、ああで、ある時ある場所でこうだったので・・・・・自分の長所は〇〇
 です。」

といった順序で説明を行えば、面接官は何を伝えたいかわからないまま理由説明を聞かされることになります。

結論がわからないまま説明を聞かされると聞く側は理解しにくく、その間の話に苦痛を感じやすくなります。

「自分の長所は〇〇です。なぜならこのようなことがあり・・・・」

といった具合に、長所に限らず、何を伝えたいか結論を先に伝えてから理由を簡潔に伝えるという構成が聞く側にとってわかりやすい自己紹介となり、わかりやすさが高評価にもつながります。

5.自己紹介で必ず盛り込むべき要素は3つ!


自己紹介の内容に盛り込むべきことを考える場合のポイントは「自分が伝えたいこと」ではなく、面接官の立場になって「面接官が聞きたいこと」が何かを考え、それを伝えることです。

面接官が特に聞きたいこと、即ち自己紹介の内容に盛り込んだ方が良い要素は次の3つです。

何が長所の説明ではなく、その長所をどう仕事に活かしたいと考えているのか

人間には人それぞれ様々な長所や短所がありますので、自己紹介でそれらを伝えることは間違いではありません。

しかしながら、限られた時間の中で面接官は長所や短所をすべてこと細かく聞きたいとも考えていません。

面接官のニーズを商品に例えて説明するなら、商品の特長を知りたいのではなく、商品の特長が自分にどんなメリットをもたらしてくれるかを知りたいのです。

従って長所や短所を羅列するのではなく、自分が有する長所をどのような形で仕事に活かそうと考えているのか、あるいは自分の長所を通じてどう会社へ貢献しようと考えているのかを伝えることが大切なのです。

例えば

   ・粘り強い、根気がある

   ・知らない人とすぐに打ち解けることができる

といった点が長所なら、それで終わらせるのではなく

   ・持ち前の粘り強さを活かして、お客様に役立つ新商品の研究・開発に尽力したい

だとか

   ・知らない人とすぐに打ち解けることができる長所を新規顧客開拓で活かしたい
 

といった具合に、仕事への活かし方と結び付けて説明することです。

職務経歴の説明ではなく、職務経歴を通じて身につけたことの説明

転職の場合なら職務経歴の簡単な説明は自己紹介で必須項目ですが、職務経歴を時系列に機械的に説明するだけでは「退屈」に感じられるだけです。

職務経歴を通じて何を学び何を身に付けたか、またそれらが実績にどう活かされたかを伝えることがむしろ伝えるべき重要項目です。

職務経歴は、むしろそれらの要素を裏付けする補足材料に過ぎないのです。

例えば

 ・〇×事業プロジェクトの責任者として、〇年間従事した

という経歴があるなら、それで済ませるのではなく

 ・〇×事業プロジェクトの責任者として、〇年間従事したが、その経験でコスト管理と
生産性を改善するための管理者としてのノウハウを身に着けた。
その結果、対前年より△%予算を縮減できた上、売り上げを△%伸ばすことができた。

といった点まで伝えることです。

ただし、細かく説明しようとすれば時間がいくらあっても足りなくなります。

職務経歴を通じて身に着けたことを伝える場合には、欲張らないこと、自己紹介の中で特に伝えたい経歴を絞ることで簡潔な説明を心掛けることも大切です。

まとめとして簡潔に志望動機も伝える

志望動機については自己紹介とは別に質問される可能性はあります。

しかし、面接官にとっては応募者がどのような人物かであるか以上に、なぜわが社を志望したのか動機には強い関心があります。

また、志望動機を自己紹介の最後に伝えると自己紹介をまとめやすくなりますし、入社意欲もアピールしやすくなります。

従って志望動機は改めて質問される場合があると考えず、自己紹介の締め要素として簡潔に含めておくことをオススメします。

6.自己紹介で言ってはならないこと、言わない方が良いことはコレ!

対策のない短所の垂れ流し

自己紹介は自分を知ってもらう機会と考え、長所と同じぐらいのボリュームで短所を説明しようとする方がいます。

短所を言ってはいけないとまでは申しません。

しかし、短所をどのように克服するつもりなのか、あるいはどうカバーしているのか対策がないまま短所だけを聞かされれば「短所を放置し、改善する意志がない」といった見方をされる可能性があります。

もし短所を伝えたいなら、例えば「怒りっぽい」ことが短所の場合には「怒りっぽいことで仕事上の人間関係が悪化しないよう、〇〇することを心掛けている」と短所のカバー策も併せて伝えることを忘れないようにすることです。

他人の批判

自己紹介で自分の良さを強調する話法として、例えば

「〇〇といった場面でよく××する人がいますが、そのような人は軽蔑します。
私は絶対××しない強い気持ちを持っています」

といった他社批判を通じてアピールを行う方がいますが、こうした話法は面接官の評価を下げるだけです。

他者に対する悪口や批判はどのような内容であれ、聞いていて気持ちが良いものではありません。

また「この応募者は他人を批判的にみる傾向があるのでは」との疑念を招くおそれもあるからです。

他人の悪口や批判を通じての自己アピールは絶対に避けるべきです。

他社の批判

他人の批判がNGであるように、応募先の求人企業へ持ち上げるべく、たとえ求人企業のライバル会社であっても他社を批判したり、他社を見下すような発言も行ってはなりません。

もし他社との比較で応募先の求人企業について語りたい場合には

「他社には○○という魅力的な点があったが、御社には??という別の魅力があり、その点に大きく惹かれ・・・」

といった具合に他社の良い点を挙げることが嫌味な印象を与えず、応募先の自尊心も刺激できます。