航空業界といえばパイロットやCAなどを思い浮かべる方も多いでしょう。
これらはあこがれの職業といわれますが、仕事に就くまでが本当に大変です。
高い競争率や難易度の高い資格が必要ですからね。
しかし、職種によっては、比較的簡単に航空業界で働くことが可能です。
一体航空業界、空港ではどんな仕事があるのでしょうか。

航空業界の仕事一覧

パイロット

地上の航空管制官と無線通信をしながら航空機を操縦し、目的地まで安全に乗客・貨物を運ぶ仕事。
言わずとしれた花形職業ですよね。
しかしながら、航空機の操縦には専門の知識と技術が必要です。
そのための訓練も厳しいもの。
見事ライセンスを取得した人だけが、パイロットになるのです。
また、操縦だけではなく、フライト前の気象データ確認、飛行経路、燃料のチェックなど、仕事内容は多岐にわたります。
大型旅客機のパイロットになるには、まずJALやANAなどの大手航空会社が実施している、自社養成パイロット採用試験に合格する必要があります。
この採用試験は大半が「大卒もしくは院卒」といった学歴が必要で狭き門です。
試験内容は、面接、適性検査、身体検査が主といったところでしょう。
資格としては、「定期運送用操縦士(飛行機)」が必要で、こちらも厳しい条件が課されています。
・21歳以上
・総飛行時間1500時間以上
・100時間以上の野外飛行を含む250時間以上の機長としての飛行
・200時間以上の野外飛行
・100時間以上の夜間の飛行
・75時間以上の計器飛行

また、自社養成パイロットコースの道以外では、航空大学校に入学して資格を取得する方法もあります。
倍率は低めなものの、自分で学費を払う必要があり、就職先も保証されていませんので、自社養成に比べるとやや不利かもしれませんね。

しかしながら、いったんパイロットとしての資格や経験を積んでおくと、転職時には高年収の人材として扱われるようになります。
パイロットの年収は1700万円を超えるといわれており、これは医師や弁護士よりも上です。
また、近年はグローバル化による人やモノの移動が増え、これに伴ってパイロットの需要が伸びています。
その結果、かなり深刻な人手不足に陥っているとのこと。
パイロットになるまでは非常に大変ですが、年収や転職のしやすさを考えると、目指す甲斐はありそうですね。

客室乗務員(CA)

かつては「スチュワーデス」と呼ばれた時代もありました。
現在は「キャビンアテンダント(CA)」という呼び方が一般的ですよね。
パイロット同様に旅客機に搭乗し、乗客に対するサービスを提供します。
女性で航空会社を目指すなら、憧れている方も多いでしょう。
ただし、CAの仕事には「保安」も含まれており、乗客の安全を確保する役目を担っていることも忘れてはいけません。
アクシデントがあっても、乗客最優先で対応できる冷静さとプロ意識が必要です。
ちなみに、日本国内では女性がほとんどですが、海外では男性のCAも多数存在しています。
CAに転職、就職をめざすとき、持っていると有利な資格や経験としては、以下のようなものがあります。
・英語力(ほぼ必須、最低でもTOEIC600点以上)
・英語以外の語学力(中国語やドイツ語、フランス語、韓国語といった第二外国語)
・接客スキルや接客業での経験
・看護系資格(正規十字救急法救急員資格など、乗客の健康トラブルに対応できるような医療・看護系の資格)
・秘書検定や秘書業務の経験など(VIPへの対応やマナーの基礎として)

航空整備士

航空機を整備する仕事で、非常に専門的な技術と知識が必要です。
未経験での転職はかなり難しいのではないでしょうか。
主な仕事は、フライト前の「ライン整備」と、飛行時間が一定数を超えた場合に行う「ドッグ整備」に分類されます。
資格としては、一等航空整備士、一等航空運航整備士(両方とも国家資格)があります。
しかし、これらを就職前に取得する方法はなく、いったん専門の教育機関(大学や専門学校)で、二等航空整備士や二等航空運航整備士の資格を取得したのち、
実務を経ながら目指す必要があることに注意しておきましょう。
特に一等航空整備士は、実務経験が4年以上必要ですから、取得は最短でも航空会社に入社後、4年~5年をめどに考える必要があります。
ただし、長い年月と経験が必要な資格のため、資格を取得しておくと転職時には有利に働くでしょう。

ディスパッチャー

機体の整備状態や気象情報、乗客・搭載貨物の重量など、飛行に必要な情報をまとめます。
こういった情報をもとに「フライトプラン」を作るのが主な仕事です。
フライト前には必ず機長と打ち合わせを行い、フライトプランの認識を合わせるのです。
また、フライト中の機長と無線交信しながら、天候や航空機の状態を確認。
航空機が安全に目的地までフライトできるようサポートします。
ディスパッチャーになるには、航空会社の採用試験に合格し、「運航管理者技能検定」という国家資格を取得する必要があります。
運行管理者技能検定は、2年以上の実務経験が必要です。
これを目指すために、まずは航空会社でディスパッチャーのサポートを行う仕事(運航支援者)として実務経験を積んでいきます。
その後、運行管理技能検定に合格し、社内審査を経て正式なディスパッチャーへと昇格するという流れです。
ディスパッチャーへの転職については、パイロットや航空整備士と同様に、まずは航空会社へ入社することが重要になるでしょう。
高卒よりは大卒や院卒といった学歴が好まれるようですね。

グランドスタッフ

空港に勤務して、出発前の空港利用客になどに様々なサービスを提供する仕事。
主に、「搭乗手続き」(航空券の発券や荷物の受け取り)と、「搭乗案内」(搭乗客を機内へスムーズに案内)といった仕事を担う職種です。
グランドスタッフは、未経験からでも目指せる仕事で、CAへのキャリアアップを目指すことも可能です。
ただし、CA同様に語学力(特に英語力は必須)のことが多いため、語学力があれば転職しやすい職種といえるでしょう。

その他航空会社社員としての仕事

ここまで紹介した職種は、主に専門職です。
しかし航空会社では総合職として、通常の会社と同じような営業、総務、経理、広報、事務などがあります。
こうった職種には、航空会社の勤務自体が未経験でも転職可能な仕事があります。
一般企業で営業、総務、経理、広報、事務の経験があれば、それをアピールして転職しやすくなるでしょう。
特に外資系航空会社では積極的に即戦力人材(中途採用の人材)を採用する傾向があり、転職先として狙うにはチャンスかもしれませんね。

販売店のスタッフ

こちらも空港で働く仕事で、免税店やお土産を売るお店で働く接客業です。
仕事内容としては、通常の店舗スタッフとあまり変わりはなく、レジや接客、掃除、発注、陳列などを行います。
未経験でも比較的就職しやすく、空港で働きたい方にはおすすめかもしれませんね。
直営店の勤務などもありますし、派遣求人サイトに掲載されていることが多いこともポイント。
特に資格は必要ありませんが、アパレル業界や小売業界などでの実務経験(接客)があれば転職しやすいことは間違いないでしょう。
また、空港という場所柄、やはり語学力はあるに越したことはないようです。

手荷物仕分けスタッフ

こちらも空港で働くことができる、未経験可能な仕事です。
搭乗客が預けた手荷物から、スーツケース、サーフボード、楽器などいろいろなものを仕分けていく仕事。
派遣求人サイトに求人が出ていることが多いため、空港で気軽に働くにはおすすめの仕事です。
資格や経験は不問としていることが多く、転職時にはそれほど多くを要求されません。
とりあえず空港で働きたい!と考えている方にはおすすめの仕事のひとつです。

空港保安検査員

手荷物や身に着けているものの検査をする仕事です。
X線検査や金属探知機で、危険物などがないかをチェックします。
こちらも空港内で勤務する仕事で、警備業に該当するでしょう。
この仕事は国家資格もあり、「空港保安警備検定」がそれに該当します。
ただし、未経験でもOKという求人が多いため、空港勤務で未経験からしっかり働きたい方にはおすすめです。
また、警備業や航空法に対する研修があることもポイント。

空港に併設しているホテルのスタッフ

空港には大抵、ホテルがありますよね。このホテルスタッフも、空港で働く仕事といえるかもしれません。
実際には通常のホテルスタッフ同様、ベルサービスへの対応などが主な仕事で、未経験はあまり受け付けていないという印象があります。
そのため宿泊施設での接客経験があれば、転職時には有利に働くといえます。

旅行会社の空港内サービスセンタースタッフ

空港の中には、大手旅行会社のサービスデスクが設けられています。
例えばHISなどは、空港内にデスクがあります。
こういったデスクでのスタッフも、空港で働く仕事です。
特に資格も必要ありませんし、未経験でも転職・就職が可能。
パートやアルバイト求人が多いこともあり、ハードルはそれほど高くなさそうです。

空港で働きたい!未経験OKな職種のまとめ

ここまで紹介した内容をもとに未経験でもOKなものをまとめていくと……
●グランドスタッフ

●旅行会社の空港内サービスセンタースタッフ

●空港保安検査員(ただし研修と後々の国家資格取得あり)

●販売店のスタッフ

●手荷物仕分けスタッフ

接客業が多くなりますが、空港保安検査員などは、専門知識の習得も可能な手堅い仕事といえそうです。
また、グランドスタッフはアルバイトや契約社員としての募集もあり、未経験からでも転職が可能なため、狙い目かもしれません。
アルバイト、契約社員、派遣社員としてグランドスタッフになり、そこで英語力や航空業界の用語を覚え、航空会社の採用試験を受けるという方法が見えてきます。
さらに、どの仕事でも語学力があると重宝される傾向にあるため、英語力を鍛えておくことをおすすめします。
販売店や手荷物仕分けスタッフ、サービスセンタースタッフでも外国人と会話する可能性はおおいにありますからね。
このあたりも、空港という場所柄独特のものといえそうです。
これら未経験でも可能な空港の仕事は、求人サイトで契約社員、アルバイト、派遣社員として募集が出ていることが多いため、念入りにチェックしておきましょう。

こんな仕事も空港に関係あり!

意外なところで空港に関係ある仕事として、「バスドライバー」があります。
そう、バスの運転手さんですね。
空港から発着する貸し切り観光バスのドライバーさんなら、頻繁に空港を訪れることになります。
採用自体はあくまでもバスの運転手として。
ドライバー未経験でもOKな場合があり、普通免許さえあれば応募が可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。パイロットとCAが目立つ傾向にある航空業界・空港に関係ある仕事。
実はこんなに多くの職種に支えられているのです。
さすがにパイロットはハードルが高くても、販売店のスタッフや検査員としてなら、転職を目指せる方は多いでしょう。
諦めかけていた空港での仕事に、チャレンジしてみませんか?
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