2017年5月に公開が始まる「ちょっと今から仕事やめてくる」という映画をご存知でしょうか?この映画は、北川恵海の小説「ちょっと今から仕事やめてくる」が原作になっています。

「仕事を辞めようか・・・」と悩んでいるサラリーマンなら、一度は見ていただきたい映画です。「ちょっと今から仕事やめてくる」という映画について、そして、仕事にまつわる悩みのあれこれなど、仕事に悩めるサラリーマンのために色々なことを考えていきたいと思います。

映画「ちょっと今から仕事やめてくる」とは?

映画「ちょっと今から仕事やめてくる」の主演は、仕事を辞めようか悩むサラリーマン隆を演じる福士蒼汰です。福士蒼汰といえば、NHKの朝ドラ「あまちゃん」でブレイクして以来、若い女の子に大人気のイケメン俳優ですね。

しかし、今回のこの映画は、イケメンとおっちょこちょいな女子が恋に落ちる、というような生ぬるいお話ではありません。仕事に悩む隆に声をかけたのは、小学校時代の同級生だというヤマモト(工藤阿須加)です。テンションの高い関西弁でまくしたてるヤマモトが話す話はとても面白く、隆はいつのまにかヤマモトの話に聞き入ってしまいます。

それから、ちょくちょく会うようになる二人。隆はヤマモトのことをひそかに調べますが、どうやら小学校の同級生だった本物の山本は海外にいるらしく、ここにいるヤマモトは誰なのだろう?という疑問を抱きます。しかし、「そんなこと、どーでもええやろ」とヤマモトは変わらず隆に接します。

一時期仕事が順調に回り始めた隆でしたが、仕事で大変な失敗をやらかしてしまい窮地に立つことに。いつしか、隆は会社の屋上から飛び降りることを考えるようになってしまうのです。そんな隆を勇気づけるヤマモトですが・・・。隆はどうなってしまうのか?ヤマモトの正体はいったい誰なのか?物語は佳境に入ります。

この映画の原作となった小説「ちょっと今から仕事やめてくる」は、第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”を受賞しました。隆のようにブラック企業で働く若者は日本にとても多いと思います。そんな悩めるサラリーマンに読んでもらいたい小説です。

究極の問い?退職するのと生きるのをやめるのはどっちが難しいのか?

「ちょっと今から仕事をやめてくる」という映画を通して、サラリーマンの苦悩というものを考えていこうと思います。

新入社員の苦悩

この映画の主人公、隆は入社してすぐに仕事で大失敗をしてしまい、うつのような状態になってしまいます。

しかし、隆は新入社員ですから、仕事で失敗する経験はまだありませんから、「会社に迷惑をかけてしまった」「自分が悪いんだ」と重く受け止めてしまいます。これが、何年も経験を重ねると、「それくらい大したことない」「社員の失敗も会社の責任のうちだ」「次頑張ればいい」などとポジティブに受け止めることができるようになるのですが・・・。

新入社員のころは何もかも初めての経験ですし、先輩が「お前が悪い」と言えばそれに従うしかありません。うまくカバーして育ててくれる先輩に恵まれれば良いのですが、人間関係が良い職場にいつも巡り合えるとは限りません。

こうして、新入社員の苦悩は深まっていくのです。

そこで、ヤマモトのような存在があると大きいのです。何でもいいから話を聞いてくれる、味方になってくれる、そんな存在があるのとないのとでは、新入社員の心の重荷はだいぶ変わってきます。

中堅社員の苦悩

新入社員時代を経て、中堅社員になってくると、その苦悩の内容は異なります。
ある程度一人で仕事をこなせるようになって責任も重くなり、いつも守ってくれていた先輩もいません。かと言って、ベテランでもないのでそこまで度胸も経験もついておらず、苦悩が深まっていきます。そして、先輩のフォローもなく大きい仕事も任され始め、大きな失敗もそろそろしでかす頃です。

さらに、そろそろ結婚、子供が生まれる、家を買う、などというプライベートでも責任が重くなりつつある頃です。ですから、簡単に仕事を辞めることも難しくなります。
仕事は大変、でも、そう簡単に転職などできない、というがんじがらめになりつつある時期と言えます。

ベテラン社員の苦悩

ベテラン社員にはベテラン社員の苦悩があります。部下が思うように動いてくれない、チームとしての成果が出せない、大きなプロジェクトを任されて荷が重い、会社の派閥争いに巻き込まれたなど、様々な悩みが起こるでしょう。

しかも、ベテラン社員の年齢ともなると、子供が高校・大学などに進学を始めますから、学費がかかります。家のローンもまだ終わっていないという人もいるでしょう。中には、それに加えて親の介護という重圧を背負い始めた人もいるかもしれません。
公私ともに重圧を背負うことになる世代、それが、ベテラン社員です。

退職するのと生きるのをやめるのはどちらが難しいのか?という問い

どの世代だから楽に生きられる、つらい思いをするということはなく、どの世代であってもその時代ごとの苦悩がついて回るのですね。

そんな悩めるサラリーマンが、「こんなにつらいなら死んでしまおうか・・・」と思い詰めた時、「仕事辞めるのと、生きるのをやめるの、どっちが難しいのかな?」と聞かれると、ハッとなるかもしれません。

確かに、仕事を辞めるのが生きるのをやめるほどのことなのだろうか?などと、比べるようなことではありませんね。生きている方が大事に決まっています。実は、とても簡単な事実なのです。

ところが、仕事の悩みに押しつぶされそうな状態の時には、そんな簡単なことも忘れてしまいます。それだけ、追い詰められた状態だということなのです。
仕事でとても悩んでいる時に、いくら、
「頑張れ」
「死ぬなんていうなよ」
などという月並みな言葉は心に届きません。それほど、心が疲弊しきっているからです。
仕事に悩むサラリーマンの多くが「うつ状態」になっているのだと思います。

うつ状態になると、自分一人でその状態を抜け出すのは困難です。自分でも「このままじゃいけない」とわかっていても、どうしようもないのです。

そんな時に、「仕事辞めるのと、生きるのをやめるの、どっちが難しいのかな?」という言葉を心に届かせてくれる存在が必要なのではないでしょうか?

仕事を辞めるのか生きるのをやめるのかを悩んだら


では、生きるのをやめたくなるくらい、仕事に悩んだら、どうすれば良いのでしょうか?
大事なことは、
「一人で行動しないこと」
「ストレス源から自分を引き離すこと」
「休養すること」
の三つではないかと思うのです。

仕事に悩んでうつ状態になっている、そんな状態でいろいろな判断をするのは危険です。
まずは、上記の3つの対処をすることに専念してから、転職をするのか?仕事を続けるのか?という判断をするのがベストです。

ここでは、仕事に悩んだ時に、具体的にどのような行動を起こしたらよいのかについてお話しします。

自分なりのヤマモトを見つける

仕事に悩んでうつ状態になったら、自分一人の力で何かをしようとするのは危険です。うつ状態になった自分は、元気な頃の自分とは異なります。
「精神状態が不安定になっている」
「判断力が失われている」
などという普通ではない状態ですから、あなたなりの「ヤマモト」のような第三者の存在を見つけることが先決なのです。

利害関係が絡む会社の人よりは、友人や家族などが良いでしょう。もちろん、同じ会社でも、親身になってくれる同期や先輩、上司がいるなら相談してください。とにかく、誰かに話すこと、が先決です。

あなたを決して否定せず、つらさをわかってくれる、話を聞いてくれる、そんな存在があるのとないのとでは、大違いなのです。もしかしたら、誰かにつらさを話すだけでも、心が落ち着くかもしれません。

仕事を休んでみる

誰かに話を聞いてもらっただけでつらさが少しでも収まれば良いですが、やはり、ストレスの元となっている仕事から離れなければ、状況は改善されないでしょう。会社に病気休職の制度があれば、利用しましょう。心療内科に通ってうつの診断がでれば、求職することができます。会社の産業医などを利用するのも手です。

細かい話になりますが、診断書には「〇週間の休養が必要」「○日の自宅療養が必要」などという、休職期間を明記してもらわないと、会社が休職を認めてくれないこともあります。その辺は上司とよく相談しましょう。

仕事のストレスで休職した人のほとんどが、仕事を一時的に休んだことで、自分を客観的にみることができるようです。仕事を休むことで、「明日までの仕事」や「〇円のノルマ」などということに追い詰められることもなくなり、心を休めることができます。

そうすると、
「もっと、要領よく仕事をすればよかった」
「誰かに相談したり、人に仕事を頼んだりすればいいんだ」
などという解決策が浮かんでくるのです。

毎日のストレスに追い詰められた状態では、決して見つけることができないのです。

転職活動を始めてみる

どうしても仕事が休めない時はどうすればよいのでしょうか?
その場合は思い切って仕事を辞めてしまうのも手かもしれません。
でも、ただ手ぶらで辞めてしまうのはもったいないですよね。できれば、次の転職先を探したいものです。

そんな時は、転職活動をまず初めてみてはどうでしょうか。
今の職場がブラックでとても働き続けられるような職場ではないと感じたら、もっと他の仕事を探してみましょう。あなたが持つスキルや経験なら、もっと良い条件で働くことができるかもしれません。

他の世界を見てみるということは、とても良いことです。今の職場に縛られたまま他の世界を知らずに悩み続けるよりは、もっと人間関係が良い職場、福利厚生がしっかりしている職場、何より社員を大切にしてくれる職場があるということを知った方が良いに決まっています。今のブラック企業に縛り付けられることなどないのです。

まとめ

映画「ちょっと今から仕事やめてくる」を通して、仕事に悩むサラリーマンの苦悩について見てきました。仕事を辞めるか生きるのをやめるか、それくらい悩んでいる人のために色々なことを書いてきましたが、この映画はここで書いてきたこと以上に悩めるサラリーマンに寄り添い、悩みを的確に言い当ててくれている映画です。

同じように悩む主人公隆がどのような結末を迎えるか、映画を観ることであなたの人生も良い方向に進みますように。