執筆者:薬剤師キクオ(SNSの総フォロワー14万人)
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人はなんのために働くのか?
現役薬剤師のキクオです。僕は病院薬剤師の1つ上の先輩に、この質問をぶつけたことがあります。
「生活するために決まってるだろ」
そうか!生活するために暴力を受け、叱責され、できない薬剤師としてレッテルを貼られたまま、組織の歯車として働くのが正解なんだ。
そして自分の感情を押し殺して、生きていくのだ。
生活をするために・・・生きていくために・・・
今回、この記事で僕が伝えたいことは2つある。
それは「受容」と「回避」。
病院薬剤師から調剤薬局に転職を考えたきっかけ、現役薬剤師の実体験をどうか聞いて欲しい。
目次【クリックして移動できます】
【告白】上司の暴力(パワハラ)で薬剤師が転職を決意をした出来事
尊敬する上司に蹴られるとは思ってもみなかった
病院薬剤師時代の上司に割とガチめな蹴りを食らった事がある
原因は私の調剤ミス
仕事に対して本気の上司であり、熱を入れるポイントがズレている!
と、当時は思わなかった…
またミスしたら蹴られてしまうのではないか…と最初に感じて
絶対に後輩にしないと誓った!
— 薬剤師キクオ💊ブロガー×インスタグラマー✨ (@kikuo1005) September 22, 2018
その上司に僕は好かれていた。
しかし、業務中、後輩と話をしていた僕は恐らく「こいつなら蹴っても大丈夫だろ」という感覚で上司に足を出されたのだ。
今までにその上司に怒られたことはあったが、足が出たのは初めてだった。衝撃が走る。
今、僕は後輩の目の前で蹴られ、ものすごい剣幕で怒られている。恥ずかしくなって、死にたい気持ちだ。
「すいませんでした!」それしか言えなかった、謝るしか今の気持ちを抑える方法はなかったのだ。素直に謝ることが、この場を沈めてくれる最良の方法なのである。
人は人間関係をある程度築くと「こいつなら蹴っても大丈夫だろう」と思うのだろうか?
こいつなら鋼のメンタルをしているし、組織のための良い晒し者になる。こいつなら足を出しても大丈夫。
こいつなら・・・こいつなら・・・。
暴力を受けた時に「自分がいけなかったんだな」と考えてしまう思考を持っていた
暴力を振るった上司は、僕にとって憧れの薬剤師であった。過去形にはなるが、当時好きな上司TOP3には入っていた。
厳しい面がある一方で、患者さん、医師、看護師には誠実で、薬局内でも確実に周りから評価をされていた人物であった。上司は忙しい中、誰よりも仕事をこなしていたと思う。
また、それを周りに見せない姿勢、そこが個人的にカッコ良かった。プライベートはそこまで関りはなかったけれど、薬剤師として目指したい人の1人であった。
だから、蹴られた瞬間思った。「ああ、やってしまった。自分がいけなかったな」と。
そして、次の日
「なんて顔をして、上司に会えばいいのか・・・」
「会ったら再び、謝罪をしよう」
蹴られた僕は最初そう思ったのだった。
ここで、みなさんに問いたい。
暴力を受けてなお、この思考になってしまうのをどう思うだろうか?ありえないと思うでしょうか?
そんな時、人はどう思うのか?私の場合はこうです。
- やっぱり、業務中は業務に関係のない話をしてはいけなかった
- それを後輩に対して、僕から注意をするべきだった
- 患者さんの命に関わる仕事をしているんだ。業務中は仕事に集中しよう
僕はその上司からはじめて暴力を受けたけど、「自分がいけなかった」と反省をした薬剤師だったんだ、
経験のある方ならわかってもらえるかもしれないが、自分をダメな奴なんだと受け入れ過ぎると、どうしようもないくらい悔しいし、どうしようもなく目から涙が溢れ出ます。
クソ上司と思えたらどれだけ良かっただろう。
当時の僕は「なんだよ、クソ上司!」とは、どうしても思えませんでした。
やはり、それは上司に尊敬する部分があったから。また、周りからも信頼をされている上司の意見というのは、ほぼ100%正しい世界であったから。
尊敬する上司でも暴力があると接するのを身体が拒否をする
しかし、暴力を受けてからは、自分の周りが全て曇って見えました。
人間関係を攻略するような本に書かれているように「顔を合わせるだけ」「一緒の空間にいるだけ」で精神的に参ってしまう!私はそんな症状になっていきました。
メンタルは強い方だと私は思っていましたが、ハッキリと言います。本当に無理でした。
身体は反応するけど、脳みそは反応しないあの感じ。「あ、身体が嫌がっている。」蹴られたあの日を境に、僕はそう感じるようになりました。
当時は自分がダメダメで、自分が嫌いで、辛くて、悩んで、友達からも「顔色良くないよ」と心配もされた。
笑顔で大丈夫!と回答することも出来ず、僕は闇の期間にズブズブと入っていった。
患者さんの前では、心配されないように無理をして笑顔を作った。
私は実際に暴力を受けて、常々人は誰かに100%理解してもらうことが難しいと思っている。
もしかすると少し、一部をわかってくれる方はいるのかもしれない。
でも、こんなに辛い経験をしても、次の日からは、当たり前に同じような毎日がやってくる。
「あぁ・・・、ずっとこの環境にいてはダメかも。」
私が目指していた理想の薬剤師。上司への尊敬の念はどこへいったのだろうか。
一周まわって憎い感情も何もない。もう、どうでもいい。今の仕事も患者さんへの対応も、組織も、病院も、私に関わってくれる全ての人も。
心配してくれなくてもいい。評価しなくていい。そんな上司になれなくてもいい。
悲しい。嫌だ。怖い。自分が自分ではなくなる感覚は、今まで生きた中で1番の挫折だった。
“アインシュタインのメッセージは刺さる。
「挫折を経験した事がない者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ。」
新人薬剤師時代、いや、今でも挫折することが多いよ。
— 薬剤師キクオ💊ブロガー×インスタグラマー✨ (@kikuo1005) January 24, 2020
自分が出来ないヤツだと笑って受け入れた
僕は薬剤師として、もしかしたら社会人としてもてんでダメなのかもしれない。
ゾーンに入ってしまうと、かなりのネガティブ体質になることがわかった。
僕は思う。自分を下げて、笑いを取れる方って本当に凄いって。きっと、その凄いな!って感情は、自分の弱点を誰よりも受け入れているし、自分のダメなところを知っている。
今まで怒られてきて、自分がダメだ薬剤師なんだ、もっと出来るはずなんだと落ち込んだけど、上司の暴力を受けて思ったのは「自分が出来ないヤツなんだと受け入れること」だ。
もちろん暴力は許容出来ないけど、自分は仕事がスムーズにいかないな、上司との関係や姿勢も良くないな。ダメなところを正直に受容して、少しずつ少しずつ、周りの景色を変えていける。
当時はめちゃくちゃ落ち込んだ。また「周りの薬剤師よりも全然ダメじゃん」と自分に対して、過度な期待をしないようにしました。
自分はデキる薬剤師なんだ!と思わない。普通の薬剤師よりも少し出来ない薬剤師なんだ。って思いました。
自分には出来ないことが山ほどあるし、自分が出来る範囲の中で、先ずはやってみよう!
自分は薬剤師として何が向いているだろう。そこからまた、1から考えればいいじゃん。
そして、先ずは自分を出来ないヤツやーん!って笑って言えるようになろう。ゆっくりと自分を許して、自分をちょっとでもいいから好きになろう。
上司の良いところ、悪いところを知った僕が取った対処法
出来ない自分を受け入れたら、なんだか少し気持ちが楽になった。
期待されるプレッシャーから、どこか解放がされたような感覚にもなったし、組織から縛られないで仕事を客観視出来るようになったりもした。
人生100年時代と言われているこの日本で、ずっと頑張り続ける必要もないかもなと思うようになった。薬剤師が現実を逃避しながら働いてもいいじゃん。
僕は暴力を受けたことをキッカケに、転職をすることを決めた訳だけど、その職場から、正直その上司から逃げた選択をしたなと、今でも思う。
一方、同期には嫌なことがあると直ぐに逃げてしまう人もいた。
例えば1年目で「やってることが自分とは合わなかったので辞めます」という薬剤師や、GW明けから突然、出勤しなくなり、会社から連絡をする羽目になる薬剤師まで様々だ。
そういった場面を見る度に、心のどこかで「辛くなって逃げたんだな」と思っていた自分と、結局、自分もその立場になってしまった。逃げることって「勇気がいるんだな」ということを理解出来るようになった。
”逃げるが恥だが役に立つ”って言葉
常に意識した方が良いと思います
逃げ恥は”メンタルブレイクをする前に逃げろ”というメッセージも含まれてると思うから
転職=ネガティブな行動と思わないようにすること転職者=逃げた人でも良い世界になればいい
逃げても、潰れるよりはぜんぜんオッケー
— 薬剤師キクオ💊ブロガー×インスタグラマー✨ (@kikuo1005) July 23, 2020
転職で環境がガラッと変わってしまう、上手く辞められるのか不安、自分は負け犬なのかな。など不安な気持ちもフツフツと湧いてくる。
でも、僕は暴力を受けて、自分の気持ちをしっかりと受け止めようとした。
僕は会社やその上司を回避する選択をしたのだ。どんなに苦手な人、嫌な人にも、隠れた良さがあると人は言う。でも辛い時には、人はそこまで知る必要もないかもしれない。
僕は上司の良さを知ってから、その人のことが嫌になった。理解しようとしても理解できなかったし、この気持ちに嘘はなく、私はその人を回避する選択をした訳である。
それが転職をした最も1番の理由だ。
どんなに仕事が忙しくて、辛かったとしても、共に働く人との相性には注意をしたい。
なぜなら、暴力で解決するものはないと思うから。それが医療を提供する薬剤師、僕の転職理由だ。
仕事の悩みは転職で解決できるのか?
・理不尽でパワハラが横行している職場の場合
→解決することが可能・仕事が嫌になって逃げるような転職の場合
→転職先でも同じ悩みを抱える可能性がある転職をすれば”解決”という思考にならないようにしたいです
転職先でも辛いことはあります
— 薬剤師キクオ💊ブロガー×インスタグラマー✨ (@kikuo1005) August 3, 2020
上司の暴力(パワハラ)で薬剤師が転職を決意をした出来事まとめ
ここまで読んで頂きまして、ありがとうございます!私が転職をした理由の1つに、上司からの暴力がありました。
- 出来ない自分を受け入れること「受容」
- そして、嫌な上司から逃げること「回避」
2つのステップは転職にも関わるイベントであり、次の職場でも私の糧になっていると感じます。
少しでも自分のように、悩みを抱える方が増えることがありませんように!
それでは、また!
薬剤師キクオおすすめの転職サイト

キクオさんは転職される際に転職サイトを利用しており、中でも『マイナビ薬剤師』と『ファルマスタッフ』は高く評価されていました。
マイナビ薬剤師
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年代 | 20代~50代 | 雇用形態 | 正社員,アルバイト・パート,派遣社員 |
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対象エリア | 全国 | ||
業界 | 医療専門職その他 | ||
おすすめ度 |
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ファルマスタッフ
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年代 | 20代~50代 | 雇用形態 | 正社員,アルバイト・パート,派遣社員 |
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