就職や転職の第一関門となるのが書類選考ですが、その結果連絡がなかなか来ないとなれば「不安」なだけでなく、次に向けた就職や転職活動の予定も立てにくい困った状況となってしまいます。

そこでぜひとも知っておきたいのが、書類選考に要する一般的な目安となる期間です。

例えば通常1ヶ月かかるものであるなら、1週間や2週間結果がこなくともそれほど不安に感じる必要はなくなるからです。

では書類選考にはどのくらいの期間を要するものでしょうか。

新卒や中途採用での違いあるいは大企業と中小企業の違い等々、「書類選考の期間」について徹底的調査致しましたのでぜひ参考にしてください。

書類選考期間や通知期間の日数は決まっているものなのか?

まず企業が書類選考を行った場合、応募者に対して例えば「◯日以内に結果を通知しなければならない」といった法律、あるいは業界慣例のようなものがあるかどうか、この点から確認しておくことにしましょう。

結論から先に言えばこうした法律的決まりや慣例は「一切」ありません。

人材を採用する場合に重要になるのは「労働条件の明示」です。

例えば年間休日日数だとか、賃金だとか、勤務地等の条件は求職者へ明示するよう法律で義務付けられています。

ところが書類選考に関わるルールは明示対象には含まれていません。

法律面で関わることを強いてあげれば、応募書類に書かれている個人情報が個人情報保護法の対象となるので、選考目的以外で使用してはならないということぐらいです。

また、日本企業の大半が慣例的に従っている書類選考期間や通知期間なども特になく、全ては個々の企業の対応や判断に委ねられることになっています。

一般的に書類選考はどのくらいの期間を要するものなのか?

法律や慣例的なルールがなく、各企業に委ねられるとしてもおよその目安となる期間は知りたいものです。

そこで企業の人事担当者へのヒアリング調査をはじめとした情報収集を行ってみたところ、およその目安として浮かび上がってきた期間が

”書類選考から通知まで10日から18日程度”

という期間です。

10日から18日の内訳は?

10日から18日というのは土日の休日を含めた期間のことです。

例えば10日の場合なら書類が求人企業側へ届いてから、およそ次のようなプロセスと期間を通じて書類選考が行わたケースとなります。

  • 書類審査期間:平日の企業営業日ベースで5日間
  • 休日:2日間
  • 選考結果の書類発送から到着:3日間(合格者には電話で通知する場合もある)

この中で企業によって流動的な期間となるのが書類審査期間です。

10日間の事例では営業日ベースで5日間となっていますが、この期間が7日から10日間程度かかってくればそれに伴って休日数も暦次第では4日ほどになります。

その結果、合計で10日から場合によっては18日程度要することになります。

つまり、書類選考が行われ通知が届くまでの一般的な目安は2週間前後と考えておけばおおむね良いと言えます。

従って書類を送付してから1週間しか経過していなければ心配する必要はありませんが、3週間を超えてくれば問い合わせするなど何らかの対応を検討した方が良いと考えられます。(対応方法などは後述します)

目安とできる計算式はあるか?


例えば募集人員数を◯倍すれば、書類選考に要するだいたいの期間を求めることができる計算式があれば自分で計算して目安を探ることもできます。

そうした目安となる計算式についても試みとして調査しましたが、「そうした計算式はない」との回答が調査を行った全ての求人企業の一致した回答でした。

ただし、ある大手企業では社員一人当たりが1日で審査できる応募書類の数について把握しており、その数を前提に応募者数からだいたい必要な社員数を導き出しているというケースはありました。

具体的な数値はシークレットでしたが、仮に社員一人が1日で審査できる応募書類が10件だとして、応募者数が50人おり、一人で全ての審査を行うと仮定すれば書類選考期間に5日間必要と導く出すことはできます。

しかし、全体の応募者数情報を開示してくれる求人企業はまずいませんので、仮にそうした計算式があったとしても応募者側で計算して求めることは困難と言えます。

新卒採用と中途採用では期間の違いがあるか?

新卒採用と中途採用では書類選考の結果が通知されるまでの期間に差があるのでしょうか。

一般的には新卒採用の方が通知が遅くなる

新卒採用と中途採用を比較した場合であれば、この点もあくまで一般論ですが、新卒採用の方が書類選考の結果通知が届くまでに時間を要する場合が多くなります。

なぜ新卒採用の方が書類選考結果の通知までに時間を要するかということですが、新卒採用は応募書類が特定の期間に集中して届くことになります。

一方中途採用では大量採用が実施される場合もありますが、通常は社員の退職等により生じた欠員を埋める目的で少数の求人を「不定期」にび募集するものです。

そのため、年間を通じた採用者数がそこそこの数になったとしても、新卒採用のように特定期間だけに書類審査が集中するといったことは通常ありません。

しかも中途採用の選考は部署単位で行われることが多く、そうした企業では届いた応募書類を担当部署ごとに振り分けた上で審査しますので、人事部などの特定部署だけに書類審査作業が集中しにくいという事情もあります。

こうした事情から新卒採用の書類選考は中途採用より時間がかかりやすくなる傾向があることを、特に就活生の方々はよく理解しておいてください。

大企業と中小企業では?

次に大企業と中小企業を比較した場合ではどうでしょうか。

この点もまた一般論となりますが、大企業と中小企業の比較では大企業の方が書類選考の結果通知に時間がかかる傾向があります。

大企業の方が書類選考の返事に時間がかかる主な理由は次の二点です。

大企業の方が遅い理由その1:応募者数が多い

一部のベンチャー企業などを除けば、中小企業より大企業の方が求人への応募者数は多くなります。

学生の応募動向では大企業志向が顕著であり、特に従業員数5千人以上の大企業へ応募が集中しています。

一方中小企業は大学へ求人依頼を出しても、応募すらしてもらえないケースもあります。

応募者数が多ければそれに比例して書類審査に要する時間もかかることになりますので、大企業の方が書類選考に時間がかかることになる訳です。

大企業の方が返事が遅い理由その2:確認プロセスが中小企業より多い

中止企業は組織の規模が小さいため、書類選考の結果に対する承認に時間を要するようなプロセスがあまりありません。

社長自ら書類選考を行って即合否を確定させているケースもあります。

一方大企業は書類選考結果の確認やチェック、承認などに段階的なプロセスが設けられているのが通常で、書類に不備があるといった例外的な場合を除けば、応募者の合否が即決されるケースは限られています。

この点も大企業の方が書類選考に時間を要する大きな理由になっています。

連絡が来ない場合対応方法について

応募書類を送ってからかれこれ3週間以上経過しているのに求人企業側から一切連絡も通知もないという場合、応募者としてはこの事実をどう受け止め、どう対処すれば良いのでしょうか。

目安となる期間を過ぎても連絡が来ない場合の考え方や対応策について、ご紹介することにします。

連絡が来ない=不採用(または不合格)という破断をすべきなのか

まず目安となる期間を過ぎても連絡が遅い、来ないという場合は、不採用と判断した方が良いかどうかについてです。

ネット上では「◯週間過ぎても書類選考の結果を知らせてこないのは不採用にした証拠。採用したいと思った応募者へは結果をいち早く伝えるものだから」といった、もっともらしい噂が根強くあります。

この点について各求人企業の人事担当者に尋ねたところ、次のような回答が返ってきました。

(ネット上の噂に対する人事担当者側の見解)

  • 「そんな噂はナンセンス。一番最後に書類を審査した応募者だけが合格したという場合だってあった。
    書類を審査してみてはじめて合格かどうか分かる訳なので、合格者を先に書類審査して結果を知らせるなんてことは不可能である。」
  • 「書類選考の合否について「知らせる」と約束している場合には、企業としての信用問題にもかかわってくるので不採用であったとしても必ず伝える。
    合格者だろうが不合格者だろが通知が着ていないということは単に時間がかかっているということだ。」
  • 「他企業は知らないが当社では結果通知や間違いが生じないよう、書類選考が終わった段階で、再度全応募書類と審査結果のつき合わせ確認を行うようにしている。
    そのため、合格者だけを急いで対応するといったことは行っていない。」

以上のように、人事担当者からの回答としてはネット上の噂を否定する見解の方が多く寄せられていました。

ただし全てが否定的見解だった訳ではなく、次のような対応をしていると回答した人事担当者もいました。

  • 「当社の場合、書類選考を実施した結果、合格となった応募者へは面接に向けた段取りを急いで確定させる目的もあり、その日の内に電話連絡を入れるように努めている。
    一方不合格者には文書による通知を行っているが、書類選考を全て終えてからまとめて発送作業などを行うようにしている。
    そのため、当社では不合格者より合格者の方が早めに合否結果を知ることになる。」

この企業のケースであれば、たしかに合格者と不合格者であれば合格者への通知が優先されていると言えるかも知れません。

従って噂を完全否定することもできないようです。

しかしながら、このような回答をした人事担当者から「意図的に不合格者への通知だけを遅らせたり、放っておいたりはしない。不合格者への通知だけが極端に遅れることはまずない。」とのコメントも合わせてもらっています。

つまり、書類選考結果の通知または連絡が3週間以上かかっているといった場合、不合格の可能性はやや高まるものの、連絡がないことだけで即不合格と断定することは適切ではないと言えそうです。

返事がこない場合の確認方法

書類選考結果の通知や連絡がこない理由は不合格となったからではなく、「書類選考に時間がかかっている」かもしくは郵送上のトラブルや遅延が起きた可能性も十分考えられます。

そこで3週間を過ぎても書類選考結果の通知や連絡が来ない場合には、一度応募先に確認してみることをオススメ致します。

確認時の自己紹介の仕方や確認方法のポイントとしては、次のような事項があげられます。

  • 求人広告に明記されている担当者名宛に電話を入れる。
  • 自己紹介と共に、何月何日頃に何の職種へ応募書類を送付したかを正確に伝える。
  • 通知や連絡が来ていないことを不満や抗議として伝えてはいけない。
    郵便物などを確認しているが見当たらないので、既に通知や連絡がなされていないか「確認する」目的で問い合わせしたと伝える。

その上で、もし求人企業側から「既に発送している」との回答を得たなら、あと2~3日だけ様子を見て、それでも届かなければ再度確認するという流れになります。

「いつまでに返事をくれるか」を明確にしてもらう方法があるか

求人企業側へ電話で問い合わせを行った結果、明確な返信を貰えれば良いですが「通知は必ずするが、審査に時間がかかっておりもう少し時間がかかりそうだ」といったあいまいな返答が返ってくる場合もあります。

このような返答だといつまで待てば良いかはっきりしません。

そこでそうした曖昧な返事をもらった場合には「遅くともいつ頃までには通知または連絡をもらえるか」と尋ねてみるようにしましょう。

誠実な企業であれば、「遅くともあと1週間以内には出す」といった目安とできる期間を提示してくれるものです。

それでも回答を濁すようであれば誠実な対応とは言えません。

この場合は応募先へ見切りを付け、新たな応募先へ目を向けることが得策と言えるでしょう。