「社畜」という言葉は決して褒められた表現ではありませんが、サラリーマンの実態を部分的に描写するものとして使われるようです。
この社畜という言葉、「失われた20年」と呼ばれるバブル崩壊後の不景気に広まりはじめ、インターネットの普及とともに浸透してきました。
また、近年ではマンガの中でもよく使われていますよね。そこで、今回は社畜的な内容を含むマンガを取り上げてみます。
サラリーマンのやるせなさをマンガで面白おかしく読ませる作品ばかりです!

不満や辛さをマンガで表現!共感できる社畜マンガランキング

1位:いきのこれ! 社畜ちゃん

現在社畜マンガとして最も勢いのある作品のひとつ。
もともとはツイッターを中心に広まったwebマンガです。
かわいらしい女性主人公がIT業界に勤務するという設定で、若干ブラックな社会人の日常を描いています。
ベースとなるカテゴリは「日常系」なのですが、随所にちりばめられた「あるある」がツイッターで反響を呼び、書籍化までされているという人気ぶり。
筆者も読んだことがありますが、IT業界の実態をよく表しているなと感心した覚えがあります。
特にシステムのバグ(不具合)関連のエピソードは、若干あきらめの笑いが出てしまう脱力系ともいえるでしょう。
日常系かつ、現実味たっぷりの内容でありながら、豊満なバストをもつ女性キャラクターが癒しを添えている注目の社畜マンガです!

2位:社畜人ヤブー

こちらも知る人ぞ知るWebマンガの人気作。気が付いた方も多いでしょうが、SF&SM小説の名作「家畜人ヤプー」をもじっていると考えられるタイトルですね!
比較的意識が高めの内容で、ブラック企業や過酷な労働条件に対し、前向きにとらえている表現が散見されます。
どんな状況であっても成長できる人間こそが生き残るのだろうと、考えさせられる作品です。

3位:社畜と幽霊

筆者が個人的に最も好きなのがこの作品。こちらもWebマンガで、ワンパンマンなどの有名タイトルを掲載している「となりのヤングジャンプ」で連載中です。
タイトルだけを見ると「幽霊と社畜がどう結びつくの?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。
まさにこの点がこのマンガの特徴で、主人公は「幽霊という非日常・超常現象よりも目の前の業務」に囚われているのです。
完全にギャグ漫画なのですが、よく考えると仕事に追われるあまり「仕事のこと以外はどうでもよい」状態になっていれば、社畜の証だよと教えてくれるマンガです。
幽霊を仕事以外のイベントに置き換えて考えてみてください。
もしかしたらあなたにも当てはまるかも?

4位:公権力横領捜査官 中坊林太郎

筆者が初めて「社畜」という言葉を目にしたのはこの漫画でした。
「北斗の拳」や「花の慶次」で有名な原哲夫さんが作画を担当している政治マンガ。
政治家や大手銀行などの不正を暴く「公権力横領捜査官」が、私腹を肥やす権力者をバッサバッサと切り落としていく過程が痛快です。
このマンガの中のエピソードで「社畜」という言葉が出てきます。連載開始が1998年ですので、当時はまだ「社畜」という言葉が浸透していないころでした。
筆者はまだ学生でしたが「社畜とはまた過激な表現だな……」と面喰いつつ、その後の社会人生活でこの言葉を思い出すようになりました。
失われた20年の真っただ中であり、社畜的な考えがまだまだ主流であったときの日本を垣間見ることができる作品です。

5位:サラリーマン金太郎

こちらも1997年の連載開始ですので、「社畜」というキーワードが浸透する前に人気が出た作品です。暴走族あがりの主人公が社会人として大成していく様を描いた、サラリーマンマンガの金字塔。
主人公の金太郎は社畜というよりも常に前進、改革の中心にいる破天荒な人物ですが、その根底に「そこまでやるか?」という社畜根性が見え隠れするのです。
近年のWebマンガとはある意味対極にある作品といっても過言ではないでしょう。
時代にそぐわないと言われればそれまでですが、金太郎の熱さにあてられて「社畜」という言葉を考え直すきっかけになるかもしれません。

6位:働きマン!

女性主人公が社会で働き挫折と成長を経験する過程を描いた群像劇的マンガ。
2007年には菅野美穂さんが主演を務めドラマ化もされています。
明らかに「社畜」という描写は少ないものの、自分の描いた未来になかなかたどり着けず、社会の波に揉まれていく様は共感するところがあるでしょう。
主人公が務める出版業界の会社は、描写から察するにブラック企業の範疇に入る可能性が高いです。
しかしながら、主人公自体には「やらされている感」がなく、ブラックな労働環境の中、自ら果敢に活路を切り開いていき、遣り甲斐と高揚感を全身で感じています。
社畜であるか否かは、自分自身の考え方やマインドにも左右されると教えてくれるマンガといえるでしょう。

7位:中間管理職トネガワ

賭博と人間を描いた意欲作「カイジ」のスピンオフ作品です。
カイジファンなら誰もが知っているであろう名脇役「トネガワ」が主人公にあたり、中間管理職ならではの苦悩を巧みに描いています。
登場人物の命運を左右する過酷なゲームを開催する側であるトネガワにも、組織人ならではの苦悩があったのかと共感できます。
時に自分の意見や感情を押し殺すこともまた、「社畜」の条件なのかもしれませんね。

社畜を描いた社会人マンガが人気!

マンガはすでに「大人の文化」のひとつであり、少年誌であっても、メインの読者層が社会人であることは珍しくありません。
実際に筆者も30代前半まで4誌から5誌のマンガ雑誌をチェックしていました。
マンガには名言が多く、視覚的なインパクトも相まって心に残りやすいのです。
また、「ノウハウ本」のように実現不可能なお題目が並んでいるのではなく、地に足のついた現実味のある話題が多いことも共感を呼ぶ原因といえるでしょう。
実は筆者も、20代の転職活動の際に、マンガからヒントを得て志望動機を書きあげたことがあります。
履歴書とにらみ合いを続けていては絶対にでてこないような「気づき」が得られることがあるのも、社会人マンガの魅力です。
また、今回ご紹介したマンガのように、「社畜」という言葉をどうとらえ、環境とどう付き合っていくかというヒントをくれるマンガは沢山あります。
社会人を続けていくためには、「社畜」という字面だけに囚われ、働くことを全否定しないことが大切。
社畜系マンガは、社会人に癒しとヒントを与えてくれる優良なコンテンツだなというのが、筆者の感想です。

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