心理カウンセリング学院主催が解説!看護師に心理カウンセリングがおすすめな理由!

ストレスフルな看護師のために

はじめまして、TAO心理カウンセリング学院の津田政雄と申します。看護師からカウンセラーに転身して、28年になります。
講座やセミナーなども開催して、知識や技術も伝えるため 、独立して21年になりました。
看護師の知識も活用できるカウンセラーとして、のべ1万件以上のご相談を受けさせていだいています。
「悩みを解決するためのヒント」をホームページやブログで発信しています。

Twitter:https://twitter.com/taoshinri

看護師は、心身ともにストレスが多い職業です。

日々の業務は生死に関わることも多く、心理的にストレスがかかりやすいものです。
また、不規則な勤務をされている方も多く、身体的にもストレス状態ということもあるかもしれません。
そういった中では、自分の今後について、悩むことも多いです。

また、同僚の看護師や医師などとのコミュニケーションで悩むこともあります。

患者さんとの接し方でも頭を痛めることがあります。

悩みを抱えながらの看護は辛いですし、患者さんにも悪影響を与えます。

ストレスを軽減し、悩みの解決に導いてくれるのが心理カウンセリング。

ストレスの多い看護師こそ、心理カウンセリングを生かすことができるのです。

自分を知るために

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看護師として仕事をしていると、日々の業務に流されてしまい、自分を見失ってしまうことがあります。

自分のことがわからず、悩みだけ増えていく、ということもあります。

悩みを解決するために大切なのは、自分を知ることです。

自分のことですから、知っていると考える方が多いのではないでしょうか?

しかし、人から指摘されて、自分を知った、という経験がありませんか?

「ジョハリの窓」というものがあります。

自己分析をするツールとして有名です。私たちには、4つの自分があるというものです。

  1. 開放の窓:自分も他人も知っている自分の性質
  2. 盲点の窓:自分は気付いていないが他人は知っている性質
  3. 秘密の窓:他人は知らないが自分は知っている性質
  4. 未知の窓:自分も他人も知らない性質

盲点の窓や未知の窓など、自分が知らない性質もあるのです。

看護師は、患者さん主体に考えて仕事をしやすいです。

それは大切なことなのですが、自分を置き去りにしてしまい、より自分に負担をかけてしまいます。

自分を知ることも、看護師には必要なのです。心理カウンセリングは自分を知る手助けをしてくれます。

相手を知って適切な看護のために

看護は患者さんの状態に合わせて行われるものです。

手術後であれば、術後のケアがされます。術後なのに、退院の指導をするというのはミスマッチですね。

適切な看護をするためには、患者さんの状態を把握することが大切です。

看護師は、状態把握をするために、専門的な視点を学んできているのです。

ただ、その専門性が故に、どうしても身体的な側面が中心になりやすいです。

心理的な側面を見落としてしまうことがあるのです。

しかし、心理的な面を把握していかないと、患者さんに不快な思いをさせてしまうかもしれません。

看護師がよかれと思って行ったケアが、逆に、怒らせてしまうというようなことにもなりかねません。

心理カウンセリングには、認知療法という理論があります。

認知とは、「ものの見方や考え方」です。これを変えて、悩みを解決しようとする方法です。

認知は、人によって異なります。

自分の認知と他人の認知は違うということを、認知心理学は教えてくれています。

独りよがりのケアをしないためにも、患者さんの心理の把握は欠かせません。

患者さんを知れば知るほど、適切なケアをすることができるのです。

適切なコミュニケーションのために

看護は、黙々と1人でこなす仕事ではありません。

患者さんとのやり取りがないということはありません。

コミュニケーションが不可欠なのです。

患者さんとのコミュニケーションだけでは看護師の仕事はできません。

上司や同僚、医師、その他の医療スタッフとのコミュニケーションもあるのです。

看護師以外の仕事でも職場のコミュニケーションは不可欠ですが、看護師は、その分量が多いのです。コミュニケーションのためには、自分と相手が必要です。

適切なコミュニケーションのためには、まず、自分を知ること、自分の癖を知ることです。そして、相手を知ること、相手の癖を知ることです。

その上で、コミュニケーションを行うことで、いいやり取りをすることができるのです。

「交流分析学」という理論があります。名前の通り、「交流:コミュニケーション」を分析していきます。

人は、自分なりのコミュニケーションの癖があります。

その癖のため、不適切なコミュニケーションを取ってしまうことがあるのです。

不適切なコミュニケーションは、とても不快です。時に、心身に大きなダメージを与えることがあります。

こういったことを防ぐ方法を「交流分析学」は理論的に教えてくれます。

悩みの半分以上は、人間関係といわれています。人間関係を良好に保つことができれば、悩みはかなり少なくなります。

心身を健全に保つことが、適切な看護につながっていくのです。

悩みの中に生きている看護師のために

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病気の方は病気でのことで悩みます。病気を予防したい方は病気にならないように悩んだりします。

看護師は、こういった方々の中で仕事をしていきます。ですので、悩みが身近にないということはありません。

では、悩みって何でしょう?

心理カウンセリング的な答えは、「ズレ」や「ギャップ」です。

例えば、「やりたいことができない」で悩むことがありますね。

これは、「やりたいこと」が「現実的にできない」というズレがあるから悩むのです。

「わかってくれない」で悩むこともあります。これは、「わかって欲しい」のに、「わかってくれない」というズレです。

もし、わかってくれたら、悩まないですよね。ズレがないからです。

悩みと接するは、「ズレ」や「ギャップ」を考えることが必要です。

その「ズレやギャップ」がわからないと悩みを解決することができないからです。

しかし、この「ズレやギャップ」、本人にもわかっていないことがあります。

心理カウンセリングは、この「ズレやギャップ」をわかる形にしてくれます。

そして、「ズレやギャップを」なくしたり、少なくしたりしてくれるのです。

自分らしさを発揮できるために

看護師は、看護師である前に、1人の人間です。

人は誰1人として同じ人はいません。考え方も夢も、持ち味も人それぞれです。

それが、特徴となり、その人らしさになります。

その「らしさ」を発揮することができると、悩むことはなくなります。ズレがないからです。

「らしさ」に気づくために心理カウンセリングが役立ちます。特に、話をしていくことで、見えてくることがあります。

「らしさ」は、仕事にも反映されます。赤ちゃんが好きな人は、婦人科で「らしさ」を発揮しやすいです。

高齢者が好きな人は、老人施設などで「らしさ」を発揮できます。

内科で発揮できる人もいれば、外科で発揮できる人もいます。

もしかしたら、看護師以外に「らしさ」があるかもしれません。

こういった「らしさ」を知り、「らしさ」をどのように発揮したらいいのか、ということを教えてくれるのも心理カウンセリングなのです。

自分を生かし、相手を生かすために

看護は、患者さんと看護師の相互関係です。

患者さんにプラスになるのは、もちろんのこと、看護師にもプラスになるのが良い関係です。

交流分析学では、二者間の関係には4種類あると考えています。

  1. 自分にも良くて、相手にも良い関係(I am OK,You are OK)
  2. 自分には良くて、相手には悪い関係(I am OK,You are not OK)
  3. 自分には悪くて、相手には良い関係(I am not OK,You are OK)
  4. 自分にも悪くて、相手にも悪い関係(I am not OK,You,are not OK)

良い関係は言うまでもなく①です。

自分も生かし、相手も生かす関係。自分も相手もOKの関係。

この関係は、患者さんとの関係だけに望まれるものではありません。

職場スタッフはもちろんのこと、家族や恋人、親子との関係などにも望まれるものです。

仕事以外での生活、人間関係も悩みなく、充実させること。

こういったことができるのが、素敵な看護師、いや、素敵な人なのです。