転職サイト・エージェントの空求人・釣り求人の仕組みと企業メリットとは?

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転職をご検討中の皆さん、皆さんは「空求人」、「釣り求人」といった言葉をご存知でしょうか。

空求人、釣り求人といった文字から何となく怪しい求人であることはすぐに察しは付くかと思われますが、転職活動を効率的に、合理的に行っていくためには、これら空求人、釣り求人の二つの言葉の意味や背景について理解しておく必要があります。

a_085そこでこの記事では空求人とは何か、釣り求人とは何かについて明らかにした上で、特に転職サイト・エージェントにおける空求人・釣り求人の仕組みや空求人、釣り求人に伴う企業側のメリットなどについてご紹介して参ります。

空求人・釣り求人って何よ?

空求人とは

まずは「空求人」とは何かということからご紹介しましょう。

check-c021空求人とは読んで字のごとく、求人はされているけれどもその求人情報の実態は空っぽ、即ち求人を行う意欲や実態が伴っていない求人情報のことを主に言います。

企業側には採用する意志は全くない、もしくはよほど良い人が現れた場合に限り採用する可能性はあるが、さし当たって早急に人を採用しなければならない状況ではない企業の「求人情報」が空求人に該当します。

釣り求人とは

次に「釣り求人」です。釣り求人は実は空求人の一種であり、別称として「おとり求人」などとも言われています。

check-c021この「おとり求人」といった別称から察しがついた方も多いと思われますが、釣り求人とは転職サイトなどが転職志望者からのアクセスを集めるためのおとりとして、特に採用する意志がないにも拘らず人気企業の求人情報を掲載することがあります。

このような人を寄せるためのおとり、釣りとして、求人情報媒体の運営者側が利用する目的で掲載する空求人情報を特に「釣り求人」と呼称しています。

なぜ企業側はわざわざ空求人を行うのか/転職サイトと企業側のメリットとは

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では求人する気がないのに、なぜ企業側はそのような空求人と言われるような求人情報をわざわざ掲載するのでしょうか。

その理由は大きく3つほどあげられます。

求人情報媒体の運営先から頼まれたから(主に転職サイト側のメリット)

求人情報を提供する側は、できるだけ数多くの求人情報を転職志望者に提供することが使命です。例えば転職サイトなど、求人情報数が少なければ求職者の登録やアクセスを望めなくなってしまいます。

一方、人気の高い企業の求人情報が掲載されていれば多くの転職志望者のアクセスを期待することができます。そのため、転職サイト側がそうした人気企業に求人情報の掲載を頼む機会が必然的に増えるため、その結果、企業側が「付き合い」で空求人を掲載する場合も生じてくるのです。

もっとも、転職サイトは一定の費用が発生するためそれほど多くの空求人情報が含まれている訳ではありません。

check-c021その点で顕著な媒体となるのはハローワークです。ハローワークは求人登録が無料であることに加え、ハローワーク側としてもできるだけ数多くの転職先を紹介、斡旋する必要があることから、企業側にあまり求人の意志がない場合であっても求人登録を呼びかける場合があります。

そうした背景から、企業側があまり採用意欲がなくとも気軽に求人登録を行うため、ハローワークの求人データにはこうした空求人情報がかなり紛れていると言われています。

企業広告になるから(企業側のメリット)

求人広告は求人が目的ですが、応募を促進させるために、求人広告を読む転職志望者が魅力的に感じてもらえるよう企業広告的情報も併せて掲載しています。

つまり求人広告は、一種の企業広告的役割も担うことができる訳です。

check-c021求人そのものに意欲がなくとも、企業本体の広告に意欲を持っていない企業はまずありません。そのため、企業によっては企業広告と割り切って、あるいは企業広告と意識させずに企業広告できる媒体として求人広告を活用する場合があるのです。

長期で掲載していれば優秀な人材に獲得できる可能性が高まるから(企業側のメリット)

今すぐ早急に人材を必要としていない企業であっても、企業に多くの利益をもたらしてくれる大変優秀な人材が現れた場合には話は別となります。そのような人物なら、場合によってはリストラを敢行中の企業であっても採用に動く可能性だってありますよね。

ところがそのような逸材はそうそう簡単に巡り合えるものではありません。そのため、そうした人材の獲得は長期的な視点に立った取組みが必要になってきます。

check-c021その一つの策が空求人と言えます。
滅多に現れない逸材を獲得するために、そうした人材以外は採用するつもりがなくとも、求人を行っていることをアピールしておく必要性があることから、空求人を長期的に行う場合があるのです。

転職エージェントと空求人の関係について

空求人はハローワークなどの求人情報の中に含まれていることをお伝えしましたが、では転職者と求人企業の仲介や斡旋を行っている転職エージェントが提供する求人情報にも空求人は含まれているものなのでしょうか。

転職エージェントにおいては空求人はほとんどないと考えてよい

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転職エージェントのビジネスモデルとは、人材を欲している企業に対して転職志望者を紹介し、無事採用(雇用契約の締結)に至れば、ようやく求人企業側から報酬を得ることができる成功報酬を基本としたモデルです。

そのため、求人意欲のない企業情報をいくら転職志望者に紹介したところで採用に至りませんから報酬も発生しません。そのため、そうした空求人情報をストックすることも、転職志望者に紹介することにも殆どメリットがありません。

また、転職エージェントが取り扱う求人情報で圧倒的に多いのが「非公開求人情報」です。非公開求人とはその字のとおり、求人企業側が求人情報を公にすることを希望せず、条件に合った転職志望者のみに情報開示を許可する求人情報のことです。

情報を公開できない以上、それら非公開求人情報に「釣り求人」のような人寄せパンダ的機能を期待することはできません。

転職ナビ

こうした背景から、転職エージェントには基本的に空求人や釣り求人はほとんどないものと考えて構いません。

転職エージェントが運営している転職サイトの公開情報には紛れている場合もある

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この点が少々ややこしい点ですが、転職エージェントの資格を有している企業が転職サイトを運営している場合は大変多く見られます。

転職エージェントとしても、できるだけ多くの転職志望者を求人企業に紹介する必要があります。
そのような事情から、転職志望者の登録数を稼ぐを拡げるために自社で運営している転職サイトの公開求人情報の中に釣り求人を少し含める場合はあります。

しかしながら、そうした釣り求人情報ばかりとなれば、いくら転職志望者の登録数を稼ぐことが出来たとしても、釣り求人情報に期待して登録してきた転職志望者にその企業を紹介することはできませんので、肝心の報酬を獲得することができません。

また、登録した転職志望者から「あの転職エージェントの情報は求人を行っていない企業の情報ばかりだ」といった噂が立てば、転職エージェントとしての存立が危うくなってしまいます。

従って、転職エージェントの場合なら同社が運営している転職サイトに釣り求人があったとしてもごく少数に限られており、大半の転職志望者にはほとんど影響しない程度と考えて構いません。

転職ナビ

転職する場合の情報チャネルは数多く合った方が良いように思えますが、この記事でご紹介したとおり、空求人や釣り求人といった情報が媒体によっては多少含まれている場合があることを折り込んで情報を取得することが大切です。

つまり、魅力的な企業の求人が目に付いたとしてもすぐに飛びついたりせずに事前に確認を行うことなどが賢く合理的な転職活動となり、また、転職の成功にもつながってくると言えます。

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