最近も某国会議員の方の秘書へのパワハラ暴言の録音が公開されて、大きな騒ぎになりましたが、あのようなパワハラはさすがにレアケースかもしれませんが、秘書や事務所スタッフの転職が絶えなかったみたいですね。

さらっと聞き流してさっさと転職できる人はいいのですが、場合によってはうつ病など心を病んでしまうケースもあります。
ここでは「ハラスメントとうつ病」そして転職について考えてみたいと思います。

ハラスメントの定義

よく「○○ハラ」と言われますが、ハラスメント=嫌がらせは多種多様にわたります。
「セクハラ」(セクシャルハラスメント=性的嫌がらせ)が有名ですが、仕事お嬢は「パワハラ」も合わせて考えないといけません。

大学などだと「アカハラ」(アカデミックハラスメント)もありますよね。言った本人は軽い気持ちでも、受け取った本人にとっては重大でそれによって心の変調をきたし、うつ病になってしまうこともあります。「言葉の暴力」の範囲を超えてしまっていると言っていいでしょう。

以下で仕事上かかわりそうなハラスメントを紹介します。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

一番有名なハラスメントです。学校などでも習うと思います。

大きく分けると「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」に分かれます。
具体例については以下を参照。
セクシュアル・ハラスメント – 法務省

女性の体を触る、キスを迫る、それ以上の関係を・・というのももちろんそうですし(ここまで行くと犯罪ですが)、「太っているね」「胸が大きいね」「彼氏いないの」みたいなことも立派なセクハラになります。

もちろん、男性→女性だけではなく、その逆の女性→男性も立派にセクハラが成立します。
「このハゲーー」は立派な女性から男性へのセクハラです。

パワーハラスメント(パワハラ)

近年、周知されてきたハラスメントです。
うつ病になるのはこちらのケースが多いと思います。

パワハラの定義 – 厚生労働省

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や役職などの優位性を背景に適正な業務の範囲を超えて精神的、身体的苦痛を与えることです。

上司から部下や先輩から後輩など職場で優越的な地位にある人から行われることが多く、叩く、殴るなどの暴力や全員の前での罵倒、一人だけ「お仕置き部屋」に入れる、業務をさせずに掃除や草むしりをさせる、などもパワハラに該当します。

ダメな部分を指導するのは上司として当然ですが、指導が行き過ぎになり、とても「指導」と言えなくなったものがパワハラです。
有名なのは某鉄道会社の「日勤教育」などでしょうか。

モラルハラスメント(モラハラ)

「精神的DV」と呼ばれるものです。暴力は伴わないのが特徴です。

言葉や態度で精神的に傷つけ、不安にさせ優越的な地位から相手を洗脳し支配するというおどろおどろしいものです(意のままに動かせる状態に置く)。

筆者の入社時の上司がモラハラ人間で、私はターゲットにはなりませんでしたが、あるターゲットになった先輩に対して毎日暴言を吐いていました。
人事などに証拠を出せば即刻処分される案件だと思いましたが、その先輩は完全に精神的に服従していて何もしていませんでした。

暴言を吐く人はいますが、不機嫌なときに言うくらいのケースが多いのですが、モラハラ人間は常にバカにしたりして精神的に追い込んでいきます。
まぁ、新興宗教の洗脳の手口に近いのかもしれません。
ブラック企業などではそれに近いことが常態化されていると言われています。

当然、結果として、うつ病になったり、退職、転職を余儀なくされてたりしてしまう人がいるというわけですね。
筆者が知っているあまりに有名なモラハラ企業はここでしょうか?もはや虐待ですけどね。
イークラシス新人研修

モラハラについてはここが詳しいです。
モラハラとは 職場の無視・イジメ

アルコールハラスメント(アルハラ)

これも職場では重大なハラスメントです。いくら20歳を過ぎていても、お酒が飲めない人にお酒を強要するのは立派なハラスメントです。

上下関係を利用して、飲めない本人の体質を無視、あるいは体調が悪いのに無理やり飲ませる、さらには時代遅れの「一気飲み」。

「酒を飲むのも業務命令だ」とのたまった上司がいましたし、体調・意向を無視して飲酒を強要する、イッキ飲みをさせる、意図的に酔い潰させるなどお酒が弱い人にとっては地獄です。

「お酒は飲めば強くなる」など迷信を信じている人がいて唖然とした記憶があります。
アルコール分解酵素は持って生まれたものなので、努力してどうにかなるものではありません。

アカデミックハラスメント(アカハラ)

会社とはあまり関係ないかもしれませんが、研究所を持つところもあるので触れておきます。

アカハラは大学教授や研究者が、アカデミックなその立場を利用して下の人間(主に学生)に行うハラスメントです。

「実験装置を使わせない」「研究論文を書かせない」「就活のためにゼミを欠席するのも許さない」「学生の研究の成果を横取りする」「論文に共同研究した学生の名前を掲載しない」など。

筆者の大学人時代の指導教授もまさにそういう人で
「アカデミックポストは俺は一切用意しない(勝手に決めてこい)」
と言っておきながら、就職先を決めてきた先輩に対して
「俺の許可なく応募するな」と妨害工作をする人でした。

常に学生は自分の下であり、自分がコントロールできない地位に行くのは許さない、というとんでもない人だったのが蘇ります。

このようなハラスメントを日常的に受けてしまうと、心が病み、うつ病になったり転職を余儀なくされたりと散々な目に遭ってしまいます。

うつ病で転職しやすい業種、職種

どの業種でも起こりえますが、労働時間が長く不規則になりがちなほうが心が病みやすいと思います。

つまり

  • 不定休(完全土日週休2日制ではない)
  • シフト勤務(夜勤があったりして勤務時間が安定しない)
  • 残業が多い(いわずもがな)

という仕事の人がなりやすいのは事実ですが、それだけの要因では決まらないようです。

  • サービス業
  • 介護福祉業
  • 飲食店

など、一般的に転職率が高い業種はこういう条件を満たしがちなんですね。

公務員ならば安心、と思っているかもしれませんがそうとも言えません。
学校の先生の精神疾患での休職率は非常に高いものがあります。

また、窓口対応の部署、特に生活保護や納税関係の部署では「モンスタークレーマー」も多く、心が病む人が絶えないようで、専門のメンタルヘルス研修をしています。
職場の人間だけではなく、お客さんからも罵倒されればそりゃ病みますよね。
「お前らは税金で食わしてもらっているのだから「お前のものは俺のもの。俺のものは俺のもの」」という「ジャイアニズム」全開の人もいるようです。

業種も営業だからなりやすいかというとそうでもないようです。
激しいノルマ営業の人が病みやすいのは事実ですが、ルート営業など適度に息抜きできる営業の人ならば、内勤、事務職で常にオフィスに閉じ込められる人よりもストレス解消ができるかもしれません。
その辺は業務の内容や社風もかかわってくると思います。

うつ病で転職しやすい役職

若手社員もそうですが、意外と多いのが係長級~課長級の中間管理職です。
若手ならば「この職場ダメだ」と思えば、心を病む前に積極的に転職活動に打って出ることができますが、ある程度中堅になると、家庭を持っていたり、今の地位が大事になっていたりして、結局うつ病が発症するまで手を打つことができないケースがあります。

30代~40代の人が多く、特に40代の転職が難しいのは皆さんご存知ですよね。
働き盛りの30代、40代でうつ病になってしまうと、人生そのものが超ハードモードになってしまいます。

しかし、元気な状態で転職活動するのと、うつ病が発症をしてから療養しつつ転職活動をするのでは、難易度が桁違いです(後者の方が難しい)。

一方で、役員や経営者の人がうつ病になるという話はそれほど聞きません。この役職で転職というのも大変だと思いますが、一定の組織の中で安定した生き方ができたからこそそういう地位につけたとも言えますね。

うつ病になりやすい人間関係

おそらくこれが一番大きな要因だと思います。

いくら残業が少なくても、人間関係が合わず、パワハラ、モラハラ人間と一緒に仕事をすることになると、あっという間にうつ病になってしまいます。
人によっては半月経たずに出社することができなくなってしまうこともあり、いきなり大きな毒の沼に入ってしまったような感じになります。

パワハラ、モラハラ気質の人間や「サイコパス」の人間は少なくありませんし、自覚している人は少ないです。
これは直らないですし、そういう人ほど上層部の受けがいいので(部下を消耗させて結果は出すから)、切るに切れない感じです。

筆者の元いた会社でも、3人いた部下全員が転職してしまったサイコパス上司(当時課長)が、部長にまで上り詰めるということがありました。

うつ病になりやすい性格

「うつ病気質」というのはやはりあるようです。
これはカウンセラーからも聞いたことがあります。

どういう人なのかというと、これらのの逆のタイプ。

  • サイコパス上司
  • 空気が読めない人間

自責の念が多く、周囲に気を使い過ぎてしまうため、心を病んでしまうようです。
ここは病気のサイトではないので解決法などは書きませんが、意識してストレス解消法を見つけないといつ変な人間関係に巻き込まれるかわかりません。

こういう人は責任感が強いので、転職しようという判断が遅れて、うつ病になってしまいます。
そうなると転職活動が不利になるわけで・・・。

結局、どうすればいいの?

筆者の知人が元いた会社で「この人は絶対にうつ病にはならないだろう」という人がいたそうです。

  • 有名大卒
  • 体育会系
  • 仕事ができる
  • 親分肌で頼もしい
  • 大病したこともない健康体

で出世コースに乗っていたにも関わらず、部署異動で人間関係が変わるとほどなくうつ病になってしまいました。

ですから確率の問題でどういう人がなりやすいか、というのはありますが、なる可能性がゼロの人はいないというわけです。

繰り返しますが、うつ病になってからの転職は、元気な状態での転職よりも何倍もハードです。
ただ、転職にはリスクが伴うのも事実なので、大変そうな人間関係の部署に来てしまったら迷わず転職してください、とも言えません。

事前にできることと言えば、「部下クラッシャー」「要注意人物」などのハラスメント常習者の情報を集めておいて、そういう人と一緒の部署になった場合徹底的に自己防衛するしかないと思います。それこそ、ICレコーダーを常に忍ばせるレベルです。

前向きな転職ならばいいのですが、うつ病で追い込まれての転職は悲惨な結果になる可能性があります。
だから、うつ病にならないことを第一に考えるべきです。

なかなか「解答」がない問題なのですが、できうるハラスメントについてよく知っていただき、それに巻き込まれないようにしないと、ネガティブな転職になってしまいます。

うつ病で転職するケースを業種・役職・人間関係などでまとめてみた まとめ

  • 現場の声に触れる業種は精神的な負荷が大きい
  • 30代~40代の主力層が責任を抱えて耐えてしまいうつ病になる
  • ハラスメント気質の人間はどこにでもいて改善は望みにくい
  • うつ病になってからのネガティブな転職は避けたい
  • うつ病に絶対にならないという人間はまずいない
  • だからこそならないために自衛していかないといけない
  • ハラスメントについてよく理解をしてその特性、ハラスメント人間を知る
  • 転職はあくまで前向きにポジティブに行うものである