公共職業訓練でおすすめの資格とは?役立つ・人気のコースや講座も紹介


転職や就職を目指す場合、新たなスキルが必要になることがありますよね。
その場合におすすめなのが、公共職業訓練です。
公共職業訓練とは全国各地に設置された公共職業訓練校で実施されるもので、そのコースは実にさまざま。

今回は、公共職業訓練校の概要と、そこで開催されているコースや講座の一覧をまとめてみました。
いくつになっても新たなスキルを身に着けることはできますから、この機会にぜひ利用を検討してみてくださいね。
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公共職業訓練校って何をするところ?


まず、公共職業訓練校について簡単に解説します。
公共職業訓練校とは、国及び地方自治地帯が主催する「公共職業訓練」を実施する場所です。
公共職業訓練は主に、以下の3つのカテゴリーに分類されています。

離職者訓練


ハローワークの求職者を対象とした、基本無料の公共職業訓練です。訓練期間は3か月から1年。
主なコースとしては、金属加工訓練や電気設備訓練などがあります。

在職者訓練


訓練時点で仕事を持っている労働者に対する有料の公共職業訓練で、訓練期間が2日から5日程度と短いことが特徴。
主なコースとしては、NC旋盤や自家用電気工作、バリアフリー住宅設計などがあります。

学卒者訓練


高卒者を対象とした有料の公共職業訓練で、期間は3つの中で最も長く1年から2年程度。
主なコースとしては生産技術、電子情報技術、電気エネルギー制御などがあります。また、さらに専門性を高めた
生産機械システム技術、建築施工システム技術などもあり、若者に高度な専門性を身に着けさせるための公共職業訓練といえるでしょう。

ちなみに、この3つはそれぞれ申し込みルートが異なります。
離職者訓練はハローワークを通じて申し込み、在職者訓練と学卒者訓練については、公共職業訓練校に直接申し込むのです。

また、公共職業訓練校へ申し込みをすれば誰でも公共職業訓練が受けられるわけではなく、適性検査と面接による選抜試験を通過する必要があります。

ただし、短期(おおむね3か月以内のもの)の公共職業訓練コースであれば、書類選考のみの選抜方式もあり得るため、その都度確認してみてください。

かつて、筆者の同僚でも公共職業訓練校を卒業して、新聞販売店勤務からIT業界へ転職してきた方がいました。
その方は20代後半になってから公共職業訓練(離職者訓練)を受けており、もともと器用だったこともあって、すぐにIT業界に馴染んでいましたね。

講座の内容もなかなか実践的なものであったとのこと。
今では個人事業主として独立し、インフラエンジニアとして活躍しています。
公共職業訓練校で学ぶことのできる内容は、ベーシックなものから実践的な内容まで幅広く、本人にやる気さえあれば専門知識を身に着けることも可能です。

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公共職業訓練校はどこにある?

公共職業訓練校は全国の都道府県にあり、主に国が設置しているものと各自治体が設置しているものに大別されます。

都道府県や自治体が設置しているものが全国に166校、国が設置しているものが85校あります。
どこの都道府県であっても、少なくとも1校は公共職業訓練校が存在していると考えてよいでしょう。
ただし、自治体や設置母体によって呼び名が異なることに注意が必要です。

例えば、自治体(主に都道府県)が設置した公共職業訓練校(職業能力開発校)は、「〇〇技術専門校」「職業能力開発センター」「キャリアアップセンター」などと、名称がバラバラです。
また、国が設置した公共職業訓練校は「ポリテクカレッジ」「ポリテクセンター」という名称が多いでしょう。

公共職業訓練校で取得可能な資格は?提供されるコース例の一覧


では公共職業訓練校では、どんな資格を取得可能なのでしょうか。一例をあげると、
自動車車体整備士」「第二種電気工事士」「危険物取扱者」「カラーコーディネーター」「消防設備士」などがあります。
また、これらの資格を取得するために必要な知識を学べるコースも充実。
例えば、東京都が設置している公共職業訓練校「東京都立職業開発センター」では、以下のようなコースを設けています。

有料のコース

授業料として年額118800円が必要。(授業料減免制度あり)テキスト代は自己負担。入学には試験を受ける必要があり、試験代は1700円となっています。

機械加工


工作機械を使った金属加工技術を習得するコース。国家資格の技能検定の受験も可能。

エンジニア要請


おもにメカニカルな分野のエンジニアに必要な知識を習得可能なコース。3DCADや3Dプリンタ、工作機械、精密測定機械などを仕様。

メカトロニクス


主にロボット技術を対象とし、プロダクトエンジニアを要請するコース

自動車整備工学


自動車整備の基本からハイブリッド車の整備まで幅広く取り扱う。即戦力を養成するコースで、2級整備士の資格取得が目標。

自動車車体整備


自動車整備のうち、主に板金塗装にフォーカスしたコース。自動車車体整備士の資格取得が目標。

精密加工


携帯電話などの精密機械に使用される部品を作るエンジニアを養成するコース。NC工作機械の取り扱いができることを目指す。

木工技術


家具や調度品など、木工に関する技術と知識を身に着けるコース。

インテリアサービス


インテリアの知識と設計、内装施工にいたるまでの技術を身に着けるコース。

電気工事


電灯やコンセントなど、電気工事作業に従事する第二種電気工事士免状を取得可能なコース。

電気設備技術


電気設備に関する知識を、オフィス系ソフトやCADの知識も交えながら身に着けるコース。

計測制御システム


ビルや工場に使われる計測制御システムに関する知識を身に着けるコース。

コンピュータ制御システム


携帯電話やAV機器に組み込まれている電子回路やプロセッサなどのプログラミングを学習するコース。

組み込みシステム技術


エレクトロニクス製品に組み込まれるマイクロコンピュータのプログラミングやハードウェアの開発を学ぶコース。

自動車塗装


車の塗装に関する知識と技術を学ぶコース。危険物取扱者やカラーコーディネーターの資格取得も目標。

このほか、OAシステム開発やネットワークプログラミング、環境分析、金型加工、CAD、建築設備、広告美術、空調、和装、アパレルパタンナー、製くつのコースが存在し、
世の中にある職業を広くカバーしています。

無料のコース

溶接コース(25歳未満対象)


溶接に関する技術を社会人としての基礎知識とともに学ぶコース。

塗装コース(25歳未満対象)


塗装に関する技術を社会人としての基礎知識とともに学ぶコース。

建築塗装コース(25歳未満対象)


建築塗装に関する技術を社会人としての基礎知識とともに学ぶコース

エンジニア基礎養成


社会人としての基礎知識と、商品開発から販売までの一連の流れを学ぶコース。

板金溶接


金属の切断、成型、組み立て、溶接の工程を、レーザー加工機などを使って学ぶコース。

溶接


鉄やステンレス、アルミ合金などの金属溶接に必要な知識と技術を学ぶコース。

3次元CAD


「CATIA」を用いて、2次元CADの基本操作と基礎知識を習得するコース。

マンション改修施工


マンションのリフォームや改修工事のための知識と技術を学ぶコース。

セキュリティサービス


防災や防犯システムの維持管理に関する知識と技術を学ぶコース。

ネットワーク施工


ネットワークエンジニアの養成を目指し、LAN配線やセキュリティに関する知識を学ぶコース。

ファッションリテール


アパレル関連の販売、営業に関する知識と技能を習得するコース。

このほか、介護福祉用具、マンション維持管理、施設警備などに関する資格もあり、無料であっても専門知識を学べるコースが数多くあります。

さらに、国が設置する「ポリテクセンター」や「ポリテクカレッジ」では、主に技術者を養成する比較的高度なコースが提供されています。

コース例:生産管理、溶接技術、電気設備技術、通信端末システム開発、NC加工技術など

都道府県の公共職業訓練校で提供されているコースと共通したものが多いですが、是非こちらの受講も検討してみてください。

公共職業訓練は人生の再スタートアップに最適!


公共職業訓練校で提供される講座は、どれも専門性を磨くために最適なものばかりです。
ハローワークから申し込み可能なものはほとんどが無料ですので、心機一転新たな仕事を探す前に、スキルを磨いてみてはいかがでしょうか?

全国の公共職業訓練コースは以下のURLで検索可能です。
入学のタイミングや募集定員なども閲覧可能ですので、自分に合ったコースを探してみてくださいね。