マイナビ独立の評判!起業して失敗例と成功例をまとめてみた

マイナビ独立の失敗例と成功例

「転職するくらいならば思い切って独立したい!」「会社に搾取されるのではなく、自分で個人事業主として稼ぎたい!」「会社にいるから残業とか休日出勤とかがストレス。独立すればすべて自分の責任だから納得するはず」

そういう思いで働いている人は多いと思います。しかし、町中にあるラーメン屋がどんどん潰れて新しいお店(別のラーメン屋など)に代わっているのを見ると、独立開業というのも楽ではないことに気付かされます。

しかし、せっかくの人生。独立してやっていけたら、様々な会社のしがらみから抜けられて生き生きと働けるかもしれません。でもお、開業のノウハウもツテもない、困りました・・。

そこで役に立つのが、転職分野でも高い実績がある「マイナビ」です。
今回紹介する「マイナビ独立」は、独立開業したい人をサポートするマイナビの支援サイトになります。

独立・開業支援のマイナビ独立 │ 【マイナビ独立】独立・開業・起業・フランチャイズ募集

マイナビ独立の評判を知るメリットはこれ

  • 独立開業にも様々な形態があります
  • 「雇用」ではない、つまり「労働者」でなくなるデメリットを知ってください
  • 起業支援の案件はとても少ないということを知ってください
  • こういうサポートサイトができて日が浅いので「実績」はまだ出てこないことが多いです

厳しい新規開業!10年後生存している会社は10%未満というネットのウワサは本当!?実は○○%!?統計から検証してみた

10年後に企業が 存続している可能性

ネットで「企業 10年 生存」などと検索すると6%前後の数字を示す記事が多数ヒットします。
起業した中で10年残れるのは1割もない(6%)、これが本当だとすると厳し過ぎます。

ただ、この数字には疑義もあり、実際の正しい「生存率」(継続率)、「廃業率」については確証のあるデータはありません。

10年生存率については個人事業主と小規模事業者(従業員5名以下)を合わせたデータが存在せず、個人として何となく開業した人と、しっかり準備をして社員を雇って開業した人を同列にはできません。

様々な経営の専門家の意見を総合すると、実際には10年後の生存率(企業が存続している可能性)は30%くらいのようです(5年後だと45%くらい)。しかし、この高めの数字でも、5年で半分残れません。

新規開業した会社は、「ネットのウワサのように10年で10%以下ではなく、10年で30%が残る」が正解です。

また、2017年版中小企業白書 概要|中小企業庁によると、

  • 全業種 開業率 5.2%
  • 全業種 廃業率 3.8%

となっています。

業種をまとめた図もあり(リンク先9P)、「飲食サービス業」の開業率、廃業率が共にトップに立っています(廃業率は約6.5%)。

開廃業の現状

飲食店は参入障壁が低く、誰でも始められますが、それゆえ低いサービス(味が悪い等)になりやすく、すぐに店をたたみ廃業してしまいます。駅前のラーメン屋が次々に代わるのは、誰でもできると安易な気持ちで初めて、売れずに撤退する人たちがいかに多いかを示しています。

つまり、参入しやすい業種の場合、しっかりとしたサポートやノウハウがないとうまくいかないことになります。

「マイナビ独立」はそうしたサポートが可能なサービスや、支援を提供する会社を探すためのサイトです。

【マイナビ独立】でできることはこの4つです

独立をサポートする「マイナビ独立」でできることをまとめてみました。

1.独立開業情報

独立開業情報
どういう形で独立したいのか、その形態ごとに、サポートしてくれる企業の情報が掲載されています。就職ナビのように条件をチェックして検索すると(例えば「フランチャイズ 自己資金~100万」)、この場合は元手100万未満でスタートできるフランチャイズチェーンが表示され、「資料ダウンロード」「資料請求」「問い合わせ」「説明会情報」「先輩の体験談」等を知ることができます。

転職ではないので、選考スケジュールや採用人数などはないです。随時問い合わせて話を聞き、独立開業するのか決めることになります。

フランチャイズ

コンビニや外食などでのフランチャイズオーナーを募集します。

フランチャイズの仕組みについては以下の記事をご覧ください。安易に外食やコンビニのフランチャイズを始めると大変なことになります。

恐怖の恵方巻ノルマ!売れ残りの自腹購入を強要するのは違法じゃないの?

代理店

携帯電話や中古車販売の代理店を募集します。

フランチャイズと代理店の違いは下記になります。

  • フランチャイズ
    本社の販売ノウハウを利用できる、本社の看板を利用できる(『コンビニ○○店』)、ロイヤリティが発生する(これが経営を圧迫しかねない)
  • 代理店
    自分で売り込んでいかないといけない、本社の看板は利用できない、ロイヤリティは発生しない

実力があれば代理店の方が稼げていいのですが、ブランドの看板を使えないので、営業力がない人は全然売り上げが上がりません。
一昔前、インターネット契約のチラシ(○○のプロバイダを利用しませんか?)が多数ポストに入っていましたが、それぞれの代理店が必死に営業をしていた証拠です。

商材、起業・事業支援

情報提供の項目ですが、実際にはフランチャイズチェーンの募集はほとんどです。

業務委託・フリーランス

主に個人1人でできる業務委託契約の仕事募集です。運転手や清掃員などを1件○○○○円で請け負う方法です。
直接雇用ではありませんので時給も月給もありません。稼げなければ一円にもなりませんが、稼げれば社員として働くよりも高収入になりますが、下請けで残業ナシ(雇用ではないので)、合法的にこき使われる立場でもあります。

「起業」というイメージからは少し遠いかも知れません。

独立候補社員(正・契)

将来的に独立(のれん分け)を前提に、最初の数年間は社員として働くという求人です。
「雇用」になるのでその期間は給料で生活していくことはできます。ただ、すぐに独立したい人には向かないでしょうね。

2.説明会

説明会

日にち指定で、フランチャイズや代理店の説明会を、都道府県、業種でソートをかけて検索できます。

何をやりたいのかは決まっていないけど、いろいろな会社の独立支援について情報収集したい人は、ここから時間があるときに行ける説明会を検索してもいいでしょう。

3.開業イベント情報

開業イベント情報

個々のフランチャイズチェーンの説明会ではなく、マイナビが独自に行っている、独立開業のためのセミナーの募集ページです。

4.独立マガジン

独立マガジン

独立開業についてのコラムが掲載されています。成功した事例などもこちらのページで紹介されています。

「マイナビ独立」を使った人の成功例と失敗例をまとめてみた

「マイナビ独立」の本稿執筆時(2019年2月5日)の掲載されている「独立開業情報」は164件です。就職サイトや転職サイトと比べて非常に少なく、「マイナビ独立」を通しての成功例や失敗例はそこまで多くありませんが、評判や口コミをまとめてみました。

ちなみに、「マイナビ転職」に掲載している求人は11128件(2月5日現在)、新卒向けの「マイナビ2020」に掲載している求人は19628件(2月5日現在)です。独立開業は自分ですべて行うのが基本であり、サポートしてくれる会社はとても少ないと認識してください。

それではSNSなどから、口コミ(成功例、失敗例など)を引用します。

成功例

SNS上の口コミは、「マイナビ独立」のマイナビ独立マガジンにある、「マイナビ独立」関係なく独立に成功した人の事例になります。

また、成功体験談については、独立開業情報の「先輩の独立・開業体験談」にも掲載されています。ただし、全部で100件ちょっとしかないので、転職の口コミのように数十件~数百件あって、自演や個人的な批判を排した評価がまだできません。

あくまで参考程度にしてください。

「マイナビ独立」は2015年8月オープンの新しいサイトで、まだ軌道に乗って成功した!と言える人はあまり出ておらず、ネット上に口コミを寄せる人は少ないようです。

独立自体に成功した人は、とてもやりがいをもっていらっしゃるのが、「マイナビ独立マガジン」のページから伺えます。

失敗例

(41歳 男性)
「マイナビ独立」に載っていたフランチャイズ求人を見つけて、これまでの社畜生活に思い切って別れを告げようと決心し、退職をしてフランチャイズオーナーになることにしました。渋る妻を説得して、人生を賭けた一大決心をした次第です。

説明会もマイナビから申し込み、フランチャイズの料理店を始めます。
開業資金はフランチャイザー(本社)と、フランチャイジー(私)で折半することになりました。

貯金は家を買った関係で、ローンで苦しく、100万円をようやくねん出しました。
また、残り100万円は日本政策金融公庫からの融資で補いました。

住宅ローンと日本政策金融公庫への返済額は毎月約15万円でした。
また、子どもを保育園に預けて妻も働きに出ましたが、パート代は毎月10万円ほどでした。

店舗造作費は初期費用に含まれましたが、材料費や広告費、HP製作費は自腹です。

材料については、フランチャイズ指定の業者から仕入れないといけません(高い・・・)。

初期費用200万円+広告費等でもう200万円必要になり、再び公庫からお金を借りました。
「これ以上は融資できない」と言われました。

料理に自信はあったのですが、お客は来ず、どんどん債務がたまっていきます。
2年後には、【売上-経費-フランチャイズ料-返済】でマイナスになります。
妻の収入だけではやって行けず、消費者金融に手を出さざるを得ませんでした。

結局、家を売却する寸前で弁護士に相談し、民事再生手続をとり、お店を畳みました。
フランチャイザーは違約金を請求してきましたが、弁護士の交渉で何とか抑えてもらいました。

結果論ですが、フランチャイズ料がなければペイできていて、こういうことにはならなかったと思います。
転職サイトと同じ感覚で、安易にサイトに掲載されている説明会に行き、勢いでフランチャイズ契約を結んでしまったため、人生がおかしくなってしまいました。

独立開業したい人は、本気で創業計画、事業計画を練り、フランチャイズや代理店ではない方法で、独力開業をした方が絶対にいいです!

マイナビ独立への批判

残念ながら批判的な口コミがとても多いです。

「雇用」ではないので業務委託、フリーランスの場合、「男女雇用機会均等法」や「労働基準法」の適用外になり、男女差別の依頼や、アヤシイ訪問販売の仕事依頼も堂々と掲載されています。

これはクラウドソーシングのサイトでも問題になっているのですが、「独立開業」させて脱法的に(労働関係法を適用させないで)使おうとしている悪徳企業が絶えません。

これらについては、マイナビ転職の方でフィルタにかけてもらわないと、ハローワーク以上にブラック企業が(「独立開業」という形にして)のさばることにつながりかねません。

なお、成功例ページのシェア以外で、肯定的な書き込みはほとんどなかったのが印象的でした。
なぜなのか、それについては機会があれば触れたいと思います。

ただ、成功例の情報収集などに限れば非常に有益なサイトです。数少ない独立支援案件から、ホワイトなものを選べる目を養ってください。いちばんいいのは、フランチャイズ料などがかからない、本当の意味での独立開業になります。

マイナビ独立の評判!起業して失敗例と成功例をまとめてみた まとめ

まとめ

  • 「マイナビ独立」は2015年8月オープンのサイト
  • 成功例と言えるまでには時間がかかり、今はまだ表に出てこない
  • 独立開業支援の案件は100件ちょっと。新卒就職や転職求人の100分の1である
  • フランチャイズはフランチャイズ料が高いと破産する可能性がある
  • 「マイナビ転職」に頼らず独立開業して成功した人の体験を参考にする
  • サイトを通して情報を集め、いろいろな説明会を聞くなどして創業計画をしっかり立てる
  • 「雇用」(就職、転職)ではないことを悪用するブラック企業の「求人」(個人事業主に偽装する)があるので要注意!
  • 独立開業して個人事業主や社長になると労働法は適用されず守られなくなるので安易に決断しない