ADHDの転職活動術!向いてる仕事や適職の探し方、支援サイト一覧

この記事をざっくり

  • ADHDの人に実際に向いてる仕事、適職を聞きました!
  • 転職の際におすすめのエージェントが知れます
  • クラウドソーシングなど様々な働き方を知れます
仕事でいつも怒られる人、あるいは根気がなくて転職を繰り返してしまう人がいます。「努力ができないダメな人」というレッテルを貼られがちですが、それは本人の努力ではどうしようもない生まれ持ったものなのかもしれません。今回は、そうしたものの中で「ADHD」と呼ばれるものに焦点を当て、その人の働き方や転職について考えて行きたいと思います。
発達障害の働き方を模索して発信しているななさまと申します。ADHDの働き方についてアドバイスさせていただきます。
当事者による意見なので、紹介する内容が必ずしも全てのADHDの方に当てはまるわけではありません。
・ADHDではない方に当てはまる部分もあります。
・基本スタンスとして、苦手を避けられる場合は避け、避けられない場合は症状を自覚し「どう工夫したらこなせるか」考えることが大切だと考えています。

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ADHDの人が職場で苦労すること!向いてない仕事と向いてる仕事がある

ADHD【発達障害】に向いてる仕事と働き方を図解
大人になってもADHDを克服できない人は、就職、転職してもその先で大変な苦労をします。

  • 他のことを考えて気が散る。仕事に集中できない。
  • 逆に集中しすぎてしまい疲れ切ってしまう(過集中)
  • 順序立てて仕事ができない。仕事の段取りが悪すぎる
  • どの仕事も途中で投げ出してしまう。仕事が完了できない、遅い
  • 場所を考えず思ったことをすぐに発言してしまう
  • 会議中、他の人が話していても話をさえぎって自分が話してしまう
  • 怒りの感情を抑えきれず怒鳴ってしまう。ものに当たる
  • ミスをすると少しのことでも大きく落ち込んで何も手につかなくなる
  • 重要なことの締め切りが守れない。
  • 簡単なミス、ケアレスミスを繰り返してしまう
  • 忘れ物が多い、ものをなくしてしまう
こういう傾向がある場合、ADHDの疑いがあります。結局仕事は続かずに転職を繰り返す人もいますし、会社をクビになってしまうケースもあるでしょう。大事な書類や金庫の鍵などをなくしてしまえば(しかも繰り返す)会社を守るためにも解雇されても仕方がありません。

典型的な「できない人」の烙印を押されてしまいます。職場によっては上司がこういう人のケースもあります。

この場合、部下が精神的、肉体的に追い込まれていくことになります。
同族会社で身内に「出世競争」がないところだと、こういう人が上司になるかもしれません。
個人的な意見で結論を言いますと、フリーランスやパラレルワーカーなど「自由度の高い仕事」が向いています。フリーランスは仕事時間や服装が自由で、好きなように行動しても「非常識だ」と言われません。また「この仕事、嫌だな」と感じたら、次回からは受注しなければ良いのです。

私もフリーランスとして生活していますが、かなり自由なスケジュールで動いています。起床時間は昼頃ですし、出かけるのが面倒な日は在宅ワーク。一度お仕事をして気乗りしなかった場合は、次回からお仕事を断っています。普通の会社でしたら、会社のルールに従わなければいけませんよね。もしルールからはみ出すと、「常識がない」「社会人としてダメ」と言われてしまいます。

普通の会社では「ダメ」とレッテルを貼られる行動をしても、フリーランスなら許容範囲であることが多いです。昼頃に起きても、パジャマのまま仕事しても、私は誰にも怒られません。

パラレルワーカー【複数の掛け持ち仕事】とADHD

本業を持ちつつ、複数の仕事を組み合わせる働き方です。例えば「週3日はスーパーでアルバイトをし、週2日はフリーランス的な働き方をする」「週2日は飲食のアルバイトをし、週3日は塾で働く」といった形です。

ADHDの方にパラレルワーカーをおすすめする理由は、「収入の分散」と「気分転換」ができるからです。

・収入の分散について

パラレルワーカーの場合、どちらかの職場で不適応を起こしても気軽に辞めることができます。「もう一つのバイトがあるから大丈夫」と思えば退職しやすいですよね。もし1つの会社に収入を依存していると、どれだけ不適応を起こしていても「生活費のために会社に行かなきゃ…」となります。不適応を起こした時に辞めやすいことがパラレルワーカーのメリットです。

・ADHDの気分転換について

ADHDの人は定型発達の人よりも仕事に飽きやすい傾向があります。特に興味のない仕事はすぐに飽き、集中力が続かず、結果的に凡ミスが多くなることも。複数の仕事を組み合わせることで気分転換になり、「仕事に飽きてやる気が出ない」状態を減らすことができます。

ADHDに向いてる働き方、適職、できる仕事

 

スケジューリングができないので、企画、営業系の仕事はできません。一方で、集中力がないので単純労働(工場の工員)などもできません。生産ラインを放棄してしまえば大変なことになります。

とはいえ、ADHDがすべてにおいてダメということではありません。物事にこだわりがあり、多くのことを同時に考え(脳が多動)、思い立ったらすぐに行動することは、一定の条件の下では大きなメリットになります。

一人で完結して周囲と協力しないでこだわりのままに結果が出せる仕事」であれば、ADHDの人に向いているといえるでしょう。労働時間にとらわれず、自分の周辺で完結して、納得いくまでできる、そうした仕事であればOKです。というわけで、普通の会社は難しいな、ということになります。

ADHDの人に向いている仕事はこんな感じでしょうか。

ADHDのメリットを活かした働き方や仕事

<自分の興味に沿った仕事ができる>

  • フリーの編集
  • フリーの記者
  • フリーライター
  • フリーカメラマン

会社に所属していれば、社員として労働時間や上下関係にとらわれてしまいますが
、これらの仕事であれば業務委託契約ででき、結果さえ出せばどういう仕事の方法をしてもかまいません。

<モノづくりができる>

  • 料理人
  • プログラマー
  • アニメーター
  • デザイナー
  • 画家
  • 彫刻家

こだわりを持ったモノづくりができます。丹精込めてこだわりの食材だけを使ったラーメン、前衛的ともいわれるファッション、独特のセンスにあふれたオブジェクトなど。ただし、評価されないと自己満足で終わってしまうので、相当な才能が必要になります。

<専門分野に特化できる仕事>

  • 研究者
  • 大学教員
  • 学者
  • 個人塾講師

大学の先生の中にはかなり変わった人がいますよね。私が経験した中でも、毎回必ず20分遅刻してくる人がいました。あの人は法学分野で気鋭の研究者ですが、あまりに時間にルーズでADHDだったのかもしれません。

また、講義アンケートを拒否して自分が書いたテキストを読むだけの刑法の人、ボロボロのノートのみでネズミが這ったような字を書いて、学生ではなく壁を向いて話していた西洋政治史人など。明らかに企業では不適格者ですが、大学の先生ならやっていけます。

これらの職業にうまくなり、稼げるようになればADHDは強みや特にネガティブな要素にはなりませんが、ダメだった場合リスクがかなり大きそうです。上記に「会社員」はなく、企業の研究職になる場合は、たぐいまれな才能が必要になります。「普通のADHD」の人ではかなりのハードミッションです。

ADHDが向いてる職場

  • 好きな作業が多い
  • 殺伐としていない
  • あからさまに忙しくない
  • 在宅勤務やリモートワークがOK

基本的に「自由な雰囲気の職場」が向いています。決まりや縛りの多い会社だと、悪意なくルールを無視し、怒られることも多いでしょう。「最低限のルールさえ守ればあとは自由」という雰囲気の会社はADHDの方でも仕事がしやすいです。

ADHDが向いてる具体的な仕事

・クリエイティブな仕事(デザイン、ライター、イラストレーター、カメラマン)

ADHDの人の頭の中が忙しいのは、様々なことを思いつくからです。デザインや文章を扱う仕事はアイディアが大切なので、ADHDの短所が長所として機能します。実際に私もライターをしているのですが、特に「構成作り」はクリエイティブな作業だと感じています。短所だと思っていたことが長所として仕事になった瞬間は非常に嬉しかったです。

・体を動かす仕事(料理人、スポーツのインストラクター)

多動傾向のある方の中には「じっとしているのが苦手」「デスクワークが無理」という方もいます。料理人やスポーツ関係の仕事は常に体を動かしますので、じっとしているのが苦手な方に向いているでしょう。

ADHDの傾向がある知人は、デスクワークが基本のオフィスに耐えられず、料理をする仕事に転職しました。会社に所属していることには変わりないですが、仕事に対する気分が全く違うようです。

ADHDの人が得意ではない仕事

ADHDの働く上でのデメリット

◽️勤務形態

  • 忙しい正社員
  • 公務員

決まりが多く、明らかに忙しい仕事は向いていません。特に書類の手続きやお金のやりとりの細かい事務的な作業は不向きです。

ADHDの人が向いてない傾向にある職場

  • 見るからに忙しい
  • 社外での営業や出張が多い
  • ミスが命や大きなお金の損失に繋がる
  • 女性的な仕事

例えば

  • 堅い仕事(弁護士、税理士、公務員)
  • 細かい仕事(金融系、事務職)
  • 命に関わる仕事(医療系、交通系)
  • 女性的な仕事(事務職、受付、保育系、看護系)

見るからに忙しい職場は、普通の人でもミスします。ADHDの人は、なおさらミスします。

私は時期によって忙しさが異なる事務仕事をしたことがあります。忙しくない時は「メモをとる」「3重チェックをする」「毎回上司に確認する」「電話は全て折り返す」などでギリギリ対応できていましたが、忙しい時はそんなことをしている暇がありません。結果的にミスが多くなり、お客様にも迷惑をかけていました。

お客様や会社に迷惑をかけると、「できない自分」にも苛立ち、悲しくなり、自尊心がかなり下がります。発達障害の人はうつ病になりやすいと言われています。人に迷惑をかけてしまう職場は、自分の心にも大きな負担をかけるのです。

また、命に関わる仕事はミスが許されないので避けた方がいいでしょう。

ADHDの仕事探し 就職活動する前に様々な選択肢を知ろう


ではADHDの人はどうすればいいのでしょうか?袋小路に陥ってしまわないようにうまく自分に合った職に就きたいものです。

チェック

  • 自分の得意/不得意を把握する
  • いきなりスーツを着て就活するのではなく、まずフランクな場で色々な人に会って話を聞いてみる
  • アルバイトをたくさん経験する
  • 知り合いのいる会社に入る
  • 苦痛の少ないアルバイトをしながら副業を始めてみる

「いろんな仕事を体験してみる」「自分の得意/不得意を把握する」「働きやすい状態を自分で作る」ことが大事だと思います。

ADHDの人が得意/不得意と言われている仕事は色々とありますが、あくまでも一般論です。「ADHDの人は不得意と言われているけど、自分は意外と得意だった」ということもあるでしょう。まずはアルバイトや非常勤で様々な仕事を体験し、その中で向き不向きに根拠を持たせることが大切だと思います。

向き不向きを把握したあとは、知り合いづてに会社を紹介してもらったり、アルバイトとして働いた会社に入社するとスムーズに働けると思います。なぜなら、職場の雰囲気も知っていますし、あなたの特性をある程度分かっている人もいるからです。

いきなり知らない会社に入社するのではなく、関係性の下地がある会社に入社するとストレスを減らすことができます。

ADHDだから普通の会社は難しい=フリーランスが向いているわけではない

フリーランスという働き方が一般に認知されるようになってきました。私も大学時代に自分がADHDの傾向が強いと分かり、「会社員は難しいけどフリーランスなら自由でいいかも」と思いました。しかし、ADHDの方が必ずしもフリーランスに向いているわけではありません。

ADHDの人がフリーランスになった時につまずく理由は下記の通りです。

  • 見通しを立てて仕事量を調整しなければいけないから
  • お金のやりとりを全て自分でやる必要があるから
  • 確定申告をしなければいけないから
  • 気分の波に合わせて仕事をすると、収入にムラが出るから

確かにフリーランスは「得意なことを仕事にする」が叶いますが、一方で「苦手なことも自分でやらなければいけない」のです。特にお金の面が問題になります。収入を自分で計算したり、お金の請求をしたりするのも大変ですし、確定申告をする義務もあります。この辺りはおそらく多くのADHDの方が苦手とする作業です。

また、フリーランスは「誰も管理してくれない」特徴もあります。営業せずにだらけていると仕事が無くなり、収入が0になります。

「明日は締め切りだよ」と教えてくれる人もいません。ADHDの方が苦手とする「自己管理」を徹底しなければいけないのです。

どうしたらいい?

  • 会社員、公務員:忙しくない雰囲気、理解してくれる上司が数人いる職場を選ぶ
  • フリーランス:わからないことを聞ける先輩が近くに2~3人はいる状態にする

組織で働くとしてフリーランスとして働くとしても、「分からないことを気軽に聞ける人を確保すること」が大切です。

私はお金の知識がない状態でフリーランスになりましたが、フリーランスの先輩がたくさんいる場所に住んでいるため、色々と話を聞くことができました。いざという時に頼れる先輩が何人かいると心強いです。

クラウドソーシングを使った成功例

私もクラウドソーシングからライターを始めました。最初のうちは納期の管理が難しかったのですが、案件の一覧表を作成したり、納期の3日前を「自分の納期」に設定したりと工夫するうちに慣れました。クラウドソーシングだけでも15〜20万円/月ほど稼げますので、最低限の生活費はクラウドソーシングで得ることができます。

適職への転職方法

ADHDの適職&向いている職に転職する・探す

女性は男性と比べてマルチタスクが得意と言われているため、女性の多い職種はマルチタスクが多い傾向にあります。ADHDの人には男性的な夢中になれる職業に転職が向いているでしょう。

ADHDの人こそ転職エージェントを使うべき理由

先ほど「知り合いづてに就職するのがおすすめ」と言いましたが、必ずしも知り合い経由で就職できるわけではありませんよね。そんな時におすすめなのが「転職エージェント」の利用です。転職エージェントのスタッフは就職の専門家なので、特性に合わせた仕事を紹介してくれます。会社との仲介をしてくれるので、気楽に話を聞くことができます。「話を聞いてみよう」という気楽な気持ちで申し込んでも大丈夫です。

ADHDであることを伏せて転職エージェントに登録しましょう」と書いているサイトもありますが、可能であればやりたい仕事が決まっている状態で打ち明けれる担当がつくのが一番望ましいです。
これならば、ADHD以外の部分の評価によってより良い条件のところ、かつADHDを配慮してくれるところに転職、就職できるかもしれません。
そのためには手帳の取得や自分への診断などを、正直に転職エージェントに打ち明ける必要があります。それで将来、人生の時間の大半を使う仕事選びがスムーズになる可能性が高まります。

大いに悩むと思いますが、ADHDを伏せたまま転職してもまた繰り返すだけのような気もしています。。。

それも含めて、専門家(エージェント)相談するのが近道です。

ADHDにおすすめの転職エージェント

求人数がNO1!業界の50%のシェア!

一旦エージェントに登録だけしておくのもありです。

転職フェアなど盛んで求人が見やすくエージェントの機能も充実

フリーランスの何かでやっていきたいのであれば

ランサーズ

クラウドワークスで自分のスキルが通用するかやってみるのもいいでしょう。

ただし「納期」があります。それが守れない人はまったく相手にされません。
大学の先生や研究者は通常の転職で離れません。しかるべき業績はありますか?

ADHDを受け入れて障害者雇用に応募する

普通の会社に転職しても、合わずに(あるいはリストラされ)辞めてまた転職ということになってしまいます。解決方法としては初めから「ADHAの人」として転職活動をして採用されるしかないです。

つまり障害者手帳を取得して障害者枠で採用を目指す方法です。これは、思うところがある人もいますし、家族親族からの反対もあります。

ただ発達障害として手帳を取って転職すれば、転職先の業務も配慮があります。気が散ってもいいように、細かい作業や営業はさせないでしょう。

転職サイトでも障害者求人が載っているものもありますが、障害の細かいところまで応募の際に伝えられるかわかりませんので、どちらかというとハローワークの障害者窓口に行き相談する感じになると思います。

あとは障害者向けの転職サイトを使いましょう。

ADHDも発達障害の仲間ですので精神障害者手帳の取得ができます。それによって「障害者枠」で転職するのも一つの方法(正解とは限らない)だと知ってください。
より良い環境で働けることを願っています。

ADHDの就職支援サイト一覧

就職事例:発達障害・アスペルガー症候群・ADHDなど〔就職支援ウェルビー〕

発達障害に向く仕事・働き方 ADHD(注意欠如多動性障害)編 : 発達障害 総合 – 株式会社Kaien

発達障害者の就労支援 |厚生労働省

障害を持つ方向け就職支援〜Salad〜|就労移行支援事業所の検索

脳の健康と就職スキルを身に付ける、障害者就労移行支援のニューロワークス(NEUROWORKS)

ADHDの仕事や転職活動術。できる働き方と転職支援サイト・成功例ガイド まとめ

  • ADHDは注意欠陥・多動性障害と言って、脳に問題があるとされる発達障害の一種
  • 落ち着きがない、空気が読めない、集中できない、我慢ができない
  • 障害なので本人の努力には限界がある
  • 職場では理解されずクビになったり孤立してしまったりする
  • 転職を繰り返しても配慮と理解がない会社では意味がない
  • ADHDをむしろ長所にできる職業や仕事もある
  • 自分のペースで他人とかかわらず納得がいくまで打ち込める仕事
  • ただし、そういう仕事で食べていけるのはごくひとにぎりでハードモード
  • ADHDを受け入れて障害者枠で転職するのも一つの方法
  • ただしそれが正解かはわからないので転職エージェントや医師に相談する
  • 障害者枠で転職できれば配慮されADHDが大きなハンディにはならなくて済む