世の中にはいろいろな仕事がありますが、仕事をサポートする秘書の仕事もあります。
秘書と言うと、常に上司の後ろについてスケジュールを管理したりアポイントメントを取ったりと、上司のサポートに徹する仕事です。

でも、テレビなどではよく見かけますが、実際に秘書の仕事をしている人を見かける機会は少ないかもしれません。秘書を必要とするのは社長や役員など、企業の中でもかなり地位の高い役職についている人です。企業の上層部で働く人と接する機会がなければ、秘書の仕事をしている人に接することはあまりないのかもしれません。

秘書の仕事とはどのような仕事なのでしょうか?秘書の仕事をしたことがなくても未経験から秘書に転職することはできるのでしょうか?

また、秘書検定という資格がありますが、秘書に転職する上で役に立つ資格なのでしょうか。
謎に包まれた秘書の仕事について調べてみました。興味がある方は、参考にしてみてください。

秘書の仕事は経験が求められる専門職

秘書の仕事と言うと、どのようなイメージがあるでしょうか?
「上司のスケジュールを管理するだけで、難しいことなど無いのでは」
「上司の部屋の隣にいつも座っていて、客にお茶を出すだけの仕事かな」
などというイメージを持っているかもしれませんが、それは全くの間違いです。

秘書の仕事の内容は実に多岐にわたり状況を判断して動かなければならない、「専門職」なのです。しかも、秘書の仕事は付く上司の仕事内容によって、かなり異なります。時には、上司の仕事に合わせて専門知識が必要な場合もあるのです。

ここでは、秘書の仕事内容について詳しくご紹介しましょう。

スケジュール管理

秘書の仕事でとても重要なのが、上司のスケジュールを管理する仕事です。
秘書を必要としている人の多くが、人と会ったり会議に参加したり、また、遠方に出張をしたりと忙しい毎日を送っています。上司が自分の仕事をこなしながら、人と会うための日時を調整したり出張のためにスケジュールを組んだりするのは困難です。

企業の役員クラスの地位についているエグゼクティブクラスともなると、人と会う機会がとても増えます。一日に何人もの人と会う約束があったり、いくつもの会議に出なければならなかったりします。さらに、昼にパワーランチと呼ばれる昼食の際に人と会ったり、夜には接待をしたり接待を受けたりなど、一日中仕事のスケジュールが詰まっています。

人と会う際には時間に遅れるわけにはいきませんから、スケジュール管理はとても重要です。そんな忙しい上司のスケジュールを管理するのが、秘書の仕事です。
もちろん、スケジュール管理と言っても、
「次は〇〇さんと会う約束になっています」
「一時から〇〇の会議です」
などと上司に知らせるだけが仕事ではありません。

人と会う約束を取り付けて日時を調整する

ランチや接待を行う店を予約する

出張する場合は飛行機のチケットを取って宿泊の予約をする

 

などやるべきことはたくさんあります。

上司の仕事の予定を管理し、必要な雑務を行うのは秘書の重要な仕事です。

電話やメール、来客の対応

上司にあててかかってきた電話やメールを受け、必要に応じて上司に取り次ぎ、場合によっては秘書が対処します。電話やメールの要件が秘書でも対応できるレベルのものであれば、上司の指示のもと秘書の判断で対応することもあります。それは、上司の秘書に対する信頼度や秘書の仕事のスキルによっても、異なります。

来客があった場合も、まずは秘書が対応します。部屋に通してお茶を出し、必要に応じて来客中に同席します。ベテランの秘書になると、上司の代わりに来客の対応をすることもあります。上司の考えや仕事の内容を理解していれば、ある程度は秘書がさばいてしまうのです。特に来客が多い上司なら、秘書による代理の来客対応が欠かせません。

書類や情報の管理

秘書の仕事は、上司が最も効率よく仕事をするためのサポートをすることです。
そのため、上司が出席する会議資料を作成したり必要な情報を上司に渡したりする仕事もこなします。上司の仕事内容や考え方を理解していなければ、これらの仕事は務まりません。
こう書くと、上司の仕事を秘書が代わりにやっているのかと思われるかもしれませんが、料理人に例えてみると話がわかりやすくなります。

一流料理店の料理長は、ジャガイモの皮をむいたり人参を切ったりはしません。味付けの工程やメイン料理の調理など、その店の味を決める重要な部分を担当します。また、質の良い野菜や肉の仕入れ先を探したり新しいメニューを考案したりもします。

秘書の仕事も同じで、書類を作成し報告書を書くなどという実務は秘書が変わって行い、内容を吟味して判断し重要な決定を上司が下します。仕事の重要な部分だけに上司に専念してもらうために、上司がしなくても良い業務を秘書が行うのです。

上司の身の回りの雑務

上司が仕事をスムーズにこなすためには、上司の身の回りの雑務をこなすことも重要です。
朝上司が出社したらお茶を出すなどという細かい業務もありますが、重要なのは上司の仕事関連の関係者との交際に関する雑務です。慶弔関連やお中元、お歳暮の手配などは、とても重要な仕事なのです。

例えば、大事な取引先の関係者や親類などが亡くなった場合は、通夜や葬式に秘書が出向いたり会社名義で花や香典を送る手配をしたりします。このような慶弔関連の対応をする際には、正しい知識が必要です。また、弔事はいつ起きるかわかりませんから、その時に迅速に的確な対応をすることが求められます。

上司のプライベートに関する頼みごとを頼まれることもあります。よく映画で上司が秘書に奥さんのためのバースデープレゼントを買いに行かせるシーンを見ることがありますが、それに近い仕事もあるかもしれません。

未経験でも秘書に転職できる?

秘書の仕事について一通り見てきましたが、仕事の内容はかなり広い範囲にわたっていることがわかっていただけたのではないでしょうか。これらの仕事は全て、経験がものを言う仕事だったと思います。

では、未経験から秘書に転職するのは難しいのでしょうか?
未経験で秘書に転職する人とはどのような人なのか、どうすれば未経験から秘書に転職できるのかを見ていきましょう。

秘書になる人は転職者が多い

秘書になる人の大半が転職者です。ですから、未経験で秘書に転職する人は多いのです。
確かに、新卒で最初から「秘書になりたい」と思って就職活動をする人はあまりいないでしょう。最初は他の仕事をしていて、その仕事に関係する分野で秘書をするという人が多くなります。

また、秘書はついた上司と深く関わる仕事なので、コネや口利きで秘書に転職する人も多い世界です。

中にはその業界で経験を得るために秘書になる人もいます。政治家の秘書などがその代表です。政治家になるために政治家の秘書になって修行を積むわけです。政治家の秘書になれば人脈を得やすいですし、政治家の仕事をそばで見て覚えることもできます。

未経験OKの求人は少ないが20代なら未経験でも転職しやすい

秘書の仕事は今までご説明してきた通り、業務経験が求められる仕事です。そのため、未経験OKの求人はあまり多くありません。
しかし、秘書の仕事が未経験だからと言って、全く転職できないというわけでもありません。業務経験は仕事をこなせば身に着きますし、20代ならばこれから仕事をどんどん吸収できます。努力次第で秘書としてすぐに戦力になることができでしょう。それを見越して、20代で秘書業務未経験の人を採用する企業もあります。

30代以降の人は未経験でも経験が役立つことも

では、20代の若い人に比べると、30代以降で秘書の仕事が未経験の人は不利なのでしょうか?

30代以降の人を秘書として育てていこうという企業は少ないかもしれません。しかし、秘書の仕事以外の仕事経験が役立つというケースもあります。

秘書に転職する人の中に多いのが、同じ業界で働いていた人がその業界で秘書に転職するというパターンです。業界の知識をよく知っている人が秘書になれば、上司としても助かることが多いはずです。秘書としては未経験でも、秘書の仕事は経験を積めば覚えていくことができます。プラスアルファで業務知識があれば、有能な秘書として活躍できるでしょう。特に、30代以降になると、秘書としての経験はなくても業務知識があれば秘書として採用される確率は高くなります。

また、他業界から秘書として転職する人も目立ちます。秘書の仕事は高いコミュニケーション能力や事務処理能力が求められます。過去の仕事経験からこれらの能力が高い人は、秘書としても成功できる力を持っているのです。

一般社員として入社してから秘書になるというキャリアパスも

秘書の求人は少なく、正社員の求人はさらに少なくなります。
そのため、一度企業に一般社員として入社してから、秘書を目指すという方法もあります。その企業で業務を覚えてから秘書になる方が、スムーズに仕事を覚えることができるでしょう。

秘書検定は本当に必要か?

秘書に関係する資格として、秘書検定があります。この資格は秘書に転職する上で役に立つのでしょうか?

秘書検定の試験内容は?

秘書検定には3級、2級、準1級、1級の4段階があります。
3級、2級までは筆記試験のみで、準1級と1級には筆記試験に加えて面接試験があります。

【筆記試験】

筆記試験では、次のような問題が出題されます。問題の難易度は級が上がるにつれて上がっていきます。

秘書として必要とされる資質を問う問題

秘書として適切に仕事を実行するための感覚や判断力について問われる問題です。

職務知識に関する問題

上司が留守の場合どのような対応をすべきかなど、秘書特有の職務知識に関する問題です。

一般知識に関する問題

一般的な社会常識に関する知識を問う問題です。

ビジネスマナーに関する問題

ビジネスマナーや礼儀作法に関する問題です。目上の人に対する接し方や言葉遣い、お茶の出し方や慶弔事のマナーに関する知識が問われます。

秘書業務の技能に関する問題

文書作成やファイリング、会議などに関する知識や用語について問われます。

【面接試験】

秘書検定の順1級と1級には筆記試験の他に面接試験があります。
面接試験では、準1級は「報告」と「状況応対」、1級は「報告」と「応対」というそれぞれ二種類の課題が出されます。

「報告」に関しては、準1級は2文くらい、1級は5~6文くらいの量の報告事項で、その内容を上司に報告する試験です。「状況応対」と「応対」は上司が留守の時に応対すべきかなどという、来客に対する対応の試験です。

「報告」と「応対」の課題の内容は提示されてから5分間で覚えた後、面接室に案内されます。準1級の「状況応対」はその場で課題が出されます。
面接室では、課題の「報告」の内容を上司に報告するという体で報告し、次に「状況応対」「応対」も行います。

この二つの課題を行う際に、態度や振る舞い、話し方、言葉遣い、しぐさなどを面接官がチェックして合否が決まります。

参考元:http://partner.lec-jp.com/univ/kobe-shoin/kouza/hishojun1.html

秘書検定の合格率は?

秘書検定の合格率は、3級が55%前後、2級が45%前後、準1級が30%前後、1級が20%前後と、比較的高くなっています。少し勉強すれば合格できるレベルです。
準1級と1級の面接に関しては対策を行っておく必要があるでしょう。

秘書業務未経験の人には役立つことも

秘書検定は秘書として転職するために絶対に必要な資格というわけではありません。なくても秘書になることはできます。秘書検定を受けるとすれば、秘書の業務を経験したことがなく秘書の仕事について何も知らないという人が、知識を得るために受験するケースがあるでしょう。秘書としての心構えや秘書の仕事に必要な知識を勉強することができますから、取得しておいて損はない資格です。

また、未経験で秘書になる際には、資格を取得しておけばやる気をアピールすることもできるでしょう。ただ、合格率が高く少し勉強すれば取得できる資格なので、この資格を取れば必ずしも転職が有利になるというわけでもありません。

秘書に求められるスキルとは?

秘書の仕事内容は幅広く、高いスキルが求められる仕事です。
ここでは、秘書に求められるスキルとはどういうものかについて見てみます。

コミュニケーション能力

 

コミュニケーション能力は秘書として最も求められるスキルの一つです。
秘書の仕事の多くが、仕事関係者とスケジュールや仕事内容を調整することです。その際には、社外の関係者や社員など様々な人とコミュニケーションを取らなければなりませんから、高いコミュニケーション能力が求められるのです。

特に、人と会う機会が多い上司だと、秘書もそれに応じて関わる人が多くなります。いろいろな人に対して適したコミュニケーションを取らなければなりませんし、関係者の顔や名前を覚えなければなりません。時には上司が人の顔を忘れてしまうこともあるため、秘書がしっかり相手の顔や名前、話をした内容などまで覚えておかなければならないのです。

どんな人に対しても上手にコミュニケーションが取れるコミュニケーションスキルは、人に合う機会が多い上司についた秘書ほど必要度が増していきます。もちろん、秘書の仕事は上司が最も効率良く仕事ができるためにサポートする仕事なので、上司とのコミュニケーションを上手に取ることも求められるでしょう。

事務処理能力

秘書は上司の事務処理を代わって行うことも多くなります。その際には、様々な書類を作成したり書類をファイリングして管理したりもしますから、高い事務処理能力も求められます。

パソコンスキル

事務処理能力が求められるということはワードやエクセルなどで資料を作ることも多いため、パソコンのスキルも必要になります。上司の出張の際にホテルや航空券などを手配する際にもパソコンを使いますし、メールで上司に代わって関係先とやり取りすることもあります。
秘書にとってパソコンのスキルは重要なスキルです。

ホスピタリティ

秘書は上司がいかに仕事をしやすくするかということが、大事になります。その際に必要なのが、ホスピタリティです。

スケジュール管理をする際にも、
「この会合の後は会合に出席する予定の〇〇さんと話し込むことが多いから、次の予定まで多めに時間を空けておこう」
「今度会う予定の△△さんは和菓子が好きだから用意しておこう」
など、ちょっとした気配りで上司の仕事がスムーズに運びます。
ホスピタリティがあり人をサポートすることが好きな人が、秘書の仕事に向いていると言えるでしょう。

素早い判断力と行動力

秘書の仕事をしていると、想定外のことが起こる場合が多いものです。
上司が出席している会議が長引いて次の予定に遅れそうだ、車が渋滞していて飛行機の時間に間に合わないなどという事態に、臨機応変に対処しなければなりません。次に会う予定の取引先に早めに電話をしてお詫びをしておく、移動中に飛行機の便変更をすませるなど、素早く迅速に行動しなければならないのです。

もちろん、これらの行動は上司の指示を待っていてはできません。自分の判断で最善の対応を実行する必要があります。
このように、素早く判断し行動する力が、秘書には求められているのです。

社会常識

秘書には社会常識も必要です。
会合の際に上座と下座やお茶を出す順序を間違えるなどということをすると、上司の顔をつぶすことになってしまいます。特に重要なのが、慶弔事に関する常識です。上司に代わって弔問に訪れる際など、常識を知らないととんでもないことになります。

マナーや言葉遣い、身だしなみも重要

秘書はビジネスマナーをしっかりと理解し、言葉遣いは正しく、身だしなみは常に整えておかなければなりません。
秘書のマナーが悪かったり態度や言葉遣いがなっていなかったりすると、上司の評判を落としてしまうでしょう。

まとめ

あまり脚光を浴びることがない秘書の仕事について詳しく見てきました。
秘書の仕事はあまり日が当たらない目立たない仕事のようなイメージがありますが、仕事内容はとても幅が広く高いスキルと豊富な経験が必要な仕事であることをわかっていただけたのではないでしょうか。

秘書の業務が未経験であっても、社会経験が豊富でコミュニケーションスキルが高い人は、秘書に向いていると言えます。
もし自分が秘書の仕事に向いていると思ったら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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