【保存版】転職の際、身元保証人の必要性といない場合の対策

【保存版】転職の際、身元保証人の必要性といない場合の対策
就職や転職をする際、「身元保証人」という人に署名捺印をもらった記憶がある人はいませんか?
おそらくみなさん、親族の誰かにお願いしたと思います。

この「身元保証人」、どういう人にどういうことをお願いするのか、よくわかっていない方も多いのではないでしょうか?

実は、結構大変な義務を負うことになり、それゆえ必要な制度なんですが、受けてくれない可能性もあります。

ここでは身元保証人の必要性と、その必要性、重大性ゆえに、誰も引き受けてくれないケースの対処法について考えたいと思います。

転職の際の身元保証人について知るメリットはこれ

  • なぜ身元保証人が必要なのか理由がわかります
  • 誰に頼むべきなのか、優先順位がわかります
  • 身元保証人が必要な会社、必要でない会社の違いがわかります
  • どうしても身元保証人が見つからない場合どうすればよいのかわかります

身元保証人は「推薦」レベルではない!連帯保証人的な法的責任を負う可能性もあり

連帯保証人的な法的責任を負う可能性も

身元保証人

「身元保証人」とは、その会社に就職、転職する人が真面目な人であり、しっかりと働く、貴社で働くに足る人物である、ということを保証し、太鼓判を押す人物です。

社会的に信用がある保証人が保証することで、就職、転職する人がまともである、ということを会社に伝えます。

これだけだと、単なる「推薦状」ですが、身元保証人の責務はそれだけではありません。
身元保証して就職、転職した人が、その会社に不利益や損害(経済的なものもそうでないものも)を与えた場合、代わりに補償する義務があります。

 

つまり、場合によっては、借金の連帯保証人に似た法的義務を負うことになり、かなり就職、転職する人と近い人、具体的には家族・親族でないと頼めないでしょう。
友人に頼むのは・・かなり大変そうです。

身元保証人と連帯保証人の違い

似ている「身元保証人」と「連帯保証人」との違いについては、まず、以下の表を見てみましょう。

債務・責任契約期間責任が及ぶ範囲
身元保証人金額等未定(契約時はなし)3年~5年損害額の2割~3割
連帯保証人借入額、利息は明白上限なし最大100%

身元保証人

連帯保証人の場合、保証する借金の額は決まっていますが、身元保証人の場合、署名捺印時には損害は発生していません。

「将来発生するかもしれない損害」について本人が返せない場合、その返済義務が身元保証人に行きます。

ただし、発生した損害全額の弁済義務はなく、せいぜい20%~30%、しかし、何億円損害を出すかわからないわけで、かなり重い任務になるでしょう。

身元保証人は期間があり、3年~5年、その間にトラブルなく就職、転職した人が働けば「人間的に問題がない人」と判断され、身元保証人の義務も消え、更新の必要もありません。

その後、本人が何かやらかしても、個人として本人がすべて責任を負うことになります(合わせて首になるでしょう)。

誰が身元保証人になれるのか?

誰が身元保証人になれる?

誰が身元保証人になれるのかについては会社によって違います。
両親でいいケースもありますし、両親以外になってくれというケースもあります。

筆者が元いた会社は「両親以外」にお願いしてくれ、ということでした。
よって、叔父さん(母の妹の夫)に身元保証人をお願いし、署名捺印をもらいました。

身元保証人は、金銭的な補償も含めて義務が発生しますので、保証人自体が社会的に信用されている人物である必要があります。

職を持ち(あるいは不動産などを持ち)、安定した収入があり(何かの時に補償できる金銭的余裕があり)、犯罪歴や破産歴がない人、つまり社会的にそこそこ信用がある人になります。

身元保証人は「解除」ができる

身元保証人は解除も可!

身元保証人になっても、保証人の方から「解除」(辞めた!)ができます。

印鑑を押したら一蓮托生になる連帯保証人との違いがここであり、身元保証したものの「この人はやっぱりダメだ。保証しきれない」というトラブルメーカーだった場合、身元保証人を降りることができます。

その場合、本人(就職、転職した人)は、3年~5年以内であれば別の身元保証人を用意しなければならなくなります。

身元保証人の根拠となる法律がある

身元保証人は法律に基づいた制度

実は身元保証人は法律に基づいた制度になります。
しかも、昭和8年(80年以上前!)にできた「昭和八年法律第四十二号 (身元保証ニ関スル法律)」がまだ生きています!

「身元保証ニ関スル法律」についてはカタカナ書きなので、現代語訳したもののリンクを載せておきます。

→身元保証に関する法律|川村法律事務所

原文はこちら
昭和八年法律第四十二号昭和八年法律第四十二号(身元保証ニ関スル法律)|政府法令DB

つまり、「身元保証人」の仕事はこれ!

身元保証人3つの役割

以上を踏まえて、「身元保証人」の役割は以下のようになります。

  1. 就職、転職する人(本人)が真面目で貴社で働くのにふさわしい人物である、という推薦、太鼓判
  2. 入社から3年目~5年目までに本人が会社に損害を与えた場合の保証人(損害額の20%~30%)
  3. 身元保証人自体がしっかりした人であり、家族関係等がしっかりしていることの証明

会社は、知らない人を雇うわけで、その人物が本当に「大丈夫なのか」第三者の証明、保証がどうしても欲しいんです。

昔みたいに、興信所や探偵を雇って・・というのが別の問題もあり、費用も掛かりますのでできないんです(今でもやっている会社もあるという都市伝説もありますが・・)。

身元保証人が必要な会社、必要でない会社

身元保証人が必要な会社

大企業、歴史のある企業、お堅い所企業の場合、身元保証人を必要とする会社が多く、逆に考えると、身元保証人が必要な会社ほどホワイト企業やコンプライアンスを順守する企業が多い傾向にあります(100%ではありません)。

身元保証人が要らない会社の場合、極論「どこの誰でもいい」という会社の可能性もあります。
当然ブラック企業であるリスクもあるため、入社を最終決断する際の1つの指標になるかもしれません。

銀行や財閥系企業などでは、身元保証人が不要というところはまずありません。
社会的に信頼されている企業は、社会的な信用がある人の保証がない人を入社させるリスクは取れないんです。

民間企業ではなく、公務員、特に警察や自衛隊、国会や皇室関係の職の場合、もっと詳しい調査が入るという話もまことしやかに流れていますが、ここでは深入りしません。

身元保証人をお願いする順序

会社側から「両親が保証人」「○親等以内の親族」など指定がある場合はそれに従ってください。

指定がない場合、身元保証人をお願いする順序は以下のようになります。

  1. 両親
  2. きょうだい
  3. おじ、おば、いとこ
  4. 配偶者
  5. 友人・知人

配偶者の優先順位が低いのが意外と思われるかもしれません。
結婚していればいちばん近い関係ですよね。

要は損害補償の資力があるかどうかなので、家計を一にしている配偶者の場合、それができない可能性があるからです。

自分の夫や妻の保証のためならば、本人がダメ人間でも、配偶者は「○評価」にするはずですよね。
だからあまり配偶者の保証は信用できないんです。

できれば、独立して生計を営む1~3の人たちにお願いしたいものです。
両親も年金暮らしの場合はNGとなる可能性があります。
やはり働いていて信用がある、兄弟姉妹や親族がベターの選択になります。

友人、知人はどうしても見つからない場合の最後の手段です。
しっかりした会社に勤めている友人、知人であれば会社側も納得します。

しかし、本人と友人、知人の関係にひびが入るかもしれません。
借金の連帯保証人ほどの責任はありませんが、最悪金銭的な賠償もする立場になります。

保証人になり友人関係が崩壊したケースは枚挙にいとまがなく、これまでいかに深い絆で結ばれていたのか、ここで友人関係が試されることになります。

筆者がもし、友人から保証人を頼まれても、OKするのは幼少期から一緒の「竹馬の友」1人だけかな、という感じです(もっとも、彼はそういうことは絶対にしないはずですが)。

身元保証人が見つからない・・その時は保証人代行会社とおう選択肢も・・

身元保証人がどうしても見つからない場合、まず、会社に相談してみましょう。
正直になり手がいない現状を話し、それでも自分はこの会社で働きたい、人物素行に問題がないということを訴えましょう。

複雑な家族関係の人や、児童養護施設等で育った人などは、物理的に頼める家族親族がいないケースもあります。
そういう人ならば会社も分かってくれるはずで、そういうケースを邪険に扱う方が、はるかにデメリットが大きいわけです。

ただ、放蕩の限りを尽くし、家族親族に借金があり、見捨てられてしまったケースなどは、会社に話してもわかってくれない、マイナス評価になるかもしれません。

その場合の「最後の手段」として「保証人代行会社」「保証人代行サービス」というものがあります。

保証人代行とは?

保証人代行とは

保証人代行会社とは、専門業者にお金を支払うことで、就職、転職の際の身元保証人を引き受けてくれるサービスです。

金額は 5万円~10万円で、「身元保証法」の期限5年まで保証人になります。

「アヤシイ」と思われるかもしれませんが、しっかりした身元保証代行会社が、社会保険労務士や弁護士など「信用がある人」が運営する会社も多く、そこならば代行をお願いしても問題ありません。

逆にどこの誰かもわからない謎の「闇金融」のような会社もあると聞きます。
そういう信用がないところから、お金を払って保証を求めるのは危険極まります。

  • 弁護士や社会保険労務士など有資格者が運営する会社(資格の登録番号も確認する)
  • 価格が適正(50000円前後)で追加料金がない

こういう保証人代行会社にしましょう。

ただし、ご自身が就職先でトラブルを起こして、本当に保証の必要が出た場合、それは保証人代行契約とは別のお話しになるので注意してください。損害賠償請求されるかもしれません。

身元保証人代行を受け入れない会社もある

しかし、すべての会社が身元保証代行会社の身元保証をOKするわけではなりません。
やはり、直接の家族、親族、あるいは信頼できる友人・知人に限るという会社もあります。

「そんなサービスを利用しないと身元保証人が見つからない人はお断り」
というのも1つの企業判断です。そういう会社の場合、素直に事情を話すしかありません。

「代行」はあくまで「代替」手段であることは意識しておいてください。

まずは、信頼できる家族、親族からお願いしてみるのが何より重要で、身元保証人がいらない会社で、非ブラック企業を探すのも並行して行ってください。

【保存版】転職の際、身元保証人の必要性といない場合の対策 まとめ

まとめ

  • 就職、転職する人が真っ当な人か確認するために身元保証人をつける
  • 就社してから損害を発生させた場合の賠償責任を負わす連帯保証人的要素もある
  • 身元保証人に賠償請求が行っても、20%~30%の限度がある
  • 最大5年で身元保証人の身分は解かれる
  • 事情があれば身元保証人の解除も可能
  • しっかりした会社は身元保証人を求める傾向にある
  • 誰が身元保証人になるのかは会社の指示に従う
  • 指示がない場合、親きょうだい→親戚→配偶者→友人、知人の順に依頼する
  • どうしても身元保証人が見つからない場合、身元保証人代行会社を「最終手段」として検討する

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