17
転職を実現するには中途採用試験を突破する必要がありますが、中途採用試験の第一関門となるのが「書類選考」です。

新卒採用時と異なり中途採用では、企業側の採用担当者が大量の応募書類を短期間に審査する必要に迫られることがほとんどないため、提出した書類は丹念に且つシビアに評価されることになります。

その書類選考において中でも大切なのが「志望動機」です。

転職ナビ

そこで今回は、転職での採用試験を確実に突破するための「志望動機の書き方」に的を絞り、そのポイントや留意点について、わかりやすく解説して参ります。

どのようなことを書いてはいけないか/引き算で考える

18
ネット上には志望動機の書き方や例文などが多数紹介されています。ポイントやコツはあるものの、志望動機の書き方は「これだけが正解」というものがある訳ではありません。

強いて言えば、人それぞれ転職に至る経緯や状況、動機などが全て異なっていますので、個別に最も望ましい正解が存在するのが志望動機と言えます。

しかしその一方、誰であっても志望動機において用いてはならない「NGワード」や「書いてはいけないこと」は確実に存在します。

a_085ならば多様な正解を考えて思い悩むより、まずは確実に存在しているNG事項を理解すること、即ち「何を書くべきか」の前に「何を書いてはならないか」を先に理解し、それらを引き算した上で志望動機を考えるようにすることが合理的と言えます。

では志望動機を作成する上で使用してはならないNGワード、または書いてはならない要素にはどのようなものがあるのでしょうか。

志望動機では使用してはならないNGワード&要素

19

抽象的なカタカナ言葉や外来語

志望動機、特に書類選考における志望動機は「わかりやすさ」が求められます。

にも係わらずカッコよく表現したい、あるいは上手い言葉が思い浮かばないといった理由からか、カタカナ言葉や外来語を多様した志望動機が時々見かけられます。

例えば・自分はロジカルに考えるメンタリティがあるので・・・

・クリエイティビティにエビデンスがあるため・・・

・ポテンシャルの高さをアビリティとして活かし・・・

といった文を読む側の立場になって考えてみてください。これらカタカナ言葉を使用した志望動機はわかりやすい文章になると思われますか。

check-c021例えば「サッカー」や「レモン」といった日常生活に溶け込み、誰もが当たり前のように使用している言葉やビジネス用語で尚且つその言葉以外に代用できる日本語ない場合なら使用しても構いませんが、日常的な使用頻度がとても低く、日本語でもわかりやすく表現できる言葉や概念をわざわざカタカナ言葉や外来語を使用して表現することは厳に慎むべきです。

業界でしか通用しない専門用語

職務経歴書において自身の職務経験を説明する中で、補足を加える前提において業界の専門用語を使用することは構いませんが、志望動機においては業界の専門用語を登場させるべきではありません。

なぜなら志望動機は「わかりやすさ」と共に「簡潔さ」も重視されるからです。また、特に履歴書の志望動機欄は長文を書き込むことが物理的にも困難です。

そうした条件を踏まえた場合、業界でしか通用しない専門用語を登場させてしまえば志望動機としてのわかりやすさが損なわれる上、仮に補足を加えれば簡潔さが損なわれることになります。

転職ナビ

つまり、業界専門用語を使用してはならないと言うより、そのような用語を使用している時点で書類に記す志望動機の内容として不適格と言えます。

前職または現職の非難

志望動機として前職または現職の不満が背景や要因となっている場合でも、絶対に盛り込んではならないのが前職または現職に対する不満や非難です。

理由は簡単なことです。自分がお世話になっていた前職、なっている現職に感謝の気持ちを持てないような人物が入社してくれば、同様に不満を感じ、すぐにまた転職してしまうおそれがあると考えられるからです。

前職、または現職への不満が転職の大きなきっかけになったとしても、書類審査に応募しようとしている企業を選択した理由が必ず他にあるはずです。

転職ナビ

求人企業の人事担当者は前職や現職への不満が聞きたいのではなく、「なぜわが社を選んだのか」が聞きたいのです。その要望に応えた志望動機を作文することが大切なのです。

面接のNGワードが気になる方はこちらの記事も

転職だからこそ使える志望動機の3ワード

20
引き算で何を書いてはいけないかはおわかり頂いたと思いますが、それでも何を書くべきかについてまだぼんやりしていますよね。

志望動機の具体的な文章は人それぞれ異なってきますし、また異なっていなければならないものでもあります。

check081しかしながら「転職」という観点から志望動機を踏まえた場合、社会経験が伴わない就活生の志望動機とは異なる、あるいは転職だからこそ盛り込むことができる要素というものはあります。「転職だからこそ」盛り込むことができる要素は、同時に「中途採用だからこそ」問われる、重視される要素でもあるのです。

では転職だからこそ問われる要素とは如何なるものなのか。それは次の3つの言葉で表すことができます。

「経験」を通じた志望動機

転職者と新卒者の最大の違いは社会経験です。実際に社会に出て仕事を行い、収入を得ながら働き、仕事で一定の成果を出すという経験がある点です。

そうした経験を踏まえた上で転職を果たそうとしている、わが社に入社しようとしている動機は、企業としてぜひとも聞きたい点です。

例えばcheck-cs061営業経験を通じて培った営業力を、環境を変えることによって更に高めたい

といった内容が経験を通じた志望動機となりますが、「経験」から照らした志望動機は社会経験を有する転職者ならではの志望動機と言えます。

「貢献」を軸にした志望動機

「わが社に対してどのような貢献をしてくれるのか」、この点は求人企業側が転職志望者に最も尋ねたい点と言っても良いでしょう。

志望動機は自らの考えを伝えることのように思われがちですが、正確には”相手のニーズを踏まえて”自分の考えを伝えることが大切であり、相手企業に伝える志望動機として望ましい内容と言えます。

ならば求人企業側が欲する「(わが社への)貢献」という観点をキーワードとして志望動機を考え、企業側に訴えるようではありませんか。

例えば先ほどご紹介した「経験」という要素も絡めて例文をあげますと、check-cs0615年におよぶSEとしての実務経験を活かし、御社が新規で取り組もうとしている新システムの開発成功にぜひ貢献したい

といった「貢献したい」がキーワードとなった志望動機は、企業側担当者の気持ちに熱いものを感じさせる有力な志望動機となってきます。

「展望」を踏まえた志望動機

右も左も社会のことがわかっていない大学生ならばともかくも、求人企業側は、すでに一定の社会経験を経ている転職者なら転職後の具体的な人生設計に対する展望やビジョンがあるであろうとの前提に立っています。

その上で、採用する側の不安としては、将来展望において単なる通過点、または踏み台としてわが社を考えていないかということです。

そうした不安を払底する意味で、自分の人生をなぜ求人企業側に託そうとしたのかは志望動機としてぜひとも聞きたい点となってきます。

例えばcheck-cs061御社の○×事業部の売上を伸ばすことで、将来は○×事業部の責任者として○×分野の商品やサービスを更に充実させ、より一層社会貢献を果たしたい

といった長期的な展望が志望動機に反映されてあれば、求人企業側に安心感や頼もしさを文面から感じてもらえます。

3ワードは全て盛り込もうと欲張る必要はないが考えることは大切

21
書類に記す志望動機はできるだけ簡潔であることが望ましいため、ご紹介した3つのワード要素全てをカバーしようと考える必要はありません。一つ、もしくは二つ程度の要素を合体させる程度で良いと考えてください。

大切なことは3つの内容を全て盛り込むという発想ではなく、まずは3つの多角的な視点から志望動機を考えてみることです。そうすれば志望動機に深みや説得力が生まれてくるからです。

その結果、3つの視点から考えた志望動機内容には重複したり、共通したりする要素も出てくる場合があるでしょうから、それをわざわざ区分して考える必要はありません。

a_085つまり、3つの視点から考えた志望動機の中から最も訴求したい内容を一つ選び、それを中心に志望動機をまとめるプロセスで、他の2つの要素も部分的に含まれているなら除外することなく一つの志望動機として完成させることを目指せば良いということです。
転職ナビ

また、どうしても3つの要素を訴求したいと考えるなら、簡潔にすることを大前提として一つ一つの志望動機の表現内容を「てにおは」レベルまで細かく文字数などを検討し、全体のボリュームが膨らまなければOKです。

履歴書に書く志望動機と面接時の志望動機は変えるべき?

最後に、書類審査に無事パスして面接まで進んだ場合の「志望動機」のあり方について、ポイントを伝授しておきます。

ネット上ではしばしば「同じことの繰り返しは良くない」だとか、「書いてあることを伝えるのは面接官から工夫する力がないと思われる」といったまことしやかな指摘のもと、履歴書に記した志望動機と面接時の志望動機を「変えるべき」とのアドバイスが見かけられる場合があります。

check-c021しかし、これは全くナンセンスです。履歴書に書いた志望動機と面接時に口頭で伝える志望動機は、書類と口頭での違いがありますから、所々文語的表現と口語的に表現の違いは勿論あって構いませんし、書類上では「である」調で書いたので口頭では「ですます」調で伝えるといった違いはあって構いませんが、基本的には同じ内容を伝えるべきです。

なぜなら応募企業の採用担当者は書類審査を通じて、転職志望者の考え方や動機などを既に頭に入れた上で面接に臨んでいます。

面接には書類審査を通じて企業側が理解している内容が正しいかどうかを、本人に直接確認するという目的もあります。

そのため、応募書類に記した内容と異なることを言えば却って面接官に混乱を与える可能性が高まりますし、何より「自分の考えに対して一貫性がない人物ではないか」といった評価になりかねないからです。

せっかく書類審査を潜り抜けて面接に至った訳です。

苦労して考え、作成した書類上の志望動機を活かすためにも、書類で伝えた志望動機を自らの口で直接相手企業に伝えることが自己PRにつながることもぜひ理解しておいてください。

★こちらのページもよく読まれています!