退職を慰留された場合の断り方!しつこい引き止め行為をかわす方法

退職を慰留された場合の断り方

こんな会社もう辞めてやる!
そう意を決して退職届を提出したものの、慰留されて心が揺らいだという経験をされた方はいませんか?

実は筆者も慰留された経験があり、散々悩んだ経験があります。
果たして、慰留をスッパリと断り、うまく退職にこぎつける方法はあるのでしょうか?
今回は慰留された時の言動や断る方法、転職とどちらが得か?などを検証しながら解説していきます。

しつこい退職の引き止めを長引かせないポイント

しつこい退職の引き止めを長引かせないポイント

1度慰留されたときに悩む態度を見せると、引き止め行為が長引きます。円満に退社できるためのポイントを3つにまとめて解説します。

1.退職時期は繁忙期を避ける

繁忙期はとにかく人員が必要なので、確実に引き止められる可能性が高いです。業界によって繁忙期・閑散期は異なりますが「この時期は割と定時で帰れたな」と思う期間に入る前に、退職の意思を伝えましょう。また新年度が始まる前や、区切りの良い時期に退職できるように準備をすると、わりとスムーズに退職できます。

余裕を持って1カ月以上前に退職希望を伝える

基本的30日前に伝えれば退職できることになっていますが、できれば1ヶ月半前くらいに伝えましょう。ギリギリに退職の意思を伝えても、穴があいた仕事を誰がやるのか?後任はだれに任せるのか?などの引き継ぎがうまくできません。仕事の引き継ぎもスムーズにできるように、余裕を持って伝えましょう。

退職を迷っているいるようなそぶりは見せない

「退職をしようと思っているんです」この一言は相談とも捉えられます。「迷っている段階だから、しっかり話を聞いてフォローできれば、引き止められるかもしれない」と考える上司もいます。退職したいことを伝えると、真っ先に理由を聞かれるでしょう。退職の意思を伝えるときは

  • 納得できる理由を伝える(挑戦したい仕事がある・スキルアップ・家庭の事情など)
  • 退職時期を明確にする

この2つを意識してはっきりと伝えましょう。

退職慰留された!そんなときにNGな言動は?

退職を慰留されたとき、返答に困ることはありませんか?誰でも決心が鈍る瞬間ですし、心に迷いが生じますよね。そのような時こそ言動に注意しましょう。

迷いがあるときこそ、NGな言動をとってしまいがちなものですからね。では一体どんな行動がNGになるのでしょうか。

「○○社に内定が決まっていますから」と転職先を明かしてしまう

いずれは知られることになったとしても、慰留の段階で内定先の企業名を口に出してしまうことは控えましょう。

内定はあくまでも内定で覆る可能性もありますし、内定先の企業に迷惑がかかることもあります。ただし、内定先によっては「前職からの紹介状が必須」というケースがありますから、その場合は早めに対策をしておきたいですね。

今までの恨みつらみを言う

退職を決意するからには、労働環境や人間関係などで何か問題があったのかもしれません。ここぞとばかりに、今までの恨みつらみで返してしまいたい気持ち、大いに理解できます。

しかし、そこは社会人として理性を保ち、冷静に対処しましょう。無駄なトラブルを抱え込んでしまうのは得策ではありませんからね。

 

動揺した様子を見せる

これも気持ちはわかります。今までと態度を一変させ、必死に慰留してくる上司の姿を見て、内心動揺してしまうこともあるでしょう。また、「転職したってどうせうまくいかない」といった内容で揺さぶられる可能性もあります。

このような時、動揺した態度を見せてしまうと相手の思うツボです。内心は動揺していても、表面上はあくまでも冷静かつ紳士的に対応し、「ブレない自分」を見せつけていきましょう。

しつこい退職の引き止め出来るだけ穏便な断り方

退職の意思を伝えたあと、慰留につぐ慰留で、必死に上司が引き止め工作を行う可能性は否定できません。

なぜなら、部下の退職はその上司にとってマイナス評価となることもあるからです。会社としても、時間とコストを投じて育てた人材(例え本人が育てられていないと感じても)を、他社に奪われるのは好ましくないですからね。

では、必死の引き止めを、できるだけ穏便に断るにはどうしたらよいのでしょうか。

筆者自身の経験や元同僚からの情報などをもとに、まとめると以下のようになります。

家庭の事情をアピール

これは実際に筆者の知り合いが行った対策ですが、「実家の事情でしばらく東京を離れなくてはいけない」と伝えたそうです。

転職ではなく、あくまでも家庭の事情であることをアピールし、同情を狙う方向で進めたところ、必要以上に追求されることはなくなったことのこと。年配の上司には、特に効き目が強い傾向にあります。

もちろん、嘘はよくありませんが、アレンジの一種としておさえておくと良いかもしれません。

「夢をもう一度追いかける」系

「実は一度あきらめた夢をもう一度追いかけたい」という断り方も、なかなか効き目があるようですよ。例えば難関資格に挑戦するために勉強する、といった内容がこれにあたるでしょう。

 

 

揺るがない意思を見せつける

筆者が実際に行った方法がこちらで、どう引き止められても「もう決めたことですから」と一歩も退かず固い意志を見せつけるのもひとつです。慰留する側は何とかして「交渉」に持ち込もうとしますが、その交渉自体を門前払いするイメージになります。

少し冷たいようですが、相手に諦めてもらうためには、これが基本でしょう。このとき、今までの感謝も合わせて伝えると、「そこまで決意が固いなら仕方ない」と折れてくれやすいように思います。

慰留でこんな条件を出してくる!会社側の慰留条件の例

退職時によくある引き止め例と対処方法

どこの業界でも人員不足は大きな課題。ここまで育てた人材を他社に取られたくないでしょう。会社としてはできれば辞めて欲しくないため、退職の意思を伝えると慰留の条件を出し、なんとかして考え直す方向性に持っていく人もいます。

よくある会社側から出される慰留条件を6つご紹介します。

給与や手当面の待遇アップ

  • 役職をつけて手当をつける
  • 基本給をアップする

今の労働条件にプラスして、金銭面で辞めない方向性に持っていくパターンです。実際このように提示されても、あまり変わらない&収入が増えたからといって仕事のやる気には繋がらないでしょう。働く上で、確かに収入は重視したい労働条件かもしれませんが、目先の数字に飛びつかず冷静に判断しましょう。しっかりに考えた上で「もう1度働いてみよう」と思うのであれば、契約書を作成して、口約束にならないよう注意が必要です。

労働環境の改善

  • 残業を少なくするから
  • 今のプロジェクトから楽なものに異動する

最初のうちは対応してくれるかもしれません。しかし、これが在籍している間ずっと続くとは考えにくいでしょう。一時的に楽になったとしても、結局元の生活に戻ってしまえば意味がありません。人間関係が原因で転職を考えた人にとっては、労働環境が改善されたとしても、根本的な変化にはなりません。納得できる条件で働く意思が芽生えたのであれば、これも契約書を作成するようにしましょう。

ひたすら泣き落とし

  • 頼むからやめないで
  • 私を助けるつもりでお願い!

お世話になった上司に涙を流されたら、迷ってしまいますよね。しかしここは冷静に!上司のために働いているのではありません。誰のためでもなく、自分のために選んで働いていた職場です。仕事は、自分の人生を金銭面・メンタル面において豊かにするための手段にしかすぎないのです。毅然とした態度を取って「大変お世話になりましたが、もう決めたことで退職の意思は固まっています。」としっかり伝えましょう。

「私は密かに評価していた」という後出しの評価

  • 私はちゃんと見ていたよ
  • 会社はこういっているけど、個人的にすごく評価していたんだよ

泣き落としと同様、感情論で慰留させようとするパターンです。評価してもらえたのは大変ありがたい話です。しかし、よく考えてみてください。

もし評価されているのであれば、人事評価や待遇面に影響があったはずです。鵜呑みにして情に流されないように要注意!「評価してもらえたという事実を受け止めて、次の会社でも頑張ります!」とはっきり伝えましょう。

「後任が決まるまで」引止められる

  • 次の人がくるまでもう少しお願い!
  • 代わりの人が来たらやめていいから!

あなたが辞めた後の後任が来るまで働いて欲しいと慰留されるパターンです。最もらしいことを言っているようで「じゃあそれなら・・・」と思ってしまいますが、これも注意が必要です。

後任が来る保証はどこにもない&そのままズルズル働くことになりかねないのです。また、指示に従う義務もありません。もし後任が決まるまでと条件を出されたのであれば、「いつ来る予定か?」、「○ヶ月は待つが、それ以降は来ても来なくても退職する」など、条件をしっかり提示して書面に残すといいでしょう。

退職届を受理して貰えない

中には慰留して欲しくて、退職届けを受理してもらえないこともあります。入社したときの契約書に「退職するときの意思はいつまでに伝えるか?」が記載してあるので確認しましょう。ほとんどの会社が30日前を設定しています。

まずは直属の上司に退職の意思を伝え、退職届を持っていきます。ここで受け取ってもらえなければ、人事部に直接伝えましょう。それでも受け取ってもらえない場合は、内容証明郵便に退職届を直接郵送します。

このときに上司に「○月○日に伝えたが、辞められたら困るからという理由で受け取ってもらえなかった」など一筆しておきましょう。

損害賠償を請求すると脅される

無断欠勤が続いて退職したり、契約期間中なのに無理矢理退職するなどの例外を除いて、まず基本的に支払う必要はありません。むしろ慰留の手段で脅されるような会社に在籍することをオススメできません。

仮に慰留したとしても働きにくいでしょう。脅されたとしても屈することなく、毅然とした態度で辞める意思を伝えます。

どっちがお得?慰留の承諾VS転職をケーススタディ

最後に、慰留の承諾と転職の決行、どちらがお得なのかを簡単にシミュレーションしてみましょう。
慰留の方法や転職先の条件は千差万別ですから、今回は大きく3パターンにわけて検証してみます。

1.転職先と同等の年収を出すから踏みとどまってくれと言われた場合
転職先の年収と同等の年収を保証する、といった慰留の場合は、年収以外の要素で比較する必要があります。会社の規模、将来性、労働環境、人間関係などです。

また、見かけ上の年収には表れない「福利厚生」の内容も非常に重要。転職先の条件が年収500万円で毎月4万円の家賃補助ありの場合、実質的な所得は48万円増えることになります。

もし現職に「転職先と同等」と言われた場合、この48万円をしっかり計算にいれて交渉しなくてはいけません。仮に見かけ上の年収が同額で福利厚生(家賃補助など)が劣っていた場合は、明らかに転職先のほうがお得ですからね。

さらに、場合によっては家賃補助という形ではなく「借り上げ社宅」という形式で一般の物件を格安で社員に貸す方法もあります。この場合、年収には全く現れませんが、純粋に「使えるお金」の額が変わってきますから、こちらも計算にいれておくようにしましょう。

例えば、本来9万円の家賃が必要な物件を会社が借り上げ、2万円で社員に貸すという形式の場合、年収が同額でも毎月7万円の差が出てきます。年間で84万円の差となり、これは無視できる金額ではありませんよね。

2.「いくらでも出すから考え直してくれ」と言われた場合


この「いくらでも」が肝になるわけですが、要は「交渉しにこい」ということ。これは非常に悩ましいケースです。転職エージェントに相談し、転職先へも交渉をかけてもらうことで、天秤の傾き具合が見えてくるといったところでしょうか。

仮に転職先が「年収アップには応じられない」という回答であれば、保留の状態で現職へ年収交渉をかけるという方法が得策でしょう。実際にここまでの慰留を引き出せる人材なら引く手あまたでしょうから、最大限年収が上がるよう交渉してみるべきかもしれません。

どちらが得かは……正直なところ時の運としか言いようがありません。

3.新しいポジションもしくは昇格・昇任で慰留された場合
キャリアアップやキャリアチェンジを狙った転職の場合、慰留の条件となるポジションがどの程度の裁量を持っているのかによってお得度は変わります。一般的に、転職先での人間関係リスクや社風に馴染むまでの期間などを考慮すると、現職に踏みとどまったほうがお得です。

しかし、会社の方向性や将来性そのものに疑問を感じて転職する場合は、どんなポジションを与えられたとしても、同じことを繰り返す可能性が高いでしょう。

ポジションチェンジや昇格によって自分のやりたいことに近づけるのであれば良いですが、単にプライドをくすぐられたというだけならば、転職したほうがお得になるかもしれません。

 

会社が退職を引き止める理由

会社が退職を引き止める理由

会社がすんなりと退職を認めてくれない理由は、人材不足だけではなく他にも理由があります。

優秀な社員を失いたくない

会社にとって優秀な人材がいなくなるのは痛手でしょう。トータル的に考えると会社の利益の低下にもつながります。優秀な人材が他社に流出されるのを懸念して引き止められるパターンです。

新しい人を雇うのにコストがかかる

辞めた後に仕事をまかせる人材を雇うためのコストもかかります。「1人辞めたから1人雇っても変わらないのでは?」と思う人もいるかもしれません。仕事を把握して生産性が高い人材と、0からすべてを教えて生産性が悪い人材では、コストが違います。また、仕事を教えるための人材も必要なので、余計にコストが発生するのです。

人材が不足していて、新規採用が難しい

業界・業種問わず、人員不足が課題になっています。募集をかけてもなかなか人が来なかったり、応募してきた人材が会社とマッチするとは限りません。仕事を選ぶ時代で、選択肢が増えていからこその課題とも言えるでしょう。

会社の離職率が上がるため

会社の離職率が上がると、評判が下がってしまいます。また、最近ではネットの普及により会社の口コミやSNSでの拡散も懸念されています。離職率が高いと、ブラック企業と思われ印象が悪いのです。会社のブランドイメージの低下を避けるためにも、退職者を出したくないのが本音でしょう。

まとめ

慰留や引き止めは、会社との別れの一部です。ここをうまく乗り切ることで、社会人としての自信や経験にもなりますし、転職時のコツも身につくでしょう。また、このような退職交渉に対し、アドバイスを行ってくれる転職エージェントも存在します。

どうしても一人では断り切れないようなら、専門家に相談してみるのもひとつの方法ですよ。