読者の皆様は社内ニートに対してどんなイメージをお持ちでしょうか。

ネット上には社内ニートを「勝ち組」「天国」と持ち上げる意見も一部ありますが、社内ニートは天国でもなければ勝ち組でもありません。

社内ニートは「負け組」であり、社内ニートに陥っている方の状況は「地獄」です。
一刻もはやくそうした状況から抜け出すこと、即ち転職する必要があります。

しかし後先考えずにただ転職すれば良いと言う訳ではありません。
社内ニートに陥った方は、二度と社内ニートとならないよう特に転職後のあり方を戦略的に考えておく必要があります。

この記事では社内ニートという状況を変えたい、あるいは変えるべきではと考えている皆様へその意義や、特に転職後の戦略などを詳しく指南させて頂きます。

社内ニートのメリットとデメリットを考える

冒頭でもお伝えしたとおり、一部ながらネット上では社内ニートを勝ち組、天国といった言葉で称え、積極的に社内ニートすすめる情報などもあります。
そうした情報に接すれば、社内ニートに陥っている状況に悩みつつも「社内ニートもそれほど悪い立場ではないのでは」と内心迷っている方もいるかも知れません。

そこで白黒をはっきりと付けるため、社内ニートを一方的に悪と決めつけずメリット、デメリットの両面を考え、比較してみることにしましょう。

社内ニートのメリット

社内ニートとは社内で失業している状態、つまり一応会社には出社しているけど仕事は何もしていない状態ですので、メリットとしては”仕事をせずに給料をもらえること”があげられます。

また、仕事をしていないということは頭も手足も特に使わなくて済むので、精神的、肉体的な疲労があまり生じないこともメリットと言えるでしょう。

疑問 男性

あれ?これってメッチャメリットだらけじゃないですか!

ポイント 女性

確かにこの点だけに注目すれば「天国」、「勝ち組」と言えるのかも知れませんね。
ただ大きなデメリットもあるんです。

社内ニートのデメリット

社内ニート=会社での居場所がない

社内ニートは一応机や椅子が与えられていたとしても、仕事が与えられていない状況ですので「会社(=仕事をする場所)では居場所がない」とことになります。
居場所がないということは、はっきり言えば「邪魔な存在」ということです。

邪魔な存在であれば周囲の視線は冷たくなるし、中にはいじめを働く社員が現れても不思議ではありません。
そうした環境に毎日長時間さらされる精神的苦痛は、はたして給料をただで受け取れるメリットだけでカバーし切れるものでしょうか。

将来展望が全く描けない

社内で仕事を与えられていないということは、仕事で評価されるチャンスが全くないということです。
仕事で評価される機会がなければ、当然出世するチャンスなどもなくなります。

そうなれば収入も増えませんので家族を築いたり、マイホームを手に入れたりするといった将来目標も描けなくなります。

中には「出世にはあまり興味がないのでたいしたデメリットではない」という方もいるかも知れません。
が、今時会社に全く貢献しない人材を生涯面倒見てくれる会社などないのです。

疑問 男性

なるほど…。近い将来クビになるかもってことか。

ポイント 女性

現状を放置すれば、キャリアアップできないだけ済む話ではなく、何もキャリアが身に付かないままリストラされ、失業してしまうという大きなリスクにさらされることになるってことですね。

うつ病やアルコール依存症となるリスクがある!


 
実例でご紹介しましょう。

新卒で入社し社内ニートに陥ってしまったA氏は最初の頃こそ社内ニートという立場を「ラッキー」と感じていたようですが、そんな気持ちが続いたのはわずか1ヶ月程です。
周囲の冷ややかな視線に加えてランチを共にできる同僚もいなくなり、孤立感を深めていっった結果アルコール依存症となってしまい、退職を余儀なくされました。

他にもうつ病を発症したり、社内ニートが原因で出社できなくなり、本当のニートなってしまったりしたケースもあります。

人間には群居欲があり、周囲の環境から孤立することは大変なストレスとなり、体や心を大きく蝕んでしまうものです。

社内ニートが肉体的、精神的に楽だなどといった見方は極めて一面的な見方に過ぎません。
その代償として肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けることになるのです。

メリットは一面的・到底デメリットを克服できるものでない

社内ニートのメリットとデメリットを客観的に比較した場合、結論は明らかです。

社内ニートでメリットと思われている点は一面的、局所的なメリットに過ぎず、とてもデメリットを通じてもたらされる肉体的、精神的ダメージを克服できるものではないのです。

ポイント 女性

従って社内ニートは勝ち組でもなければ、天国でもありません。
地獄のような状況であり、一刻もはやく脱出する必要があるのです。

疑問 男性

今だけのぬるま湯の生活に甘んじてはいけないってことですね。

社内ニート脱出・環境改善編:転職が最強の選択!

では社内ニートという環境を早急に改善する最も有効な方法とは何か。

それはズバリ「転職」です。

決してむやみに転職をススメているのではなく、次のような理由から、社内ニートは転職による環境改善が急務だからです。

社内ニートは本人のせいだけではない・会社側の環境要因も必ずある!

社内ニートに陥った要因は個々に異なりますので、一概に「これだけ」と特定できるものではありません。
しかしながら確実に言えることは、社内ニートが生まれる要因は決して本人だけが理由ではないということです。

疑問 男性

本人にやる気があっても、仕事を与えたり、教えたりする組織体制や指示系統が十分確立されていなければ社内ニートは容易に生まれてしまいますね。

ポイント 女性

そのほか、余剰人員が多い状況で与える仕事がなくなってしまって社内ニートが生まれたなら、本人以上に採用した会社側に責任がありますね。
仮に本人の態度や意識に問題があったとしても、それらを指導、改善する努力は会社組織として必要だったはずです。

何れにせよ、何も仕事をしないで給料だけを受け取る社員を発生させることは会社にとって大きな負債になりますから、負債が生じないよう何らかの対策を打つ必要が会社側にあったということです。

十分な対策を打てず、負債の発生を防げなかった会社にしがみついていても、社内ニートという環境改善は望みにくいからです。

社内ニートに陥った要因:適性に問題あり!

一方、会社側がどんなに努力しても会社側だけでは防ぎきれない、本人側の要因という場合もあります。

それは「適性」です。

自覚があるかどうかはともかく、自分が「この仕事に合っていないのでは」との疑念がくすぶっていたなら、仕事へ積極的に取り組もうとする自分に自分でブレーキをかけてしまうことになります。

こうしたケースは特に「公務員職」で見られます。
仕事への適性より身分の安定性を重視した結果、実際の仕事に馴染めず、積極的に仕事へ取りくもうという意欲が失われ、サボること、即ち組織内ニートへと自ら突き進んでしまったというケースです。

ポイント 女性

適性については必ずしも自覚できているとは限りません。
会社側から一定のサポートや指導があったにもかかわらず、仕事に対する意欲が湧いてこなかったために社内ニートに陥ってしまったという方は、自分自身が現職に対して適性を感じていない、あるいは適性を疑っている可能性がかなりあります。

そうした状況のまま現在の仕事にしがみついても、現職の仕事に対してモチベーションを再び高めることは困難です。

もっと向いている職業や職場環境は必ずある!

社内ニートに陥ってしまった方の中には、働くこと自体にネガティブな思いを抱いてしまい、環境を変えた方が良いとわかっていても転職になかなか踏み切れないでいる方もいるでしょう。

そのような方にもう一度考えて欲しいことは、十分な情報にもとづき、時間をかけて現在の職場を選んだかどうかです。
限られた情報だけで、場合によっては自分の思い込みや先入観、イメージだけで職場を選んではいなかったでしょうか。

ポイント 女性

社内ニートという苦境に陥った経験は苦い経験ですが、こうした経験をしたからこそ、改めて職探しを行ってみればこれまで見えてこなかったことが見えてきます。
特に新卒の方は社内ニートという経験を通じて社会の厳しさに直面したのですから、そうした経験や前提があるとないとでは、同じ就職先探しでも全く見えてくる情報は異なってくることでしょう。

「仕事すること自体が嫌になった!自分がやりがいを感じられる職場なんてない!」と決めつるのではなく、転職エージェントや転職サイトを利用することから始めてみてください。

疑問 男性

苦い経験をしたからこそ、本当の意味で関心がもてる、もっと向いていると心から確信できる職種や求人先にきっと巡り会えるはずってことですね。

社内ニート脱出・転職後編:転職後の戦略が大切!

冒頭でもお伝えしたとおり、社内ニートから脱出する上で大切なことはむしろ転職した後です。

転職できただけで満足してしまったら、転職先でまた社内ニートに陥ってしまう可能性もあるからです。
転職が成功したことだけで満足せず、転職先で二度と社内ニートになってしまわないよう、転職後の心構えと戦略的な取り組みが重要になってくるのです。

ではどのような戦略的な取り組みが必要なのか、ご紹介することにしましょう。

「変わるんだ!」と決意したことを忘れないこと

「社内ニートのままでは嫌だ!変わるんだ!」と決意しなければ転職活動に踏み切れなかったでしょうし、転職もできなかったでしょう。
しかし転職後はしばらく慌ただしさが続きますので、ともすれば転職を決意した初心を忘れがちになるものです。

初心忘るべからずで、「変わるんだ」という決意を忘れないよう努め続けることが大切です。

ポイント 女性

その方法としてオススメなのが、例えば自室やトイレの壁に自分の決意を記した貼り紙を貼ったり、PCやスマホの壁紙として利用したりすることです。

疑問 男性

ドラマなんかでよく見る受験生の「必勝!」ってやつと同じですね。

ポイント 女性

はい!自分の決意や覚悟を一文に託し、そのフレーズを頻繁に見ることが初心を忘れないようにする上でとても有効です。

改めて社内ニートとなってしまった原因を徹底分析すること

転職先が決まってホッと一息つきたい気持ちは理解できますが、安堵の気持ちに浸っているだけではダメです。

社内ニートになってしまった原因分析を徹底的に行うことが、二度と社内ニートに陥られないために必要です。

なぜ社内ニートになってしまったのか、原因や要因は決して1つではないはずです。
安直に結論を出さず「他に理由や要因はなかったか」と絞り出すつもりで、徹底的に抽出と分析に取り組むことが大切です。

会社側の要因で生じた場合にはそうした環境に遭遇した時の対策を検討しておくこと

すでにお伝えしましたとおり、社内ニートは本人だけでなく、会社側の要因で生み出される側面もあります。
しかし、会社が悪いと批判するだけでは何ら問題は改善しません。

例えば指導体制が十分ではなかったことが理由だったとして、転職先にも自分が期待しているような十分な指導体制がない可能性だってあります。

ポイント 女性

そのような場合も想定し、例えば外部の教育機関の利用なども含めてある程度自力で仕事に関わる知識を習得する手立てを考えておくといった対応策を事前に検討しておくことです。

そうした備えがあれば、仮に同じ環境に遭遇しても冷静に対応出来るようになります。

仕事は「与えられる」のではなく「獲得する」「作る」もの


社内ニートに陥りやすい方は「受け身」の方が多いという特徴があります。
俗に言われる「指示待ち族」で、仕事は与えられるもの、指示されるものという前提や甘えがある方です。

そのような方は仕事は与えられるものではなく、自分自身で探し、獲得するもの、作るものという意識変革が不可欠であることをぜひ肝に銘じるようにしてください。

改善ノートを作る

では仕事を自分自身で探し出すにはどうすれば良いかですが、ご提案したいのが「改善ノート」の作成です。
職場で気付いた問題点や課題点をメモしておき、その改善策を考え、簡潔にノートへまとめておくようにすることです。

ポイント 女性

仕事が途切れて手持ち無沙汰になった場合には、上司などに「このような課題解決に取り組んでみたい」とノートを元に提案すれば、仮に案が採用されなかったとしても、それがきっかけとなって新たな仕事を指示してもらいやすくなります。

タイミングをみて周囲へ積極的に働きかけること

転職してしばらくは仕事に不慣れなため、具体的な指示や仕事を与えられない状況がしばしば生じやすくなります。
その状況に甘んじてサボることばかりを考えてしまえば、また社内ニートに逆戻りです。

手が空いたなら周囲へ何か手伝うことはないか積極的に声をかけることです。

ポイント 女性

ただし、タイミングを見計らうことは大切です。

疑問 男性

慌ただしく仕事に追われている人ほど人手を必要にしているように思えますが、何か手伝うという申し出は相手の時間を奪って振り分ける仕事を考えさせる手間を生み、かえって迷惑をかける場合もありますからね。

そのような方は例えば人手を必要として周囲の社員を見回している様子が伺えたら、声をかけるといったTPOに応じた対応が大切になることは言うまでもありません。

小さな成功と信頼を重ねる

転職先で自分なりの仕事や居場所を確立するには仕事で一定の成果を収めて、信頼を勝ち取ることです。

しかし、功績を焦るばかりに大きな仕事ばかりに目を向けようとすると、特に転職して仕事に不慣れな段階では大きな失敗を招いてしまう可能性があります。

ポイント 女性

多少自信があったとしても、無理して大きな仕事を得ようとしないことです。

それより、例えばコピーなら必要部数を正確にコピーし、きれいに揃えて配布するなど簡単な仕事でも手を抜かず、着実、丁寧にやり遂げることで「小さな成功」を積み重ねることが大切です。

小さな成功は職場内の上司や同僚から「小さな信頼」を必ず生みます。

そうした小さな成功と信頼の積み重ねが大きな信頼へとつながり、やがて大きな仕事を任されるチャンスとなり、それをやり遂げることで確固とした居場所が転職先で確立されることになるのです。