歯科衛生士は全国的に人材不足が叫ばれているため、時期に関係なく転職は比較的容易な状況にあります。
しかしながら、年間を通してみた場合、特に転職に向いているシーズンとそうでもないシーズンがあります。
いくら売り手市場とは言え、できるだけ良い条件、良い職場環境の歯科医院へ転職を果たすにはベストシーズンを選んで転職活動に取り組むことが望まれます。
そこで今回は歯科衛生士の皆様にとってベストな転職シーズンとその理由について解説すると共に、転職に取り組む上で利用したい歯科衛生士の皆様にオススメの転職エージェントをランキング形式でご紹介致します。
転職する場合のおすすめ時期は5月~6月と9月~10月
歯科衛生士が転職する場合に特に良いシーズンが二つあります。
それは「5月の下旬頃~6月上旬頃」と「9月~10月」の二つです。
それぞれの理由について説明しましょう。
5月下旬~6月上旬頃が良い理由とは?
5月下旬頃から6月上旬頃が歯科衛生士の転職に良いシーズンとなる理由は、ズバリ「五月病」にあります。
歯科衛生士に限った話ではありませんが、大半の新卒社会人は五月病となり、5月の連休を過ぎると倦怠感や気分が沈み、元気が出せないといった症状に襲われます。
理由は様々ですが五月病になってしまう代表的な理由は
- 職場環境に馴染めない
- 思い描いていた社会人としての仕事や生活とギャップがある
- 良好な人間関係を築けず、孤立感を深め、相談できる相手もいない
などです。
歯科医衛生士が勤務する歯科医院の多くは小規模な組織体制のため、上手くコミュニケーションが図れなかったり、職場に馴染めなかったりした場合、大所帯の組織で働く場合より孤立感が大きくなりがちです。
その結果、連休明けの5月中旬から下旬頃にかけて五月病から立ち直れない新卒の歯科衛生士が退職に踏み切ってしまうからです。
5月下旬であれば新卒の歯科衛生士は採用できませんので、必然的に転職組の歯科衛生士に白羽の矢が立つことになります。
しかもよほど大手の医療機関でもない限り、歯科衛生士の採用人員に余力を持たせていることは考えられません。
欠員は医療機関としてのサービス提供に大きな支障が及となってきますので、できるだけ早急に欠員を埋める必要に迫られます。

9月~10月が良い理由とは?
9月から10月にかけても歯科衛生士にとって転職しやすいシーズンとなります。
この時期は新卒歯科衛生士の方ではなく、一定の勤務期間を有する歯科衛生士が退職しやすい時期となるからです。
なぜ退職しやすいのかその理由ですが、9月は一般企業の丁度決算後期開始時期に当たります。
後期スタートにあたり、企業では「秋の人事異動シーズン」を迎えることになります。
その結果、結婚している歯科衛生士が夫の異動に伴って引っ越す機会が増えるシーズンとなるためです。
引っ越し以外の理由としては、統計的に8月下旬から9月頃にかけてが年間で最も出産が多いシーズンにあたります。
多くの歯科医院は組織体制に余裕がありませんので、一人の歯科衛生士が出産、育児休暇を終えるまで空席状態を維持することは困難です。
そうした事情から本人が復帰を望んでも空きがなくなってしまうため、出産を機に職場を退職する、または退職に追い込まれる歯科衛生士が年間を通じて最も多くなる時期が8月下旬から9月初旬となる訳です。
この時期も当然新卒の歯科衛生士の採用はできませんので、欠員が生じた歯科医院や医療機関は経験者に絞って採用を出すことになります。
また、欠員が生じている状況を長期的に放置できる医院は限られますので、良い求人条件を提示することで歯科衛生士をできるだけ短期間で獲得しようと考える時期となります。
そのため、5月下旬~6月上旬同様有利な条件を求人側から引き出しやすくなります。
5月~6月と9月~10月はどちらが良いか?
では5月~6月と9月~10月はどちらがより良いかということですが、あくまで強いて言えばというレベルですが9月から10月にかけての方がより良いと言えます。
五月病がきっかけとなって新卒の歯科衛生士が辞めた歯科医院は、必ずしも歯科医院側に問題があるとは限りません。
新卒歯科衛生士の自覚の欠如や甘えなどが原因となった場合もあります。
しかしながら、新卒歯科衛生士側の問題ではなく、院長の人格や考え方、職場環境や人間関係などに問題があって退職に至ってしまったケースもあると考えられます。
勿論、9月・10月に求人を行う歯科医院なら職場環境や人間関係は大丈夫、とは限りません。
9月、10月の求人であっても、案件ごとに慎重に情報を取って判断していく必要はあります。
が、5月・6月に求人を行っている歯科医院は新卒歯科衛生士が定着しなかった可能性が高いことを踏まえれば、5月・6月より9月・10月の方が職場環境や人間関係といった面で幾分安心感が高いと考えられるためです。
歯科衛生士にオススメの転職サイト・エージェントランキングベスト3を紹介!

1位:ファーストナビ歯科衛生士
ファーストナビ歯科衛生士はその名称からわかるとおり、歯科衛生士オンリーの転職サイト兼転職エージェントです。
転職サイトと転職エージェントの違いを簡単にご紹介しますと、転職サイトは求人情報紹介だけを行うサイトのことです。
一方転職エージェントとは求職者と求人企業の間に入り、仲介役として両者の調整を図りながら転職が実現できるようサポートを行ってくれる事業者のことです。
ファーストナビ歯科衛生士では求人情報の提供だけに留まる求人と、個別に仲介を行う求人の両方がありますので、転職サイト兼転職エージェントの両機能を備えていることになります。
ファーストナビ歯科衛生士の一番の特徴は求人件数です。
歯科衛生士に限定された求人件数としては非公開を含めると日本最大級であり、ファーストナビ歯科衛生士で発見できなければ他のサイトでは発見することはほとんどできないと言われるほどの充実ぶりを誇ります。
また、ファーストナビ歯科衛生士も情報提供力には定評があります。
転職サイトや転職エージェントはスポンサーとなる求人医療機関側への配慮から、求人医療機関側の悪い情報までは利用者へなかなか伝えられないものです。
ところがファーストナビ歯科衛生士は丁寧な取材を通じ、悪い情報も含めて包み隠さず詳細に求人医療機関側の職場環境や様子、人間関係などを教えてくれます。
豊富な求人数の中から転職先を選びたい、転職先に関する情報はしっかり得たいという場合にはファーストナビ歯科衛生士がオススメです。
メディカルリンケージ
メディカルリンケージは歯科医や歯科衛生士に特化した転職エージェントで対応している求人エリアは全国、取り扱っている求人件数は約1万5千件を有します。
メディカルリンケージをオススメする理由は、利用者から大変評判が高いことです。
なぜ評判が高いか主な理由をあげますと、次のとおりです。
- 転職を急いでいる方には迅速に求人を紹介してくれたり、数ヶ月先に転職を希望している方にはそのスケジュールに合わせて求人紹介を行ってくれたり等、利用者ニーズを優先した柔軟な求人紹介を行ってくれる。
- エントリーシートをコンサルタント側が作成してくれたり、求人医療機関との交渉や調整を全て代行してくれたりするため、転職活動の手間や負担が少なくて済む。
- 院長の人格や職場環境や人間関係など、通常の求人要項では到底知り得ない悪い点も含めた詳細な求人側の情報を提供してくれる。
従ってメディカルリンケージは「多忙なので転職活動はできるだけエージェントに任せたい」、「行き届いた転職支援サービスを受けたい」という歯科衛生士の皆様へ特にオススメの転職エージェントと言えます。