やりがいのある仕事

仕事に対するモチベーションは、ご自身が前向きに今の仕事を続けていくために必要かつ重要な要素です。
モチベーションが高いということは仕事に対して「やりがい」があり、自分の仕事に誇りや責任を持って取り組むことができるでしょう。

今回は仕事の待遇や給料という視点ではなく、前向きにやりがいを持って取り組むことができる仕事、という観点から考えてみたいと思います。

やりがいのある仕事を知るメリットは?
  • 労働環境や給与がどのくらいなのかでやりがいも変わってきます。
  • やりがいのある仕事は個人差があり、自分をしるきっかけになります。
  • やる気ややりがいを維持する方法を見つけられます。
  • やりがいのある仕事は少々意外なランキングになっています。

仕事にやりがいは必要?統計から調べてみた!

仕事にやりがいがなくても、生活のための手段だし割り切れる。やりがいはなくてもしっかり稼げるから問題ない。そういう考えもありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
統計データなどを使って考えてみたいと思います。

どれぐらいの人が仕事にやりがいを感じてる?

今では廃止されてしまいましたらが、5年ほど前まで政府が実施していた「国民生活選好度調査」というものがあります。

「仕事へのやりがい」について聞いた最後の調査(2005年)によると

国民生活選好度調査|内閣府

仕事について満足していてその理由として「やりがい」を挙げている人は、2005年の時点で16.6%とあまり多くない数字が出ています。

グラフ

やりがいがあると答えて人の数字の推移は、1980年代前半(約30%)をピークに減り続けていました。おそらく今もその傾向は続いており、やりがいがあり仕事に満足している人はかなり少数派のようです。

もう1つ「リスクモンスター株式会社」(民間企業)の第2回「仕事・会社に対する満足度」調査を見てみましょう。

男女比、既婚未婚比が等しくなるように調整した調査ですが

仕事を続けたい人で理由として「やりがいがある」と回答した人は26.6%

1位 職場環境がいい:47.5%
2位 安定した会社だから:42.8%
3位 やりがいがある仕事だから:26.6%

「給料が高いから」はもっと下で、10%台でした(13.3%)。

グラフ

一方、仕事を辞めたい人で理由として「やりがいがない」と回答した人は33.6%で2位でした(1位は給料が低いから:41.6%)。

女性

つまり、安定して周囲の環境が良ければ、多少やりがいがなくても続けられるが、給料が低かったり環境が悪かったりすると、途端にやりがいのなさがモチベーションを下げてしまう、ということがわかります。

自分の身分の安定があれば、つまらない仕事でも我慢できるという「本音」をここから見て取ることができます。

どんな事にやりがいを感じる?

どんな事にやりがいを感じる?

そもそも「やりがいがある仕事」とはどのようなものなのでしょうか?
漠然と「やりがい」といわれてもよくわかりませんよね。
少し列挙してみます。

1.主体性があり裁量をもってできる仕事

上司の指示通り受け身で行う仕事ではなく、期限ややり方について自分に裁量があれば、自分のやり方で仕事ができ、やりがいが高くなります。

自分の主観、自分の判断、自分のスタイルで仕事ができると「やっている」という気持ちが満たされ、モチベ―ションが高くなります。

かつての私も、ある部署にいたときには日中の仕事(過ごし方)がほとんど委ねられていました。外出して取材をしてもOK、公園でぼーっとしていてもOK。結果や数字さえ出せば評価してくれました。

私の知人も、一番労働時間が長かった(毎日終電かタクシー、休日出勤もあり)部署がいちばんやりがいがあったようで、それはすべて自分のやり方で仕事ができたから、だそうです。

逆に、その次の部署では労働時間は大幅に減り、人間らしい生活ができるようになったものの、パワハラ上司でとても大変だったようです。

2.企画や管理に携われる仕事

こちらは仕事内容についてです。
あるイベントや事業の企画や管理に携わることができれば、苦労して達成したときの喜びややりがいもひとしおです。

女性

1人だけでできる仕事は限られていて、多くはいろいろな人と一緒に行っていきます。
自社の他部署の人、他者の人、来賓などを巻き込んで大きなイベントをまとめ上げて成功させることは大きな達成感とやりがいにつながっていくはずです。

自分の力だけで成り立つものではありません。
プランナー、ディレクター、実際にサービスやプロダクトを開発するエンジニアに取引先。出資者や株主。
そして、最後に製品を手にする消費者と、ビジネスは関連する多くの人を巻き込むものです。

3.待遇がいい仕事

「やりがいがある仕事」は、最近よく言われる「やりがい搾取」であってはなりません。
しっかりと仕事内容に見合った報酬を得なければ、これはブラック企業であり、洗脳やマインドコントロールを受けているかもしれません。

「そんなのまだ修行中だから仕方がない」と割り切る人もいますが、過酷な労働環境では我慢してなんとかなることは少なく、体調を悪くしたり、精神を病んでしまったりするリスクと隣り合わせであることを忘れないでください。

女性(真剣)

厳しい労働環境ならば、それに見合った待遇、特に給料などがなければ、やる気だけではどこかで燃え尽きでしまいます。

※やりがい搾取についてはコチラ
ふざけるな!やりがい搾取企業の対策!やり口と搾取されやすい職業一覧

4.将来性がある仕事

もう斜陽産業になってしまった業界で仕事をしていてもやりがいはありませんよね。
10年後には自分仕事がAIに変わっているかも、と思うだけで気が滅入ってしまいます。

そうではなく、今の仕事が今後の社会を発展させるためのものであるならば、俄然やる気が出て、モチベーションややりがいも持てるはずです。

加えて、将来性がある仕事に従事できれば、転職などのキャリアとしても評価されますよね。
場合によっては会社から独立して、フリーランスになっても十分稼げる分野なのかもしれません。

女性

そう考えると、将来性がある仕事は、その後の選択肢も豊富なため、自分の将来が楽しみになりやりがいを持って働けそうです。

5.世の中のトレンドや流行を発信できる仕事

時代とともに流行も人気の業界も変わっていきます。
流行の波に乗っかるのもいいのですが、流行自体を作り出す仕事ができれば、世の中のトレンドを変えていけるわけで、大きなやりがいにつながっていくはずです。

女性

「ハイパーメディアクリエーター」ではありませんが、時代と既存の産業をコラボしたメディアミックスや、まったく新しい産業を生み出すことは、「自分にしかできない」仕事ということにもなり、大きなモチベーションにつながっていくはずです。

6.職場環境や人間関係が良い仕事

最後はもちろん、一緒に働いて楽しい仕事、楽しい職場ですよね。
誰とも口を利かない、部署の雰囲気が悪い中ではやりがいも見出せません。

女性

人間関係の悪化が退職の大きな要因である以上、やりがいを見出すには周囲との関係が良好であるのが重要です。

いくらやりがいを見出そうとしても周囲と衝突してしまう環境では、仕事は続けられないですよね。

やりがいがなくて条件のいい仕事(高収入)VSやりがいがあるが条件がイマイチな仕事

やりがいと条件

やりがいがあり、かつ高収入の仕事ならば言うことなしなのですが、実際にはそういう仕事はなかなかないですよね。

A:やりがいがなくて条件のいい仕事(高収入)
B:やりがいがあるが条件がイマイチな仕事< この2つの仕事の選択になった場合、どうすればいいのでしょうか? ヒントは上のリスクモンスターのアンケート結果にあります。

プラス材料

1位 職場環境がいい
2位 安定している
3位 やりがいがある
7位 給料が高い

マイナス材料

1位 給料が安い
2位 やりがいがない
3位 職場環境が悪い

ここからわかるのは

  • 職場環境など条件がいいとやりがいも合わせて生まれる(給料は二の次)。
  • 給料が低いとやりがいも合わせてなくなる。
  • やりがいよりも労働環境が大切。

ということです。

女性

つまり、「給料が低い」と「やりがいがある」は本来両立しえないものであり、「給料が低いけどやりがいがある」という人は典型的な「やりがい搾取」に遭っているいる人なんです。

したがって

  1. やりがい
  2. 条件(収入、給料)
  3. 条件(職場環境、労働環境)

とすると

②が悪い人は①よりも③を優先させてください(搾取されます)。
②がいい人は、③を重視してください。
③がよくて①がない人でもとりあえず続けられます。

つまり
やりがいがなくて条件のいい仕事(高収入)>やりがいがあるが条件がイマイチ(低収入)な仕事
やりがいがなくて条件のいい仕事(高収入)>やりがいがあるが条件がイマイチ(労働環境)な仕事
やりがいがなくて条件のいい仕事(労働環境)>やりがいがあるが条件がイマイチ(低収入)な仕事
やりがいがなくて条件のいい仕事(労働環境)>やりがいがあるが条件がイマイチ(労働環境)な仕事
といずれも「やりがいがなくて条件のいい仕事」を選ぶのがいいです。

やりがいだけで選ぶとよくない結果になる可能性が高いと認識してください。

仕事のやりがいとは人それぞれ・考え方次第

やりがいは人それぞれ

仕事のやりがいとは、絶対的なものではありません。
第三者から「この仕事の方がやりがいがあるだろ」と強制できない価値観です。

難しいプロジェクトの企画、運営も人によってはやりがいに感じますが、人によっては激務過ぎてNG、何をやっていいのかわからない、できないと感じて苦痛に感じる人もいるでしょう。

また、単純作業や期間工をやりがいがないと感じる人もいますが、「自分に向いていて楽しい」と思う人もいます。

やりがいを感じるには仕事の適正も大事

「この仕事をすれば絶対にやりがいが持てる」というものは残念ながらありません。向いている仕事、向いていない仕事は誰にでもあり、その中で興味を持って続けられ、努力できる仕事こそがやりがいにつながります。

ではどういう仕事に向いているのか、こちらについては適性検査を受けてみてはいかがでしょうか?

詳しくは
【営業に向いてない人・向いてる人の特徴】営業適性診断テスト15問

よく当たる無料の転職診断テスト3選|実際どんなメリットがあるの?
をお読みいただければと思いますが、数千円で本格的な性格診断、適職診断ができるので、本気でやりがいがある仕事を探したい人は、多少の出費でもしっかりした診断を受けた方がいいでしょう。

仕事のやりがいは自ら見出すもの

やりがい

仕事のやりがいは、人から言われて見つけられるものではありません。

やりがいの見出し方についても正解はないのですが

  1. まず「自己分析」を行い、自分が何に対して喜び、楽しいと感じるのか、を認識してください。それは今の業務の中にあるでしょうか?今の業務からやりがいを見いだせない、と判断すれば、転職が大きな手段になります。
  2. しかし、今の業務、仕事の中でやりがいを多少なりとも感じることができそうならば、まず、逃げずに、嫌な仕事でも向き合ってみましょう。
  3. もちろん、過労になったり、心身に多大なストレスを感じてまで仕事に向き合ったりする必要はありません。ブラックな職場であれば逃げることを優先してください。
  4. 逃げずに向き合って、楽しいと思えるシーンが見つかれば、やりがいにつながるかもしれません。それでも見つからない場合は転職を考えましょう。

やりがいのある仕事を見つける方法・コツ

女性

上で書いてきたことも踏まえて、やりがいが継続するためのコツをまとめてみましょう。

1.やりがいを感じる条件を書いてみる

書く
客観的に自分がやりたいこと、やりがいを感じられる仕事が何か、紙に書いてみましょう。
書き出すことで、いろいろ考えるチャンスを作ります。

心の深層意識を吐き出すためには、実際に手を使って「書く」という行為が大切になります。

2.明らかにできないことはしない

no
得意なことやできることの方が、ご自身のパフォーマンスを高めることができます。
できないことはやりがいになりえず、かえって負担に感じてしまうでしょう。

3.過去を振り返ってみる

過去
ご自身の成功体験を探ってみるのも大切です。

ひょっとすると子ども時代に得意で表彰されたことなどはありませんか?
普通に就職活動をしていて、忘れていた過去の栄光がよみがえるかもしれません。

一方、昔まったくダメだったことは、おそらく今からがんばっても大変だと思います。
未来を考えるためには過去を振り返ることが大切です。

4.達成可能な目標を毎日立てる


目標を達成すると、脳から「やる気ホルモン」が分泌され、いい気持ちになり、やりがいが生まれると言われています。
マラソンランナーはゴールすると大量のやる気ホルモンが出るので、あれだけの苦行ができるんです。

そこまで頑張らなくても、ちょっとだけ高い目標を立てて、それを毎日クリアすれば、やる気ホルモンを継続的に分泌させることができ、やりがいが継続していきます。

5.目標になる人を見つける

目標になる人
「あの人のようになりたい」「あの人を超えたい」「あの人には負けたくない」という気持ちが、やる気を奮い立たせて、仕事の成果に結びつき、それがやりがいにつながる、そういういい連鎖が生まれるかもしれません。

6.就業後に楽しみやプチ贅沢を用意する

ケーキ

これは自分にご褒美を用意するという方法なのですが、心理学的には「正の強化」と呼ばれるメカニズムを用意します。
要は「餌付け」なのですが、これを続けると、お楽しみを用意しなくても同じようにうれしさを感じるようになります。
簡単にできるので、これはやってみましょう。

やりがいのある仕事ランキング

やりがいのある仕事ランキング

やりがいがある仕事は、その人次第なので絶対的なランキングはできないのですが、転職サイト、転職エージェントの調査はそれなりに参考になるはずです。

というわけで、参考までに仕事満足度ランキング2018 |転職ならdoda(デューダ)のランキングを紹介いたします。

1位:MR(営業職)

2位:ビジネスコンサルタント(専門職)

3位:管理会計/内部統制(企画・管理職)

4位:事業企画・新規事業開発(企画・管理職)

5位:営業企画(企画・管理職)

6位:基礎研究・先行開発・要素技術開発

7位:広報/IR(企画・管理職)

8位:リサーチ/市場調査(企画・管理職)

同率8位:英文事務/通訳・翻訳

10位:内部監査(企画・管理職)

サイトによっては、医師、弁護士、大学教授などが入っているものもありますが、思い立ってなれるものではないですよね。そういう専門職は除外しました。

男性

MRが1位なのは少々驚きました。
医師や看護師ではありませんが、人の命を助けることに寄与できるからなのでしょうか。

女性

やはり、企画や開発など何かを生み出す、創造する仕事の方が普通の事務よりもやりがいがありそうです。
ただし、向き・不向きがあるので向かない人がなってもつらいだけでしょうね。

やりがいのない仕事を続けることによる弊害

学習性無力感

やりがいがないと仕事へのモチベーションが減っていきます。
心理学用語で「学習性無力感」というものがあります。

いくらがんばっても報われない、いくらがんばってもやりがいを見いだせない、結果が努力にかかわらずでないことが明らかな場合、つまり、がんばっても無駄なことがわかると、努力して結果が出せる場面が来ても、まったく力が出なむなります。

やりがいがない仕事を続けると、「学習性無力感」に覆われてしまい、転職のチャンスが来ても一切何もできなくなります。

明らかなブラック企業に雇用され低賃金で過酷な労働を強いられ続けている人が、転職のチャンスがあっても自ら進んで退職しない人がいますよね。その精神状態はこれで説明がつきます。

女性

救命ボートがあるのに、自ら底なし沼に飛び込んでしまうんです(死にたいわけではない)。
やりがいがなく、かつ条件も悪い仕事を続けている人はこの学習性無力感にとらわれている可能性があります。

男性

やりがいがなくても、労働時間が短く休める仕事や、給料が高ければ割り切れるので大丈夫なのですが、いざ転職をせざるを得ない状況になった時に機敏に動けないかもしれませんね。

やりがいの感じにくい仕事ランキング

やりがいの感じにくい仕事ランキング

やりがいは相対的なものなので「この仕事はやりがいがないからダメ!」と言い切れないのですが、参考までに、アメリカの報酬調査会社PayScaleによる、45万3400人の聞き取り調査によって分かった「最も意味の感じられない仕事」、つまりやりがいがない仕事のTOP5を紹介します。

1位 アニメーター

2位 ガソリンスタンドの店員

3位 カジノのディーラー(ギャンブラーではない)

4位 売り上げアナリスト、経済評論家

5位 テレビのディレクター

3位~5位はその人しかできない仕事に見えて、むしろやりがいの塊にも思えるのですが、生産的ではないということなのでしょうか。

2位は今後容易にAIや機械に取って代わられそうです。1位のアニメーターは典型的な「やりがい搾取」の代表的な仕事ですね。本人はやりがいがありますが、結果として袋小路に陥って自分を追い込んで底辺から引き返せなくなります。

男性(真剣)

これを見ると、「やりがい」というのものは相対的なんですね。

女性(真剣)

だからこそ、やりがい搾取をされてしまうのでしょう、厄介です。
「やりがいがない」と思ったら、他の条件を見て、それも悪いならば即転職するのがよさそうです。

【やりがいのある仕事】ってどんな仕事? まとめ
  • やりがいのある仕事は人によって異なる
  • やりがいがなくても給料や職場環境が良ければ続けられるがその逆はキツイ
  • 知らない間に「やりがい搾取」されているかもしれない。それに気づくのが大切
  • やりがいも大切だが労働条件や収入面が満たされていると辞めない傾向にある
  • やりがいのある仕事は人によって異なり相対的なものである
  • やりがいのある仕事ランキングを見るときは(簡単になれない)専門職は考えないようにする
  • 日々達成可能なプチ目標を立てて、継続させると脳からやる気ホルモンが出てやりがいが生まれるかも

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