大学中退でも就職できる?

大学を中退してしまう人は珍しくありません。
しかし、その後の進路についてはあまり知られていません。

大学中退→「大学卒業」資格が得られないわけですから、その後の進路には困難が伴うことが予想されます。

就活は?選ぶ業種は?
やり方次第では、一度外れてしまった社会のレールに戻ることができるかもしれません。
今回は大学中退者の就職について考えてみたいと思います。

大学中退は就職にどう影響する!?現状と就職率

大前提として、大学中退をしてしまうと資格上は「高校卒」となってしまいます。
高校を卒業せずに「高校認定試験」を受けて大学に入った場合は「中卒」になってしまうということを知っておいてください。

女性

民間企業であれば事情を理解してくれるところに巡り合えば、「大卒求人」に応募できる可能性はゼロではありませんが、大卒公務員試験や、大卒が条件となっている資格試験への挑戦は何をどうやってもできません。
公務員も受けられるのは高卒公務員だけです。

がんばって大学を卒業した方がはるかに有利であり、それでも中退せざるを得なかった事情があることを前提に、議論を組み立てていきたいと思います。

大学中退率はどれぐらい?(大学に入った人の中で中退者の割合は?)

まず、実際に大学中退率がどのくらいなのか見ていきましょう。

最新の公的資料である学生の中途退学や休学等の状況について|文部科学省によると「2.65%」でやや増加傾向になります(前回平成19年調査は2.41%)。

これを多いとみるか少ないとみるか、高校中退率が「1.5%」前後なので、それよりも大学中退率は高いといえますね。

※高校中退率については高校生の不登校・中途退学の現状等|文部科学省参照

大学中退の主な理由

学生の中途退学や休学等の状況について|文部科学省によると、大学を中退する理由は下記の通りになっています。

大学中退理由

  • 学業不振:14.5%
  • 学校生活不適応:4.4%
  • 就職:13.4%
  • 転学:15.4%
  • 海外留学:0.7%
  • 病気、けが、不慮の事故:5.8%
  • 経済的理由:20.4%
  • その他:25.3%

ポイントは「経済的理由」で平成19年調査の14.0%から大幅に増えている点。
やはり世知辛い世の中を反映して、学費を出せなくなってしまった家庭が少なくないんです。

「経済的理由」が多いのはもちろん私立大学です。
特に理系の学費は高いですから、払えなくなってしまうケースが多々あるのでしょう。

国公立の学生は「経済的理由」は約10%で低めです。
生活困窮家庭への授業料の減免などサポートが充実しています。

また、「学業不振」で退学する学生は圧倒的に「理系>>文系」です。

やはり理系の方が日々の勉強や研究が大変なのは事実で、一夜漬けで何とかなる文系とは違うのだなと思わざるを得ません。

大学中退すると人生終わり?メリット・デメリット

大学を中退した人のメリット、デメリットは以下のようになります。

メリット

メリット

1.自分がやりたい道に進める

大学在学中に、本当にやりたいことが見つかった場合、辞めてその道に進んだ方がいいでしょう。
特に職人系のスキル重視の生き方をしたい人は、早くからその道に進んで修行した方がいいケースも多いです。

2.学費負担がなくなる

親が学費を払っているのか、ご自身でバイトや奨学金で払っているのか、ケースによりますが、大学で勉強する気がないならば、無理に続けて学費を無駄にするのはもったいないです。

デメリット

デメリット

1.「大卒」の学歴が得られなくなる

大学中退では「大卒」の肩書、「学士」の資格を得ることができません。
これは就職だけでなく、今後生きていくうえで「高卒」(あるいは「中卒」)となるため、世間の評価も相応のものになります。

2.就職活動で苦労する

就活については後述しますが

  • 大卒求人に応募できなくなる(特段の事情を訴えて社長などがOKすれば別)
  • 履歴書の「大学中退」の記述でマイナス評価される

この両方で苦労します。

高卒求人にしか応募できないとなると、生涯賃金や今後の生き方、人生設計にも大きく影響します。

3.「学生」の身分を失う

ブラックな環境がそこら中にあるこの日本ですが、大学生は「学生さん」として、唯一の「モラトリアム期間」として大目に見てもらえます。

男性

昼夜逆転生活をしても、酔いつぶれて街中で寝てしまっても、夜の街で騒ぎすぎても、法に触れない限り「学生さんだから」と甘く許容してもらえるのは学生時代だけです。

一日中引きこもっても、「学生さん」なら「趣味に生きているんだ」で済みますが、中退してしまうと「ニート、無職、社会不適合者、犯罪者予備軍」という社会的な烙印を押されてしまいます。

大学中退者のその後の進路の割合|就職率は?

大学中退者の就職率

いろいろな事情があり、大学を辞めてしまった人の進路はどういう感じなのでしょうか?
就職先を見てみます。

大学等中退者の就労と意識に関する研究|独立行政法人労働政策研究・研修機構の資料に、大学中退者のその後が書かれています。正直、かなり残酷な結果になっています。

[大学・大学院中退者の進路]

①正社員(公務員含む) 26.40%
②非正規雇用 36.60%
③その他有業者(独立開業、個人事業主など 15.30%
④無職、求職者(ハローワークで活動中) 9.50%
⑤無職、就業希望者 9.50%

正社員や公務員になれるのは四分の一しかいません。
①と②について大卒(&院卒)、高卒の数字も並べます。

[大学卒・大学院卒の進路]

①正社員(公務員含む) 57.8%
②非正規雇用 16.2%

[高校卒の進路]

①正社員(公務員含む) 44.3%
②非正規雇用 24.3%

正社員になれる人、なった人は大学を卒業した人は倍いますし、高卒にも就職の面でまったくかなわないことがわかります。
「中退」のネガティブなイメージが強すぎるのか、中退する人は就職に向かないのか、真面目ではないダメな人が多いのか、どうなんでしょう。

この調査では、他にもいろいろな面で比較をしています。

  • 年収
  • 結婚年齢(結婚できるか)
  • 就職先の規模(大企業か中小零細企業か)

ほぼすべての項目で、有利さで言うと

大卒>高卒>>大学中退者

になっています。

つまり、大学を中退した人は、大卒はおろか高卒と比べても、まともなところに就職できず、非正規で使いつぶされ、低賃金で結婚もできないという現実が調査によって明らかになっています。

資料に載っていた中退者の声をいくつか引用します。

  • 高校時代の苦労が水の泡になったことと、卒業出来なかった後悔で、しばらくは精神的に落ちこんだ。(男性/23 歳/大学)
  • このままではろくに就職もできない。フリーターの肩書きが恥ずかしい。安定した立場になるまで知り合いに会いたくない。(女性/22 歳/大学)
  • 今後の進路について、自分がこれからどうしていけばいいのか考えがつかなかった。単位不足の為中退後の目的もなしに中退してしまった為、本当は大学も続けて卒業したかった。明日に恐怖を感じるようになり、中退した後悔をなかなか受け止められなかった。(男性/22歳/大学)
  • 中退した後、進むべき道が分からなくしばらく迷っていた時期がありました。中退したあとの人がどういう道を進んでいるのか、例などがあればもっと知りたかったです。(女性/20歳/大学)
  • 周囲からの目が厳しくなったこと。「中退=悪いこと」という目で見られるため、友人の接し方も少し変わった気がする。(女性/22 歳/大学)
  • 先が見えず不安だったがアルバイトでせいいっぱいであった。なおかつ親に学費を出してもらい奨学金まで借りたのにそれをすべて投げ捨ててしまい、もうしわけないと思った。(男性/25歳/大学)
  • 相談相手が居なかった事。身近な知り合いでなくカウンセラーの方などに相談していたら良かったと思います。(女性/30 歳/大学)
  • 就職の情報収集する為に相談できる機関やサービスをあまり知らなかった。(男性/36歳/短大・高専)
  • うつ状態で何もやる気がおきず、適切な判断能力がなかったため、中退のデメリットなどを考えていなかった。相談する相手が親しかおらず、その親もどうしたらいいのかとまどったまま、中退後のフォローなど具体性がないまま決めてしまった。その場しのぎの決断となってしまった。そのため長く自宅にひきこもっていたので社会復帰に時間がかかった。(女性/26歳/大学)
  • 自分は人間のクズだと悩んだ。どういった仕事につけるのか不安になった。(女性/26歳/大学)
  • 中退というのは悪いイメージがあるので、その状態で働くことができるのか、受け入れてくれるところが本当にあるのかということ。(女性/23歳/大学)
  • 根本的にまず何をしたらよいか分からない。何が必要で、どんな職業があるのか、ハローワークに「就職したい」と突然行って大丈夫なのか、無からのスタートなので申し訳ないと思ったが、まず相談・話しが出来るところが欲しいと思った。(男性/26歳/大学)
  • 経験や能力があっても大卒ではない為、応募出来ない事があった。経緯を説明しても、中退を理由に不採用とされた。資格取得時に条件が不利で選択の幅が狭まる。書類審査を通過出来ない事が多い。(男性/32歳/大学)
  • ①雇用条件に「大卒・短大卒」という学歴が必要な職だと、「働いてみたい」と思った職業でも応募出来ない事。(自分で中退する事を選んだので、自業自得だなと思うのですが…)②面接の時に必ず「中退した理由」を聞かれる事。精神的な事が理由で中退したので、どうにも答えづらいのです。(女性/27歳/大学)
  • 「大学を中退した」という世間でのイメージの悪さが想像以上に大きい。途中で投げ出したというイメージがあるようです。高校卒業後就職した方々より、学費をはじめ勉学等、より多く力を費したが、就職活動では高卒より下に見られる実感があります。(男性/22歳/大学)
  • 中退する人の大半は自分が何をしたいのか、何が出来るのか、どうしたいのか、先が見えないのだと思います。不安であるけど心のどこかで「どうにかなる」だろうと考えている人もいるでしょう。なので先の事、今後の事をはっきりさせる事が大事だと思います。それが出来るマンツーマンでの相談を増やした方が良いのかもしれません。(25歳・男性)

赤裸々な声が上がっています。

多くの方の意見をまとめると

  • 就活に際して何をどうやっていいのか相談できるところがない
  • 「中退」=「根性がない」「続かない」というネガティブイメージ
  • 中退した自分への自信喪失
  • 実際就活で不利になる

この点に集約されます。

女性

これを解消していくことが、大学中退者の就職には必要なのだとわかりますね。

大学中退者でも就職は可能!正しい就職活動の仕方

大学中退者の正しい就活

諦めていてはそこで試合終了です。
大学中退者が就職で不利になるのは事実ですが、それを受け入れたうえで、可能な限り戦略を立てましょう。
やり方次第で光は必ず見えてきます!

まず第一に、大学中退者は就職活動のサポートを自動的には受けられません。
高卒就職では学校が徹底的にサポートしてくれますし、大卒就職でも専門の相談員がサポートしてくれます。
学校に在籍していれば就職活動の時期になれば学生や先生から様々な情報が飛び交い、知識も自然と入ってきます。
在学さえしていれば自動的に就職活動がサポートされる環境なのです。

しかし大学中退者には学校のサポートも情報をくれる仲間もありません。
就職活動は自分ひとりでするか、支援してくれるサービスを自分で探して申し込む必要があるのです。

就活サイトの募集は新卒ばかり…
転職サイトの募集は経験者ばかり…
ハローワークぐらいしかないのだろうか?

と途方に暮れている人も多いでしょう。

しかし諦めないでください。
ここでは、大学中退者ができる最大限の就職活動の方法をお伝えしたいと思います。

まず進むべき進路を選ぶ

就職活動の前に、まず決めておきたいのが進路です。
すぐに就職するのか、資格をとってから就職するのか、公務員を目指して勉強するのか。
突発的に就職するのではなく、まず落ち着いて進むことのできる進路を全てチェックし、準備することをおすすめします。
後述のこちらを参考にしてください。
・自分にできる仕事(職種)を知る
・選択できる進路を再チェック!進む道を決める

自分にできる職種を考える

大学時代に学んだこと、得意なことを活かした職種は何なのかを考えます。
例えばIT関連の知識があるならSEやプログラマー、webクリエイターなどが知識を活かした職種になります。
人と話すのが好きなら営業もいいかもしれません。
後述のこちらを参考に、どんな職種がいいのか考えましょう。
・自分にできる仕事(職種)を知る
適職診断ツールを使ってみるのもよいでしょう。

お手軽Web適職診断

大学中退でも応募可能な求人を探してみる

いよいよ実際の求人を探します。
ハローワークに行ってみたりネットで検索したりしている人が多いですが、新卒でも経験者でもない大学中退者がたった一人で就職活動するのはやはりとても不安です。
支援サービスを利用しましょう。
後述のこちらに詳しく述べていますが、大学中退でも利用できる支援サービスはたくさんあります。
就職活動をするなら…自分の力だけでは難しい!支援サービスを利用しよう

履歴書・面接対策をする

行きたい企業が決まったら応募・面接を経て内定をもらいます。
ここで大学中退者にとって重要なのが「履歴書に大学中退をどう書くか」「面接で中退理由を聞かれたときにどう答えるか」です。
後述のこちらを参考にしてください。
・履歴書を適切に書く・面接対策をする

大学中退者はその後どんな仕事に就いた?職種と割合をご紹介

大学等中退者の就労と意識に関する研究|独立行政法人労働政策研究・研修機構にはその後の就職先の職種なども記載されています。概要をまとめてみました。

公務員 1.8%

公務員はわずか1.8%です。大学中退者50人に1人も公務員になれないことになります。
ちなみに大卒の人は6.2%が公務員になっています。3倍以上ですね。

大学中退 大卒
専門・技術職 12.40% 26.9%
事務職 7.40% 20.8%
販売職 17.20% 11.5%
サービス職 27.90% 13.7%
生産工程(期間工など) 7.40% 3.4%
輸送、機械運転等 4.10% 2.7%
運送業、清掃業 4.60% 0.7%

これを見てわかるのは、大卒がやる仕事に就けないということです。

  • ホワイトカラーよりブルーカラー
  • 頭脳労働より肉体労働
  • 3K、ブラックな職場
女性

つまり、大学中退者は人が嫌がるブラック職にしか就けない現実があります。

もちろん、公務員や事務職など安定していてホワイトな仕事に就いた人もいますが、「大卒」の資格を持っている人よりも相当なハードミッションになります。

男性

やはり、安定した職場で「中退」は相当イメージが悪いのでしょうね。

大学中退者におすすめの就職先

ブラックな職場をおススメすることはできませんので、何とか大学中退者が就職しやすいところで比較的ホワイトなところを探してみました。

大学中退者におすすめの職種

職種についても挙げてみました。

1.公務員

公務員

公務員ならば「高卒程度」のものであれば、大学中退でも受験できます。
あとは年齢制限に引っかからないように注意してください。詳しくは次の「進路一覧」で解説しています。

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2.営業職

営業職

飛び込み営業や保険のセールスなど、キツイ営業は大学中退でもコミュニケーション能力さえあれば採用され、活躍できます。

要は契約を取ってこれるか、商品を売れるか、実力と結果が全てですので、納得させられる数字を出せば学歴はまったく関係ありません。ただし、心身ともにキツくてブラックな要素は多分にあります。

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3.SE

SE

かつてのITバブルの頃には及びませんが、SE職は文系でも採用され、学歴よりも数字やプログラムに対するポテンシャル重視の採用が多いです。
プログラマーではなくSEなので、上流工程の理解や要件定義、顧客との折衝能力なども重要になります。

理解力については、入学した大学である程度判断できますので、高卒で就職するよりも説得力が出るかもしれません。

4.デザイナー、WEBデザイナー

WEBデザイナー

こちらも学歴は問いませんが、ある程度の教養や知識と美的センスが問われる仕事です。デザインの能力が重要になるので、関連する検定試験などを受けてみてもいいでしょう。美大中退などであればむしろ歓迎されるかもしれません。

本当ならば「事務職」「企画職」などに就ければいいのですが、大卒ではないこと(学歴フィルター)と、「中退」というマイナス要因でこうした職種に就くのは至難の業です。

誰でもできるブラック職種

  • 介護
  • 外食
  • サービス
  • 販売

これらはウェルカムなのですが、こうした仕事しか残っていないのが、結果として手で述べた、大卒と大学中退者の職業の圧倒的乖離につながります。
これらの職は最後の手段と思い、可能な限り避けないといけません。

履歴書の書き方・面接対策

「中退」の二文字が就活でマイナスになるのは受け入れるしかありません。
ただし、上手に履歴書に書き、面接で話せばマイナスを減らすことができます。

<履歴書の書き方>

履歴書の書き方

大前提

絶対に中退した大学を「卒業した」と書いてはいけません!最悪「学歴詐称」「経歴詐称」で解雇される可能性もあります。
まともな企業は卒業証明書を提出させるのでごまかせません。

※参考
安易な「学歴・経歴詐称」 バレたら会社をクビになるか?|弁護士ドットコム

履歴書にはこう書きます。
短大・大学中退の場合は、履歴書の学歴欄に「○年○月 ○○短期大学 △△学部 中途退学」、または「○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学」と書きます。

記入例

○年○月 ○○高等学校 卒業
○年○月 ○○大学 △△学部 入学
○年○月 ○○大学 △△学部 中途退学

もしその後、別の大学に入学したのなら

○年○月 ××大学 □□学部 入学

中途退学の下の行に付け加える

少しでも中退のマイナス要素を減らすために、場合によっては「中途退学」の下の行に以下の文言を追加するのもいいでしょう。

  • 「進路志望変更を決意し退学」
  • 「社会人として就業したいと考えて退学」
  • 「大学在学中に家族の介護が必要となったため退学」
  • 「家庭の収入事情悪化により退学」
  • 「健康上の理由により退学 ただし現在は完治(完解)しており業務に支障なし」
女性

追加文言は任意ですが、特に家庭や健康問題の場合は書いておいた方が、企業側も突っ込めません。
もちろん、やる気がなくて中退とか、単位不足で除籍みたいなケースは書かないようにしてください。

<面接対策>

ここで書かれたことを実践するのではなく、最後に述べる「転職エージェント」の指示に従うのがいちばんいいのですが、一応書きます。

  • 中退の理由にウソはつかない
  • 中退した事実へどう向かい合っているのか
  • 自分を採用するメリット
  • 今後の働き方、生き方

ネガティブな理由で中退した場合も、働くことでポジティブになれることを強調しましょう。

応募先の仕事に関係する検定試験などに合格して、その分野に対して前向きであることを証明できると、面接官も納得するはずです。

女性

面接対策について書き始めるときりがないので、是非転職エージェントに登録して、転職活動のプロのアドバイスを受けて実践してみてください。

大学中退者の進路一覧

大学中退者の進路をまとめてみました。

就職

就職

民間就職になります。上のデータでお示ししたように、正社員として就職できる人は、大卒や高卒と比較して少なく、非正規やブラック職での働きを余儀なくされる人が多いです。

中退理由をうまく説明できるようにならないと、正社員として安定した職へ就くのは難しいです。

公務員を目指す

公務員

年齢制限に引っかからなければ、高卒で受験できる公務員へ応募が可能です。

具体的には

  • 国家公務員(一般職)
  • 地方公務員(初級職(高卒程度))
  • 警察官
  • 消防士
  • 自衛官
  • 皇宮護衛官
  • 刑務官
  • 入国警備官
  • 税務職員

などの受験資格もあります。

年齢制限は自治体や職種によって異なりますが、「高校卒業後2年~3年まで」のところが多く、中退後ふらふらしていたり、大学4年生中退だったりすると、間に合わない可能性があります。ご注意をお願いします。

詳しくは国家公務員の仕事・種類一覧試験や対策は?高卒でも大丈夫?を合わせて読んでみてください。

専門学校や他の大学へ編入

学校

中退後、他の大学や専門学校に編入できれば、それを卒業するときに「新卒カード」を行使できますし、卒業資格も得られます。

しかし、日本の場合、年齢が若いことも正社員として就職するためには必要です。大学1年で中退して、翌年、あるいは翌々年、別の学校に入れれば、卒業時「+2年以内」なので、マイナスにはなりませんが(日本の場合、不利にならない新卒就職は24歳までです。つまり、大学4年+2年)、卒業時28歳とかだと、よほど説得力がある生き方をしていないと面接官を納得させることはできないでしょう。

職業訓練校に入学する

スキルや求人と直結する、ハローワークと提携している「職業訓練校」に通う手もあります。
ここならば、少なくともどの子企業からも採用されない、ということは少ないでしょう。

ただし、ハローワークに来る求人なので、ブラック企業の可能性もあります。

職業訓練校について詳しくは
⇒高校中退は後悔しかない!?就職に高卒認定は必要?その後の選択肢ナビ
も合わせてお読みください。高校中退者向けの記事ですが、職業訓練校について詳しくふれています。

資格をとる|大学中退者におすすめの資格

こちらは高校卒業者向けの資格をおススメします。
ただし、大学に入る学力はあったわけですから、英語や数学などができる人はそれに特化した資格を目指してもいいと思います。

こちらに書いてある資格の他
⇒【高卒】就職か進学か?おすすめの就職先|データで見る就職率と大卒との差
福祉系の資格(社会福祉士、作業療法士、理学療法士)などもつぶしが利きます。
正攻法での就職が難しいならば、人手不足の業界に飛び込んで、現場ではなく「司令塔」になるのもいいかもしれません。

大学3年以上で中退したなら受けられる資格もあり!

資格

大卒資格と高卒資格の間には「越えられない壁」があるイメージですが、実は有名資格の中には「大学卒業者、又は大学において62単位以上を修得済みの者」という受験資格を持つものもあります。

62単位とは2年制短大の卒業認定単位で、短大卒業程度の学力があるという資格で受験できます(ただ、「短大卒」の資格ではないので注意)。

これならば、大学2年間でしっかり単位を取得していれば超えられます(大学1年、2年で80単位くらいとれるはずです)。

「大学において62単位以上を修得済みの者」で有名な資格は

  • 社会保険労務士受験資格(62単位以上)
  • 税理士試験受験資格(法律、経済科目含め62単位以上)
  • 学芸員(62単位+学芸員補3年)
  • 保育士試験受験資格(62単位以上、保育学科卒で保育士になるのとは別ルート)
  • 図書館司書(62単位以上、規定の司書課程科目を履修)

などがあります。

社会保険労務士や税理士に合格できれば、大学中退などまったくマイナスにならない人生大逆転を果たせるでしょう。
むしろ、大学中退をネタに仕事が取れるレベルです。

もし、覚悟を決めれば、難関資格に挑戦するのもありです。

起業

起業

独立して自分の力でやっていきます。著名な経営者、起業家の中には大学中退も珍しく
ありません。「大学で学ぶより自分で開業する」というストーリーは世間的にも受け入れられるでしょう。あとはご自身の実力次第です。

働きながら大学卒業資格取得

大学卒業資格取得

働きながら大学卒業資格を取得する道もあります。

大学の夜間部(二部)や通信制大学へ編入すれば、時間と労力はかかりますが、大学卒の資格を取得できます。
その後、資格取得までのストーリーを転職の際の面接で話せば、高評価間違いなしです。コツコツと努力できる人を企業は求めています。

ただし、特に通信制大学は「入るのは楽だけど出るのは難しい」典型例になります。入試は作文程度でほぼフリーパスですが、レポートやスクーリング(大学登校日)が厳格すぎて、卒業できる人は少ないと言われています(一説には慶応大の通信制は卒業率数%で、普通に慶応に入学して卒業するよりはるかに難しいらしい)。

やる気、根気、努力をアピールするチャンスでもあります。

私立大学通信教育協会
通信教育講座 – 秋田大学理工学部

フリーター

求人情報誌

当面フリーターでしのぐのもありです。
ただし、履歴書に「職歴」として書けるような仕事にしましょう。
できるだけフリーター期間は短くして、公務員なり正社員を目指して動き出すのも一つの手です。

女性

フリーターとして一人前に働ければ(そのことをアピールできれば)、「大学中退の根性なし」ではなく「自活できる人」と企業の評価が変わるかもしれません。
自己アピールの仕方をよく学べば、この道もありです。

男性

家でニートしているよりも何十倍もマシですね。

最終的にはずっとフリーターというわけにはいかないので、適切なタイミングで就活をしましょう。

  • 「フリーター期間が短い」→高卒の新卒枠
  • 「フリーター期間が長い」→転職の枠

になります。
どちらが有利なのかご自身でよく判断してください。

大学中退者のその後の人生を決める就職を有利に運ぶ方法

就職を有利に運ぶ方法

以上、大学中退者の進路について述べました。

中退者に共通するのは、自分に自信を失い、何をどうやっていいのか就活の戦略がわからず、大卒求人に応募できず、面接に行っても中退をマイナス評価されてしまうということです。

自分の力だけで求人を探しても、多くの大学就職者が引っかかったようにブラック企業を引き当てる可能性が高く、また、ハローワークに出ている求人もブラック案件が多いのでおススメしません。

ここは、民間の転職支援サービスの力を借りてみてはいかがでしょうか?具体的には「転職エージェント」を利用します。

これから紹介する転職エージェントならば、大学中退者向けの求人も多く持っていて紹介してくれます。

高校中退者でも転職エージェントを活用できるのですから、それよりもハイスペックな大学中退者ならばもっと条件がいい求人が見つかるはずです。

プロの転職エージェントと面談して、ご自身の強み、弱みや中退したことについての適切な切り返し方など、戦略と戦術を共に練って、就活に臨んでみてはいかがでしょうか?

ポイント 女性

一番良くないのは何もせずダラダラと時間だけが経過してしまうことです。
「中退した根性なし」の烙印をどう取り除けるのかが、今後の人生にとって極めて重要で、そのためにはプロのエージェントの力を借りるのは悪いことではないです。ぜひ参考にしてみてください。

ウズキャリ既卒

ウズキャリ既卒

⇒公式サイトはコチラ

名前に「既卒」がついていますが、登録画面に行くと学歴の欄で「大学中退」が選べます。
ウズキャリは「ウズウズカレッジ」という研修システムもあるので社会経験がなくても安心です。

第二新卒エージェントneo

第二新卒エージェントneo

⇒公式サイトはコチラ

こちらも「第二新卒」とついていますが、フリーターなど職歴があまりない人向けに特化した転職エージェントです。
未経験歓迎の求人もたくさん持っていますし就職、転職に関する情報も発信しているので登録しておいて損はないですね。

 

ハタラクティブ

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リクルート
年代 20代 雇用形態 正社員
対象エリア 関東圏(1都3県)
業界 IT・通信流通人材・教育広告・マスコミメーカー建築・不動産営業事務WebデザイナーCADオペレーター施工管理倉庫内軽作業その他
おすすめ度

ポイント

    • 20代就職未経験者に特化
    • 自己分析で合った仕事を紹介
    • 専任コンサルタントが徹底サポート
20代の就職未経験者の就職支援に特化した転職・就職エージェントです。
大学中退でも安心してサポートを受けられます。
関東圏(1都3県)が主な対象となりますが、非常に高い就職成功率を誇っています。(2015年度実績で80%超)

JAIC【ジャイック】

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リクルート
年代 20代 雇用形態 正社員
拠点 東京・横浜・名古屋・大阪・福岡
業界 外食業界・先物取引・投資用不動産・アミューズメント業界を除くお仕事
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ポイント

    • 「ブラック企業」を排除した求人だけを厳選
    • 80%以上の方が就職成功!定着率も9割以上
    • 大学中退でもブラック企業で働きたくない方に
JAICの最大の特徴は「ブラック企業」を排除している事。
独自のフィルターによりブラックではない安全な求人だけを提供しています。
専任コンサルタントもつくので、大学中退など学歴や経験に不安のある方でも安心です。
大学中退者はブラックで働くしかないのかと諦める前に、一度相談されることをオススメします。

ワークポート

ワークポート

ワークポート
年代 20代~30代(特に20代) 雇用形態 正社員
対象エリア 関東(主に東京)※関西・九州もあり
職種 プログラマーインフラエンジニアSEネットワークエンジニアサーバーエンジニアプロジェクトマネージャーフロントエンドエンジニア社内SEWebデザイナーWebディレクターUI・UXデザイナーアートディレクターグラフィックデザイナーゲームディレクターイラストレーターゲームプランナーその他
おすすめ度

ポイント

    • IT・ゲーム・クリエイティブ関連に強い
    • 就職未経験者向けの就活サポートあり
    • ブラック企業を排除
IT関連は学歴不問のことが多いので得意分野であればIT企業への就職にチャレンジしてもいいかもしれません。
ワークポートではIT関連の企業に多いブラック情報を排除。
20代の就職未経験者向けに就活サポートを実施しているので、大学中退で就職未経験でも就職に向けて力になってくれます。

TOKYO START LINE【東京スタートライン】

東京スタートライン

東京スタートライン
年代 20代 雇用形態 正社員
対象エリア 東京
業界 IT・インターネットサービス卸売・商社メーカー広告小売不動産建設運輸・倉庫金融・保険コンサルティング金融・保険住宅・不動産印刷その他
おすすめ度

ポイント

    • 20日間の職場実習で社会人経験なしでも安心
    • 正社員就職までしっかりサポート
    • 29歳以下なら誰でも参加可能
東京都が、DODAでおなじみパーソルキャリア(旧:インテリジェンス)社とタッグを組んだ官民合同の支援事業。「若者正社員チャレンジ事業」という名で正社員として就職できない若者を支援しています。
卒業後、就職・就業経験がない・非正規での就業経験しかない・直近2年以内に正社員の職歴が通算1年以下
という3つの条件をクリアした29歳以下の人であれば、誰でも参加可能!
一番の特徴は企業の協力のもと「実習」に参加できること!
「正社員で働く」ということをリアルに体験できます。
実習期間に応じて奨励金が最大10万円支給されます。

公共の若年者向け就職支援サービス:ジョブカフェ

都道府県が設置している就職支援施設で、ハローワークとはまた別の「若年者のための就職支援」を行っている「ジョブカフェ」サービスがあります。
公共の就職支援サービスはブラック企業を排除していないので民間の就職支援サービスに比べるとブラック率は高くなりますが、各地域の施設でセミナーや職場体験などのサービスを行っていますので、民間の就職支援サービスと併せて行ってみるのもよいですね。

ジョブカフェは通称で、本当の名前は「若年者のためのワンストップサービスセンター」といいます。その名のとおり、若者が自分に合った仕事を見つけるためのいろいろなサービスを1か所で、もちろんすべて無料で受けられる場所です。

 

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  • ブラックな業種、職種に就いてしまうケースが多い
  • 「中退した」という事実が採用側の心理にマイナスに働く
  • したがって、中退をポジティブに説明できないといけない
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  • 大学中退でもそれまでに取得した単位で受験できる難関資格もある
  • 公務員を目指す場合「高卒程度」に応募するので年齢制限に注意する
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