転職活動では、スキルや自己分析能力、コミュニケーション能力に加えて服装も大切な要素です。
応募先の企業に自分を売り込むわけですから、外見や第一印象は重要になりますよね。
面接時の服装は無難にスーツで、という方が大半かとは思いますが、そのスーツひとつとっても色合いや形状などで悩むことがあります。
また、靴やネクタイのデザイン、ブラウスの色など、気を遣う点は意外に多いもの。
このように気にすればキリない!と思われがちな面接時の服装ですが、ポイントをおさえればそれほど悩むことはなくなるのです。
今回は転職活動における面接時の服装について、疑問やNG事項も踏まえながら紹介していきます。

まずは基本を押さえよう!面接時のスーツについて

転職活動における面接では、大半がスーツを着用することになるかと思います。
筆者も「楽な恰好でお越しください」、「ビジネスカジュアルで結構です」といった連絡があっても、スーツを着用していました。
スーツは最も無難でスタンダードな服装だからです。
それだけに、スーツをしっかり着こなせているか否かで、社会人としての常識やマナーが見え隠れしてしまいます。
そこで、転職活動における面接時のスーツについて、基本的なポイントを整理しておきます。

派手すぎるものはNG!黒、ネイビー、グレーをベースに

基本的に転職活動における面接とは「商談」の場です。
新卒時の面接のように紺か黒をベースにしたリクルートスーツという暗黙知はありませんが、あまりにも奇抜で自己主張が強いデザイン、色は控えるべきでしょう。
迷ったら、ベースの色を「黒」「ネイビー(濃紺)」「グレー」の3系統に絞って選んでみてください。
この3系統でも絞り切れないという場合、筆者のおすすめは「黒」。
理由は、カバンや靴、インナーやネクタイとのギャップが起きにくく、統一感を持たせやすいからです。

インナーは清潔感を重視

インナーだけに限った話ではありませんが、ブラウスやワイシャツに清潔感がないと、全体的な印象が一気にダウンするもの。
普段大っぴらに見えないところだけに、スーツの隙間から垣間見えたときには目を引いてしまうのです。
特に男性はワイシャツの襟や袖部分が汚れていないか、しっかりチェックしておきましょう。

ブカブカやキツキツはNG!体系に合ったサイズ選び

こちらも男女限らず気を付けておきたいポイント。
スーツに体系が合っていないと野暮ったい印象を与えたり、窮屈で余裕がない印象を与えたりするため、マイナス要因になります。
体調や体重の増減によってスーツのサイズが合わなくなることはよくあるので、
転職活動が本格化する前にサイズ調整をしておきましょう。
また、スーツは消耗品と割り切って、転職活動専用のものを購入してしまう手もあります。

リクルートスーツの流用はNG!

リクルートスーツは基本的に新卒採用でのみ通用するものと思ってください。
就職後3年から5年を経過した20代中盤以降はもちろんのこと、20代前半の転職活動であっても、リクルートスーツは控えたほうが無難です。
繰り返しますが転職活動における面接は商談の場を兼ねていますので、フレッシュさよりも実際の仕事の場を連想させるような服装が適しています。

業界傾向も加味するとなお良し

公共性の強い事業を行っている企業や金融系の企業、官公庁などでは黒をベースにした落ち着いたスーツが無難ですが、
ファッション、美容、広告系企業などでは多少のセンスを出してもよいでしょう。
ただし、あくまでも傾向としてのお話であって、全身自己主張の塊のような斬新すぎる格好は避けたいところ。

靴はくたびれ感、時計はギラつきに注意

靴や時計は高級なものである必要はありません。
ただし、やけに使い込まれていてくたびれている靴や、大きくギラついた時計などはマイナスの印象を与える原因になります。
女性の場合、ミュールやサンダルに見えるような足元になっていないかも注意しておきましょう。
また、ピンヒールであまりにも高さがあるものも面接には適していません。

夏や冬、男女などの違い気を付けることは?

中途採用の季節は秋ごろから冬にかけて本格化するケースが多いのですが、通年採用を行っている企業も数多く存在しています。
真夏でも真冬でも、その時々に応じた服装のポイントをおさえておきましょう。
また、男女で細かな違いがあることにも注意。

夏の装い

最近ではクールビズを採用している企業も多いため、6月もしくは5月からはノーネクタイ、7月8月はポロシャツでもOKというケースがあります。
面接時にどこまでクールビズに対応するかということで、頭を悩ませる方も多いでしょう。
しかし特に指定がない場合は、入室時だけでもフル装備(ネクタイ、上着着用)で対応することをおすすめします。
クールビズはあくまでも実際に企業内部で仕事をする場合を想定し、節電や動きやすさを目的としたもの。
面接の場は外部の人間として企業に接する機会ですので、クールビズをそのまま受け取ってしまっては危険です。
夏用の通気性に富んだ上着やインナーを活用してみてください。

冬の装い

夏と違って冬場は特に軽装になる必要がありません。
そのため、基本的には普段通りで問題ないでしょう。
ただし、マフラーやコート、帽子、手袋といった防寒具の取り忘れには注意。
これらを着用したまま面接に臨むことは、失礼にあたりますからね。

女性のボトムスは状況に応じた選択が必要!

男性と女性のスーツで最も異なる点といえば、ボトムスの種類です。
男性のボトムスはズボンのみであるのに対し、女性はスカートとパンツスタイルという2択が存在します。
パンツとスカートのどちらが無難かといえば、スカートに軍配があがるでしょう。
無理をする必要はなく、基本的には好みのスタイルを選択しておけばよいです。
ただし、ある程度の女性らしさを求められるような職種(受付や秘書、広報担当など)では、スカートのほうが印象が良くなる可能性があります。
スカートのほうが印象が柔らかく、女性らしさをアピールしやすいからです。
一方、パンツスーツはスマートさやフットワークの軽さといったいわゆる「バリバリ感」が出やすいため、応募する職種に応じて切り替えていくのがベター。

男性はネクタイの長さや幅に注意!

ネクタイは男性特有のアイテムといっても過言ではありません。
あまりにも短かったり、幅が細すぎたりといったファッション性を重視したものよりも、しっかりと幅と長さがでるようにしましょう。
幅は7センチから9センチを目安に上着のラペル(下襟)と同じ程度、長さはベルトのバックルにネクタイの先がかかるかどうかといったあたりが無難です。

面接以外も重要!一般的なスーツの着こなしとして避けるべきこと

転職活動の面接以外でも、スーツの着こなしは非常に大切です。社会人にとって看板や鎧にも例えられますからね。そこで一般的なスーツの着こなしとしてNGなものを挙げてみたいと思います。

あまりにもはっきりしたモノトーンの組み合わせ

例えば、グレー系のスーツに黒のインナー、無地の真っ黒なスーツに無地のインナーといった組み合わせは、ビジネス用途には適していません。
前者はメリハリや立体感がなくなってしまいますし、何よりも印象が暗すぎます。
また、後者は冠婚葬祭用の礼服に近くなります。
厳密には礼服とスーツは別ですから、しっかりと区別するようにしましょう。
礼服をビジネスシーンで着用するというのも、もちろんNGです。

ポケットに常に何か入れている

スーツのポケット、特にジャケット両脇は、常に何かを入れておく場所ではありません。
立体上のものをジャケット両脇のポケットに入れておくと、シルエットが崩れて見苦しい印象を与えてしまうからです。
どうしてもポケットを使う必要があるときは、かさばらないものに限り、胸ポケットや内ポケットを使うようにしましょう。
厚みがあったり角ばったりしているものは、ビジネスバックに収納することをおすすめします。

インナーの袖が長い

ワイシャツの袖は、ジャケットから1センチ前後見える程度がちょうど良いといわれています。
袖口がまるまる見えてしまうと、だらしない印象を与えてしまうため、注意しましょう。

スラックスの裾丈が合っていない

スラックスの長さ調整も重要なポイント。
裾上げしすぎていて立っていても靴下が見えているとカジュアルすぎますし、裾を踏んでいるとだらしない印象を与えてしまいます。
もし迷うようなら、スラックスの裾が靴の甲やかかとに少しかかる程度がベターでしょう。

ボタンが固定されていない

購入したばかりのスーツは、ボタン本体がしっかりとスーツに密着している状態ですよね。
しかし、何度も着ているうちにボタン自体がスーツ本体から少し離れてしまうことがあります。
ボタンがプラプラとスーツから浮いていると、ルーズな印象を与えてしまうことも。
しっかりとメンテナンスしておきましょう。

ネクタイの結び目に窪み(ディンプル)が無い

少し細かいようですが、ネクタイの結び目にも注意しておきたいところ。
結び目の下に窪み(ディンプル)ができるよう結んでおくと、スーツを着慣れているというサインになるそうです。
筆者もこれは社会人になって4年目くらいに先輩から教わりました。
シワになっている気がして必死で直した経験がありますが、むしろ窪みは好印象を与えるのです。

転職時の面接にまつわる細かな疑問

最後に、大っぴらに質問しにくいような細かな疑問をQ&A形式でご紹介します。

Q:スーツの色で具体的なNGは?
A:これはダメと厳格なルールがあるわけではありませんが、赤や黄、紫、白などは避けるべきです。

Q:ボタンの数に決まりはあるの?
A:特に決まりはありませんが一般的な2つボタンスーツ、3つボタンスーツが無難です。
1つボタンやダブル、4つボタンは明らかに一般的なビジネスシーンとかけ離れていますので、避けておきましょう。

Q:バイトの面接でもスーツ?
A:職種や仕事内容によります。例えば塾講師や試験管などのアルバイトであればスーツが適しているでしょうし、アパレル系の販売員のバイトであれば
私服でもOKな場合が多いでしょう。しかし明確に「私服でお越しください」といった指定がない限り、ビジネスカジュアルかスーツがおすすめできます。

Q:いわゆるガテン系(肉体労働系)の面接でもスーツ?
A:仕事が肉体労働だからといって私服でも良いというルールはありません。かといって、応募先の従業員が誰一人スーツを着ていない中で、
スーツを着ていくのもどこか浮いてしまいますよね。この辺りはさじ加減が難しいのですが、応募先企業の雰囲気を読み取っていきましょう。
どうしてもわからない場合は、「私服でも大丈夫でしょうか?」と直接聞いてみても問題ありません。
筆者の見聞きした範囲だと、「どうぞ動きやすい恰好で」と案内されるケースが多いように感じます。

Q:10年前に買ったスーツがまだフィットするけれど、着て行ってもいいの?
A:買い換えたほうがベターです。というのも、スーツには流行があり、10年前となると現在の流行とは違った形状である可能性があるからです。
いかにも「家にあるものを着てきた」という雰囲気が出てしまうと、真剣さややる気を疑われかねません。転職活動の必要経費と割り切って、新しく購入することをおすすめします。

転職活動におけるスーツは、面接時における重要なアイテムのひとつ。
できるだけ正しい知識をもってスーツを選び、転職活動を有利にすすめていきたいものですね。

★こちらのページもよく読まれています!