転職時の面接では、かなりの高確率で転職する理由を聞かれます。本音が「給料が安くてイヤになった」、「職場に嫌いな人がいた」だとしても、そのまま伝えるのは、社会人としてマナー違反です。本音をうまく建前でカバーして、ウソにはならず、人事を納得させられる転職理由を考えましょう。
今回は退職理由別に、履歴書や面接で使いたい転職理由を紹介します。文章を考えるのが苦手な人もこれでばっちりです。

履歴書を使って、自己分析から始めよう

面接を受ける前には、多くの企業で書類選考を通過する必要があります。履歴書には、必ずと言っていいほど「志望動機」と「自己PR」欄がありますが、このふたつの欄を使って、前職の退職理由を説明しましょう。

前職ではどんな仕事をしていて、どんなスキルを養えたのかをアピールしつつ、退職理由をさりげなく絡めれば、不自然ではありません。

多くの採用担当者が知りたがっている退職理由とともに、次の仕事への意欲が伝わります。

まずは、自分の退職理由と、前職で養ったスキル、そして次の職場ではどのように働きたいのかを考えてみてください。

転職理由を上手に伝えるコツ

自分の考えがまとまっても、話の構成がめちゃくちゃだったり、長すぎたり短すぎたりすると、面接官に気持ちが伝わりません。
どうすれば、うまく話を構成できるのでしょうか。

理想的な文字数は150~200文字

履歴書に書くときも、面接で伝える時も、理想的な長さは150~200文字程度と言われています。一旦紙に書いて考えた後、文章を推敲すればうまい具合にまとまるでしょう。

起承転結を考えて書く

転職理由は、ただ前職を退職する理由を伝えればいいわけではありません。「〇〇が理由です。」と伝えても、「だから、うちでどうしたいの?」と思われてしまうでしょう。
理想的な転職理由文の構成は、「前職の仕事内容・培ったスキル→退職理由→応募先企業で何ができるか」という流れです。前職で培ったスキルを、転職先でどんな風に活かすのかを考えると自然な流れになります。

本音を伝えていい場合と悪い場合

転職というと未だにネガティブなイメージを持つ人がいますが、理由によってはやむを得ないと認めてもらえる場合があります。「会社の倒産」「雇用形態を変えたい」「やむを得ない家庭の事情」「キャリアアップを図りたい」などが、それに当てはまります。

しかし、率直に「リストラされたから」「正社員になりたいから」と答えるのは、大変そっけなく、思慮が浅いと思われてしまいます。退職理由別におすすめの例文を紹介します。

退職理由がリストラの場合

「前職で所属していた部署が業績不振だったため、リストラ対象となり、やむを得ず退職を決意しました。大変残念でしたが、今は前向きに考えており、前職で培った〇〇の技術を御社で活かしたいと考えています。」

women指差し上

ポイント:「リストラ対象になった=仕事の出来が悪い」と思われないように、前向きな姿勢や自分なりの考えを取り入れてアピールしましょう。

正社員やキャリアアップを目指しての転職

「前職では派遣社員として働いていましたが、正社員として働くことで、更なる活躍の場を広げたいと考えております。」

women指差し上

ポイント:正社員になりたいという気持ちは、向上心の表れなので、率直に伝えても問題ないでしょう。同時に、自分を正社員として雇った場合に、どんなメリットがあるのかを忘れずに伝えてください。

家庭の事情で転職

「家庭の事情で、〇〇が必要となり転職を決意しました。〇〇な社風の御社であれば、〇〇を活かして長期間、じっくりと働けるだろうと考えております。」

やむを得ない家庭の事情は、隠すよりも軽くでいいので触れておいた方が、入社後も事情を考慮してもらえます。その際には、自分のスキルも伝えましょう。

建前を使って説明した方がいい場合

「給料が安い」「人間関係が合わなかった」「残業が多く、休日が少ない」などの理由は、例え本音であっても、ストレートに伝えるのは好ましくありません。オブラートに包みつつも、ウソではない伝え方が大切です。

「給料が安い」ことを理由に転職する場合

「前職では、業績を上げても評価が一律で、モチベーションを維持するのに非常に苦労しました。御社が採用している評価制度は大変魅力で、高い士気を持って働き続けられると考えています。」

women指差し上

ポイント:言っていることは同じでも、「給料が安い」、「報酬が成果に見合っていない」といった率直な本音が、建前で上手くカバーできていますね。これぐらい婉曲に伝えた方がいいでしょう。

人間関係を理由に転職

「前職では、チームで職務に取り組んでいましたが、チームの連携が取れておらず、業績の向上にもつながりませんでした。また、〇〇な社風であるため、意見が言いにくい雰囲気がありました。御社の個人のスキルをのびのびと活かせる環境に魅力を感じて、転職を決意しました。在職中に取得した〇〇の資格も、御社で活かせると確信しています。」

women指差し上

ポイント:人間関係の原因が自分にあったとしても、それは絶対ににおわせないようにしましょう。あなたの人間性を疑われてしまいます。

超過勤務を理由に退職

「前職では、人員不足が慢性的に続いている状態で、超過勤務を強いられていました。業務フローの改善も受け入れられず、非効率な仕事の進め方にも疑問を抱いていました。自分自身の成長のために、効率的に集中して働ける環境に身を置きたいと考えています。」

women指差し上

ポイント:具体的にどれくらいの超過勤務していたのかを伝える人もいますが、生々しい話になることもあるので避けた方がいいでしょう。

必見!女性の転職理由

転職を考える女性の中には、結婚や出産が理由という人が多いです。女性の社会進出が進んでいますが、子持ちや出産を考えている女性の場合、転職活動が進めにくいこともあるでしょう。
転職理由を述べた後には、子どもがいてもきちんと働く意思があることを、必ず伝えてください

「以前勤務していた職場は、残業や休日出勤が多く育児と両立できる環境ではなかったため、出産を機に退職しました。〇〇のスキルは持っているので、今後も社会で活かしていきたいと考えています。現在は、子どもを近くに住んでいる両親に預けながら働ける環境にいるため、仕事に集中できると考えています。」

women指差し上

ポイント:面接官ははっきり聞いてこなくても、「子どもが病気になったときどう対応するのか」を気にしているものです。その点を考慮して、転職理由に含めましょう。

未経験の業界・業種に転職する場合

業種や職種によっては、未経験者が敬遠されることもあります。「なんでまた、うちに応募してきたの?」とストレートに聞かれることもあるでしょう。そんなときに、言葉に詰まらないようにしたいものですね。

「前職では、〇〇の制作に携わってきましたが、その過程で自分が本当にやりたかったことは××なのだと気づき、退職を決意しました。働く中で△△のスキルを習得し、××の資格も取りました。この経験は、御社の〇〇業務で活かせると考えています。」

women指差し上

ポイント:やりたいことが見つかったというのは、そのまま転職理由になりますね。しかし、ただ憧れているだけで実践で役立てなくては意味ないので、やる気は普段以上にアピールしましょう。

まとめ

建前と本音をうまく使い分けてこそ、一人前の社会人と言えるでしょう。ただし、ウソは厳禁です。その場しのぎにはなっても、かえって自分の首を絞めてしまうことになりますよ。
なぜ退職したのか、自分はどのように転職先で活躍できるのかをとことん突き詰めて、採用担当者を納得させられる文章を考えましょう。