転職先を選ぶならホワイト企業を選びたいものですが、では「ホワイト企業って何?」と改めて問われた場合、皆様は正確に答えられる自信はございますか?

ホワイト企業の定義は実はあいまいで、人によって定義や解釈、条件などが多少異なっています。

そこでこの記事では多くの方々が「ホワイト企業の条件の一つ」と位置付けている条件を抽出し、それぞれの条件ではどのような企業が優れているのか、あるいは社員から高く評価されているのか、ランキング形式でご紹介することにします。

ホワイト企業選びの参考にぜひお役立てください。

目次【クリックして移動できます】

ホワイト企業・新卒社員の3年後定着率が高い企業ランキング

新卒で企業へ就職しても3年以内で退職してしまう社員の割合は平均約30%、つまり新卒の約3人に1人が辞めている計算になります。そのような中、3年後の離職率がゼロ、即ち3年後も新卒社員が100%定着している企業も存在します。

新卒3年以内という時期は戦力になりきっていない成長過程の社員であり、まだまだ指導やフォローに手がかかる時期です。

従って3年後の離職率がゼロという企業は戦力になりっきていない人材を大切にケアする企業であり、手がかかる人材を大切にする企業は「ホワイト企業」と呼ばれるに相応しい企業と言えます。

新卒社員の3年後定着率で100%を誇る企業のベスト10(※)は次の企業です。

新卒社員の3年後定着率が高い企業ベスト10

(※出典:東洋経済社出版 『CSR企業総覧』をもとに、新卒3年後の定着率100%だった企業118社について新卒社員数が多い順にランキング化)

第1位 中国電力 220人
第2位 塩野義製薬 64人
第3位 沢井製薬 63人
第4位 国際石油開発帝石 62人
第5位 安川電機 57人
第6位 商船三井 49人
第7位 ANAホールディングス 41人
第8位 カルビー 38人
第9位 日本曹達 38人
第10位 アイカ工業 38人

中国電力の高さが際立つ

ご紹介したベスト10企業の新卒社員3年後定着率は全て「100%」です。

新卒社員が3年後も一人として辞めていない企業となりますが、なかでも220名も在籍していながら1人の新卒社員の退職者を出していない中国電力は群を抜いています。

ワークライフバランスを実現しやすい勤務体制になっていることや、組織としての風通しの良さなどが新卒社員から高く支持された結果と考えられます。

ホワイト企業・ワークライフバランスが実現させやすい企業ランキング

世界的権威のある表彰制度「ランスタッドアワードとは」

ランスタッドアワードとは1960年に創設され、現在世界39カ国に4,700以上もの拠点を有する人材サービスの世界的企業ランスタッド社が、第三者機関を通じて「勤務先としての企業の魅力度」をテーマに毎年調査を行い、企業を表彰する制度のことです。

2000年より調査が開始され、現在26カ国という世界的規模で実施されている、いわばホワイト企業の表彰制度で最も世界的な権威がある制度と言っても過言ではありません。

ワークライフバランスを実現できる企業はホワイト企業のそのもの

こちらのランスタッドアワードで行われた調査テーマの一つが「ワークライフバランスを実現できる企業」です。

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ワークライフバランスとは、仕事もプライベートも共に充実している状態を表す言葉です。

長時間残業や休日出勤、有給休暇未消化が常態化している企業へ勤務していたら、ワークライフバランスの実現は困難です。

ワークライフバランスを実現できる企業はホワイト企業そのものと言って良いでしょう。

ワークライフバランスが実現できる企業ベスト10

(出典:ランスタッドアワード2017(第三者機関によるwebアンケートを中心とした大規模調査(約8,500名を対象)を実施)より)

第1位 サントリー
第2位 花王
第3位 日清食品
第4位 資生堂
第5位 ワコール
第6位 トヨタ紡織
第7位 明治ホールディングス
第8位 TOTO
第9位 味の素
第10位 トヨタ自動車

サントリーも花王もワークライフバランスに関する情報公開度が高い

ベスト10にランクインしている企業に共通していることはワークライフバランス、もしくはワークライフバランスに関係する情報の公開度が高いということです。

特に1位となったサントリーはウエッブサイトにおいて「ワークライフバランスの推進」という専用ページを設け、「労働時間の適正化」など具体的な目標とその取組状況、結果などを広く公表しています。

こうした情報公開度の高さもホワイト企業選びにおいて重要な要素になってくると言えるでしょう。

ホワイト企業・職場環境が快適である企業ランキング

ワークライフバランスが実現できる企業と同じく、ランスタッドアワードの調査テーマに「職場環境が快適である企業」というものがあります。

残業や休日出勤が少ないことはホワイト企業の条件として大切な要件ですが、仮に定時で退社できたとしても、職場環境が悪ければホワイト企業とは言えません。

職場環境の悪さは、場合によっては従業員の心身を害する結果を招くこともあるからです。

そのような意味で、勤務条件だけでなく、働きやすい快適な職場環境作りを追求することもホワイト企業としての重要な条件と言えます。

職場環境が快適である企業ベスト10

(出典:ランスタッドアワード2017より)

第1位 明治ホールディングス
第2位 花王
第3位 サントリー
第4位 味の素
第5位 ワコール
第6位 日清食品
第7位 TOTO
第8位 トヨタ自動車
第9位 日立製作所
第10位 村田製作所

サントリーや花王が職場環境の快適さでもベスト3入りを果たす

ランスタッドアワードによる評価で「ワークライフバランスの実現」のみならず、職場環境の快適さでも2位となったのが花王です。

またワークライフバランスの実現で第1位だったサントリーは職場環境の快適さでも3位にランクインしています。

世界的な権威のある調査で大変高い評価を獲得している両企業は、ホワイト企業中のホワイト企業と言っても過言ではありません。

ホワイト企業・勤務スタイルが柔軟な企業ランキング

残業時間数が少ないことや有給休暇が取得しやすいことがホワイト企業の第一条件のように言われますが、残業があることや有給休暇が取得できないことは本来あってはならないことなのです。

企業として当然の勤務体制を実現しているに過ぎず、それだけの条件でホワイト企業と呼ぶには十分と言えません。

勤務体制面では例えばフレックスタイムや在宅勤務など、勤務スタイルをある程度自由に選択できる柔軟性があることがホワイト企業の要件と言えるのではないでしょうか。

100万件以上の社員・元社員の口コミ情報を紹介している日本最大級の会社口コミサイト「カイシャの評判」(運営企業・エンジャパン社)に寄せられた社員、元社員による評価を元に、勤務スタイルが柔軟な企業をランキング化した結果、次のような企業がベスト10入りを果たしていることがわかりました。

勤務スタイルが柔軟な企業ベスト10

(出典:カイシャの評判JOURNALより(設問「フレックスや在宅など柔軟な勤務スタイルが選択できますか?」に対してYESと回答した割合をポイント化し序列化)

第1位 日本ヒューレット・パッカード 85Pt
第2位 日本アイ・ビー・エム 83Pt
第3位 ルネサスエレクトロニクス 82Pt
第4位 リクルートキャリア 80Pt
第4位 東芝 80Pt
第6位 日産自動車 76Pt
第7位 パイオニア 73Pt
第8位 富士ソフト 70Pt
第9位 日立製作所 70Pt
第10位 ソニー 69Pt

勤務の柔軟性が高い企業は全般的にメーカー系企業が多い

1位がヒューレット・パッカード、2位がアイ・ビー・エム、その他東芝、日産、パイオニア、日立、ソニーとベスト10の内ほとんどがメーカー企業に占められていることがわかります。

この結果から、ホワイト企業を選ぶ上で特に勤務スタイルを重視したいという方は業種としてメーカー系を重視した転職先の検討すべきと言えそうです。

ホワイト企業・20代社員が「働きがいがある」と感じている企業ランキング

3年以内の新卒社員離職率が高いということは、20代の社員が勤務先に対する働きがいを見失い、最も退職を決断しやすくなる年代と言い換えることができます。

従って、働きがいを最も見失いやすい20代の新卒社員に「働きがいがある」と感じさせる企業は3年後の定着率が高い企業同様、ホワイト企業として位置付けることができます。

そこで20代の新卒入社社員が「働きがいがある」と感じている企業のベスト10をご紹介することに致します。

「働きがいがある」と感じている企業ベスト10

こちらのランキングデータとして紹介するのは就職や転職に役立つ様々な調査結果やレポートを発表している「VORKERS働きがい研究所」が2017年2月に発表したものです。

こちらのランキングでは20代社員からの回答を集計し、上位にランクインした企業の中から更に「月間平均残業時間40時間未満」という条件でフィルタリングを行い、ランキング化させたものです。

つまり20代社員が「働きがいがある」と感じており、尚且つ月間残業時間数も少ない企業のランキングとなっています。

第1位 三菱地所 平均残業時間24.6
第2位 Sky株式会社 平均残業時間33.1
第3位 理想科学工業 平均残業時間30.0
第4位 ユニリーバ・ジャパン 平均残業時間35.0
第5位 エス・エム・エス 平均残業時間37.1
第6位 特許庁 平均残業時間36.1
第7位 日本テキサス・インスツルメンツ 73Pt平均残業時間32.5
第8位 薬樹株式会社 平均残業時間21.0
第9位 第一三共 平均残業時間39.3
第10位 トヨタ自動車 平均残業時間29.3

三菱地所が第1位の他、役所もランクイン!

働きがいがあると社員が感じているランキングでは大手町エリアの再開発を通じ、不動産業界をリードしている三菱地所が第1位に輝きました。

おそらく日本の中枢と言えるエリアの開発を手掛けているという自負心が、社員の方々の働きがいの原動力になっていると考えられます。

また、エリートが集まるものの「隠れブラック職場」と揶揄されることもあるのが日本の省庁ですが、特許庁が民間企業を押しのけて第6位にランクインしました。

国家公務員を志望されている方にとっては、特許庁は狙い目の省庁と言えそうです。

ホワイト企業・社員が「成長性・将来性」を感じている企業ランキング

成長性や将来性を全く感じられない企業に勤めていれば将来不安が募って仕事が苦痛に感じられたり、目の前の仕事に意欲的に取り組めなくなったりします。

そのような企業であれば仮に毎日残業がなく定時に帰宅できたとしても、勤務している社員がホワイト企業という実感を持つことは難しいと言えます。

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一方、会社の将来性や成長性を強く感じている社員なら少々残業時間が長くなったり、仕事がどんどん舞い込んだ結果として一時的に休日出勤が増えたりしても「うれしい悲鳴」となり、それほど苦痛を感じないものです。

つまりホワイト企業かどうかはその企業の成長性や将来性を強く感じることができるかどうかも、実は大変重要な条件の一つと言えます。

では社員が成長性や将来性を感じている企業はどこか、再び「カイシャの評判」からベスト10にランクインした企業をご紹介します。

社員が「成長性・将来性」を感じている企業ベスト10

(出典:カイシャの評判JOURNALより(設問「成長性・将来性があるか」という設問に対するの回答を元にポイント化した結果をランキング化)

第1位 グーグル 88.75pt
第2位 リクルートライフスタイル 86.98pt
第3位 アマゾンジャパン 84.68pt
第4位 キーエンス 83.64pt
第5位 花王カスタマーマーケティング 83.04pt
第6位 伊藤忠商事 83.03pt
第7位 プルデンシャル生命保険 81.59pt
第8位 オリエンタルランド 81.36pt
第9位 セリア 81.16pt
第10位 スターバックスコーヒージャパン 80.93pt

グーグル、アマゾン、スターバックスと外資系有名企業が多数ランクイン!

ベスト10に並んだ企業名を見て気付かれた方も多いと思いますがグーグル、アマゾン、プルデンシャル、スターバックスと外資の有名企業が多数を占める結果となりました。

世界規模のグローバルな観点から事業へ取り組んでいることが、成長性や将来性に対する社員の期待を高める一つの要因になっていると見られます。

ホワイト企業・「社員の人事評価制度への納得度が高い企業」ランキング

ホワイト企業として実感できるかどうかは成長性や将来性の他に、人事評価制度も忘れてはならない要件の一つと言えます。

いくら残業や休日出勤がなくとも人事評価制度に納得できていなければ社員の心理的な苦痛や不満が高まり、ホワイト企業という評価を得ることは難しくなるからです。

では人事評価制度に対する納得度が高い企業のベスト10はどの企業なのか。

成長性や将来性を感じられる」企業ランキング同様、エン・ジャンパン社が運営する「カイシャの評判」よりランキングをご紹介します。

社員の人事評価制度への納得度が高い企業ベスト10)

(出典:カイシャの評判JOURNALより(設問「人事評価制度への納得度が高いか」という設問に対するの回答を元にポイント化した結果をランキング化(ただし2016年度調査結果))

第1位 プルデンシャル生命保険 75.3Pt
第2位 スターバックスコーヒージャパン 74.9Pt
第3位 ギャップジャパン 72.8Pt
第4位 リクルートホールディングス 72.3Pt
第5位 トヨタ自動車 71.5Pt
第6位 オリエンタルランド 71.0Pt
第7位 エヌ・ティ・ティ・データ 70.8Pt
第8位 電通 70.4Pt
第9位 ソニー生命保険 70.1Pt
第10位 NECソリューションイノベータ 70.0Pt

意外?電通が8位

電通は社員の自殺問題を契機に同社社員の勤務状況の酷さが社会問題へと発展し、社会から厳しい批判を浴びる結果となりましたが、それでも人事評価制度への納得度では8位にランクインを果たしています。

勤務状況においてはとてもホワイト企業とは言えない企業ですが、それでも就職企業の人気ランキングでは相変わらずの人気ぶりを誇っています。

その大きな要因となっているのが、年収の高さとそれに連動した納得度の高い人事評価制度と見て良いでしょう。

ホワイト企業・「有給休暇を取得しやすい企業」ランキング

日本人の有給休暇取得率の低さはいまや国際問題にまで発展し、日本政府は国際社会から早急に有給休暇消化率を高めるよう求められています。

その結果、法制によって有給休暇取得が義務付けられた訳ですが、それだけ日本の企業は自社社員に有給休暇を取得させてこなかったと言えます。

それだけに、有給休暇を取得しやすい企業は日本においてはホワイト企業の重要な指標の一つとしてあげられます。

有給休暇を取得しやすい企業ベスト10

(出典:東洋経済社「CSR企業総覧(雇用・人材活用編)」2017年版で有給休暇取得率を公表している企業1,1466社を対象。平均有給休暇取得率は2013年から2015年にかけての「3年間の平均有給休暇取得率」)

平均有給休暇取得率

第1位 ホンダ技研工業 99.8%
第2位 テイ・エステック 98.4%
第3位 ケーヒン 97.6%
第4位 アイシン精機 97.4%
第5位 ダイハツ工業 96.8%
第6位 SCSK 96.1%
第7位 関西電力 96.0%
第8位 ダイキン工業 94.7%
第9位 トヨタ自動車 94.1%
第10位 トヨタ自動織機 93.9%

ベスト10は平均で93%以上・メーカーが全般的に高い

1位のホンダは3年平均で99.8%ですから、ほぼ100%有給休暇を取得できる企業と考えることができます。

またベスト10の第10位となったトヨタ自動車でも93.9%という率ですので、ベスト10企業の有給休暇消化率は全て93%を超える高水準であることがわかります。

また企業の顔ぶれからわかるとおり、有給休暇消化率で上位を占めているのはメーカー系企業です。

柔軟な勤務スタイルと共に、有給休暇を取得しやすいホワイト企業を選びたいなら転職先業種としてメーカーは外せない業種の一つと言って良いでしょう。