どんな優良企業に入社しても、短期離職(1年未満)に至る人はいるもの。
企業と本人との相性というものがありますからね。

しかし、周囲から「もったいない」「何故?」と問われるごとに罪悪感や後悔の念にとらわれる人が多いようです。
果たして、優良企業からの短期離職、転職は悪なのでしょうか。また、経歴の傷はカバーできるのでしょうか。

そもそも優良企業とはどんな企業か?

最初に「優良企業」について定義しておきましょう。
優良企業の定義は様々だと思いますが、一般的に言われていること+筆者の経験から以下のように定義します。

  • 「売上÷社員数」が最低でも2000万以上ある
  • 昇給カーブがしっかりしており、年収が上がっていくイメージがつかみやすい
  • 平均勤続年数が最低でも5年以上
  • 3年後離職率(入社してから3年間の離職率)が10%未満
  • 年間休日120日以上
  • 社保完備、有給消化率70%以上、退職金制度あり

こう見ると多いように感じますが、「ある程度安心して長く働く」会社の最低ラインとしては、平均的なスペックだと思います。
一部上場の有名企業ともなればこのスペックを1枚も2枚も上回りますが、今回は中小優良企業を想定しました。

しかし、比較的安心して長く働ける優良企業に入社しても、あっさりと辞める人がいるのもまた事実。
一体、優良企業から短期離職や転職をしてしまう人は、どんな特徴があるのでしょうか。

1年未満で優良企業から転職する人の特徴

筆者の経験をもとに、優良企業から転職する人の特徴をまとめてみたいと思います。

単に実力不足である

残酷なようですがこれは仕方ありません。
就活に力を入れるあまり、自分の力を盛ってしまった人ですね。

筆者も何人か目にしました。仕事についていけなくてやめてしまう人。
これは本人にとっても会社にとっても不利益しかないので、辞めて正解だと思います。

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しかし、入社当初は明らかに実力不足でも、ほんの数か月でメキメキ力をつける人もいますから、本人の性格や能力によるところも大きいでしょう。
実際、30歳でIT業界未経験でありながら、半年後には立派な戦力に成長したケースもありました。

上司とどうしてもウマが合わない

合わない人と長時間一緒にいれば、立場の弱いほうが消耗していくのは当たり前です。

これはどちらかというと会社側に責任があると感じています。
生身の人間同士が一緒に働くわけですから、入社の段階で性格的な相性は考慮すべきなのです。

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しかし、上司と部下のマッチングをしっかりできている企業は本当に少ないもの。
最近やっと、リテンション施策やタレントマネジメントという名目で対策されていますが、殆どの中小企業ではまだまだ見逃されがちだね。

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「本人のやる気、ガッツが足りない」と言われてしまうこともありますよね。
でも個人的に、相性は「やる気やガッツ」では乗り越えられないと思います。きちんと仕組み化していかないと。

やりたい仕事、適性に気が付いた

やりたいことが明確な状態でサラリーマンになる人はそれほど多くありません。
また、若年層(20代)は転職でもつぶしが効きやすいため、いったん気持ちに火が付くと割とあっさり優良企業を退職します。
これを「もったいない」と感じるかどうかは結局、本人次第です。

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わかるわー。実際に働いてみてから、やりたいことが分かったりするのよね。

複雑で多重構造な人間関係が耐えられない

大手優良企業になるほど、部署や役職が多く、人間関係も複雑になりがちです。
こういう複雑で多重構造的な組織に堪えられない人は、一定数います。

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実務能力とは別で、単に本人の特性といえるでしょう。

その他(結婚や家庭の事情など)

その他、女性なら寿退社(結婚)、介護離職、病気など健康上の理由で退職する人がいます。
ただ、結婚しても優良企業なら退職しない人が相当増えています。

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優良企業じゃなければ、結婚後も続けるのが難しい場合も多いわよね。

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そうだね。
むしろ介護離職や病気のほうが深刻で、これは企業側も対処すべきでしょうね。

優良企業を1年未満で短期離職=悪ではない!

結局は本人が判断すること

周囲は高確率で「もったいない」というでしょうが、本人の心が安定、納得しなければ人生なんて無駄の塊ですから。
まずこれを頭に叩き込んでおきましょう。

だからと言って「優良企業でもちょっと嫌ならすぐ辞めろ」と言っているわけではありません。
会社のスペックが「優良」なのと、働く本人の「満足、安定、納得」は100%リンクするわけではないという意味です。
ブラック企業だろうが本人が満足して働いていれば、「辞めないのは悪だ!」と言えないのと同じです。

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優良企業だろうが、1年未満での短期離職が悪になるわけはありません。
自分の適正に気が付いたり、どうしても我慢できないことが出てきたりしたら、積極的に次を探すべきなのです。

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優良企業だから自分に合っているとは限らないですから、転職もひとつの選択肢よね。

重要なのは「辞めたこと」ではなく「辞めた後」

どうも短期離職自体に罪悪感を覚えてしまう方が多いようですが、「知人・友人・肉親」の言葉に耳を傾けすぎな気がします。
大切なのは「辞めた後」であって、辞めたこと自体は仕方のないこと。つまり、考え込むだけ無駄なんですね。

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一刻も早く辞めた理由を整理して、いつでも次の職場を探せるように準備すべきです。
転職サイトや転職エージェントへの登録なんかも、退職の次の日くらいにはサクッと済ませておきましょう。

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そうそう!
しばらくは活動しなくても、とりあえず登録だけはしておくのがおすすめ!
時間がたつとどんどん面倒臭く感じちゃうのよね。
何社かに登録が終わったら、しばらくは仕事のことを忘れて、パーっと遊ぶくらいで良いと思います。

1年未満の短期離職をどうカバーするか?経歴に傷がつく?

短期離職は悪ではないとはいえ、転職を成功させるためには、いくつか注意しておくことがあります。

退職理由はできるだけ明確かつシンプルに

職務経歴書や履歴書に書く退職理由は、できるだけシンプルかつ明確にすること。
基本のようですが、もっともらしく書こうとするあまり、理由を沢山挙げてしまう人がいます。
シンプルなほうが真実味は増しますし、心に響くものです。

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言い訳が長くなると、嘘っぽくなるのと同じですね!

あくまでも「ミスマッチ」を強調する

シンプルであっても「上司の性格が陰湿で耐えられませんでした」などと書いては、当然NGです。
あくまでも「ミスマッチ」を強調して、他人も自分も傷つけないようにしましょう。

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例えば、「上司と上手く連携が取れず、それを解決する機会に恵まれず今回のような結果に至りました」などですね。

中長期的なビジョンがあることをアピールする

短期離職は悪ではありませんが、古い考え方をする層からは「失敗」と捉えられることがあります。
それを否定しても意味がないので、「失敗をカバーするだけのビジョンがある」という先のことに目を向けさせましょう。
今より先のことです。ちょっと小手先の技な感じですが、意外と重要です。

「経歴の傷」になるかどうかは数年後に決まる

辞めた時点で「傷」になるという方がいますが、筆者はそうは思いません。
短期離職、1年未満の転職が経歴の傷になるかどうかは、その時ではなく数年後に決まってきます。

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これは体験したからこそ言えるのですが、筆者も優良企業(とある分野の大手外資系企業)を数か月で退職しています。
理由は簡単で、明らかに仕事内容と自分の志向にミスマッチがあったからです。

このことが傷となって後々の転職が不利になったかと問われれば、答えは「NO」です。
おそらく、あまり空白期間を開けずに転職したことが良かったのだと思います。
面接の場でも正直に話しましたし、それを踏まえた上で受け入れてくれる会社は必ずあるもの。

実際に、中規模の優良企業に転職して7年在籍しましたが、短期離職のことに触れられたことはありませんでした。
辞めた後にしっかり転職活動をし、真面目に働いていれば、誰も気に留めないレベルのことなのです。

ちなみに、超大手の中には「転職2回以内」「直近の職歴が3年以上」など制限がある場合もあります。
しかし、そういう企業は条件を満たしたところで中途入社自体が難しいので、気にしすぎても仕方ありません。
どうしてもその会社に入りたいならば別ですが…。

転職成功のために~転職エージェントを「最初の味方」にする

ここまで「短期離職=悪」を否定してきましたが、当の本人は心細いものですよね。
その気持ちは痛いほど理解できます。

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そもそも短期離職するときは、味方自体が少ないですから。
辞めた会社も肉親も社会も、みんなが敵に見えるのは珍しくありません。

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そんなときは、転職エージェントを味方につけることが重要ですね。

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身近な最初の理解者になってもらうために、担当のコンサルタントやアドバイザーに自分の想いを全部打ち明けましょう。
事務的に接することは簡単ですが、「この人に最初の理解者になってもらう」と決めて接すれば、担当者も100%以上の力を出してくれます。

まとめ

1年未満の短期離職、それも優良企業を辞めたとなれば方々から非難の声が挙がるのは仕方ありません。
まだまだ「転職=我慢と努力が足りない」と考える人がいるからです。

しかし、これからの時代、そんな考えに囚われるのは本当に時間の無駄です。
少しでも早くわだかまりを取り除き、次に進むべきです。

短期離職が経歴の傷になるかどうかは、数年後でなければ判断できないことなので、まずは転職に向かって進んでください。
優良企業を辞めたとしても、また次の優良企業があなたを待っていますよ。
今の日本はそれくらい人手不足なのですから。