介護職員処遇改善加算とは?計算方法や要件を簡単に解説!

介護職員処遇改善加算_計算方法_要件

介護サービス事業者に支払われる報酬のひとつに介護職員処遇改善加算があかいgります。

これは介護職員の給料を上げることで働き手を確保し、介護事業所の介護体制充実を目指すための報酬です。この記事ではそんな介護職員処遇改善加算の背景と仕組み、および転職における重要性について解説します。

【この記事で分かること】

  1. 介護職員処遇改善加算は介護報酬の加算報酬のひとつである
  2. 介護職員処遇改善加算は3つの区分に分かれ、算定要件が異なる
  3. 介護職員処遇改善加算は利用者ごと、月ごとに利用単位数と加算率で計算される
  4. 介護職員処遇改善加算をもらえない介護サービスもある
  5. 介護職員処遇改善加算の背景には、要介護高齢者の増加と介護職員給与の安さがある
  6. 介護職員処遇改善加算をもらっている事業所への転職で給与アップの可能性がある

介護職員処遇改善加算とは?

介護職員処遇改善加算_とは

介護職員処遇改善加算とは、介護保険の保険者(東京23区を含めた全国の市町村)から介護サービス事業者へ支払われる介護報酬のうち、介護職員の給料に当てることを目的とする報酬をいいます。

介護報酬は基本報酬と加算報酬からなる

介護報酬は基本報酬と加算報酬とに分かれます。

基本報酬とは、すべての利用者に共通の基本的サービスに対する報酬です。加算報酬とは、個々の利用者のニーズや各事業所の状況に応じてケースバイケースで支払われる報酬です。

たとえば通所介護(デイサービス)の場合、送迎、排泄・食事・移動の介助などに対する報酬が基本報酬です。すべての利用者について報酬が発生します。

これに対し、入浴介助に対する報酬は加算報酬です。デイサービスで入浴する利用者についてのみ発生する報酬です(入浴介助加算)。

また、デイサービスのサービス提供体制に対する報酬も加算報酬です。職員の資格や経験の基準を満たしたデイサービスだけがもらえる報酬です(サービス提供体制加算)。

処遇改善加算は加算報酬のひとつ

介護職員処遇改善加算は、加算報酬のひとつです。介護職員への処遇体制の基準を満たした事業所だけがもらえる報酬です。

ワンポイントアドバイス
介護保険は①事業者から利用者へのサービス提供、②利用者から保険者への保険料支払い、③保険者から事業者への介護報酬支払いという、①②③を頂点とする三角形の仕組みです。介護職員処遇改善加算は、③に含まれます。

介護職員処遇改善加算の算定要件(計算方法)

介護職員処遇改善加算_計算方法

介護サービス事業者が保険者から介護職員処遇改善加算をもらうには、どんな要件が必要なのでしょうか。また、介護職員処遇改善加算は、どのように計算されるのでしょうか。

介護職員処遇改善加算の区分ごとの算定要件

介護職員処遇改善加算は、(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)という3つの加算区分に分かれます。加算区分ごとに、もらえる要件(算定要件)が異なります。

加算区分ごとの算定要件をまとめると、次のようになります。

加算区分 算定要件

  • 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) ①~⑧すべてを満たすこと
  • 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) ①~⑥、⑦aとb、⑧を満たすこと
  • 介護職員処遇改善加算(Ⅲ) ①~⑥、⑨、⑦aまたはbを満たすこと

条件は以下の通りです。

  1. 処遇改善加算を上回る賃金改善を計画していること。
  2. 介護職員処遇改善計画書の内容を介護職員に知らせたうえ、都道府県に届出ていること。
  3. 経営悪化などやむをえない事情のない限り、処遇改善加算をそのまま介護職員の給料に当てること。
  4. 毎年、介護職員の処遇改善の実績を都道府県に報告すること。
  5. 過去12か月以内に労働基準法などの違反がないこと。
  6. 労働保険料をきちんと納めていること。
  7. a 介護職員採用の際、職責や職務内容を書面により知らせていること。
    b 介護職員のレベルアップのための計画や研修をすべての介護職員に知らせていること。
    c 介護職員の経験や資格に応じた昇給または定期昇給の仕組みを書面によりすべての介護職員に知らせていること。
  8. 平成27年4月から②の届出の前月までに行った介護職員の処遇改善の内容と費用をすべての介護職員に知らせていること。
  9. 平成20年10月から②の届出の前月までに行った介護職員の処遇改善の内容と費用をすべての介護職員に知らせていること。

介護職員処遇改善加算は月ごとに加算率により計算

介護職員処遇改善加算は、利用者ごとに毎月次の計算式で割り出されます。
(その月の基本報酬 + 加算報酬)× 介護職員処遇改善加算の加算率

介護職員処遇改善加算は、サービス区分および加算区分ごとに加算率が異なります。次の表のとおりです。

サービス区分/
処遇改善加算(Ⅰ) 、処遇改善加算(Ⅱ)、処遇改善加算(Ⅲ)毎の数値

  • 訪問介護 /13.7% 10.0% 5.5%
  • 訪問入浴/ 5.8% 4.2% 2.3%
  • 通所介護/ 5.9% 4.3% 2.3%
  • 通所リハビリテーション/ 4.7% 3.4% 1.9%
  • 特定施設/ 8.2% 6.0% 3.3%
  • 認知症通所介護/ 10.4% 7.6% 4.2%
  • 小規模多機能型/ 10.2% 7.4% 4.1%
  • グループホーム/ 11.1% 8.1% 4.5%
  • 特別養護老人ホーム/ 8.3% 6.0% 3.3%
  • 老人保健施設/ 3.9% 2.9% 1.6%
  • 療養型施設/ 2.6% 1.9% 1.0%
  • 介護医療院/ 2.6% 1.9% 1.0%

たとえば、処遇改善加算(Ⅰ)を算定している通所介護(デイサービス)通うAさんの2020年2月の基本報酬が5,000単位、加算報酬が500単位とすると、Aさんについて発生するその月の介護職員処遇改善加算は、次のようになります。

(5,000単位 + 500単位)× 5.9% = 325単位

多くの地域では1単位=10円なので、325単位=3,250円となります。つまり、利用者Aさんの通所介護事業所が保険者からもらう2月の介護報酬の中に、3,250円の処遇改善加算が含まれることにわけです。

この3,250円は100%介護職員の給料に当てられます。

介護職員処遇改善加算のないサービスもある

介護職員処遇改善加算は、すべての介護サービス事業者がもらえるわけではありません。

介護職員処遇改善加算をもらえないサービス区分は、次のとおりです。

  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 福祉用具貸与
  • 特定福祉用具販売
  • 居宅療養管理指導(以上、介護予防を含む)
  • 居宅介護支援
  • 介護予防支援

これは給料が安く、しかもなり手が少ない訪問介護員(ヘルパー)や施設職員の処遇改善を優先したためと説明されています。

ワンポイントアドバイス
介護報酬は単位数で示されます。診療報酬でいう点数に当たります。ほとんどの地域では、1単位=10円です。都市部など、1単位=10円を超える金額の地域もあります。

介護職員処遇改善加算の背景

国が介護職員処遇改善加算を介護報酬に取り入れたのには、どんな背景があるのでしょうか。

大きく分けて、次の2つの背景があると思われます。

  • 介護サービスを利用する高齢者が増えたこと
  • 介護職員が仕事内容に見合った給料をもらえていないこと

介護サービスを利用する高齢者が増えた

わが国は世界有数の長寿大国といわれており、平均寿命が毎年伸びています。

平均寿命が伸びれば高齢者が増えます。そして元気な高齢者が増えると同時に、介護を必要とする高齢者も増えます。

また、核家族化が進み、老親と子どもが遠方に離れて暮らすケースも多いです。

そのため、老親が介護を必要とする状態になっても、子どもやその配偶者が老親を介護することは物理的に難しくなります。

そうなれば老親の介護は介護保険サービスに頼らざるを得なくなるので、介護サービスを利用する高齢者も必然的に増えるというわけです。

介護職員が仕事内容に見合った給料をもらえない

介護サービスを受ける高齢者が増える分、いろんなタイプの高齢者が出てきます。

特に次のようなタイプの高齢者への介護は、介護職員の心身両面にとても大きな負担を生じさせます。

  • 寝たきりで生活すべての面で介助が必要な人
  • 一時たりとも目の離せない重度の認知症の人
  • ほかの利用者とのトラブルを起こしがちな人
  • 過度な要求をする家族を持つ人

心身への大きな負担を背負う仕事であるにも関わらず、介護職員の給料はほかの業種に比べて安いのが実状です。

つまり仕事の大変さに見合った給料がもらえていないのです。こうした状況では、「大変な割に給料が安い」と敬遠され、介護職員になろうとする人がなかなか出てません。

また、いったん介護職員になっても仕事の大変さと給料の安さに耐えきれず、離職してしまう人も出てきます。

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介護現場は常に人手不足となり、介護職員の負担は増すばかりです。人手不足の職場では、利用者ひとりひとりの状態に応じた介護ができず、画一的で流れ作業的な介護にならざるを得ません。介護事故のリスクも高まります。

そうなれば職員のイライラやストレスがたまり、職員同士の関係もギクシャクしたものになります。それがまた離職につながるという悪循環を生みだすのです。

ワンポイントアドバイス
介護職員処遇改善加算は、介護体制の充実とともに介護職員の生活安定をも目指すものです。生活が安定し穏やかな気持ちで働けることが、より良い介護につながるからです。

介護職員処遇改善加算のまとめ

介護職員処遇改善加算は、そのまま介護職員の給料に当てられるお金です。

介護職員処遇改善加算をもらっている施設の介護職員になれば、より高い給料をもらえる可能性もあります。

ほかの施設への転職を考えるなら、まず介護職員処遇改善加算をもらっている施設を探しましょう。

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