転職するなら20代、または、30代が最も成功しやすいと言われていますが、40代になると途端に転職活動は厳しいものになります。40代で転職活動をしている人の中には、書類選考すら通らないという人も少なくないのです。
しかし、そんな40代の転職者にも転職を成功させた人は大勢います。彼らはどのようにして書類選考を勝ち抜いていったのでしょうか?
40代の転職者がやってしまいがちな書類選考の失敗のケースと、どのようにしたら書類選考を突破できるのかについて、ここではお話ししたいと思います。
40代で転職に成功した人が書類選考を突破するために心掛けていることとは何だったのかを見てみましょう。

とにかく読みやすい書類を書く

転職に成功した40代の人たちは、応募書類を書く上で何に一番気を付けていたのでしょうか?
「それは、どのような職務経歴書に書く経歴の内容でしょう。」
と思うかもしれませんが、違います。
応募書類を書く上で一番大事なこと、それは、
「どれだけ読みやすい書類を書くことができるのか」
なのです。

応募書類を読む人事担当者の立場になって考えてみよう

転職する側からすれば、自分の経歴やスキルをできるだけたくさん書けば、人事担当者の目に留まって書類選考を突破することができるかもしれない、という期待を持ってしまいます。
ところが、応募書類を読む人事担当者の立場になって考えてみると、それは違うということがわかるはずです。

自分が人事担当者になったと想像して、考えてみましょう。
あるプロジェクトで人手が足らなくなり、中途採用の募集をかけたとします。すると、何十通という応募書類が人事担当者の元に届きます。大手企業なら、百通を超えるかもしれません。
人事担当者は、それらの書類全てに目を通さなければなりません。しかし、書類選考は面接ではないので時間はかけられませんから、時間をかけずにさっさと読んで採用か不採用かを決めます。求める人材に関するキーワードが書いてない場合は問答無用で不採用にしたり、そもそも読みづらい書類は書類作成能力が乏しいと判断して即不採用にしたりすることもあります。
このように、何十通、何百通という書類をさばくためには、一枚一枚の応募書類にじっくり目を通してなどいられないのです。
そんな時、何枚もの用紙にびっちりと小さい字が詰め込まれている書類や、過去の経歴が長々と並んでいて何が言いたいのかさっぱりわからない書類が、果たして読まれるでしょうか?
簡潔でわかりやすく、さっと読んだだけでどんな人なのかわかる、そんなわかりやすい書類の方が好まれるに決まっているのです。

採用される40代はとにかく読みやすい応募書類を書く

応募書類に書く内容をどんなに厚くしたとしても、読まれなければ意味がありません。
一番良い応募書類は、「読みやすい書類」なのです。
実は、読みやすい書類を書くということは、かなり高度な文書作成能力やコミュニケーション能力が求められます。ですから、読みやすい書類を書くことができるかできないかで、ある程度その人の能力はわかってしまうのです。経験豊富な人事担当者ならなおさら、書類だけで人材を見抜く術を持っています。

では、読みやすい書類を書くためにはどうすれば良いのでしょうか?

字数をなるべく減らす

字数が多ければ多いほど読みづらくなり、字数が少なければそれだけ読みやすい書類になります。いかに字数を減らして伝えたいことを伝えることができるのかということが、腕の見せ所です。
字数を減らして自分のことをアピールするためにはいろいろな手法がありますが、代表的なのは次のような手法です。
「書く内容を本当に言いたいことだけに絞る」
「文章を短く簡潔にする」
あれもこれもといろいろな経歴を職務経歴書に書きたいと思うかもしれませんが、たくさん書けば書くほど、伝えたいことが伝わりにくくなります。伝えたいことに優先順位をつけて、大事なことだけを書いて他のことは書かない、という取捨選択が必要です。
また、だらだらと長い文章を書くと、何が言いたいのかが相手に伝わりづらくなります。箇条書きなどを使って、簡潔に相手に伝えるようにしましょう。

大事なキーワードが目に留まるように工夫する

上記でもお話しした通り、人事担当者は応募書類をしっかり読んでなどいません。
ですから、流し読みでも目に留まるようにする工夫が必要です。
そのためには、応募書類の字数を減らし、大事なキーワードがパッと目に留まるようにするのが良い方法です。
例えば、営業職で新規顧客の獲得が得意ということをアピールしたいのなら、
「〇〇商品の営業で、新規顧客を多数獲得した経験があり、社内のセールス成績はトップでした。」
などと長い文章で説明するよりは、
「新規顧客獲得数〇〇社」
などと、誰でもその経歴の凄さがわかるような数字が目立つように書く、などというやり方がおすすめです。
アピールしたい部分の文字を大きくする、行間をあけて目立つように書くなどという、視覚的に訴える方法も効果的です。

このように、わかりやすい書類を書くためにしなければならない工夫はいくらでもあります。何度も読み直してわかりやすい書類を書くようにしましょう。
どうしたら人事担当者の目に留まるのか?ということを考えながら書類を書くのが、最初の大事なポイントです。

「何をしてきたか」ではなく「何ができるのか」を重視する

書類をいかにわかりやすく書くのかということも重要ですが、もちろん書類に書く中身も重要です。
職務経歴書に書く内容で重要なのは、過去に自分がどんな素晴らしい経歴を歩んできたか、どんなに高い実績を残してきたかではありません。これから転職先の企業でどんな成果を出せるのかということが、最も重要なのです。
職務経歴書には、過去に「何をしてきたか」ではなく、これから「何ができるのか」を書くべきです。どういうことなのか、詳しく見てみましょう。

こんな「上から目線の職務経歴書」はNG!

「職務経歴書に過去の実績の情報は重要ではない」と言うと、
「そんなはずはない!職務経歴書と言えば、その名前の通り過去の仕事の実績を書けば良いはずだ!」
と反論する人もいるかもしれません。確かに、「職務経歴書」は職務の経歴を書いたものという意味ですから、職歴や仕事の実績を書くのは間違いではありません。
ここでお話ししたいのは、過去の経歴だけに終始してしまってはダメだ、ということなのです。

例えば、職務経歴書に次のような職歴や仕事の実績を書いたとします。
「〇〇営業部に〇年間所属し、〇〇、〇〇、〇〇などのノルマを達成」
「××事業部で×年間、部長を務めた」
「前職では、△△社長賞を△回受賞」
この情報から転職先の人事担当者は、「この人はどんなにすばらしい経歴を持っているのか」「この人はどれだけすごい実績を残してきたのか」という情報を読み取ることができるかもしれません。
しかし、人事担当者から見れば、「それが何なの?」という感想しかありません。「へぇ~。すごいですね。前の会社では素晴らしい実績をお持ちだったんですね。」「それで?」で、終わりなのです。
前職でどれだけ素晴らしい経歴を持っていたとしても、それだけでは転職後にあなたがどんな活躍をしてくれるのかが全く分かりません。「御社に入っても、同じように活躍できますよ」と言いたいのかもしれませんが、会社が変わればそのような保証はありません。前職で部長だったとしても、その地位は会社が変われば意味のないものになってしまいます。
そもそも、自分の経歴をアピールすることに終始するあまり、自分が転職先でどのように活躍できるのかということを全く考えていないということが、問題になのです。
過去の経歴を披露するだけの職務経歴書は、
「私にはこれだけ素晴らしい経歴があります。この経歴をあなたの会社ではどのように生かせるのですか?」
などという、とんでもない上から目線でモノを言っている職務経歴書、ということになってしまいます。

「上から目線の職務経歴書」の特徴についてまとめましたので、自分に当てはまらないかチェックしてみてください。

気をつけろ!これが「上から目線」書類のポイント
・仕事の実績や受賞歴を多ければ多いほど良いと、とにかくたくさん書く
・転職先の企業のニーズを全く考慮せずに経歴を書く
・会社が変わると意味がない前職の地位や仕事内容について書く

 

このような職務経歴書では、書類選考を突破することは難しいでしょう。

転職先でこんなことができるという未来に向かったアピールを!

では、職務経歴書にはどのようなことを書けばよいのでしょうか?
職務経歴書に過去の経歴を書く場合、それらが全て転職先の企業のニーズに合っていなければなりません。そして、その経歴をどのように生かせるのかということも、合わせて説明しましょう。
「過去に××商品開発に携わっていました」
だけでは、それで終わってしまいます。そこに続けて、
「御社の〇〇という商品の開発に、その経験を生かすことができます」
などと書くと、その企業があなたを雇った際にどのように働いてもらえるかがイメージしやすいはずです。

また、一番ストレートなアピール方法としては、数字を使った方法があります。
「〇〇億円の売り上げを上げた」
「一年で〇〇人の顧客を獲得した」
などという数字を使ったアピールをすれば、その数字の分だけの利益を転職先でも出せるということがわかりやすく伝わります。ですから、「それだけの利益を上げられるなら、この人がほしい」ということになるでしょう。
もちろん、全く違う商品の売り上げだったり、顧客の層が違ったりするアピールをしても意味がありません。あなたが持つ過去の経歴を全部書いても、転職先の企業で必要とされないアピールは書くだけ無駄なのです。
もちろん、職務経歴書に書いてある文字の量が多くなれば、それだけ書類が読みづらくなりますから、極力少ない文字数で必要なアピールをしなければなりません。その兼ね合いがとても難しいのです。

転職に成功している40代の人は、
・数字を多用してどの企業にも通用する形で経歴を書く
・転職したい企業のニーズに合った経歴のみを厳選して書く
ということをしっかり考えながら、職務経歴書を書いています。読む相手のことを考えるということがとても重要なのです。

転職に成功する人はココを押さえている!

どの企業にも通用する形で経歴を書く
行きたい企業のニーズに合った経歴のみを厳選

 

コミュニケーション能力をアピールして「使いづらい人間」と思われないようにする

コミュニケーション能力は、どんな仕事でも必要とされるスキルです。
特に、40代以上の転職者は、コミュニケーション能力についてしっかりアピールしなければなりません。それはなぜなのか、ということを考えてみたいと思います。

40代を超えると仕事のやり方を変えられないと思われがち

企業が中途採用者を採用する場合に重要視する点は、その人がどれだけ仕事ができるのかと言うことだけではありません。その人がうちの職場に入ってきた時に、周りの人間にうまく溶け込んでくれるのかということは、とても重要です。前の仕事のやり方に固執したり、周りの人の意見を全く聞かなかったりという人は、いくら仕事ができても会社の利益にはなりません。周りの人と上手にコミュニケーションを取って協力し合いながら仕事を進めてくれる人の方が、戦力になるのです。
20代や30代の若い人なら新しい環境に染まりやすい人が多いのですが、40代となると、
・自分の仕事のやり方に自信を持っている
・自分より若い人の話を特に聞かなくなる
・新しいやり方を覚えられない
などという人が多くなります。
自分はそうではないと思っていても、40代を超えた人は「自分のやり方を変えられない人が多いのではないか」と思われてしまうのです。
つまり、書類を書く段階で、「40代と言うだけで頭が固く、人の話を聞かないと思われてしまっている」ということを理解しておかなければなりません。そして、「私はそのようなことはなく、人とのコミュニケーションを大事にしているのだ」ということを、積極的にアピールする必要があるのです。

中間管理職としての能力が求められる

40代になると一作業者として働くのではなく、中間管理職として働くことが多くなります。経験が浅い20代や30代の部下をまとめ、育てていく立場として働くことが求められるのです。
ですから、40代は中間管理職としての能力が求められます。その能力の中で特に重要なのが、高いコミュニケーション能力です。
仕事に悩む部下を引き上げ、時には相談に乗ることも必要です。さらに上の立場の上司からの要求や他の部署との調整などもこなさなければなりません。
中間管理職は上司と部下の板挟みになるとはよく言われますが、板挟みの立場だからこそ、高いコミュニケーション能力が要求されるのです。

応募書類でコミュニケーション能力をアピールするためには?

このように高いコミュニケーション能力が要求される40代は、それを応募書類でどのようにアピールすれば良いのでしょうか?
まず、この応募書類こそが、転職先の人事担当者とのコミュニケーションの場だということを忘れてはいけません。前述もしましたが、自分の輝かしい経歴を延々と書き連ねた応募書類を書く人が、コミュニケーション能力が高いと思われるわけはないのです。
読む相手の立場を考えた職務経歴書を書くことこそが、一番のコミュニケーション能力のアピールになります。
また、過去に中間管理職としてチーム運営を円滑に進めた経験や、問題プロジェクトを立ち直らせた経験などがある場合は、アピールすると良いでしょう。
間違っても、「相手が上司であろうが部下であろうが顧客であろうが、自分の考えを曲げずにやり通すところがあります」などということを書いてはいけません。
40代から転職に成功している人の多くは、新しい環境に適応する能力が高い人です。応募書類の段階でコミュニケーション能力についてすでに見られていますから、細心の注意が必要なのです。

履歴書の写真には細心の注意を払う

職務経歴書のことばかり書いてしまいましたが、履歴書についてはどうなのでしょうか?
履歴書は記入項目が決められています。名前や生年月日、学歴、経歴などのお決まりの項目に必要なことを書くだけなので、あまりじっくり見られる書類ではありません。
しかし、重要ではない書類だからと言って、手を抜いてはいけません。

履歴書にも大事なところがあります。それは、「顔写真」です。
企業の人事担当者は、履歴書の顔写真でその応募者の顔を初めて見ます。つまり、履歴書の顔写真で第一印象が決まってしまうということになります。第一印象は面接で最も重要なポイントと言われています。初めて顔を見た時に抱いた印象が、その人の全ての印象を決めてしまうこともあるのです。
ですから、履歴書の顔写真には細心の注意を払わなければなりません。

ところが、応募書類の中でも履歴書は重要視されていないため、写真を撮るときにもスピード写真を使って適当に撮るという人が多いです。。
特に、40代になると普段自分の写真を撮る機会がない人がほとんどです。20代や30代なら、友人や恋人と旅行に行った時や家族写真などを撮る機会があるかもしれませんが、40代になると写真を撮る機会はめっきり減ってしまいますね。
そのため、自分の写真を撮ることに慣れておらず、自分ではきちんとした表情をしているつもりでも、だらしなく口が開いていたり、変ににらんでしまったりする写真になってしまいます。

自分の顔を一番良い表情で写真に撮るには、次のようないくつかのテクニックが必要です。

・鏡の前で良い表情になるように練習する

・写真を撮る瞬間に、目を大きく開ける

・顔色が悪くならないように、しっかりと照明を入れる

・髪型や服装を整える

良い表情で写真を撮るためには何度か撮る必要がありますから、一発勝負のスピード写真はおすすめできません。写真店などを利用して、良い表情になるまで何度も撮りましょう。

たかが履歴書の写真と手を抜いてはいけません。
写真を見ただけで不採用にされてしまうこともあるのです。

まとめ

40代の転職者が書類選考を突破するための4つのポイントについてお話してきました。
40代を超えるとやってしまいがちな失敗を防ぐ対策を取るだけでも、書類選考の突破率はだいぶ上がるはずです。
読む相手のことを考えた読みやすい書類を書くこと、過去に何をしてきたかではなくこれから何ができるのかに重点を置いて書くこと、コミュニケーション能力についてしっかりアピールすること、履歴書の写真に手を抜かないこと、これらのことは40代の転職者たちが忘れがちなポイントでもあります。
応募書類を作成する際には、しっかりと対応していただきたいと思います。

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