フリーランス以外にもある!?ライター未経験者の転職方法【20代限定】

2010年頃からライター未経験者は、クラウドワークスやランサーズなどクラウドソーシングで仕事を始めるのが当たり前となってきました。しかし、未経験者でも編集プロダクションやWebメディアに転職してライターになる方法もあります。20代の未経験者はクラウドソーシングでフリーライターになるよりも会社員として働くことをおすすめしたいぐらいです。フリーではなく会社員ライターをおすすめする理由、会社員ライターのデメリット、転職方法、未経験者が採用されるコツをご紹介します。

20代の未経験者に会社員ライターをおすすめする理由

クラウドソーシングで未経験からライターデビューして会社員時代よりも年収が増えた人がたくさんいます。Twitterで実績自慢をする人をよく見かけますよね。しかし、その一方で「何回提案しても文字単価1円以上の案件をゲットできない……」と嘆く人も少なくありません。独身で20代のライター未経験者は次の2つの理由から会社勤めをおすすめします。

定期収入がある

会社員だと実績やスキルがない未経験者でも給料という形で毎月収入があります。しかし、フリ―ライターの報酬は1本20,000円など成果報酬の案件がほとんど。案件ベースで報酬が決まるので、給料のように毎月定期収入はありません。時給の仕事もありますが、数は多くありません。競争率も高いので、未経験者が応募してもそう簡単に仕事をゲットできないでしょう。

何の実績もスキルもない未経験者がフリーライターになっても低単価の案件しか回ってきません。クラウドソーシング経由でフリーライターになった場合、最初の1ヶ月は10万円稼げればマシなほう。おそらくほとんどの人が5万円も稼げないのではないでしょうか。
スキルや実績がないと生活費がまともに稼げないので、未経験者は会社員ライターになることをおすすめします。

先輩からノウハウを学べる

会社員ライターになるもう1つのメリットは、先輩からライティングのノウハウを学べること。クラウドソーシングの低単価案件のクライアントは、個人のアフィリエイターであることが多いです。アフィリエイターはアフィリエイトのスキルがあっても、編集やライターのスキルは高くありません。もちろん、下手な編集者やライターよりスキルの高い人もいますが滅多にお目にかかれないです。そのため、納品した原稿のどこが良くて何が悪いのかまともなフィードバックをほとんどしません。

Webメディアの運営会社や一般企業からの発注であっても、ディレクション経験が乏しい人が編集を担当するケースも少なくありません。ライターが納品した原稿の校正・校閲をまともにしないで、そのままWebサイトにアップすることもよくある話です。

しかし、会社員ライターなら先輩から次のような文章を書くルールを学ぶことができます。

・5W1Hを意識して記事の構成を組み立てる
・トンマナを合わせる
・媒体、ターゲットごとに文章のタッチを変える
・表記を統一する
・主語と述語を近づける
・公序良俗に反する表現をしないなど

Googleで「文章の書き方 コツ」「文章の書き方 基本」などで検索したり、書籍を買ったりすれば独学で文章の書き方は学べます。しかし、未経験者がWebや書籍でハウツーを読んですぐ実践できるかというとそう簡単ではありません。他人に赤入れしてもらって初めて気づくこともたくさんあります。

優しいクライアントだと納品後にフィードバックしてくれますが、ライターを育ててくれるクライアントはあまりいません。納品物の出来が悪いと1回限りの発注で継続依頼してくれないクライアントのほうが多いぐらいです。

フリーのほうがいいかも!?会社員ライターのデメリット

会社員ライターのメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。

何時間残業しても給料は変わらない

ライターなどクリエイティブ職の勤務時間を裁量労働制としている会社がほとんどです。そのため、何時間残業しても給料は変わりません。たとえば、給料が25万円の会社員ライターAさんがいたとします。20時間残業しようが、100時間残業しようが給料は25万円のまま。一方、フリーライターだと自分が働いた分の原稿料はすべて自分のもの。自分の頑張りがそのまま収入に反映されます。

私は過去に編集ライターとして編集プロダクション、制作会社、広告代理店で働いた経験がありますが、3社とも裁量労働制を採用していました。1社だけ残業時間が22時を超えたときに残業代が支給されるところがあったくらいです。私は新卒から編集ライターをやっていたわけではなく他業界からの転職組です。前職では残業代を支給する時間の上限はあっても、定時後に残業したら上限の範囲内であれば残業代が支給されていました。そのため、編集ライターになって一番のデメリットと感じたのは、何時間残業しても給料が変わらない点ですね。

ライティング以外の仕事がある

会社員ライターとして働く場合、ライティング以外の仕事もやらなければなりません。求人サイトで募集されるライター職は、次のような編集業務も行うケースがほとんどです。おそらく純粋なライティング業務だけできる会社はないでしょう。

・記事の企画や構成を考える
・クライアントとの打ち合わせ
・レイアウト作成
・カメラマン、デザイナー、ライターなど外部スタッフの手配
・取材
・原稿の校正・校閲

TwitterやYahoo知恵袋を見ていると「1人で黙々と仕事をしたい」という理由でライターを志望する人も少なくありません。フリーライターだとクライアントとの打ち合わせや取材以外で人と接する機会はありませんが、会社員ライターは編集業務を兼ねるのでむしろ人と接する機会が増えます。自分のペースで黙々と仕事をしたい人には、ちょっと辛いかもしれません。

ライター未経験者でも活躍できる職場

基本的にライターを採用する会社は他の職種と比べて忙しい職場が多いです。むしろ、残業がない会社を探すほうが難しいくらい。忙しいので新人をゆっくり育てている暇はありません。そのため、即戦力となる経験者を採用する傾向にあります。しかし、未経験者をまったく採用しないわけでもありません。数は限られますが未経験でもライターとして採用してくれる代表的な職場を4種類ご紹介します。ちなみにほとんどの企業が未経験者は20代までとしています。30代もゼロではありませんが数は相当少ないです。

編集プロダクション

編集プロダクションは、出版社や広告代理店、企業から依頼を受けて出版物やWebサイトの企画、取材、編集、ライティング、デザインなど制作の一部を代行する会社のことです。
会社にもよりますが、制作物は書籍や雑誌、Webメディア、企業の公式HPや会社案内、パンフレット、チラシなど多岐に渡っています。

一般的に編集プロダクションは、出版社の下請けのイメージがあります。しかし、実際に働いてみた私の主観ですが、編集プロダクションは出版系、広告系、Web系と大きく分けて3種類あるのではないかと思います。

(出版系編集プロダクション)
・制作物:雑誌や書籍
・主なクライアント:出版社

(広告系編集プロダクション)
・制作物:会社案内、商品カタログ、パンフレット、リーフレット、チラシ、DM、企業の公式HPなど企業の販促物全般
・クライアント:企業や広告代理店

(Web系編集プロダクション)
・制作物:Webメディア、企業の公式サイト、LP(ランディングページ)、メルマガなどWebコンテンツ全般
・クライアント:Webメディア運営会社や広告代理店、企業

あくまでも出版なら出版、WebならWebと得意メディアに特化しているだけ。おそらくどこの会社もメディアにこだわらず受注できる仕事は受注しているのではないかと思われます。

本当に会社次第なのですが、編集プロダクションの給与水準はあまり高くありません。特に出版系編集プロダクションは、未経験者の給料は20万円未満の会社が多いです。一方、広告系やWeb系編集プロダクションは未経験者の月給は20~25万円程度と新卒の初任給なみにはもらえます。

基本的に激務の会社が多く、私が在籍していた出版系編集プロダクションでは毎日22時ぐらいまで社員はみんな会社にいました。締め切り前は徹夜や休日出勤は当たり前で、アルバイトの私でも3週間連続出社した記憶があります。

ただし、アルバイトでも取材、読者プレゼントの依頼、原稿作成、校正、画像の整理、ラフ作成など色々と経験させてもらえた点はとても良かったです。社員のお誘いもあったのですが、激務の割に給料が安すぎて断りました。今から振り返ると、社員になれば書籍の執筆や撮影のスキルが身についたかもしれないので、少しもったいないことをしたと後悔しています。

給料が安くて激務ですが、編集プロダクションはさまざまなメディアのライティングに携わることができます。将来、フリーランスになることを考えているなら執筆できるジャンル、メディアが多いと仕事に困りません。在籍中に社員と良好な人間関係が築けば、フリーになってから仕事を回してもらえます。

Webメディア運営会社

Webメディア運営している会社もライター未経験者を募集しています。私はWebメディアでの就業経験はありませんが、転職サイトを調べてみたところ、未経験者でも年収300~400万円もらえるところが結構あります。なかには残業20時間程度のホワイト企業も。

業務内容は単純なライティングだけでなく、コンテンツの企画や外注ライターへのディレクション、制作進行管理、効果測定など編集の仕事も行うケースがほとんどです。ただし、執筆できる媒体はWebに特化するため紙媒体の制作に携わる機会はありません。給料も人並みで編集プロダクションほど激務ではないので、結構狙い目です。

広告代理店

数はそう多くありませんが、広告代理店の制作部門でも未経験者でライター募集する場合があります。広告代理店のライターというとポスターなどのキャッチコピーを考えるコピーライターをイメージする人が多いかもしれません。しかし、ライティングをする媒体は多岐に渡っています。

私は過去にインターネット広告代理店の制作部門で編集ライターとして働いたことがあります。LPやメルマガ広告、会員向けサイトの広告ページ、企業のホームページなどさまざなメディアを担当しました。ベテランライターはそれに加えて会社案内、パンフレットなど紙媒体の執筆も行っていました。気になる年収は未経験者の場合、300万円前後からスタートするケースが一般的です。

取り扱い媒体は企業の販促物がメインなので制作物にクライアントの意向が大きく反映されます。自分が考えた企画が通りにくい点がデメリットかもしれません。また、納品した制作物はクライアントの担当者がOKでも、社長や役員などエライ人が最終チェックをする段階で大幅な修正が入ることも少なからずあります。

業界新聞・業界誌

保険、不動産、建設などの業界新聞、業界誌も未経験者でもライターを募集するケースがあります。2019年3月時点の転職サイトに掲載されている求人の募集要項を見ると、ベテラン記者の定年退職に伴い若年層の人員を増やす目的で未経験者を募集している企業が目立ちました。

業務内容は取材、記事執筆、紙面の割付、校正などを行います。もちろん、会社により取材記者、整理記者、校正記者と役割を分けているケースもあります。未経験者の年収は300~400万円が相場です。編集プロダクション、Web運営会社、広告代理店とちがって、求人の募集要項を見ると最終学歴が大卒以上、運転免許を持っていないと応募できない企業が多いです。

ライター未経験でもOKの求人の探し方

ライター未経験者が効率よく求人を探す方法をご紹介します。

indeed・求人ボックス

indeedや求人ボックスなど求人情報を一括検索できるサイトで「ライター 未経験 東京」など検索条件を指定して探すことをおすすめします。この2つで一括検索をすればほとんどの転職サイト、企業のホームページ、ハローワークなどの求人情報がいっぺんに探せるからです。

リクナビNEXTやDODAなど大手転職サイトに1件1件会員登録して探す方法でも間違いではありませんが、少し手間がかかると思います。営業職やITエンジニアなどと比べてライターなどクリエイティブ職は転職サイトに登録される求人の絶対数が少ないからです。

転職サイトごとに1件1件職歴や自己PRを登録するのは予想以上に時間がかかります。特に在職中で残業が多い人は、仕事が終わった後に職務経歴や自己PRを考える時間を捻出するのに苦労しているのではないでしょうか。indeedや求人ボックスで未経験可のライター求人を一括検索して、応募したい求人がある転職サイトにだけ会員登録したほうが、限られた時間を有効活用できることでしょう。

Wantedly

ビジネスSNS「Wantedly」でもライター未経験者でも応募できる求人があります。2019年3月時点で「ライター 中途採用 未経験」で検索してみたところ、100件以上求人がありました。転職サイトや企業の公式ホームページ経由と比べて、応募したからといってすぐに選考するわけではありません。Wantedlyの応募ボタン「話を聞きに行きたい」は、企業と応募者で気軽に話してみましょうという意味です。Webサイトに掲載されていない詳しい仕事内容や社風を知ったうえで、応募できるところがメリットです。

ただし、Wantedlyは求人情報に年収を乗せることを禁止しています。年収を確認したうえで転職したい人にはあまりおすすめできません。

競争率の高いライター職で未経験者が採用されるコツ

Wantedlyで未経験者を募集する企業のライター職のエントリー(応募)状況を確認してみると、100人応募者がいるところも少なくありません。これらの会社の社員数は10~100人前後のところがほとんど。おそらく内定者は1~3名程度なのではないでしょうか。私が編集プロダクションや広告代理店に採用されたときもそのくらいの人数でした。そのため、未経験者のライター職の競争率は極めて高いといえます。多くのライバルに差をつけて内定をゲットするためにやっておいたほうがよいことをご紹介します。

クラウドソーシングで実績を積む

応募前にクラウドソーシングでライターの実績を積んでおきましょう。未経験者OKと書かれた求人であってもフタを開けてみれば、経験者しか採用しないケースもあります。私が働いた広告代理店は未経験者OKで求人を出したにもかかわらず、私を含めて内定を出した3名は全員経験者でした。

どこの会社も忙しいので、未経験者を採用してもゆっくり教育する暇がありません。少なくとも私が在籍した会社はすべてそうでした。実務をやりながら先輩にフィードバックをもらって、仕事を覚えていきます。クラウドソーシングで実績を積んで、職務経歴書の自己PRと一緒に執筆した原稿のURLやプリントアウトしたものを提出して、即戦力になることをアピールしましょう。

自分が詳しいジャンルや好きなことをブログに書く

自分の詳しいジャンルや好きなことをブログにまとめて文章が書けることをアピールするのも有効な手段です。実際にWebメディアでは未経験者の募集要項にブログの執筆経験と書いている企業もあります。アクセス数を集める人気ブロガーは、ブログ経由で編集者やディレクターから執筆依頼が来てライターデビューする人も少なくありません。

ブログを書く際は「今日、◯◯をしました」という日記調の記事ではなく、「誰が何のために読むものなのか」を意識して書きます。文字数は1000~2000文字程度あれば問題ないでしょう。

やりたいメディアの企画書を作る

出版系の編集プロダクション、Webメディア運営会社で働きたい人は、応募企業が制作するメディアの企画書を書類選考や面接で提出するのもおすすめです。ほとんどのメディアの編集者やディレクターは、企画から提案できるライターを求めているからです。

たとえば、20代の女性向けの美容メディアを運営する企業のライター職に応募したとします。職務経歴書と一緒に「2019夏の新作コスメ!人気ブランド10社のリップを先取りチェック」などのタイトルの企画書を送ってみるとよいでしょう。作った企画書はメディアの主旨にあったものであるのがベスト。ただし、多少主旨からずれていても「企画書を作るほどやる気があるんだ」と熱意は評価してもらえます。私が未経験で編集プロダクションに内定をもらったがそうでした。入社後に企画書の内容は酷評されましたが……。

実際に会社員ライターの仕事は、原稿執筆以外もコンテンツの企画立案からやる会社がほとんどです。実務の練習を兼ねて応募前に内定をゲットしたい企業の公式ホームページの制作物やWebメディアを見て、企画書を作ってみましょう。企画書の書き方は基本的に自由ですが、あんまり長すぎると読むほうが疲れてしまいます。A4用紙1枚程度で簡潔にまとめましょう。書き方がわからない場合は、「企画書 書き方」でGoogle検索して調べてみてください。

まとめ

20代のライター志望者向けに未経験者が転職する方法、内定をもらうコツ、会社員ライターのメリット、デメリットを紹介しました。クラウドソーシングでライターデビューするのももちろんアリです。そっちでフリーになって会社員時代よりも稼げるなら何の問題もありません。むしろ、その方が働いたら分だけお金がもらえて、時間の融通も利きます。

しかし、独学でフリーライターとして1人前になるのは、相当な意志の強さと根性が必要です。生半可な覚悟では務まりません。一見、遠回りのように思えても、就職して先輩や上司、お客様に鍛えてもらうことで確実なスキルを身につけることができます。「ライターになりたいけど最初からフリーになる自信がない」「クラウドソーシングでなかなか結果が出ない」という人は、今回紹介した方法でライターデビューを実現してみてはいかがでしょうか。

⇒参考 WEBライターになりたい!ライティングで稼ぐ為のクラウドソーシングや直契約のノウハウ