転職活動についてまわる「年齢」。
日本ではどうでしても年齢が若いほど転職が有利と考えられがちです。
しかし、この考え方を覆す企業があることをご存じでしょうか?
「森下仁丹」では、40代以降の転職を応援する「第四新卒採用」を実施しており、話題を呼んでいます。

森下仁丹の「第四新卒採用」とは?どんな企業?

森下仁丹とは、健康食品や医薬品の製造と販売を手掛けるヘルスケア企業。
「仁丹」は森下仁丹の代名詞とも呼べるロングセラー商品で、酔い止めや口臭の防止、二日酔いの改善などで広く親しまれています。
創業は1893年で、なんと120年以上の歴史を持つ老舗企業。
東証2部にも上場しており、信用と実績が魅力といえるでしょう。

このように老舗上場企業である森下仁丹が、中高年を対象とした「第四新卒採用」を打ち出して注目されています。
第四新卒とは、森下仁丹が使っている言葉で、いわゆる「第二新卒」になぞらえて採用対象者の年齢を表現したもの。
第二新卒が就職後3年から5年未満で離職した20代の若手層を表現するのに対し、第四新卒が対象とするのはいわゆる「おっさんおばはん」。
実際に森下仁丹の特設サイトでは、「オッサンたちへ」と題した動画を配信しているのです。
オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」というフレーズがとても印象的。
一体、森下仁丹は、どんなおっさん、おばはんを求めているのでしょうか。

森下仁丹が求める人物像とは?

森下仁丹が求めているのは、「マネージメント層」です。
年齢や性別は一切不問で、会社の変革に寄与する人材を広く求めています。
森下仁丹がこのように第四新卒(中高年)を対象とした人材を求める背景には、マネージメント層の不足があるようですね。
10年近く若い世代を採用し続けてはいるものの、その人材を指揮するマネージメント層が薄くないっているとのこと。
つまり、「現場のリーダー不足」です。
森下仁丹が求めているのは、社会人経験が豊富で、世の中の酸いも甘いも味わった現場のリーダーたち。
さらに、これまでのキャリアにとらわれず、新しい事業にチャレンジしようという気概のある人物を求めています。

実際に、50歳を超えてから森下仁丹に入社した元商社マンの事例も取り上げられており、即戦力のおっさん・おばはんを求めているのは真実のようです。

筆者も幾度か転職してきましたが、この「第四新卒採用」という言葉には衝撃を受けました。
あえて「中途入社」や「即戦力」という言葉を使わず、新卒という言葉を用いている点がミソだと思います。
企業が新卒に求めているのは、「新しい力」「新しい風」「変革する力」という側面がありますよね。
日本では「新しさ=若さ」と考えられがちなのですが、森下仁丹は違います。
これまでの経験を活かしつつ、企業に新しいムーブメントを巻き起こす人材を欲しているのです。
それが「第四新卒」という言葉に表れているのでしょう。

第四新卒採用の具体的なポジションは?

もう少し第四新卒採用を掘り下げていくと、具体的なポジションが見えてきます。
例えば、森下仁丹では大きく2つの事業領域を持っており、ひとつは「ヘルスケア事業」、もうひとつは「カプセル事業」です。
ヘルスケア事業の主な内容としては、

  • 自社商品のオンラインショップ運営をはじめとした通信販売
  • 小売店に対する販売
  • 医療機関向けの販売
  • サプリメントのOEM製造受託

となります。

一方カプセル事業は、森下仁丹の強みである「シームレスカプセル技術」を核としています。
より消費者に受け入れられやすく服用しやすいカプセルの開発、OEM受託製造などを中心としているようです。

この2つの事業において、マネージメント食や海外案件の担当をするポジションが今回の対象。
これまで流通業や製造販売業、専門商社などで社会人経験を積んだ中高年であれば、十分採用候補になり得るでしょう。

森下仁丹への転職におけるメリットとは?

年齢による足きりが行われがちな日本の転職において、森下仁丹の募集は非常に魅力的です。
メリットとしては、

・年齢だけで入社を断られることがない
・中高年、特に50代から新しい事業にチャレンジできる
・長年の社会人経験を評価してもらうことができる
・派遣やパート社員ではなく、正社員雇用である
・マネージメント層の募集なので、それまでのポジションを維持しやすい

といったものがあるでしょう。
日本の企業はまだまだ新卒組が強い傾向にありますから、転職した途端に上司が年下になることも珍しくありません。
年齢だけにこだわってはいけませんが、それでも年下からいいように使われるのは正直厳しいものがあります。
どうしても、マネージメントする側には、年齢相応のバックボーンが求められますからね。
年齢の上下関係が、そのまま職位の上下関係であったほうが、うまくいくケースが多いのです。
森下仁丹では、若手を指揮する人材を求めているため、年下の上司にあたる可能性は低いでしょう。

森下仁丹への転職におけるデメリットとは?

一方、デメリットもいくつか考えられるため注意しておく必要があります。
デメリットとして考えられるのは、

・若年層と同様のチャレンジ精神が求められる
・縦割り組織に慣れすぎていると仕事がしにくい可能性がある
・経験にこだわった硬直的な考え方よりも、柔軟性を求められる

という点です。

これらは考えようによってはメリットにもなり得ますが、中高年の転職時には往々にしてデメリットとなります。
年齢を重ねてから新しい考え方やアイディアを生み出すのは大変ですよね。
誰もが、それまで積み上げてきたやり方に胡坐をかきたくなるものです。
しかし、森下仁丹の募集要項では、「性別・年齢を問わず、会社を変革させる情熱、経験、能力のある方」との記載があります。
つまり、年齢は40、50であっても、変わることへの情熱を失っていない人物が求められているのです。
もちろんそれまでのキャリアは考慮されるでしょうが、それを土台として、新しい分野へ切り込んでいく気概が大切といえるでしょう。

40代・50代の転職に使えるエージェントは?

今回は森下仁丹の「第四新卒採用」を紹介してきましたが、即戦力のマネージメント層を求める企業は数多く存在します。
近年、人材獲得競争が激化しており、これは若手に限ったことではありません。
有能で経験豊富なマネージャーは、どこの企業でも喉から手が出るほどに欲しいのです。
そこで、40代以降の転職に有利なエージェントも紹介しておきますね。

リクルートエージェント

リクルートグループが運営する転職サイト・エージェントの中でも、求人のレベルが高いことで有名なリクルートエージェント。
圧倒的な規模と求人数で、国内ナンバーワンの呼び声も高いです。
大手企業の管理職層の非公開求人も多数で、40代、50代の転職活動ではぜひ活用したいところ。

DODA

DODAの特徴は圧倒的な求人数と対応の速さ。
リクルートグループにひけをとらない求人数と、その紹介スピードは圧巻です。
実際に筆者が利用したときも、面談から帰って家についた時には、10件ほどの案件が紹介されていました。
その後も、頻繁に案件が紹介されてきます。
40代以降の厳しい転職事情にも柔軟に対応しつつ、案件を紹介してくれるでしょう。

ビズリーチ

約1400名もの優秀なヘッドハンターが在籍しており、待ちの姿勢であってもよく声がかかります。
全体的に高年収の求人が多く、年収に妥協したくない方にはおすすめです。
ヘッドハンティングが主体ですので、自分から応募するよりも有利な条件を引き出せる可能性があります。

JACリクルートメント

こちらは、マネージメント層やエグゼクティブ層の求人が非常に多いことが特徴です。
また、「数よりも質」を重視する傾向にある中高年の転職において、専門知識をもった優秀なコンサルタントの存在が頼りになるでしょう。
筆者が利用したときも、コンサルタントの知識が豊富で専門性が高いことは十分実感できました。
頭のキレるコンサルタントが多いのです。
また、業界の「今」をよく把握しており、求人のトレンド情報なども提供してくれました。
比較的年収の高い求人が多いため、年収アップや維持を狙う方にはおすすめです。

まとめ

今後数年で、中高年の転職事情は変化していくと思われます。
いくら若手を採用しても、指揮官が育っていない企業が多いのです。
これは「失われた20年」と呼ばれた「就職超氷河期世代」の人数が不足していることに関係しています。
これからこの世代の層の薄さは、どの企業でも死活問題になり得るのです。
つまり、40代、50代であっても、情報収集を怠らなければ、十分に活躍できるフィールドはあると言えます。
年齢に後ろめたさを感じずに、ぜひ新天地を探してみてください。