
同行援護従業者養成研修(視覚障害者ガイドヘルパー)は、視覚障害者の外出をサポートするための資格です。
当記事ではそんな同行援護従業者養成研修について紹介しつつ、具体的な仕事内容や資格取得の方法、給料への影響、メリットなどを紹介していきます。
【この記事で分かること】
- 同行援護従業者の資格について
- 同行援護従業者の資格を取る方法や研修の内容
- 実際に資格を取得した後の具体的な仕事内容
- 同行援護従業者になるメリット
- 給料への影響
同行援護従業者養成研修(視覚障害者ガイドヘルパー)とは?

同行援護従業者養成研修(視覚障害者ガイドヘルパー)とは、視覚障害者の買い物や受診といった外出をサポートするための資格を修得する研修です。
研修の受講資格に制限はなく、介護の資格を持たない人含め誰でも受講できます。
研修は12時間の講義と8時間の演習からなる一般課程と、2時間の講義と10時間の演習からなる応用課程に分かれています。
一般課程で基本を学び、応用課程で実践を学ぶ形です。なお応用課程を受講するには一般課程を修了することが必要です。
同行援護従業者養成研修の内容
研修カリキュラムは、次のとおりです。
一般課程
| 形式 | 科目 | 時間数 |
|---|---|---|
| 講義 | 視覚障害者(児)福祉の制度とサービス | 1 |
| 講義 | 同行援護の制度と従業者の業務 | 2 |
| 講義 | 障害・疾病の理解① | 2 |
| 講義 | 障害者(児)の心理① | 1 |
| 講義 | 情報支援と情報提供 | 2 |
| 講義 | 代筆・代読の基礎知識 | 2 |
| 講義 | 同行援護の基礎知識 | 2 |
| 演習 | 基本技能 | 4 |
| 演習 | 応用技能 | 4 |
| 合計 | 20 | |
応用課程
| 形式 | 科目 | 時間数 |
|---|---|---|
| 講義 | 障害・疾病の理解② | 1 |
| 講義 | 障害者(児)の心理② | 1 |
| 演習 | 場面別基本技能 | 3 |
| 演習 | 場面別応用技能 | 3 |
| 演習 | 交通機関の利用 | 4 |
| 合計 | 12 | |
一般課程は3日間~4日間、応用課程は2日間~3日間で行われます。両課程を同時に4日間くらいで行うコースもあります。
一般課程を修了すると同行援護従業者の資格を修得できます。その後、応用課程まで修了すると同行援護事業所のサービス提供責任者(事業所の中核として、同行援護サービス計画書の作成などをする人)となる資格も取得します。

同行援護従業者養成研修の資格を取得する方法
まず各事業者へ受講を申し込み
同行援護従業者養成研修の実施は、都道府県から指定を受けた事業者が実施しています。
研修受講希望者は、まず事業者が示す手順にしたがって受講を申込んで先程紹介した研修を受ける必要があります。
研修の費用
受講料の金額は各事業者が決めるためバラつきがありますが、一般課程が2万円から4万円、応用課程が1万円から3万円くらいです。

同行援護従業者の仕事内容

同行援護従業者の仕事内容は、次の3つです。
本人が見えないところをサポートする
同行援護従業者は、外出時に本人が見えないところをサポートします。
たとえば、歩いている道路のすぐ先に上がり段差があることを伝えるなどです。
また、サポート内容には買物に入ったスーパーで食品に書いてある値段・成分表示・賞味期限などを読んであげる(代読)、住民票を取りに行った役所で交付申請書に必要事項を書いてあげる(代筆)といったことも含まれます。
より良い移動の仕方の提案
同行援護従業者は、外出時により良い移動の仕方を本人に提案します。
たとえば外出先から帰るのに乗る予定だった電車が人身事故のため不通になったとき、代わりにバスで帰ることを提案するなどです。
食事やトイレのサポート
同行援護従業者は、外出時の本人の食事やトイレをサポートします。
食事の際にレストランの席に誘導する、メニューの中身を伝えて選んでもらう、店員に注文する、配膳された食事の食器の位置を伝える、こぼしたりしないよう見守るなどです。
トイレであれば公衆トイレに誘導する、男性なら小便器の前に立たせる、女性なら個室トイレドアまで誘導するなどです。

同行援護従業者養成研修を受けるメリット

同行援護従業者養成研修は一般課程が20時間、応用課程が12時間と決して楽な研修ではありません。さらに相当の受講料もかかります。
それでもこの研修を受けるべきメリットを3つ紹介します。
公的資格を取得できる
同行援護従業者養成研修の修了証を発行するのは、研修を実施した事業者です。ただ、研修は都道府県の指定を受けた事業者が実施するもので、修了すると同行援護の仕事に就くための要件を満たせます。
国家資格ではありませんが、同行援護の仕事をするうえで必要な研修なので、就職や転職の際に評価されやすくなります。
やりがいを実感できる
同行援護従業者の主な仕事は、視覚障害者と一緒に外出することです。そして外出先は家の中と違い、様々なトラブルが起きます。
そんな時に研修で培った知識とスキルを活かすことができればやりがいを実感できるはずです。本人から貰う「ありがとう」の一言は、次の外出に向けてのエネルギーとなることでしょう。
就職や転職が有利になる
障害者の社会参加が進む今、視覚障害者の外出支援という形でそれに貢献できる同行援護従業者は、まさに時代が求める人材といえるでしょう。
実際、視覚障害者の外出支援を行う多くの事業所が同行援護従業者を必要としていますので就職や転職で有利になるでしょう。

同行援護従業者養成研修の給料・年収

同行援護従業者の給料と年収について国からデータは示されていませんが、記事作成時点の民間の調査やハローワークなどの求人をみる限り、常勤の月給が18万円~22万円、年収で250万円~280万円となっています。
業務内容が比較的近いからか、ガイドヘルパーと似たような条件で募集している施設が多いです。
ちなみにこの数字は介護職員初任者研修の資格を持っている介護士と同程度となっています。

同行援護従業者養成研修まとめ

同行援護従業者は視覚障害者の外出を手助けし、その社会参加を後押しする大事な役目を担う職種です。しかし給料と比較して苦労も多いため、今の職場が仕事に見合った給料をもらえていないのなら、より給料の高い職場に転職するのも大事です。