薬剤師がハローワークで転職をするのは危険!5つの理由を解説します!

薬剤師_ハローワーク_危険_理由

薬剤師に限らず、転職する場合にまず思い浮かべるのがハローワークだと思います。

実際ハローワークにはさまざまな業界・職種の求人があり便利ですが、実は薬剤師の求人を探す場合は危険やマイナスの面が大きいです。

今回はそんな薬剤師の転職でハローワークを利用するのは危険な理由を詳しく解説しますので、ハローワークでの転職を検討している薬剤師の方は参考にして下さい。

薬剤師がハローワークで転職するのが危険な5つの理由

まず薬剤師がハローワークで転職活動をする場合、次のような点で不安やリスクがあります。

  1. 薬剤師の求人数が少ない
  2. 業務内容の選択肢がない
  3. 求人情報の内容がわかりにくい
  4. 医療・薬剤業界にくわしいアドバイザーがいない
  5. ブラック企業の求人が紛れていることがある

ではそれぞれの危険性について詳しくご説明していきます。

薬剤師の求人数が少ない

ハローワークは幅広い業界の求人を網羅していて求人数も豊富ですが、それはあくまでも全業種を対象にした場合のことです。

正直なところ、薬剤師のハローワーク求人数は多くはありません。

実際に東京都の例でハローワークと薬剤師専門の転職エージェントの求人数を比較してみましょう。

(※データは2022年の調査時)

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こちらはハローワークの例です。東京都全体で薬剤師の求人は248件あることがわかります。

一方、大手薬剤師転職エージェントの場合は次のようになっています。

転職サイトは東京だけで8795件もの求人がある(2022年10月時点)

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こちらはマイナビ薬剤師の地域別の求人数の画面です。なんと東京都だけで8795件あることがわかります。

また、同じく大手薬剤師サイトのリクナビ薬剤師でも求人件数は6697件もあるようでした。

※2022年10月時点

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求人数の少なさはそのまま転職失敗にも繋がりますので、この時点でハローワークで薬剤師が転職をするのが危険な理由が見えてきたかと思います。

地方の求人数も転職エージェントの方が多い

地方在住の方からすると、東京都は企業や医療機関が多いから求人件数も多いと思われるかも知れません。しかし、地方でも同様にハローワークより転職エージェントの方が圧倒的に求人数は多くなっています。

例として島根県を見てみます。ハローワークでは島根県の薬剤師求人数は30件です。

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一方、マイナビ薬剤師は島根県内だけで薬剤師の全求人が241件もあり、そこから「調剤薬局」に絞っても191もの求人がありました。

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このことから、都市部であっても地方であっても、ハローワークよりも転職エージェントの方が求人数が多いことがわかりますね。

業種を選ぶことができない

ひとくちに薬剤師と言っても、業種は「調剤薬局での調剤業務」「病院やクリニック勤務」、「ドラッグストア薬剤師」など様々なものがあります。

人によっては臨床開発モニター(CRA)、治験コーディネーター(CRC)、MRやMSなどの営業職への転職を検討している方もいるはずです。

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しかし、ハローワークの検索画面では「医療業界」→「薬剤師」という選択肢しかありません。ドラッグストアか病院かすらも選べないのです。

一方、転職エージェントでは下記画像のようにかなり細かく仕事内容を選択できるようになっています。

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こちらの画面はマイナビ薬剤師のものです。ご覧の通りこのように細かく分かれていると、自分が就きたい求人が見つけやすいです。

一方でハローワークではせっかく自分に合った求人があっても、見逃してしまう危険性が高いと言えるでしょう。

求人情報の内容がわかりにくい

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ハローワークの求人票は口コミ評判を見るとよくわかりにくいと言われています。

というのも、ご覧通り残業時間や詳細な年収モデル、業務内容といった転職者が本当に知りたい情報が掲載されていません。

一方でマイナビ薬剤師等の大手薬剤師転職サイトの求人画面では、次のようになっています。

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残業時間や勤務時間、年収モデル、仕事内容などの本当に知りたい情報が詳しく掲載されています。

さらに離職率や職場の人間関係といったもっと詳しい情報を知りたい場合も、無料会員登録をすれば専門のアドバイザーに説明してもらえます。

医療・薬剤業界にくわしいアドバイザーがいない

ある意味、これが薬剤師がハローワークで転職するのが最も危険な理由でしょう。

ハローワークでは幅広い業界の求人を取り扱っているため、医療や薬剤の業界に詳しいアドバイザーが在籍しているわけではありません。

要は相談に乗ってくれたり、転職先への紹介などをしてくれる相手は薬剤師の知識なんてまったくない素人です。適切な紹介はもちろん、給与や休日などの条件交渉はまず期待できないでしょう。

一方、転職サイトでは医療業界に詳しいキャリアアドバイザーが多数在籍しており、元薬剤師のコンサルタントがいる転職サイトも珍しくありません。

そして元薬剤師なので当然各求人の業務内容や求人票には書かれていない真実、応募先の医療機関の状況なども把握しています。

そのため、給与や待遇面の交渉もしてもらえますし、自分のスキルや経験、希望に沿ったより良い転職先も紹介して貰えるでしょう。

ブラック企業の求人が紛れていることがある

ハローワークは転職サイトと違い、どんな企業でも無料で求人情報を掲載できます。

そのため、零細企業や小規模な事業所でも求人を出せます。これは求人を出す側からすればメリットですが、当然待遇は微妙なところも多いので転職者からすればデメリットです。

さらにハローワークは国の就職斡旋機関のため、国から一定数の求人を掲載するようノルマが出ています。その関係で、転職サイトであれば過去に問題を起こして掲載禁止になっているようなブラック病院、ブラックドラッグストアの求人であっても堂々と掲載されているのです。

経営に余裕があれば転職サイトにお金を払って優秀な人材を豊富に雇ってホワイトな運営もできます。しかし、ハローワークは無料で掲載できる分、転職サイトに払うお金がない、あるいはケチるし人もどんどん辞めていくようなブラックでも、問題なく求人を掲載できてしまいます。

そして転職サイトと違い、ハローワーク経由で転職した人がすぐに辞めてもクレームを付けられたり、事業者の掲載禁止になるという措置もないのでハローワークはブラックが蔓延るという状況に繋がりやすいのです。

ハローワークにブラックが多いのは既に周知の事実となりつつありますが、ハローワークとしてはブラックの掲載を辞めたらノルマが達成できず国から文句を言われるので、ブラックと知りつつも文句をスルーして掲載を続けています。

このことから、ハローワークで転職をするのが危険かつ失敗する可能性が高い理由がよくおわかりいただけたかと思います。

ハローワークと薬剤師専門エージェントの比較

薬剤師が求人を探す際には、ハローワークか薬剤師専門エージェントの利用をする方が多いのではないでしょうか。ハローワークと薬剤師専門エージェントの違いについては、下記の表をご参照下さい。

ハローワークと薬剤師向け転職サイトの違い
ハローワーク 薬剤師向け転職サイト
運営 行政 民間企業
料金 企業(無料)/求職者(無料) 企業(有料)/求職者(無料)
場所 公共職業安定所 インターネットや各地の事業所
利用時間 平日8時30分~17時15分 年中無休、24時間利用可能
薬剤師の求人数 少ない 多い(ハローワークの10倍以上)
担当者 医療知識のない公務員、または契約社員 医療知識のあるエージェント、または元薬剤師

運営

前述の通り、ハローワークの運営は行政機関が行っており、薬剤師の転職サイトは民間企業が運営を行っています。

利用料金

ハローワークは求人を出す企業、求人を探している人ともに利用料金は無料です。薬剤師の転職サイトの場合は、求人を探している転職者の利用料金は無料ですが、求人を出す企業は有料であることが多いです。

求人を探していた薬剤師の方の転職が決定すると、成果報酬として、企業から転職サイトに利用料金が支払われるケースが多いです。

場所

ハローワークは、公共の職業安定所で求人を探すことができます。転職サイトやエージェントの場合は、特定の店舗は所有しておらず、インターネット上で求人を探すことが多いです。

利用時間

ハローワークの利用時間は、基本的には平日の8時30分~17時15分です。土曜日なども隔週で対応していることもありますが、基本的には平日の昼間にハローワークに行く必要があります。

その一方で、薬剤師の転職サイト・エージェントの場合は年中無休で24時間利用することができます。

担当者とのアポイントは24時間ではありませんが、薬剤師の方の勤務業況に合わせてフレキシブルに対応してくれるケースが多いです。

薬剤師の求人数

ハローワークは掲載料が無料で公共の職業安定所であるため、全体的な求人数は多いです。

しかし、ハローワークの場合は薬剤師の求人に特化していないため、薬剤師の求人数は転職エージェントに比べると少ない傾向となります。

なぜならば、医療関係の求人は一般に公開されていないものも多いためです。

転職エージェントに依頼することで、非公開の求人の情報も得られることがあります。

薬剤師がハローワークを利用するメリットはある?

ハローワークはデメリットが多く危険なことが分かりましたが、逆に薬剤師がハローワークを利用するメリットはあるのでしょうか。

無料で利用できる

ハローワークは、求人を探す人も求人を出す側の企業であっても、誰でも無料で利用することができます。

求人を探している人の転職が成功した際にも、企業は報酬をハローワークに支払う必要がありません。

ただ、転職サイトも求職者は完全無料で利用出来ることを考えると、求職者側には一切意味のないメリットです。

むしろ成功報酬がないせいで、人材にお金をかけたくないブラック企業が氾濫しているのが実態です。

小規模な職場や地元の企業の求人が出ていることがある

薬剤師がハローワークを利用するメリットとして、小規模の職場や地元の中小企業の求人も多く見つかる可能性があることがあげられます。

Uターンをしたいと考えていても、地方だとハローワーク以外の出稿先を知らない企業もあるため、結果として求人が出ているのがハローワークのみというパターンがあります。

オンラインで求人情報を検索できる

一度ハローワークに足を運んで登録を済ませた後は、ハローワークに登録されている求人情報についてはインターネットの検索により閲覧することが可能です。

ただ、転職サイトであれば登録せずとも最初からハローワークの10倍以上薬剤師求人を検索できるので、ハローワークを利用するほどのメリットではないでしょう。

求人への応募書類の書き方指導を受けることができる

ハローワークでは求人の仲介業務の他にも、求人への応募書類の書き方指導を受けることができます。

就職活動や転職活動が初めての方や、書類の書き方について心配がある方は積極的に利用してみましょう。

ただ、これも転職サイトでは同様のサポートをしている上に、質も親身さも転職サイトの方が上です。

さらに転職サイトでは休日や年収の条件交渉や、退職サポートなどもしてくれるので、客観的に見てもハローワークは微妙と言わざるを得ないでしょう。

失業保険など各種手当てを受け取れる

ぶっちゃけ薬剤師がハローワークを使う唯一にして最大のメリットがこれです。

前職の退職後にハローワークに向かい、手続きを済ませることで給与に応じた失業手当を受給することができます。

また、前職でうつ病などになっていたなど、状況に応じてその他にも様々な手当てを受け取れます。

これだけは転職サイトではできないので、ハローワークを利用するなら手当の受給を目的にすると良いでしょう。

薬剤師のハローワーク転職まとめ

ハローワークは国(厚生労働省)が設置している行政機関です。

求人を出す方も仕事を探す人も無料で利用できるのがメリットですが、説明した通り転職エージェントよりも求人数が少ない、担当者や求人の質も低いなどのデメリットがあります。

特にブラック企業の求人が紛れている可能性が高く、求人票の情報も不十分なので入職してみたらとんでもないブラックだった、という危険性が高いのは問題でしょう。

一方、薬剤師専門の転職サイトは都市部だけでなく地方でも求人数が多く、業務内容や求人内容も詳しく紹介されているので、自分に合う求人が探しやすいという利点があります。

さらに無料登録するより好条件の非公開求人が見られたり、薬剤師経験のない素人でなくちゃんと業界に詳しく経験もあるアドバイザーが個別にコンサルタントをしてくれるというのは大きなメリットでしょう。

ハロワークを使って転職しようか悩んでいる薬剤師の方は、転職サイトやエージェントを活用する事をオススメします。

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