薬剤師の薬局や病院以外の転職先7選!注意点や転職方法を紹介!

薬剤師が活躍できる「薬局以外」の転職先は?

薬局は薬剤師の一般的な活躍の場ですが、少人数の職場も多く独特の人間関係の難しさなどもあります。

現在、薬局に勤務していて「薬局以外で働きたい」と、思っている薬剤師もいるでしょう。

薬剤師の転職先としては薬局以外にどんなところがあるのか、また、薬局以外での業務内容や転職する際の注意点などについてまとめました。

薬剤師の薬局や病院以外の転職先を紹介!

薬剤師の就職先というとまず調剤薬局や病院内の薬局が思い浮かぶのはもっともなことです。

しかし、じつは製薬会社でも次のようなさまざまな形での求人があります。

製薬会社

会話するMRと医師

MR

MRはMedical Representativeの略称で医療情報担当者のことです。製薬会社での営業・広報担当者として医療従事者に医薬用医薬品の品質、有効性、安全性などの情報を提供するのがおもな仕事です。

実際、MRの約半分は文系出身者で薬剤師資格は必須ではありません。

しかし、薬剤師資格を持つMRを求めている製薬会社も多く、1,000万円以上の年収を提示されることも。収入アップのために転職したい薬剤師にはおすすめといえます。

学術・DI

製薬会社には学術・DIとして働く薬剤師もいます。DIとはDrug Informationの略称で医薬品情報管理業務のことです。

日々更新される医薬品情報を収集・分類・管理して資料を作成し、関係者に情報提供したりアドバイスを行ったりするのがおもな仕事です。

ただし、最近は学術・DI業務を外部委託する製薬会社が増えています。

薬剤師が学術・DI業務に携わろうと思ったら、そのような委託会社に転職することになるでしょう。

プロジェクトごとにさまざまな製薬会社に赴くこともあり、人脈を形成したい人にもおすすめです。

CRA

CRAとは臨床開発モニターのことで、製薬会社の中で治験にかかわりながら新薬の研究開発をするのがおもな仕事です。製薬会社の中でも花形的な存在として認知されています。

残念ながらCRAの中途採用は多くはありません。しかし、調剤経験またはMR経験がある薬剤師ならば、CRA未経験でも転職は可能です。

ただし、CRA求人は年齢条件が厳しめなので、30歳過ぎての転職は難しい点に注意してください。

一般メーカー

調査する薬剤師

薬剤師が薬局以外の一般企業に転職したいと考えた時、選択肢は製薬会社だけではありません。

さまざまなメーカーが品質管理をする薬剤師を求めているのです。

メーカーでの品質管理業務

品質管理とは、化粧品などの品質が一定に保たれているか管理する仕事のことです。

完成品はもちろんのこと、原材料、中間製造物に至るまで各工程で検査を行い、基準を満たしているかどうかチェックします。

もちろん、品質管理業務は製薬会社にも欠かせませんが、それ以外の化粧品メーカー、健康食品メーカーなどさまざまなメーカーで募集があります。

化粧品も健康食品も医薬品同様、薬事法にのっとって製造されるため品質管理業務は非常に重要なのです。

品質管理業務に携わるメリット

じつは品質管理業務には薬剤師資格が必須というわけではありません。しかし、薬学部で学んだHPLCデータの読み解きなどを活かすことができます。

また、品質管理業務に就いた場合、おもな勤務先は工場です。薬局のような小さな空間とは違い、たくさんのスタッフが広々とした敷地で働いています。

閉塞感が嫌で薬局以外の転職先を探している人にとっても品質管理業務はおすすめといえます。

医薬品卸・物流センター

倉庫管理を行う薬剤師

医薬品の中には麻薬に分類されるものもあります。そのため、配送にも特別な注意が必要です。じつは医薬品卸・物流センターでも薬剤師はなくてはならない存在というのはご存知でしたか?

医薬品卸・物流センターでの薬剤師の仕事

医薬品は専門の医薬品卸を通じて配送されています。医薬品卸は各都道府県に複数の支点を設置していますが、法律上それぞれに一人以上の薬剤師を配置しなければいけません。

また、医薬品に特化した物流センターでも一人以上の薬剤師を置くことを法律で義務付けられています。

衣料品卸・物流センターでのおもな仕事は薬局や病院からの問い合わせに回答することです。調剤業務もありませんし、薬剤師の仕事としてはマイナーといえるでしょう。

医薬品卸・物流センターで働くメリット

医薬品卸・物流センターともに大企業がほとんどなので、安定した会社の正社員として働きたい薬剤師におすすめです。平均以上の年収や充実した福利厚生も期待できます。

また、医薬品卸・物流センターでは薬剤師のパート・アルバイトを募集していることも少なくありません。

薬剤師がパート・アルバイトをしようとなると薬局がメインでした。しかし、医薬品・物流センターならば薬局以外でも薬剤師がパート・アルバイトとして働くこともできるのです。

公務員

検診を行う薬剤師

行政機関での仕事には薬剤師資格がなければできないものもいくつかあります。安定性抜群の公務員として働いてみませんか?

行政機関

たとえば、保健所には必ず薬剤師が配置されています。集団検診、献血の推進、食中毒や伝染病への対応、医薬品管理などがおもな仕事です。

また、麻薬取締官の中には一定数、薬剤師有資格者採用があります。しかし、そもそも麻薬取締官自体が全国で約260名しかおらず、採用も不定期なので非常に狭き門です。

行政機関で働くメリット

公務員として働く一番のメリットはやはり安定性といえるでしょう。公務員試験をパスしなければいけないなどのハードルはありますが、一度採用されれば景気変動と関係なく給料も保障されています。

ただし、公務員なので必ず転勤はあります。ひとつの職場でずっと働きたいという希望がある薬剤師にとっては、どんなに安定していても理想的な職業とはいえないかもしれません。

薬剤師が薬局・病院以外に転職する際の注意点

ポイントを指摘する女性薬剤師

以上のように薬剤師には薬局以外にもさまざまな転職先があります。転職する際にはどんな点に注意すればよいのでしょうか。

年収がある程度低下するのは覚悟する

製薬会社のMRならば年収1,000万円越えも珍しい話ではありません。しかし、調剤薬局から一般企業に転職した場合、年収はある程度低下するものと考えてください。

ただし、大企業ならば年収は年齢とともに上昇していきますし、退職金制度も整っています。生涯賃金は薬局以外で働く薬剤師の方が多いケースも少なくありません。

転職時に少し給料が下がったとしても、後から取り戻すことは十分可能なのです。

求人数は少ないことを理解する

やはり、薬剤師の転職先としては調剤薬局、ドラッグストア、病院などが大半です。転職サイトなどを調べてみても、一般企業の求人は少ないことがわかります。

しかも、一般企業の求人の多くはMRで、MR以外の職種を希望している人はくじけそうになることもめずらしくないでしょう。

このように、薬剤師が薬局以外に転職しようと考えても、スタートラインで挫折してしまう人も多いものです。

でも、あきらめることはありません。たとえば、転職エージェントを活用する方法もあるのです!

薬剤師は転職エージェントで薬局・病院以外へ転職がおすすめ

転職エージェント

転職エージェントとは転職希望者と企業のマッチングをしている人材紹介業の一種です。

転職エージェントで薬局以外への転職を成功させるにはどうすればよいのでしょうか。

複数の転職エージェントに登録すると効率が良い

転職エージェントのサービスは、転職希望者はすべて無料で利用できます。

つまり、いくつ転職エージェントに登録したとしても懐が痛むことはまったくありません!ぜひ、複数の転職エージェントに登録してみましょう。

複数の転職エージェントに登録しておけば、それだけたくさんの求人情報を教えてもらえます。

一般企業の薬剤師求人は絶対数が少ないので、どれだけ多くの求人情報をかき集められるかが勝負ともいえます。気になる転職エージェントはとりあえず登録しておきましょう。

転職エージェントから内部事情を聞ける

「薬局以外で働きたい!」という気持ちがある反面「薬局以外の世界は知らないので躊躇している」という薬剤師も多いのではないでしょうか。

希望する一般企業のネットでの口コミを調べていて、よくない情報を見てしまい気持ちが萎えてしまう時もあるでしょう。

しかし、ネットでの評判が必ずしも真実とは限りません。企業の内部事情について知りたければ転職エージェントにたずねてみるのがおすすめです。

転職エージェントは担当企業に足を運ぶ機会も多いため、企業内部の実情に関しても正しく把握しています。転職した後で「思っていたのと違う!」と、ならないためにも転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

薬剤師の薬局・病院以外への転職まとめ

薬剤師の女性

最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。

  • 薬剤師には薬局以外にもさまざまな活躍の場がある。
  • 製薬会社ではMRや学術・DI、CRAなどの求人がある。
  • 化粧品メーカー、健康食品メーカーの品質管理の仕事も。
  • 医薬品卸・物流センターも薬剤師を一人以上配置することが法律で定められている。
  • 公務員として働く薬剤師もいる。
  • 転職してすぐは薬局より年収は下がるかもしれないが、生涯賃金では上回ることも。
  • 薬局以外の薬剤師求人は少ないので転職エージェントに紹介してもらうのがおすすめ!

薬剤師資格というのは製薬会社をはじめとして一般企業に転職する際にも強力なカードになり得ます。薬局での仕事はどうしても接客業的な側面があるので、向いていない人がいるのも事実です。

だからといってせっかく取得した薬剤師資格はどこかで活用したいもの。そんな時は一般企業の薬剤師募集に応募してみるのもひとつの方法でしょう。

ただし、あまり求人数は多くありません。転職エージェントに相談してめったに出ない求人を見逃さないようにしましょう!

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