50代の女性が業務未経験の職種へ転職することは、大変難しいと言われます。しかしながら、転職成功者は少なからず確実に存在します。そのような方々は、どうやって転職を成功させたのでしょうか。

50代女性が未経験で正社員に転職する」ことを実現するために、どのような取り組みをすればよいのでしょうか。具体的な事例を基に、成功の秘訣をご紹介します。

合わせて50代女性におすすめしたい転職サイトを紹介します。

50代で正社員転職は無理?

総じて厳しいのは事実だが「50代正社員転職」は決して不可能ではない

まずは「50代」が正社員に転職することが難しいかどうかを、客観点データで確認してみましょう。

ミドル世代の転職支援にも力を入れいてる転職エージェント、エン・ジャパン社が、自社の転職コンサルタントに対し「年代別で転職が決まるまでの期間」についてアンケート調査(2014年実施)を行ったところ、次のような結果となりました。

(出典:エン・ジャパン

(年代) (転職が決まるまでに要した期間)
1ヶ月半以内 3ヶ月以内 6ヶ月以内 7ヶ月以上
20代以下 42.9% 47.6% 7.6% 1.9%
30代 19.2% 62.5% 18.3% 0%
40代 9.2% 49.6% 35.3% 5.9%
50代 9.5% 21.1% 46.3% 23.2%

この結果からわかるとおり、転職が決まるまでの期間が「7ヶ月以上」に及んだ割合は40代以下が一桁以下の割合であるのに対し、50代になる23.2%と一気に跳ね上がっていることがわかります。

この結果から、改めて50代の転職は厳しい状況にあることが伺えます。

women指差しメガネ

・50代で6ヶ月以内に転職が決まった割合は75%以上!

しかしその一方で、50代であっても約2割の方が3ヶ月以内に転職を果たしており、6ヶ月以内となれば約半数の方が転職に成功している事実も確認できます。

つまり50代の方であっても、6ヶ月程度の転職活動期間を覚悟すればかなり高い確率で転職できるということです。

少なくとも「50代」という理由だけで正社員転職をあきらめる必要はないと言って良いでしょう。

業務未経験の50代女性が正社員転職は無理ではない?・成功事例を紹介

50代に限らず「業務未経験」はそもそも狭き門

先ほどのアンケート結果は50代の方全般の転職期間であるため、業務経験がある方もない方も含まれていたことは間違いありません。

あいにく「業務未経験」の方のみを対象にしたデータはありませんでしたが、業務経験者と未経験者を比較すれば、転職成功率でかなりの開きが生じると考えた方が現実的です。

例えば転職求人サイトDODAにおいて「未経験」というキーワードで求人検索を行った場合、総求人数約4万件の内、ヒットした求人数は約6千件に留まります。

つまり「未経験」でも応募可能な求人数自体が少ないため、応募段階で既に”狭き門”となっているからです。

50代女性・業務未経験で正社員転職に成功した事例

「50代女性・業務未経験」となった場合、正社員転職は本当に可能なのでしょうか。

当サイトにおいて50代女性・業務未経験で正社員転職を成功させた方々の事例を多数リサーチした結果、一定の条件やケースに該当した場合には50代業務未経験の方でも正社員として転職できる可能性が高いことがわかりました。

ではどのような条件やケースであれば成功しやすいのか、成功者の体験談をまずご紹介します。

52歳Aさんの例(前職:営業→一般事務へ転職)

「私は女性営業マンとしてずっと働いてきましたが、外回りの営業活動が体力的にきつくなってきたので事務職へ転職しようと考えました。

ところが書類選考の段階でことごとく落とされて・・・50代で未経験での転職は如何に厳しいかを思い知りました。あまり選り好みせず積極的に応募したのですが、一向に結果が出ませんでした。

そんなある日、私用で古い雑居ビルを訪問した際、そのビルに入居している会社の一つが玄関ドアに「一般事務員募集40代、50代の方歓迎」という張り紙をしていたことに気付きました。
その会社へ飛び込み同然で応募してみたら、なんと一発で合格。その会社は社員数5名で、しかも50代以上の男性ばかりの小さな会社でした。

その会社へ事情を聞いてみたところハローワークには一応求人を出しているがほとんど反応がなく、求人広告の掲載は広告費が高いので掲載したくてもできなかったそうです。

また、過去に若い女性を事務員として何名か採用した経験があったが、職場に年配の男性しかいないことやビルが古く給湯設備やトイレも狭く汚いことなどが原因ですぐにやめてしまうため、採用しないことにしたとのこと。確かにお世辞にも職場環境は良いとは言えませんが、私自身はあまり気にならなかったし、現在事務職にも慣れてきて、わりと充実した日々を送っています。」

 

50代後半Bさんの例(前職:検品業→建設会社事務へ転職)

「私は長年地方の工場で検品業務をやっていたのですが、会社が倒産してしまい再就職を余儀なくされました。

しかし50代後半で無資格では再就職は難しいと考え、民間の資格スクールなどにも通い、パソコン検定と簿記2級の資格を一応取得しました。それでも、検品以外の仕事は経験がないので他の職種にはなかなか就職できないだろうと思っていたのですが、ハローワークで紹介された小さな建設会社へ応募したところ、無事事務職員として採用して貰えました。

その建設会社は社員数が数名という規模で、少し前まで会社でただ1人パソコンが使える女性事務員がいたそうですがその方が辞めてしまい、大変困っていたそうです。

しかしパソコンでの業務経験者を募集しても、なかなか応募者が現れなかったらしくとうとう仕事にも支障が生じ始めたので、資格があれば業務経験は問わない応募条件に緩和したところ私が応募し、今回のご縁となった訳です。」

 

50代Cさんの事例(前職:営業事務員→タクシードライバーへ転職)

「私は営業事務員でしたが、雑用なども多くて定時では仕事が終わらず、残業が日常化していました。それでも残業代をしっかり貰えているならまだ我慢できたのですが、残業する場合は事前に許可が必要になったことから残業代を申請しにくい状況になってしまいました。

それで転職を考えたのですが50代の事務職求人はなかなか見つからず、他の業界にも目を向けたところ、「未経験可・50代の女性もOK」という見出しに惹かれて応募したのが女性タクシードライバーだったのです。

普通自動車免許は持っていましたが、勿論二種免許など持っていませんでしたので本当に大丈夫かと思ったのですが私が応募したタクシー会社は女性ドライバーを積極的に採用しており、免許取得にかかる費用も全額会社が負担してくれました。

タクシードライバーって3K職場のような印象が強いと思いますが、少なくとも私が勤めているタクシー会社はそんなことはありません。昼勤のみも可能ですし、渋滞に巻き込まれなければ残業もほとんどありません。女性でも長くタクシードライバーを続けることができる職場環境が整いつつあることは間違いないですね。年収もかなり稼げるようになってきました。」

 

51歳Dさんの事例(前職:事務→不動産会社の内勤営業へ転職)

「私は大手メーカーでずっと一般職として事務をやっていましたが、夫の転勤である地方都市へ引っ越すことが決まりました。

仕事が好きだったので引越してからも何か仕事がしたいと思い、その地方の求人検索を行ってみたのですが事務職では51という年齢がネックになるのか、全くヒットしませんでした。それで職種を限定せずに「年齢不問」で検索を行ったら、数件程度宅建資格者の求人ならあることを知り「これだ!」と思い、早々に会社を辞めて民間スクールの宅建講座へ申込み、猛勉強しました。

その努力が実って無事宅建試験に合格。少々時間がかかりましたが、不動産会社の内勤営業社員として現在働いています。」

 

成功事例から学ぶ・50代女性が未経験でも正社員転職しやすいケースとは

業務未経験で50代女性が転職に成功した事例をご紹介しましたが、当サイトでリサーチを行った他の成功例もご紹介した4例のいずれかに共通点がある事例ばかりでした。

業務未経験の50代女性が正社員として成功した事例にはどのような共通事項、即ちポイントがあったのかご紹介することにします。

ポイント1:若い女性が嫌がる職場環境を狙う

これは主にAさんの成功事例に当てはまったケースです。例えば古いビルで満足な給湯設備がなかったり、トイレも古くて汚かったりすればそれだけで特に若い女性は嫌がります。

また、年配の男性ばかりという職場環境も若い女性は働きにくいと感じて、敬遠しがちです。

従って若年層の女性が敬遠する環境の職場を狙うことで、50代・業務未経験の女性の方でも採用されるチャンスが高まるでしょう。

ポイント2:3Kと思われている業界も狙い目

BさんとCさんのケースが主に当てはまりますが、3Kと思われている業界も狙い目です。

インテリジェンスビルに入居している大手建設会社なら転職先として人気は高いかもしれませんが、小規模な建設会社で事務スペースのすぐそばに建設資材や建設道具が置かれているような職場環境であれば若い女性は敬遠しがちです。

また、タクシードライバーは女性に限らず若年男性からも人気がない職種です。そのため50代で未経験の方であっても大きなハンディにはなりません。

タクシードライバーとして必要な二種免許取得も会社側が技能面、金銭面共にバックアップしてくれるケースが多いため、それほど心配する必要もないのです。

しかもCさんの体験談からわかるとおり、現在のタクシー業界は女性でも働きやすい労働条件が実現されつつありますので、業務未経験の50代女性にとって有望な転職先の一つと言って良いでしょう。

ポイント3:パートや派遣社員から正社員への昇格を目指す

いきなり未経験の業界に正社員で採用されるのは、20代や30代でも至難の業です。しかし、アルバイトやパート、また派遣社員としてであれば、意外と門戸が広がっています。

憧れの業界に飛び込んでみたものの、現実とのギャップに悩んで退職……という人も決して少なくはありません。まずは、正社員以外の雇用形態から始めて、ステップアップを目指してみてはいかがでしょうか。

資格取得も助けになる

「資格さえあれば必ず転職できる」という訳ではありません。

資格の有無より人物が重視されますので、人物的に問題があれば資格があっても採用には至りませんし、資格の有無より「業務経験の有無」の方がより重視されます。

しかしながらBさんやDさんの成功事例からもわかるとおり、特に業務未経験の方が転職する場合には「有利になる場合がある」ことも間違いないのです。

ではどのような資格を取得しておけば転職に有利になってくるか、次のコーナーでご紹介することに致します。

50代業務未経験でも採用に有利になってくる資格事例

どのような資格を取得すれば業務未経験でも正社員転職に役立つか、オススメの資格は次のとおりです。

宅地建物取引士

51歳のDさんが転職に成功したのは宅建資格を取得したからです。

宅建士は不動産取引業務において宅建士にしか許されていない業務が与えられる業務独占資格であるのと同時に、従業員5人につき1人以上の割合で有資格者を置かなければならない必置資格という二つの性格を備えた大変強力な資格です。

不動産会社の各事業所にとって宅建士の確保は絶対条件となりますので、「資格所持者であれば業務経験不問」とする求人も生じやすくなります。

簿記(2級以上)

経理事務を狙う場合は勿論、社長秘書や営業事務などへ転職する場合にも簿記2級以上の資格はぜひとも取得しておきたい資格の一つです。

単に帳簿付けや仕訳作業を行うためだけに必要なのではなく、会社の経営状況を数字で理解する上で簿記の知識は大いに役立つからです。

そのため、近年では全社員に簿記資格取得を奨励している企業も増えています。

マイクロソフトオフィススペシャリスト

Bさんの事例でご紹介したように、50代で業務未経験の方が転職しやすい職場ではパソコンに強い従業員がいなかったり、限られていたりする場合が多く、そのような職場へ応募する場合にはパソコン関連資格が大いに力を発揮してくれます。

パソコン関連資格はたくさんありますが、中でもオススメなのがオフィス用ソフトの定番である「MSオフィス」の資格、マイクロソフトオフィススペシャリストです。

短期間集中して努力すれば取得できる資格ですし、習得した知識は転職後の実務でもそのまま役立ちますのでできるだけ取得しておくことをオススメします。

50代業務未経験者におすすめの転職サイト

高齢化社会が進む中で、50代からシニアを対象にした転職サイトや求人サイトが増加しています。

20~30代が利用しがちな転職サイトでは、不利になりがちですが、高年齢層対象のサイトであれば採用率もぐっと高まるでしょう。

FROM40(フロム40)

名前通り40歳以上を対象に求人紹介を行っているサイトです。登録や利用はすべて無料なので、気軽に利用できるでしょう。

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