派遣の時給ってどのくらい?平均時給、高時給の職種、時給をアップさせるコツを紹介

派遣の平均時給を図解

派遣として働くことを検討されている方にとって、派遣の「時給」はとても気になるテーマの一つではないでしょうか。

また、既に派遣として働いている方も、「現状の時給は妥当なのか?」「もっと時給をアップさせる方法はないのか?」「高時給の職種に就きたい」と思ってらっしゃる方もいらっしゃるかと思います。

この記事では派遣の「時給」にフォーカスし、職種別にみる時給相場から高時給な職種、時給アップのコツについて詳しく紹介致します。

【職種別】派遣の平均時給(相場)は?

派遣の時給相場は「地域性」が大きく作用する

派遣の時給相場を考える場合、「この仕事の平均時給はだいたいどのくらいか」という考え方をしますよね。

ところが派遣の場合、同一職種であっても地域により平均時給の格差がかなりあります。

例えば派遣で最も多いオフィスワーク系職種の北海道、関東、東海各3エリアの平均時給は(データ参照元「リクナビ派遣」)、次のようになっています。

(オフィスワーク系職の地域別平均時給)

北海道1,073円
関東1,542円
東海1,299円

ご覧の通り北海道と関東では500円近くも差があります。

また、名古屋を含む東海エリアと関東の比較でも250円以上の差が生じているのです。

ここに文章ご自身の住む地域の平均時給が知りたい方はコチラをチェック→【公式サイトへ】リクナビ派遣平均時給チェック

派遣社員の地域格差はパート・アルバイトより大きい

最低賃金制度が法律によって定められたことにより、アルバイト、パートの時給なら北海道は810円、埼玉県は871円、愛知県も871円と最低時給比較ではそれほど大きな差はありません。

派遣社員の時給相場はパート・アルバイトの最低賃金以上に地域格差が生じていることをまず理解しておいてください。

派遣での就業者数が多いあの職種の平均時給は?

派遣の平均時給は地域によって異なりますので、本記事では以後関東エリアを軸に派遣ワークとして代表的な職種の平均時給をご紹介することにします。

オフィスワーク系(事務職)

派遣職として最も人気が高い職種が事務職です。

一口に事務職といっても様々あり、具体的な職務内容によって平均時給には多少の違いが生じています。

例えば

英文事務1,668円
OA事務1,552円
営業事務1,533円
会計・財務1,684円
データ入力・キーパンチャー1,478円

といった具合に、同じ事務職でも経理の専門知識が問われる「会計・財務」や英語力が必要な「英文事務」は平均時給が1,650円を超えていますが、データ入力の単純作業となると1,500円を切っています。

このように同じ事務系職でも、専門的知識が問われる職種は時給が高くなる訳です。

技術系

次に技術系職種の平均時給です。

技術系としてはCADオペレーターやCAD設計、施工管理・現場監督も派遣職として一定の人気がありますが、平均時給は次のようになっています。

CADオペレーター1,732円
CAD設計1,828円
施工管理・現場監督2,084円

同じCADの仕事でも創造力等が問われるCAD設計となるとオペレーターより100円近く時給が高まることがわかります。

また建設現場の管理職となれば経験や資格が問われることから、平均時給で2千円を超えてきます。

医療、介護系(※リクナビ派遣と当サイト独自調査データにもとづく)

続いて医療、介護系です。

医療事務1,289円
介護、ヘルパー、介護福祉士1,565円
看護師、准看護師1,888円

医療事務は資格や経験がものをいう仕事ですが、オフィスワーク系の事務職より平均時給が低い状況にあります。

医療事務は需要が限られていること、また人気職種であることからパート・アルバイトの求人ですぐに人材を賄えることなどが主な理由と見られます。

一方看護師は資格職であることと、人材不足を反映して平均で1,900円に近い時給水準となっています。

工場、倉庫、軽作業系(はたらこねっと(16年5月度データより))

軽作業、仕分け等1,192円
フォークリフト1,332円
製造1,189円

工場、倉庫、軽作業系の職種は他の職種と比較すると、全般的に平均時給が低い傾向にあります。

ご覧のとおり軽作業や仕分け業務は1,200円を切っています。

また資格が必要なフォークリフトは工場や倉庫系の派遣職としては平均時給が高い方ですが、それでも1,400円には達していません。

接客、飲食、販売系

接客、飲食、販売系の派遣職の平均時給はご覧のとおりです。

ホールスタッフ1,217円
販売(アパレル、コスメ)1,352円
ブライダル、セレモニー関連1,550円
デパ地下食品販売1,271円
イベントスタッフ1,542円
ショールームカウンター1,386円

特に経験や接客力が問われる「ブライダル、セレモニー関連」の仕事は1,500円以上とまずまずの平均時給ですが、それでも専門性が必要な事務系職の平均時給を下回っています。

一方、接客、飲食、販売系分野で高時給だったのが「イベントスタッフ」です。

イベントはスポットで実施される場合が多く、人材確保が難しい面がこうした時給に反映されたものとみられます。

【派遣】高時給の職種ランキング・ベスト10

派遣就業者が多い職種を中心に平均時給をご紹介してきましたが、数ある派遣職種の中でどんな職種が時給が高いのでしょうか。

リクナビ派遣が公表している平均時給(関東エリア)を基礎データとしつつ、当サイトで独自調査した平均時給額の結果を加味し集計したところ、上位ベスト10職種は次のとおりであることが判明しました。

(職種別高時給ランキング・ベスト10)

1位システムエンジニア2,475円
2位ネットワークエンジニア2,470円
3位薬剤師2,322円
4位プログラマー2,318円
5位機械設計・電子設計・建築設計2,203円
6位運用管理・保守2,055円
7位施工管理・現場監督2,004円
8位WEBディレクター1,920円
9位看護師・准看護師1,888円
10位0Aインストラクター・ITインストラクター1864円

IT系職、技術職が高時給!

ベスト10のランキング結果からおわかり頂けたとおり、1位のシステムエンジニアを筆頭にIT系職種や技術系職種が高時給職種として強みを発揮していることがわかります。

1位のシステムエンジニアであれば、平均時給でほぼ2,500円となっていますので、経験や実績次第では時給3千円超の求人に就けることも珍しくありません。

IT系技術者は将来ますます人材不足が深刻化すると叫ばれているため、平均時給額も今後更に上昇すると予測されています。

薬剤師と護師も資格職として実力を発揮

IT系や技術系職が平均時給で強みを発揮する中、3位で健闘していたのが国家資格職である「薬剤師」です。

薬剤師の時給の特徴ですが、必ずしも関東地方の県が最も高い訳ではないことです。

都道府県単位での平均時給では福岡県などが高く、平均時給で2,500円を超えます。

つまり薬剤師は全国レベルで平均時給が高いという特徴があるのです。

ちなみに薬剤師の最高レベルの時給額(2018年1月)は4千円を超えていました。

また同じ医療系で9位にランクインしたのが看護師・准看護師です。

こちらも薬剤師同様「資格職」としての強みが発揮された結果と言って良いでしょう。

【派遣】高時給の職種に就く&時給アップさせるコツ

平均時給の相場についてご紹介しましたが、では時給相場が高い職種に就くにはどうすれば良いか、あるいは時給をアップさせるにはどうすれば良いか、重要なポイントに絞ってお伝えして参ります。

時給が高い職種を掴んでおく

この記事でランキングをご紹介しましたので、読者の皆様は時給が高い派遣社員の職種が何かは掴むことができたと思われます。

派遣職種で時給が高い職種とはIT系、技術系、そして「資格職」ということになります。

これらを前提に対策をたてることが高時給職種へ就業するための第一歩です。

未経験なら資格取得を優先する

高時給の職種がわかったとしても、スキルや知識、経験がなければ就業は困難です。

派遣は「社員を採用して育てる」という考え方はなく、スキルや知識を既に持っていることが前提となるからです。

従って未経験者が仮にIT系職種で高時給を狙うなら、派遣社員となる前にIT系企業へ転職し、一定期間経験を積むことが求められます。

しかしそれでは正社員としての転職をプロセスに挟む必要が生じます。

様々な理由から派遣社員という働き方を志向されている方にとっては、かなりの遠回りに感じられるでしょう。

そこで、正社員の転職は回避したいという方にオススメしたい対策が資格取得です。

IT系の職種ならITパスポートからスタートさせて、その次は基本情報技術者、更には応用情報技術者とレベルに応じた資格がありますので、これらの資格を段階的に取得することで未経験というハンディーをカバーすることです。

また、ベスト10職種にこだわらないまでもできるだけ高時給職に就きたいという場合にも資格取得は有効です。

例えば同じ倉庫系の作業でもフォークリフトのライセンスがあればより高い時給が望めます。

自分が就業したい職種に関わる資格が何かを把握した上で、派遣社員としてスタートする前に資格を取得しておけばより高い時給職種へ就業するチャンスが拡大するのです。

派遣社員が時給をアップさせるためにやるべき事

前述の内容はこれから派遣社員になる方を対象としましたが、現在派遣社員になっている方が時給をアップさせるためにやるべきことについてもポイントをお伝え致します。

派遣先との関係を大切にして実績と信頼を重ねること

最も大切なことは派遣先との関係を大切にすることです。

関係を大切にすることとは、コミュニケーションを良好に保つことだけではなく、仕事面で期待に徹底的に応え、実績を積み重ねることです。

そうした仕事面での実績と信頼が積み重なってくれば、同じ派遣先ではもちろん、仮に派遣先が異なったとしても時給アップの可能性が高まってきます。

時給アップしてもらえるよう働きかけること

もう一つ大切なポイントはあくまで派遣社員として一定の実績を重ねた上でのポイントなりますが、時給をアップしてもらえるよう働きかけることです。

時給アップは、アピールしなければなかなか気付いてもらえないことも多々あるからです。

自分がどのような実績を重ねてきたか、派遣先からどのような評価を得ているかを把握、整理した上で派遣会社の担当者へ時給アップを働きかけるようにしましょう。

派遣社員の時給交渉は自分が派遣先へ行うものではない

時給アップの働きかけを行う上で留意すべきことが一つあります。

時給アップ交渉を行う対象は派遣会社であって「派遣先ではないということです。

時給を最終決定するのは勿論派遣会社ではなく派遣先です。

そのため、派遣先に時給アップ交渉をした方が手っ取り早く思えるかも知れませんが、それは筋違いです。

派遣社員は派遣元である派遣会社から社員として派遣されていますし、時給の支払いも派遣会社から行われている以上、派遣会社の了解なしでは実現しません。

こうしたプロセスはくれぐれも間違えないようにしてください。

知らないと損する!派遣社員のあるある

税や社会保険を除き、派遣社員として働いた場合に「予想外に(派遣会社から)引かれている」という思いをされた方は多いのではないでしょうか。

派遣会社が差し引く分、即ち派遣会社の取り分がマージンなのですが、派遣元から支払われる料金とマージン、派遣社員の手取りの関係を確認しておきましょう。

派遣先からの派遣料-マージン=手取り

源泉徴収や社会保険等を考慮せず派遣先からの派遣料、マージン、手取りの関係を具体的な金額例を入れて表すと次のような関係になります。

(派遣先から支払われる派遣料が時給2千円でマージン率が30%だった場合)

2千円-2千円☓30%=1,400円

と計算されることからそれぞれ次のような金額になります。

派遣先が支払う時給2千円
派遣会社が差し引くマージン6百円
派遣社員の手取り1千4百円

つまり派遣先から支払われた料金にマージン率をかけたものが派遣会社の取り分となり、マージンを差し引いた残りが派遣社員の手取りとなります。

マージンが高い!だけで派遣会社を選ぶのは損?!

マージンで皆様が気になったことは「マージン率の相場はどのくらい」ということではないでしょうか。

マージン率は派遣会社によって異なる上、会社によっては複雑な計算式で導き出していることもあるため、全体で平均何%との紹介は必ずしも正確と言えませんが、その上でおよそ20%~25%が平均的マージン率と言われています。

事例で紹介した30%は相場より高いマージン率なので、「ボッタクリの派遣会社」と思った方がおられるかも知れませんね。

しかしご留意頂きたいのは「マージン率=派遣会社の利益ではない」ということです。

派遣会社の中には派遣社員の福利厚生や教育の充実に大変力を注いでいる会社があります。

そうした費用は全て派遣会社が受け取るマージンから捻出されている訳です。

充実した福利厚生サービスは派遣社員の方々にとって間接的な利益となります。

また、スキルアップや資格取得支援などの教育サービスが充実している派遣会社ならそれらのサービスを利用することは先々高い時給を受け取れるチャンス拡大にもつながります。

従って派遣会社を選ぶ場合には「マージンが高い=悪徳派遣会社」といった短絡的に考えるのではなく、福利厚生や派遣社員の教育制度などを含めて、トータルに評価することが大切なのです。

時給相場の高いおすすめ派遣会社

求人の時給相場が全般的に高い、オススメの派遣会社や派遣サイトについてご紹介しておきます。

テンプスタッフ

日本を代表する派遣会社といえば、やはりテンプスタッフです。

テンプスタッフは40年以上の業歴を誇る老舗の人材派遣会社ですが、今なおナンバーワンとして君臨し続けているのは、この記事のテーマでもある高時給の求人が充実していることを避けて説明できません。

常時7千社を超える求人企業から2万件もの求人が寄せられていますので、高時給の職種がカバーされているのは勿論のこと、同一職種であっても選択肢が豊富だからこそより時給が高い仕事に就業できるチャンスが多々生まれます。

また、企業としての信頼性に加え福利厚生や教育も充実していますので、安心して登録できる人材派遣会社の一つです。

↓テンプスタッフの詳しい内容はこちらの記事で紹介しています!

ジョブチェキの評判・口コミ | 単発も可能!使い方とテンプスタッフの強み

 

アデコ

アデコはグループ企業の本社がスイスにある国際的な人材紹介企業で、アデコグループが1日に派遣するスタッフ数は全世界で70万人にも及びます。

アデコの特徴は世界的な国際企業という信頼と実績から、特に外資系企業の高額時給求人で強みを有している点です。

従って、語学力に自信のある方やグローバル企業で派遣社員として働きたいという方に特にオススメです。

↓アデコの詳しい内容はこちらの記事で紹介しています!

【アデコ】派遣登録をおすすめする7つのメリットと評判を徹底調査

 

マイナビスタッフ

マイナビの名称でお気付きになった方も多いと思われますが、マイナビスタッフは就職情報サイトでリクナビと共に日本を代表する情報サイトでお馴染みのマイナビが運営する派遣会社です。

派遣会社としての信頼性は文句なしですし、高時給の仕事も充実していることは言うまでもありませんが、特にマイナビスタッフで特筆すべき点は求人企業を厳しく選んでいる点です。

マイナビスタッフは企業と契約する際に、独自の審査を行い、契約にいい加減な企業やブラック企業などは徹底的に排除しています。

高時給プラス安心できる職場で働きたいという方ならマイナビスタッフが一番です。

↓マイナビスタッフの詳しい内容はこちらの記事で紹介しています!

マイナビスタッフの評判!派遣スタッフに聞いた登録の流れや福利厚生

 

はたらこねっと

はたらこねっとは派遣、正社員、パート・アルバイトの総合求人情報サイトであり、派遣会社という訳ではありません。

しかしながら派遣の求人情報は正社員やパート・アルバイト求人数の9倍近くにあたる、約4万5千件に及びます。

この数は派遣に特化した場合には日本最大級の求人数と言えますので、はたらこねっと=派遣の求人に抜群に強い求人サイトと理解して頂いて構いません。

はたらこねっとには低時給の派遣ワークも登録されていますが、日本最大級の求人数を誇るからこそむしろ当然と言えます。

高時給の求人も低時給の求人に負けず劣らずたくさん登録されていますので、しっかりと検索を行い高時給の派遣ワークをぜひゲットしてください。

↓はたらこねっとの詳しい内容はこちらの記事で紹介しています!

参考

はたらこねっとの評判|たくさんある機能を効率よく利用しようジョブシフト

↓こちらの記事もよく読まれています!

【2022年】おすすめの登録したい派遣会社10選!満足度比較と選び方