放課後等デイサービスに勤める保育士の仕事内容とは?必要資格、給料まで徹底紹介!

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放課後等デイサービスとは、学校の授業が終わった後に発達障害や知的、もしくは身体的な障害のある就学児童のための通所支援サービスです。

学童保育のように屋内・屋外で子供をサポートしながら施設のタイプ別にプログラムを行います。保育園よりも待遇が良いので、保育士の就職、転職先として人気が高まっています。

今回はそんな放課後等デイサービスの仕事内容から給料、福利厚生まで徹底的に解説していきます。

放課後等デイサービスとは?

放課後等デイサービス_とは

放課後等デイサービスとは、小学校から高校までの障害を持つ児童が通う施設です。放課後の居場所を作る、自分で出来ることを増やす訓練をする、親御さんの負担を減らすなど施設の目的に合わせたサポートを行います。

放課後等デイサービスには個別支援計画の作成やサービス方針を決める児童発達支援管理責任、事業所を管理する管理者、児童を直接サポートする児童指導員、児童指導員のサポートをしながら事務作業や送迎をする指導員がいるのが特徴です。

この中でもっとも需要があり、かつサービスに必要なのが児童指導員ですが、児童指導員は社会福祉学や教育学を専修し卒業していること、2年以上の実務経験があること、もしくは保育士であることが必須条件となります。

また、児童指導員の半数は保育士が占めていなければならないので、どの現場でも保育士が活躍できるフィールドが用意されているのも放課後等デイサービスの特徴です。

身体もしくは知的な障害を持つ児童をサポートする施設

放課後等デイサービスは障害を持っている子供のサポートをするので、児童発達支援管理責任者によって決められた個別支援計画をもとに、学童保育のように集団の面倒を見るのではなく、それぞれの子供に合わせたプログラムを行っていくという特性を持っています。

需要はどんどん高まっており、公的機関の運営だけではなく民間企業の参入も盛んになっているため、サービス内容も施設によって違うのも特徴です。

自立を目指すことをメインにしている施設、勉強に力を入れている施設、運動能力を伸ばすことを目的とした施設、集団で行動出来るようにサポートをする施設などいろいろなタイプがあるので、仕事内容は施設によって違ってきます。

どんなタイプの施設にも共通しているのは保育園と違って子供の成長にダイレクトに寄り添えること、子供の可能性を引き出し未来への希望に繋げられることです。

このように今までにない経験をさせてくれる、やりがいがあるというのが放課後等デイサービスの仕事と言えるでしょう。

児童発達支援との違い

障害を持つ子供に対してのサポートをする施設には、放課後等デイサービスと児童発達支援があります。

どちらも障害を持つ子供のために適応訓練を行ったり、生活技能を向上させるための発達支援をしたりするというのは同じですが、放課後等デイサービスは小学生から高校生まで、つまり就学している児童のためのサービスになります。

一方、児童発達支援は主に就学前の0歳から6歳までの児童が対象で、そのほか、義務教育終了後に高校や専門学校に通わない(学校に通っていない)児童も療育する施設です。

児童発達支援では、それぞれの子供が持つ障害に合わせた個別療育を行うだけではなく、設定した環境のもとでルールを守る練習をして、出来る限り集団生活ができるように協調性を身につけるための療育も行います。

両者の違いを簡単に言うと通える年齢ということになりますが、療育の内容は児童発達支援の方がより専門的になるでしょう。

放課後等デイサービスの仕事内容

放課後等デイサービスの仕事内容は多岐にわたるため、自立出来る訓練や集団生活への適応訓練、運動療育など大まかな内容で説明されることが多いです。

もともと児童発達支援に関わった経験があれば仕事内容もある程度分かりますが、保育園での実務経験しかない場合は自分に出来るのか不安に思う方もいるでしょう。

放課後等デイサービスでの主な仕事は屋内活動と屋外活動、特別カリキュラムになるので、より具体的な仕事内容をご説明します。

屋内活動

放課後等デイサービスの屋内活動の土台となるのは、学習とレクリエーションです。

学習では学校から出された宿題のお手伝い、パソコンを使った授業の復習、就労に役立てるためにパソコン操作などを指導したり、児童の学習スキルによってはひらがなの書き方や計算などを教えたりすることもあります。

レクリエーションはみんなでゲームを楽しんだり、長期休み期間中であればデザート作りなど調理をしたり、段ボールや粘度など身近なものを使った工作活動をするのが基本です。

また、生活で必要となる能力を養うために掃除や料理、着替え、洋服のたたむなどのやり方を個別で指導します。

屋外活動

屋外活動では将来的に児童の生活が限定されないように、買い物を体験させたり外食のやり方を教えたり、遠足のように工場見学や登山など遠出をすることもあります。

季節や天候によっては、近くの公園で遊んだり昆虫採集をしたり、施設によっては種まきや苗植えから収穫までの畑作業を経験させる活動も行っています。

屋外活動は集団行動が基本となるので、屋内活動と違い複数の児童を危険がないように滞りなく活動が出来るようサポートします。

特別カリキュラム

放課後等デイサービスには運動や書道、絵画、音楽など1つのプログラムに特化したサポートを行う習い事タイプ、児童に自由に過ごしてもらう学童保育タイプ、生活に必要な知識を身につける自立支援タイプなど、さまざまなタイプの施設があります。

そのため、施設の目的に特化したカリキュラムを実践するのが仕事になるケースも多いです。

ただし、特別カリキュラムは設けられていても仕事内容が細かく設定されているので、初めて放課後等デイサービスで働く人でも十分に対応できます。

特別カリキュラムの内容は千差万別ですが、転職サイトなどを通して興味のある施設に問い合わせれば説明してもらえるので、気になる求人案件があった場合は聞いてみると良いでしょう。

放課後等デイサービスで働くメリット

保育園で働いた経験しかない方にとって、未知の世界となる放課後等デイサービスで働くのはハードルが高いと感じるかもしれません。

ですが、放課後等デイサービスには働くメリットがあります。条件によっては保育園で働くよりも大きいメリットを得られるのでチェックしておきましょう。

保育園と比較するとお給料が高額

放課後等デイサービス_とは_メリット_給料月収

エリアによっても違いますが、平均給与額で比較した場合、基本的に保育園よりも放課後等デイサービスの方が給料が高額であることが分かっています。

全国平均では月給約28万円、時給換算でも約1,100円となっています。普通の保育園は月収23万が平均ですので、放課後等デイサービスの方が高額な給与を期待できるでしょう。

なお、年収にすると約320万が平均となるようです。

子供相手のお仕事ですから待遇面だけを重視する方は少ないかもしれませんが、やはり仕事である以上お給料が高いか低いかというのはとても重要ではないでしょうか。

放課後等デイサービスの給料や年収が高い理由

保育園でも最近は賃金の見直しを行っているところが増えていますが、それでも急激な給与アップは見込めません。

しかし放課後等デイサービスは障害を持つ児童を預かる施設なので、必要スキルや負担などを考慮してもともと給与額の設定が高めになっています。

仕事内容は多少難しい部分もあるかもしれませんが、ダブルワークをしないと生活が辛いといわれる保育園の仕事と比較すれば、放課後等デイサービスだけで十分な給与がもらえるのはメリットと言えるでしょう。

好待遇なのに求人数が多い

一般的に好待遇の保育士の求人案件は数が少なく、しかも応募が殺到するので採用されにくいです。

また、そもそも好待遇の求人案件を見つけること自体難しいのが実情です。

さらにタイミングによっては希望条件にぴったりでも面接にいけない、仕事がまだ辞められないなどの事情で流れてしまうことも少なくありません。

そのため、保育士は好条件での転職自体が難しくなりやすい傾向にあるのですが、放課後等デイサービスは仕事内容が専門的になるため、好待遇の求人案件がたくさん見つかります。

当然ですが求人案件の数が多ければ競争率も下がり採用される確率が高くなりますので、待遇を重視する方にとっては大きなメリットです。

今後さらにニーズが拡大する

現時点では待機児童問題もあるほか、共働き家庭も多いので、待遇を考えなければ保育士の求人案件はたくさんあります。

しかし、現実的には少子化が進んでいるため、待遇の良い保育園や幼稚園であればあるほど運営が厳しくなります。それらの事情から、今後は保育業界全体が衰退していく可能性が高いといえます。

もちろん無くなるということはありませんが、それでも少子化が止まらなければ保育士は飽和状態になるでしょう。

つまり、保育園や幼稚園は無理に待遇を良くしなくても、飽和により人手不足の心配がなくなるかもしれないのです。

一方、少子化に関係なく需要があるのが放課後等デイサービスです。障害を持つ児童の親御さんは子供が健やかに成長し、将来自分がいなくなっても自立できるような教育を求めています。

このニーズは衰えることはありませんし、放課後等デイサービスの対象者は小学生から高校生と幅が広く、経験やスキルも必要になってくるので今後もさらにニーズが高まることが予想されます。

ニーズが高まった時に仕事を始めるより、その前から放課後等デイサービスでの経験を積んでおけば、将来的にはより好待遇での就職も可能です。

仕事がなくなって慌てる前に需要のある仕事を経験できるのは、保育士を続けるという方にとってはメリットとなるでしょう。

放課後等デイサービスで働くデメリット

放課後等デイサービスは好待遇で需要があり、さらに今後もニーズが拡大する可能性があるなどメリットの多い仕事ですが、その反面デメリットもあります。

デメリットを理解しておかないといざ働き始めてから戸惑ってしまうこともあるので、デメリットもチェックしておきましょう。

人手不足で十分なケアができないことがある

放課後等デイサービスの制度が始まったのは2012年と比較的新しく、資格が必要な職種もあるので人手が不足している施設は少なくありません。

そのため、仕事に慣れるまでは児童に対して十分なケアができないことがあるのがデメリットです。

保育士として働いている経験がある場合、すべての子供の保育に関わる専門職というプライドを持つことが出来ますが、放課後等デイサービスは保育園の仕事とはまったく違います。

児童が全てこちらの言うことを理解してくれるわけではないので、保育士経験が長くベテランの方ほど自信を無くしてしまうかもしれません。

ですが、このデメリットはあくまでも最初だけです。毎日仕事をしていれば仕事内容も把握できますし、自分なりの対応というのも出来るようになります。

ただ最初はどれだけ頑張っても上手くいかないことがあるのを分かっていないと続ける自信を失ってしまうので、その点には注意しておきましょう。

普通の保育とは違う知識が必要になる

保育士の資格と保育経験があれば児童指導員として働くことができます。ただし、仕事で必要となる知識は保育園とは異なります。

極端に言うと、子供の相手をすること以外は今までの経験がまったく役に立たないと思った方が良いでしょう。

同じ保育であっても子供の個性や性格、障害の度合いに合わせてサポートをしなくてはならないほか、障害に対する知識も学ぶ必要があります。

慣れない仕事をするだけではなく新たな知識を学ばなくてはいけないというのは、保育士としての実績がある方ほどデメリットに感じるでしょう。

ですが、放課後等デイサービスのニーズを考えると今は大変でも知識をつけておくのは、今後の変化を見越したときに自分の武器になります。就職・転職をしても損はないと言えるでしょう。

放課後等デイサービスの求人の見つけ方

放課後等デイサービスの仕事は専門的であり、募集する対象も普通の保育士ではないので、保育士を募集している求人を探しても見つかりづらいです。

そこで以下では放課後等デイサービスの求人の見つけ方をご紹介するので、参考にしてみてください。

介護・福祉関連の求人情報をチェックする

放課後等デイサービスの求人を検索する場合、介護・福祉関連で探してみるのがおすすめです。

放課後等デイサービスは普通の保育ではなく、カテゴリでいうと福祉系の職種になります。募集対象も「児童発達管理責任者の資格や児童福祉の経験がある」「介護福祉士や教員免許が必要」などの条件が設定されている案件が多いため、転職サイトの保育士求人で検索をしてもほとんどヒットしません。

また、求人件数は多くてもエリアが限定されているので、普通の求人情報では見つからないこともあります。出来るだけ広いエリアで、介護・福祉のキーワードを含めて探すのがポイントです。

保育士専門の転職エージェントに登録をする

放課後等デイサービスの求人は特殊な案件になり、募集する施設によっては非公開求人として転職エージェントに求人募集を依頼しています。

そのため、普通の求人情報で検索をしてもヒットしない、もしくは案件数が少ないです。

放課後等デイサービスの求人案件が見つからない、早く放課後等デイサービスで働きたいという場合は保育士専門の転職エージェントに登録をするのがベストです。

保育士専門の転職エージェントは放課後等デイサービス以外にも、保育園や幼稚園、派遣保育士、企業系・医療系保育施設などさまざまなタイプの求人案件を取り扱っているので、理想の求人を効率よく見つけられます。

また、非公開求人も取り扱っていますので、普通に探していては見つからない好待遇の案件も紹介してもらえます。

保育士専門の転職エージェントはたくさんありますが、特に福祉に特化しているのは「ほいく畑」や「保育FINE!」などが放課後等デイサービスの求人に強いので、登録の候補に入れておくといいでしょう。

待遇面で転職するなら放課後等デイサービスがおすすめ!

保育園は利益を追求する企業とは異なる業態なので、基本的には薄給です。そのため、待遇面で不満を持っている方も多いでしょう。

保育士不足は続いていますし求人件数も多いですが、待遇だけで見れば納得出来る案件は少ないのが実情です。正直、生活するという視点で考えると、保育園で働き続けることは難しい方も出てくるでしょう。

その点、放課後等デイサービスは給料面の待遇が保育園よりは良いですし、希望条件に適した案件を見つけやすいです。

ハローワークには求人がほとんどない事が大半ですが、保育士専門の転職サイトであれば放課後等デイサービスの募集も数多く見つかりますので、待遇面の不安で転職を考えている方は、放課後等デイサービスで働くことを視野に入れて転職活動を進めるのもおすすめです。

放課後等デイサービスの転職におすすめの転職サイト

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