保育士の離職率はどれくらい?3年以内の最新データと転職成功のコツを紹介

保育士_離職率_推移_最新

保育士は資格保有者が約120万人いるにも関わらず社会問題になるレベルで保育士不足が叫ばれています。

この問題の根底にあるのが保育士の離職率の高さです。そこで今回は保育士の離職率がどれぐらいなのかを最新データと共に解説しつつ、保育士向けに離職後に失敗しない方法や使える制度を解説します。

【2020最新版】保育士の離職率はどれぐらい?

保育士の離職率は10.3%

保育士_離職率_推移_3年以内の最新データ

厚生労働省による保育士等における現状の調査データによれば、公営・私営、勤続年数によってばらつきはあるものの、常勤保育士全体の離職率は10.3%となっています。

常勤は朝8時から午後5時までが一般的なシフトで、この時間帯はもっとも多くの保育士が働く時間になるため10.3%という数字が高いか低いかを一概に判断することは出来ません。
もう少し細かく見ると、公営の保育施設の離職率は7.1%で、私営の保育施設の離職率は12%と比較的大きな差があります。

その理由は、雇用条件にあると考えられます。公営の場合は、雇用条件の規定が守られますし待遇も安定しているため離職率は低くなりますが、私営は運営会社によって待遇が悪くなることもありますし、雇用条件が守られないことも多いので離職率が高くなるようです。

また、勤務年数によってもばらつきがあり、保育士経験が2年未満で離職する人は14.9%ともっとも高く、長く勤めている人ほど離職率は下がり、8年から10年未満であれば約半数の7.3%となっています。

とは言え、保育士全体の平均10.3%が離職しているのですから、10万人中1万人は保育士を辞めているというのは決して離職率が低いとは言えないかもしれません。

出典元:厚生労働省

他業種と比較してなぜ離職率は高いのか

仕事が大変なのは保育士に限ったことではなく、たとえば同じように不足が問題視されている看護師も決して楽な仕事ではありません。

また、クレームを直接受けることが多い接客業やノルマが課せられる営業職も大変ですから、他の業種の離職率を比較してみないと、保育士の離職率の高さというのは分からないでしょう。

平成28年のデータでは、常用労働者数に対する離職者の割合は約15%となっています。この数字と比較すると、全体の10.3%しか離職していない保育業界は離職率が高いとは言えないのかもしれません。

しかし、看護師と比較してみると、看護師の場合は新卒の離職率が7.5%、常勤が11%となっています。保育士は新卒から働き始めて2年未満の離職率が14.9%ですから、新卒で比較すると約2倍にもなるのです。

その代わり常勤は7.3%となり看護師よりも少なくはなるものの、全体の離職率で言えば圧倒的に保育士の方が高いことが分かります。

一般的には保育士よりも看護師の方が辛く大変な仕事というイメージがあるので離職率も高いと思われがちですが、看護師の場合は保育士よりも収入が多く、また残業代もきちんと支払われます。

そのため、仕事が辛くても辞めずに頑張る看護師が多いのかもしれませんが、保育士の場合は仕事が大変な上に待遇も良くないので続かない人が多く、結果として他業種より保育士の離職が高いのだと思われます。

出典元:厚生労働省

離職した保育士の半数は転職を希望している

保育士不足は離職率の高さに加え、転職により保育士そのものを辞めてしまう人が多いことも原因となっています。

他の国家資格保有者であれば今の職場に対して不満があったり労働環境に我慢出来なくなったりして辞めたとしても、同じ業種に転職をして仕事を続けるのが一般的です。

しかし、保育士は保育士として転職するのではなく、そのまま異業種に転職する方が多いのです。その原因となっているのが、サービス残業や保育以外の仕事量が多い過酷な労働環境や待遇の低さです。

これは昔から保育士業界では言われていることなので、他の保育施設に転職をしても状況は変わらないと思っている保育士は多く、そのため異業種に転職する人も多いと考えられます。

しかし、異業種に転職しても保育士に戻りたいと思っている人は少なくありませんし、離職しても半数は保育士への転職を希望しているというデータもあります。

ただし、あくまでも離職理由が改善できる職場が大前提になります。自分で探しても労働環境が整っていて待遇が良い求人案件は見つからないため、異業種への転職を余儀なくされてしまうのが実情のようです。

離職した保育士が求めているものランキング

保育士_離職率_離職理由_給与

厚生労働省が保育士の資格を保有している人に行った調査の中の、「保育士への就業を希望しない理由が解消された場合、保育士を希望する」という項目では、約6割の保育士が「はい」と答えています。

つまり離職した人の半数以上は、離職理由が改善されればもう一度保育士になりたいと思っているということです。では、離職した保育士はどういった改善を求めているのでしょうか。

1位:給与・賞与などの改善

保育士が職場にもっとも求める改善点は、給与や賞与のアップです。保育施設は普通の会社のように物やサービスの売り上げで利益を得ているわけではないため、安定している代わりに売上増加でボーナスが増えることはありません。

また、役職も多くないのでキャリアアップで昇給を狙うのも難しいですし、残業をしてもサービス残業になることも多いです。

さらに保育施設の多くは国や自治体からの委託費と利用者から支払われる保育料で運営されているため、保育士の給料を大幅にアップする余裕がないのが実情です。

それでも給与や年収と、仕事の負担が釣り合っていれば続けられるのかもしれません。しかし保育士は仕事量が多く、肉体的にも精神的にも負担が大きいので、お給料と釣り合わないことからと感じ、保育士を続けるモチベーションがなくなってしまう人が後を絶ちません。

ただし給与や賞与は保育施設ごとに違いがあり、最近は保育士を確保するためにベースアップをしている施設も増えています。

高待遇の求人案件は非公開求人に掲載されていることが多いため、普通に転職活動をしていても見つかりませんが、転職サイトにはその手の好条件求人が多数あり、利用している人は給与や賞与の問題が改善された職場で保育士として生き生きと仕事をしています。

2位:職員数の増員

保育施設には保育士の配置基準があり、最低でも○人配置しなくてはいけないという決まりがあります。

この配置基準は、保育に関する専門的な知識を持った人間が、すべての子供に目が届き子供の安全を確保できることを目的として国によって定められています。

国の配置基準によると、0歳児クラスは子供3人、1歳から2歳児クラスは子供6人、3歳児クラスは子供20人、4歳以上のクラスは子供30人に対して保育士が1人となっています。

また、より確実な安全性を確保するため、自治体もしくは保育施設ごとに国の配置基準を下回らない範囲で配置基準を定めているところもあります。ただし配置基準はあくまでも最低人数ですから、十分に余裕を持って保育できる人数ではありません。

そのため、保育施設では配置基準以上の保育士を配置していますが、保育士不足のため人手が不足していたり十分な保育士の人数を確保出来ていなかったりする施設もあります。保育士が不足している施設を離職した保育士は、職員数の増員を求めていますが、残念ながらこの状況が改善されている施設は多くありません。

しかし近年は保育士の労働環境を改善する動きが活発になっており、保育士の職員数を増やすために待遇を見直したり、仕事を軽減したりする保育施設が増えています。

こういった施設であれば保育士の負担を減らせるので、こちらも転職で状況を改善することも可能です。

3位:事務・雑務の軽減

日本保育協会の調査結果では、保育士の1日の平均勤務時間は約9時間40分となっていて、その内訳は7時間が保育となるものの、残りの2時間40分は事務作業や雑務になります。

事務作業は、連絡ノートや保育記録の記入、指導計画の企画や会議、懇談会の報告書作成などがあり、雑務は保育教材の準備や保育室の清掃、季節ごとの飾り付けの作成、イベントや行事の準備などが挙げられます。

保育の仕事に加え、これだけの仕事があるのですから、当然残業になることも少なくありません。

しかしこれらの作業はほとんどの保育施設でサービス残業になります。また、時間内に終わらず持ち帰って仕事をするという保育士も多く、仕事量は大手企業のサラリーマンと変わらないと言われています。

家に持ち帰ってまで仕事をするのが常態化するほど保育士の事務や雑務のウエイトは大きいため、この点が改善されない限りは保育業界に戻りたくないという人が多いのもうなずけます。

ただし、事務作業は必要だからこそ業務内容に入っているので、保育施設によっては負担軽減策として非正規職員や保育補助を増員し、保育の合間に仕事が出来るよう工夫しているところもあります。

出典元:厚生労働省

保育士が離職せず済む転職を成功させるコツ

保育士_離職率_転職に成功するコツ

ある程度保育業界で働いている保育士であれば、どこで働いても労働環境や待遇に大きな違いはないと思ってしまうかもしれません。

ですが転職のやり方さえ間違わなければ、自分が楽しく働ける職場を見つけることは可能ですし、より良い待遇で働くこともできます。

ここでは、保育士が離職せず転職に成功出来るコツをご紹介するので、参考にしてみてください。

離職理由の整理をする

転職を成功させるために必要なのが、離職理由の整理をすることです。仕事を辞めようと思うきっかけは1つかもしれませんが、それだけで辞めるという方は少ないでしょう。

ほとんどの場合、「辞めたい」と思う瞬間が積み重なることで離職を検討するので離職理由が漠然としてしまい、いざ転職しても同じような理由で離職するという悪循環に陥ってしまったり、保育士を辞めたりすることになるのです。

転職に成功するには、離職理由をしっかり整理して、何が嫌で辞めたのかをはっきりさせなくてはいけません。

離職理由が分かっていれば、転職で求人案件を探す時に、離職する原因となった問題を解決できる職場かどうかを判断できます。

もちろん、理由が1つではないという方もいると思いますが、すべての理由を解決できるような職場を探すのは現実的ではありませんので、転職理由を整理したら何が一番嫌だったのかを洗い出して優先順位をつけてください。

そうやって整理をしていけば、自ずと自分が希望する保育施設の条件を絞り込むことができます。

離職理由を解消する職場を探す

転職をするには転職活動を行いますが、ここで大事なのが離職理由を解消する職場を探すことです。

そんなの当たり前と思うかもしれませんが、前述したように保育士の離職理由は給与や待遇への不満、職員数の不足、事務・雑務の多さが上位を占めています。

つまり、離職する保育士のほとんどは理由が共通しているため、離職理由を解消できる求人案件は人気が高く、募集が出てもすぐに応募が締め切られてしまうので見つけ出すのはとても難しいのです。

最初は自分が希望する条件で探していても、転職活動が長期化してくると、だんだん面倒になってきて、最終的には離職理由が解消できないような条件であっても応募してしまうという方は少なくないのです。

これでは、また同じ状況になってしまうので、再度離職をするしかありません。仕事を辞めるというのは簡単なことではなく、精神的にも労力を使うものですから、妥協せず探し続けるのも成功のコツと言えます。

希望条件を満たす求人情報は転職サイトを活用する

給与や賞与のアップや労働環境が整っている求人案件を、自分の力だけで見つけるのは相当な時間がかかります。と言うのも、好条件高待遇の求人案件の多くは転職サイトの非公開求人にしか掲載されないのです。

保育施設が好条件高待遇で募集をするのは優秀な人材を効率よく雇うためなので、誰でも応募できるような一般の求人媒体ではなく、エージェントが応募者の経験やスキルを把握できる転職サイトで募集するのが一般的です。

そのため、自分だけで転職活動をしても、希望条件を満たす求人案件はほとんど見つからないのです。よって、妥協しない転職先を探すには転職サイトを活用するのが鉄則です。

転職サイトであれば、エージェントが希望条件に沿った求人を紹介してくれますし、自分で気に入った求人があれば、面接の段取りから条件交渉までサポートしてくれるので転職に失敗することはありません。

転職サイトを初めて利用する方からすると本当に良い職場が見つかるのか心配かもしれませんが、完全無料で利用できる上にエージェントに問い合わせれば求人票の職場の離職率を知ることもできるので登録をしても損はないでしょう。

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離職した保育士の復職を支援する短時間社員制度がある

保育士を続けたかったけれど、勤務時間の問題や待遇に対する不満で辞めてしまい、今は違う業種で働いているという方にとっては、その職場を辞めて再度保育士を目指すのはハードルが高いかもしれません。

しかし、深刻な保育士不足を解消するために、国では短時間正社員制度という復職を支援する制度を設けています。

この制度を導入している保育施設であれば、離職理由を解消出来るかもしれないので、制度の内容をチェックしておきましょう。

短時間正社員制度とは?

正社員であればフルタイムで働くのが基本であり、必要があれば残業をするのも当たり前というのが一般的なイメージです。

保育施設でも、正規職員はパートや非正規職員よりも仕事量が多く、長時間労働になってもしょうがないというのが常識となっているため、それが理由で離職をする保育士も少なくありません。

その離職理由解消のために制定されたのが、短時間正社員制度です。短時間正社員とは名前の通り所定労働時間が短い正規職員のことで、フルタイムの正社員よりも勤務時間や勤務日数が少なくても雇用形態は正社員となります。

短時間正社員になれば1週間の所定労働時間が短くても、基本給や賞与、退職金の算定方法がフルタイム正社員と同等なので、パートや非正規職員よりも高待遇で働くことができます。

短時間社員制度は雇う側にも働く側にもメリットがある!

過酷な労働環境が当たり前となっている保育施設で、フルタイムで働かなくても同等の待遇を受けられるなんてあり得ないと思う方も多いのはずですが、実はこの制度は雇う側にもメリットがあるのです。

長年解消されていない保育士不足問題の根底にあるのは保育士の労働環境です。それを改善する短時間社員制度を導入することで、雇う側は優秀な人材を確保出来ますし、離職理由を無くせるので保育士が定着します。

また、保育士の不満を解消できる労働環境になれば、保育の充実や業務効率の向上にも繋がります。

働く側にも、家庭と仕事が負担なく両立できる、待遇が改善される、長時間労働が解消されてワークライフバランスが整う等のメリットがあります。

保育士不足は保育施設にとって死活問題にもなり得ることですから、それを解消できる短時間社員制度は導入する意義のある制度なのです。

短時間正社員制度を導入している保育施設を見つける方法

短時間正社員制度が導入されている保育施設であれば、保育士の仕事から離れてしまった方でもぜひ働きたいと思うかもしれません。

ただし、求人情報では導入している求人案件を見たことがないという方もいるでしょう。その理由は、こういった高待遇の求人案件は一般の求人媒体にはほとんど掲載されないからです。

短時間正社員の求人案件を普通の媒体で募集すると、誰でも応募できますから、応募が殺到してしまうので業務に支障が出てしまいます。

そのため、この制度を導入している施設では、応募出来る人を厳選するために転職サイトや転職エージェントが扱う非公開求人で募集をするのが一般的になっていますので、短時間正社員の求人案件を見つけたいという方は、まず民間の転職支援サービスに会員登録をして、会員しか閲覧できない非公開求人をチェックしてみましょう。

見つからなかったとしても、エージェントに希望条件を伝えておけば求人情報が掲載されたタイミングでメール等で連絡してもらえるので、いずれにしても転職支援サービスを活用するのが短時間正社員になる一番の近道です。

出典元:厚生労働省

保育士を続けるなら転職サイトを活用しましょう!

子供の頃からの夢だった保育士になった方でも、想像以上に仕事がハードだった、労働環境が悪すぎる等の理由で離職を検討するのはしょうがないことかもしれません。

しかし、保育士不足の状況が続く中、保育施設も国も保育士が働きやすい環境や働きたくなる待遇への改善を進めています。

一般媒体の求人情報だけでは、どこの保育施設も同じ条件や待遇に思えるかもしれませんが、転職サイトでは離職理由を解消できるような高待遇の非公開求人がたくさん掲載されています。

転職先の探し方を少し変えるだけで、自分の希望条件を満たす求人案件を見つけることも出来るのです。せっかく保育士になったのですから、離職ではなく転職サイトを活用して理想の職場で好きな仕事を楽しく続けてください。