派遣で副業やダブルワークは可能?確定申告をしてもバレる心配なし!

派遣社員は契約期間内の有期雇用が前提となるため、継続して仕事を得られるかという不安がつきまといます。

それだけに、副業ダブルワークに取り組むことで待機期間中も収入が途絶えることがないようにしたいと考える派遣社員の方々も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では副業やダブルワークを検討されている派遣社員の方々を主な対象として、副業やダブルワークを行う上での様々な
疑問や不安などにQ&A形式でお答えして参ります。

目次

Q.副業とダブルワークは同じ意味なの?それとも違うの?

A.違いはあります。しかしながら厳密に区分されて使用されているとは言えません。

副業とダブルワークの意味や違いが不明なままでは、それぞれの問題点なども理解しにくくなってしまいます。

まずは両者の言葉の意味や違いから確認しておきましょう。

・副業

主に「本業」と区別する目的で使用されている言葉で、本業がある方が休日や本業での空き時間などを利用して収入を得るために取り組んでいることを全般的に指す。
例えば休日限定のアルバイトも副業と呼ばれる他、サラリーマンが株やFX投資、アパート経営などを行っていればそれらも副業と呼ばれることがある。

・ダブルワーク

正規、非正規に関係なく労働者の方が二箇所以上の職場に勤務し、収入を得ている状況を主に指す。

・副業とダブルワークの二つの違い

(雇用されない形態での収入はダブルワークとは言わない)

株やFX、あるいはネットオークションで収入を得ると言った「雇用されない形態で収入を得る方法」は副業には含まれるが、ダブルワークには通常含まない。

(本業と副業の区分が不明確な働き先が二つある場合は副業ではなくダブルワーク)

ダブルワークはどちらが本業あるいは副業という区分が不明な場合に利用できる。
例えばAとBの二つの職場で働いており、AとBからそれぞれ15万円ずつ収入を得ているような場合である。
その上で、AとBのどちらが主たる仕事か明確にする必要が生じたら「AとBでダブルワークを行っているが自分としてはAが本業でBが副業だ」といった表現になる。

こうした違いや特徴があるのですが、これらの言葉は明確に使い分けられた上で使用されているかと言えばそうは言えません。

特に同義語として扱われてしまっているケースが多く見られますので、そうした現状があることも併せて理解しておいてください。

Q.副業やダブルワークを行うことは法律上問題ないの?

A.違法な職務内容や働き方でないかぎり、法律上は何ら問題ありません。

副業やダブルワークを行うこと自体を禁止する法律は存在しませんので、副業やダブルワークを行うこと自体で法令違反を問われる心配は一切無用です。

ただし違法な薬物を販売するなど、副業の中身が法律で禁じられている行為であれば法律違反になることは言うまでもありません。

また、本業の就業規則で副業禁止となっている場合は、法律ではなく雇用契約違反となりますから最悪解雇されるなど一定の責任が問われることはあります。

次のQ&Aで詳しく説明しますが、特にダブルワークの場合、労働時間次第では法令上一定の制限を加えられる「可能性」があります。

Q.副業やダブルワークをする場合、法律上週40時間を超えて働いてはいけないの?

A.ダブルワークの場合に問題が生じるおそれがあります。

・労働時間の拘束を受けない副業は全く問題なし

まず副業についてですが、あるサラリーマンが1件いくらという完全従量制の契約でポスティングの副業を行っていたとします。

そのサラリーマンが「今週は稼ぎたいから」という理由で本業以外にポスティングだけで週40時間超働いたとしても、何ら問題ありません。

ポスティングの労働時間は拘束されたり、強制されたりした訳ではないからです。

これは労働時間の拘束を他者から受けない副業すべてに当てはまります。

・労働時間の拘束を受けるダブルワークは注意が必要!ポイントは「通算」

ところが雇用者から一定の拘束を受けて働く、ダブルワークの場合には週40時間超となると問題があります。

法律上の建前として労働者保護の観点から「法定労働時間」が定められており、原則として労働時間は1日8時間以内、週40時間以内と規定されているからです。

しかもこの基準は働く場所に関係なく通算で評価されます。

例えばダブルワークでA社で週40時間、B社で週20時間働いており、A社でもB社でも一切残業していなかったとします。

A、Bそれぞれでみれば週40時間以内ですが、通算すると60時間になるので労働基準法上認められない働き方となってしまいます。

もし週40時間を超えて働ける、つまり残業できるようになるには三六(サブロク)協定といって、雇用者と労働者側が合意の上協定書を労働基準監督署へ届け出る必要があります。

しかも週40時間超の労働時間部分は「すべて残業扱い」としなければなりませんので、雇用者側は割増賃金を支払う義務も生じます。

ではAとBのどちらと三六協定を結ぶ必要があるかといえば、仮にA勤務者が後からBで働くようになったのであればBと協定を結ぶのが原則となり、B社は20時間分すべてについて割増賃金を払わなければなりません。

・三六協定を前提とすればダブルワークは無理

仮に応募者から「私はすでに週40時間働いているので、御社でアルバイトする場合は三六協定の締結が必要です。全時間残業時間とみなして割増金賃金を支払って貰う必要もあります」と言われた場合、そのような人物をわざわざ雇用する会社があるでしょうか。

週40時間以内の労働時間や三六協定といったルールは、本来労働者の働き口を閉ざす目的ではなく、労働者を守るための法律です。

ところが正に「正直者が馬鹿を見る」で、四角四面に法律に従ってしまえば労働者側の働き口が奪われてしまうという不利益を引き起こしてしまいます。

要は近年拡大しているダブルワークに対する法的整備が進んでおらず、様々な不備や問題が生じている状況なのです。

そのためか、労働者側から訴えがなければ行政側もダブルワークについては見て見ぬふりをしています。

もし通算40時間超でダブルワークをしたいという場合には法的には少々問題があることを承知した上で、即ち自己の判断と責任の上で、会社側や行政側に通算40時間超となることを申告しないで働くことが賢明です。

ただし、異なる職場を掛け持ちして40時間超働くことは体に大きな負荷やストレスがかかります。

この点も自己管理が重要ですが、健康管理には人一倍留意することも忘れないようにしてください。

Q.派遣社員の副業やダブルワークは派遣元が禁止しているの?

A.明確に禁止されているケースは少数です。ただし副業やダブルワークを歓迎してくれる人材派遣会社はないとの認識も必要です。

派遣社員は派遣元である派遣会社の社員となる訳ですから、派遣会社が定める就業規則を遵守する必要があります。

仮に法律上の問題はクリアできたとしても、派遣会社自体が副業やダブルワークを禁止していればそれに従わなければなりません。

その実態ですが、大手人材派遣会社において副業やダブルワークを明確に禁止しているのは2018年1月現在でスタッフサービス社のみです。

では他社であれば副業やダブルワークが大丈夫かとなると、この点はグレーとなります。

前出の法律により、もし登録する派遣社員がダブルワークを行うために自社へ登録してきたとしたら、三六協定締結や割増賃金の支払を法令上求められるリスクが生じます。

また労働的な拘束を受けない副業を行う場合でも、派遣先が派遣社員の副業を嫌うケースも少なくありません。

こうした理由から、副業やダブルワークを歓迎してくれる人材派遣会社はあまりないと考えた方が良いでしょう。

そのため、自ら堂々とダブルワークや副業を行うことを宣言した上で登録手続きしようとすれば、仮に就業規則では明示されていなくとも登録を断られたり、登録できても満足に仕事を紹介してもらえなかったりする可能性が高まります。

前出の回答同様、派遣社員として副業やダブルワークを行う場合には就業規則に禁止が明示されていない派遣会社の場合でもそのことを伝えるかどうかは慎重であるべきです。

Q.派遣元や派遣先に副業やダブルワークしていることを報告する必要は?

A.就業規則などで明示されている場合以外、原則として報告する義務はありません。

就業規則などで副業やダブルワークを行う場合には必ず申告するよう義務付けられてないのであれば、無理に申告する必要はありません。

繰り返しとなりますが、法的整備が進んでいない状況なので自主的に申告すればヤブヘビとなってしまいます。

ただし派遣会社の就業規則で副業やダブルワークの申告が義務付けられているなら、話は別です。

就業規則に従って正直に申告した上で、対応を検討することが望まれます。

Q.副業やダブルワークが派遣元や派遣先にバレるとどうなる?

A.派遣元や派遣先によって対応は異なります。

もし派遣元や派遣先に黙って副業やダブルワークを行っていてバレたらどうなるかですが、この点は派遣元や派遣先次第です。

まず申告が義務化されていたのにそれを破って申告せずバレなたら、就業規則違反により最悪登録が抹消される可能性もあります。

次に申告が義務となっていない場合には直ちに契約解消や登録抹消は考えにくいものの、その後仕事が紹介してもらえなくなったり、登録更新に応じてもらえなくなったりする場合もあります。

その一方、副業やダブルワークを推奨しないまでも、雇用契約が有期であることを鑑み、無茶な働き方になっていなければ容認してくれる派遣会社があるのも事実です。

これらの点は、共通したルールがないためケースバイケースとして割り切って考えておく必要があります。

何れにせよ、もし申告しないで副業やダブルワークを行う場合にはこの後のコーナーでも紹介しますが、副業やダブルワークがバレないよう努めることです。

Q.年末調整は派遣会社にお願いして良いか?それとも確定申告を行うべき?

A.年末調整はお願いしても問題ありませんが、お願いしても確定申告は必須です。

年末調整は、雇用主が労働者に代わって行ってくれる簡易的な確定申告のようなものです。

年末調整の対象となる収入は、年末調整を行う派遣会社が支払った金額の範囲に留まりますので、副業やダブルワークで得た収入は考慮されません。

そのため、年末調整によって副業やダブルワークがばれる心配は無用です。

では副業やダブルワークで稼いだ収入はどうすれば良いかですが、これらの収入は確定申告する必要があります。

従って、副業やダブルワークを行っている方は派遣会社で年末調整を受けたとしても確定申告は不要とはならないことをぜひ覚えておいてください。

・確定申告しても副業やダブルワークがバレないようにするには

確定申告を行えば副業やダブルワークの収入が明確になり、総収入や税額も確定することになります。

その結果、次年度の源泉徴収を行う際、自治体から徴収すべき住民税の通知が派遣会社側に通知されます。

住民税の増加が微々たるものであれば疑われる心配はあまりありませんが、かなり増加しているのであれば派遣会社側が副業やダブルワークを行っていることに気付く可能性が高まってしまいます。

どうすれば良いかですが、住民税を「特別徴収」ではなく自分自身で納税する「普通徴収」に切り換えるという方法があります。

普通徴収にすれば納税通知書が会社ではなく自宅に送られることになるため、派遣会社側に知られずに済みます。

方法としては確定申告を行う際、確定申告書Aの第二表にある「住民税に関する事項」で普通徴収を選択すれば良いだけですので、対策をとりたい方は確定申告時に手続きを忘れないようにしてください。

Q.派遣を本業としている場合の副業&ダブルワークの注意点は何?

A.情報管理、時間管理、体調管理で万全を期すことです。

本記事のまとめとなりますが、仮に就業規則で禁じられていなくとも副業やダブルワークに対して派遣会社や派遣先が良い顔をしない可能性は大いにあります。

内緒で副業やダブルワークを行う場合には本記事などを参考に、普通徴収に切り換えたり副業やダブルワークを行っていることを口外したりしないなど、情報管理を徹底することです。

また、副業やダブルワークを行うことで休日がなくなり、健康を損ねるようなことになれば仮に副業やダブルワークがバレなくとも肉体的に仕事が継続できなくなります。

副業やダブルワークを無理なく継続するためにも適度に休日を取得する等、時間管理や体調管理を行うことも大切なことです。

・情報管理、時間管理、体調管理でオススメな副業はクラウドソーシング

情報管理や時間管理、体調管理という面でオススメできる副業をもし問われたなら、迷うことなく「クラウドソーシング」をオススメします。

クラウドソーシングとは原則ネット上だけで仕事の発注、受注、納品するまで行う仕事ののプロセスや仕組みのことを言います。

クラウドソーシングなら基本的に会社へ通勤する必要はありません。

ネットに繋がる環境さえあれば、受注者は自宅など好きな場所で好きな時間に仕事を行えますので、時間管理や体調管理を断然行いやすくなります。

また、情報管理という面でもクラウドソーシングは優れています。

クラウドソーシングではクラウドソーシングのプラットフォーム(発注者と受注者の出会いの場)を提供している事業者がエスクローサービスを提供してくれます。

エスクローサービスとは事業者が発注者から一旦発注代金を預かり、受注者からの納品が発注者側で確認できたら発注者に代わって代金を支払う仕組みのことです。

このサービスを利用すれば発注者は代金を支払ったのに成果物を受け取れないリスクが、受注者は成果物を納品したのに発注者から代金の支払いを受けられないリスクが共になくなります。

しかも発注者と受注者はエスクローを利用すれば納品や代金の支払いで互いの個人情報を教え合う必要もなくなるため、互いに匿名で仕事の発注、受注が行えるようにもなるのです。

そうした仕組みにより、個人情報の秘匿性が格段に高まる点もクラウドソーシングの大きな特徴です。