看護師の定年は何歳?定年後の給料や職場も徹底紹介

看護師_定年_何歳

看護師の業務は日々忙しいので、定年なんて何十年も先のことと思っていても、案外あっという間に訪れるものです。

そこでいざ定年が近づいた時に慌てなくて済むよう、当記事では看護師の定年が何歳なのか紹介しています。合わせて定年後の看護師の給料や職場についても解説していますので、ぜひ合わせて参考にして下さい。

看護師の定年は何歳?

看護師_定年_職場によって異なる

結論から言ってしまうと、看護師は他業種と違い個人として定年は、何歳と決まっているものではありません。

働く施設によって定年が決まっており、一般的に公立と民間では定年が異なります。国立や公立の施設の公務員・準公務員扱いの看護師であれば55歳から60歳、民間の医療機関は65歳となっています。

ちなみに個人経営のクリニックは定年が決まっていないところが多いので、一般職や嘱託扱いであれば定年を過ぎても働くことができます。

看護師の定年事情を解説

定年まで働く看護師の割合

平成28年度の看護師看護職員の総数は約120万人です。

このうち、25歳未満は約8万人で25歳から39歳までは約39万人、40歳から49歳までの看護師は約28万人、50歳から59歳までは約18万人となっています。

そして、定年にさしかかる60歳から64歳は約4万人、定年を迎える65歳以上は約2万人となっているので、この事から定年まで働く看護師の割合は3%程度しかいないことが分かります。

看護師の多くは女性のため結婚や出産・育児で辞めてしまう人も多いです。そのため、一概にこの数字が低いとは言い切れませんが、他業種と比べても定年まで働く人は少ないと言えるでしょう。

定年後も働く看護師が増えている

データで見ると、定年まで働く人の割合は少ないことが分かりますが、だからといってすべての看護師が定年前に辞めてしまっているわけではありません。

実は、定年後も働く看護師は年々増加しています。これが数字に反映されないのは、定年後の看護師が働くフィールドが広がっているからかもしれません。

今までは定年後も病院や医療施設に再就職をするのが一般的でしたが、近年は有料老人ホームやデイケアサービス、保育施設、訪問看護、健診センターなど医療機関以外でも働く場所があるので、60歳以上の看護師の働く割合が少なくなっていることが考えられます。

最近は医療機関で高齢のベテラン看護師が減っているといわれていますが、正確には高齢の看護師は医療機関ではなく別の施設へ転職をしている、というのがリアルな定年事情となっているのです。

看護師の定年はあってないようなもの

結論からいうと、職場には定年があっても看護師の資格は自分のものですから、看護師の定年はあってないようなものです。

働くことを辞める、というのが看護師の定年退職であり、たとえ職場で定年を迎えても再就職をすればまだ定年ではありません。

一般の職業ではどんなにキャリアがあっても定年後に同じ仕事を続けるのは難しいですが、看護師はキャリアを活かせるので、中には70歳を過ぎても現役看護師として働いている人もいます。

つまり、看護師の定年は自分次第という部分が大きいため、何歳まで働くかを自分で決めて、それまで働けるように早いうちから準備を進めておけば、定年を気にする必要もないのです。

看護師の定年後の給料(月収)について

認定看護師やケアマネージャーなどの資格を持っていれば定年後も正規職員として働けることもありますが、一般看護師はもちろん看護師長や看護部長クラスであっても、定年を迎えてしまったらほとんどがパート扱いになります。

そのため、定年後のお給料は定年前と比べると大きく下がることが多いです。

定年後の平均時給は1,500円

定年後に働ける職場の平均時給は1,500円と言われているので、1,500円×稼働時間+稼働日数がお給料になります。

ただし、パートといっても短時間勤務や週2日や3日で働ける職場は少ないので、基本的には実働8時間、月曜から金曜までという働き方になるのが一般的です。

もちろん職場や働き方によってお給料の額は変わりますが、1,500×8時間+20であれば24万円が定年後の看護師の月収となります。

また、ボーナスや手当も正規職員の雇用条件とは異なるため、定年直前の看護師の平均月給と比較すると年収はかなり下がります。

定年後でも働ける看護師の職場は?

健診センター

健康診断に特化した施設である健診センターは病院内に設置されているところだけではなく、敷地内でも別に建てられていたり、独立したりしています。

よって、病院内の煩わしさがなく、定年後も気持ち的に余裕を持って働ける職場です。

業務内容は採血や身長・体重測定、心電図などのバイタルチェック、必要があれば胃や大腸の内視鏡検査の補助、CT・MR補助など特殊な健康診断の補助を行います。

内視鏡検査の補助は専門技術が必要ですが、それ以外は通常の看護師業務で身につけられる技術なので、健診センターでの仕事を目指す方は必要となる専門技術を学んでおくといいでしょう。

健診センターの時給の相場は1,000円から1,500円ほどで、下記のクリニックなどよりは若干低くなりますが、基本的に健康な人を対象とした業務になるため、定年後の体力的な負担が少ないのが魅力です。

地元のクリニック

体力的に楽で、なおかつ看護師としてのやりがいも感じられる職場となるのが内科や皮膚科、小児科、眼科などの診療を行っている地元のクリニックです。

業務内容は科目によって異なりますが、専門的な技術やスキルは必要なく、一般的な看護師の技術があれば働けます。また60歳以降でも健康に問題がなければ求人は見つかります。

基本的には正社員ではなくパート扱いになりますが、時給も1,500円から2,000円が相場となっているので、定年後でもある程度の収入を得たい方におすすめです。

もっと高額な時給を求めるのであれば美容整形外科や美容クリニックもありますが、外来人数が多いためかなり忙しいです。

また、土日も仕事になることがあるので稼ぐのには適していますが、平日の日勤で体に負担なく働きたい方は美容系のクリニックは避けた方が良いでしょう。

定年まで働いた職場の再雇用(嘱託)

職場によっては、定年まで働いた看護師を再雇用する制度を設けています。

日本看護協会の調査(※)では、一律定年制をとる病院は91.5%、選択定年制をとる病院は3.5%となっていて、定年を迎えた看護師の勤務延長制度を設けている病院は20%、再雇用制度を設けている病院はなんと85%以上となっています。

※参考元:日本看護協会

ただし、再雇用であっても定年前と同じ雇用形態になるとは限りません。再雇用の看護師でもっとも多い業務は病棟スタッフで、次が外来スタッフ、管理者においては全体の20%程度となっているので、再雇用を希望する場合はしっかり体力をキープしておく必要があります。

また、再雇用の場合は正規職員ではなく嘱託となるため給与も下がります。といっても、働き慣れた職場で仕事を続けられるのは定年を迎えた方にとっては大きなメリットですし、再雇用制度を導入している病院で働くことは定年後の就職も安泰です。

どこの病院でも再雇用が可能というわけではないので、今の職場に制度があるか事前に確認しておきましょう。

看護師として定年まで働くなら転職が重要

定年までしっかり働いて退職金をもらってから、また改めて看護師として働こうと思っている方はやはり転職を考えるべきでしょう。

というのも、今の職場では再就職が難しい可能性があるので、定年後の雇用を確保している病院や、そのためのスキルを身に着けられる職場に転職した方が確実だからです。

再雇用しない職場もある

定年後に再就職を希望する場合、先程も紹介した通りもっとも手軽なのは今働いている職場で再雇用してもらうことです。

再雇用と言っても、もちろん正規職員ではなくパートや嘱託社員という扱いにはなりますが、それでも同じ職場で働ければ周りのスタッフも知った人ばかりですから余計な神経を使う必要はありません。

しかし再雇用はどこの職場でも行っていることではないですし、たとえ規模の大きい病院であっても再雇用の制度がないこともあります。

再雇用の制度があるかないかは雇用契約書を確認するか、総務などに聞けば分かるので確認してみましょう。

もし制度がないようであれば、再雇用制度がある職場に転職しましょう。

勤続年数によって退職金も変わってきますし、再雇用の際の待遇も違ってきますから、定年後も働くことを希望している場合は、1日でも早く転職活動を始めるのがおすすめです。

定年後の再就職は厳しい条件になることもある

看護師であっても、定年後となると若い世代の転職とは異なり、条件が厳しくなることは覚悟しなくてはいけません。

医療業界では常に人材を求めていますので経験やスキルを持っている人は大歓迎ですが、それでも年齢という壁が出来てしまいます。

優れたスキルや長い看護師経験があっても、定年後の年齢となれば判断力や体力が鈍ってきますし、シフトや業務に柔軟な対応ができなければ即戦力として認められません。

また、新しい職場では自分より年下の看護師や医師が上司になるので、年下の上司から指示されることも覚悟する必要があります。

ただし専門的なスキルを持っていたり、特定の科目で秀でた技術経験があったりすると、一般の看護師よりは好条件での再就職も可能になるので、厳しい条件での再就職にしないためにも、専門科目への転職を検討してみましょう。

転職のタイムリミットは40代

定年まで働ける職場への転職を検討していても、状況によってはすぐに転職活動ができないこともあるでしょう。

看護師不足であれば簡単に退職はできませんし、家庭と両立しやすいシフトで働いているのであれば転職も躊躇してしまうかもしれません。

もちろん定年まで働くことを見据えた転職は焦らなくても大丈夫ですが、一般的に転職のタイムリミットは40代と言われています。

40代であればまだまだ体力も衰えていませんし、看護師の経験や知識、スキルも豊富なので好条件での転職が十分に可能です。

これ以降になってしまうと、条件も厳しくなりますし、転職できる職場もどんどん限られてしまいます。いくら再雇用がある職場であっても、今より悪い条件で定年まで働くのはモチベーションも下がってしまうでしょう。

もしすぐに退職できない、仕事が忙しいという場合は、転職サイトで退職のサポートをしてもらったり、転職先の求人を探してもらい内定を獲得しておくと、スムーズに転職できます。

転職サイトは完全無料で利用できますので、定年後も看護師として働きたい方はぜひ利用を検討して下さい。

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看護師が定年後の再就職のためにできること

将来求められるキャリアやスキルを積む

看護師として長年働いているだけでも十分に再就職出来る可能性はありますが、それでも普通の看護師の経験しかないと、いくら再就職できても現場でつらい思いをすることがあります。

そもそも看護師の業務はハードですから一般の病棟勤務は厳しいですし、体力的に楽な職場となると競争率が高いため、専門的なスキルがないと採用も厳しくなってしまいます。

また、今は再就職先が豊富だとしても将来的にはどうなるか分からないので、求められる可能性の高いキャリアを今から積んでおくといいかもしれません。

介護系やケアマネージャーのキャリアは役立つ可能性が高い

将来的に求められるキャリアでいうと、高齢化社会はどんどん進んでいくことが考えられるので、介護系のキャリアを積んでおくのがおすすめです。

介護系の施設は増えることはあっても減ることはありませんし、医療的観点から高齢者の健康を守る看護師の需要は伸びていくはずです。

病棟勤務では介護も看護師の仕事になりますが、高齢者の介護施設であれば介護は介護士、リハビリは理学療法士というように仕事が分れていますから、看護師は健康面だけをチェックするだけでいいので体力的にもきついことはありません。

また、ケアマネージャーなどの資格を取得できれば、デスクワークでの仕事が可能ですから、定年後でも体に負担をかけることなく働けます。」

コミュニケーション能力を磨く

再雇用にしても再就職にしても新たな雇用形態で働くことになるので、たとえベテラン看護師であっても周りとの調和が取れるよう、コミュニケーション能力を磨いておくことは必須です。

ある調査の看護職セカンドキャリアの促進に関する意見・要望(※)では、「セカンドキャリアの人は動かない」「自己流で処置してマニュアルに従わない」など再就職する看護師に対してネガティブな意見があるのも事実です。

もちろん「アドバイスがもらえて助かる」「ベテラン看護師がいると頼もしい」などの意見もありますが、すべての看護師に好意的に受け入れられる保証はありません。

今までの職場と同じように指導者的な立ち位置のつもりで再就職をしてしまうと嫌な思いをすることにもなりかねないので、コミュニケーション能力を磨いて、職場の人間関係にすんなり馴染めるようにしておくことも重要です。

※参考元:http://square.umin.ac.jp/cpuhs-mm/activity/pdf/h26_career/4_kekka_2.pdf

しっかり健康管理をする

看護師を続けるうえで、もっとも重要であり必要とされるのは体力です。もちろん体力は年齢とともに衰えるものですから、どんなに頑張っても20代や30代の看護師と同じように働くことはできないでしょう。

しかし、いくら体力的な負担が少ない職場であっても、看護業務がこなせないほど体力が落ちていたり、健康に不安があったりするのであれば、経験もスキルも関係なくまず採用されません。

また、看護をする人が健康でなければ看護を受ける側も不安ですから、不規則な看護師の仕事であっても健康管理をしておきましょう。

健康管理が出来ていないと年齢を重ねるごとにさまざまな不調が出てくるので、健康診断だけではなく眼科検診や歯科検診など衰えが出やすい部分の管理もしっかり行うことが定年後の再就職につながります。

看護師の定年の年齢と定年後の働き方まとめ

看護師は職場によって定年の年齢は違いますが、いずれにしても今から動かなければ定年を迎えたときに自分が思い描いている未来には進めないでしょう。

昨今の新型コロナウィルスが与えた医療業界や看護師への影響を見ての通り、社会情勢や法律の影響を大きく受けますから、いざ就職しようと思っても職場が見つからない、希望する条件では求人がないという状態になってしまう可能性があります。

看護師不足の現代においても自分の希望にぴったりな条件の転職は難しいのが実情ですから、定年後の転職に関しては転職サイトに相談するのがベストです。

転職サイトであれば、好条件の非公開求人を扱っているので、定年後の就職というハンデを乗り越えて、希望に沿った転職を可能にしてくれます。

定年後の求人探しは情報が重要ですから、多くの求人案件を扱っていて、医療業界に精通している転職サイトのサポートで、老後の不安をなくしてください。

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