保育園・幼稚園看護師の役割や給料を解説!楽しいけど辛い一面も?

保育園・幼稚園看護師 仕事内容と給料事情

この記事の監修者:yuzuka

この記事のアドバイザーのyuzukaです。
Twitter:https://twitter.com/yuzuka_tecpizza
私が保育園看護師に憧れたきっかけは、とある求人情報サイトを見ていた時でした。
もともと子どもが好きだったこともあり、「毎日子どもと関われるうえに、日勤のみの土日休みだなんて……!」と、
その勤務体制の全てが魅力的にうつりました。

保育園看護師は、基本的に各保育園ひとりしか配置されないため、実は採用への道は、狭き門となっています。

そのうえ私は20代半ばで小児科経験も育児経験もなかったため、「ちょっと経験が足りないかな」と、履歴書の段階でお断りされるケースもありました。

「どこの地域にいってもひっぱりだこ!」を実感していた生粋の看護師人生を歩んできた私にとって、
いくつも面接を受けて合否を待つあの時間は、新鮮だったことを覚えています。

どうにか合格して保育園ナースになったあとも、
病院勤務で得た「常識」がことごとく通じない
医療を扱わない現場での対応の難しさにたじたじ……。

そんな私が経験して感じたいろいろを、少しづつお話していきますね。

「看護師の職場は病院やクリニック」とイメージする人が多いですが、意外な職場に保育園があります。

実際に看護行為や医療行為をすることは少ないのですが、小さな子どもたちの健康を預かる仕事としてとても重要です。

年収は病院勤務の看護師よりもやや下がり300万円~400万円の人が多いですが、残業もとても少なく、ワークライフバランスやプライベートを重視する人にとってはおススメの職場です。

保育園は全国に増えつつあります。看護師が活躍できる新しいステージとして保育園、ないし一部の幼稚園はいかがでしょうか?保育園ナースとして実際に働いていたインフルエンサーで作家のyuzukaさんに記事アドバイザーになってもらいました。

この記事で分かること
  • 病院だけが看護師の職場ではありません
  • 医療行為以外の健康管理を主業務にできます
  • 夜勤がなくワークライフバランスが実現しやすい職場です
  • 収入面を見ると病院やクリニックに分があります
  • 他では味わえない「やりがい」とは何でしょうか?
  • 看護師資格以外は必要ありません

保育園・幼稚園看護師の主な仕事内容

保育園等で働く看護師の主な仕事内容は次のようなものになります。

  • 怪我の一次対応(応急措置)
  • 病気の一次対応(必要があれば病院へ送る)
  • 検温、身体検査、服薬補助
  • 親の健康相談
  • アレルギーへの対応
  • インフルエンザ等病気の予防措置、衛生管理
  • 「保健だより」などの作成

0歳児がいる保育園で看護師の配置が義務になっているのは、それだけ生まれたばかりの赤ちゃんは突発的な発熱や病気になりやすく、医療的知識がある人がいないと大変なことになってしまうからです。

看護師の仕事は多岐に渡り、衛生責任者として掃除や消毒の管理を行ったり、食品アレルギーを持つ子どもたちの献立の管理したり、プールの時に塩素をはかったり、発達障がいを持つ子どもの見守りを行ったり……。毎日の怪我や病気の対応だけではなく、園全体の「保健の責任者」となる覚悟が必要です。

感染症が広がってしまった場合や、大怪我をした場合、プールで溺れた、就寝中に窒息して亡くなった等の事故。
そのすべてが看護師の責任になります。

また、「自分だけがわかれば良い」は通用せず、医療知識のない保育士さんたちに対しててんかんやアレルギー、感染症や衛生についての勉強会を開いたりもしなければなりません。

月に一回の身体測定や年に数回訪れる定期検診、歯科検診では、その保育園の担当になった園医さんと連携を取りながら、スムーズに介助ができるよう、準備をします。

病院などと違い、重大な病気の人が来たり、人の生死に立ち会ったりする機会もほとんどなく、医療行為を行ったとしても限定的です。

また、看護師の保育園の出勤シフトに組み込まれます。
つまり、早番や遅番の日もありますし、土曜出勤しなければならない日についても、他の保育士と同様に負担することが原則になります。

1日の仕事内容(タイムスケジュール)

ある日の保育園看護師のスケジュールを書いてみました。

8:15 出勤、ミーティング、連絡ノートを見る
8:30
クラス周り、担任の先生に申し送り。園児の検温、健康チェック。
9:00 健康指導、保育補助(必要に応じて)
11:00 (0歳児から)園児の昼食、食事介助、服薬管理(服薬が必要な子どもに薬を飲ませる)

食品アレルギーのある子どもの食事見守り
11:45 お昼寝の時間(寝かしつけ補助)、園内の清掃や消毒確認
12:00 自分の昼食、休憩時間
13:00 健康だよりなど書類作成、衛生環境の整備や安全対策の企画立案
14:30 園児起床、検温、健康チェック
15:00 おやつ介助
15:30 健康指導、保育補助
17:00 退勤

毎日チームで動く病棟看護師と違い、保育園看護師は基本的に、個人ワーク。
自分以外に自身のお仕事内容を理解してくれているスタッフもいないので、スケジュール管理が重要になります。

「毎日決められた作業をしていれば良い」という単純な業務ではなく、
一年の計画に沿って、毎月のスケジュールを立て、それを週間予定表にして、その日のタスクが何かを考える。
頭をつかって日々の業務を考え、こなしていくことが必要となるので、慣れていないときは毎日の過ごし方に迷うかもしれません。

また、イレギュラー(病気や怪我)が起こった場合は全ての業務を中断しなければなりません。
当然自分以外に仕事を任せられる有資格者がいない状況となりますので、残業やお仕事の持ち帰りも、必然的に増えていきます。

保育園看護師の仕事が暇かどうかは採用内容による

肝心の仕事の忙しさですが、これは保育の要員として採用されるか、それとも看護師として採用されるかどうかで大幅に変わってきます。

要員の場合は先生の一人として扱われるのでやりがいはあるものの非常に忙しい毎日が続きます。

反対に専用の看護師として雇われる場合は、相手はみんな健康で元気な子供なので怪我をした場合などを除き基本的にはすごく暇です。

保育園・幼稚園看護師の年収・給料を調査

冒頭に保育園看護師の年収は安いと書きましたが、実際にはどのくらいなのでしょうか?
また、病院やクリニックの看護師と比較してどうなのでしょうか?

看護師は保育士と同じ基本給とは別に、「資格給」として数万円を上乗せされていることが多いです。
あくまで私の経験上ですが、保育士さんたちは記録等もろもろで長時間残業しているケースがほとんどなので、
それに流されてしまうと、無給で残業させられる羽目になります……。

また、看護師は不規則勤務が多く、「5日連続がっつり日勤が続く」という状況に、体が慣れていないケースが多いです。

出勤すれば「あれも貴女の責任」「これはどうなってるの?」「あれはどこにあるの?」の連続。

実際には夜勤もなく、とりわけ給料が低いというわけではなくても、肉体的疲労感が大きく、「給料が安い」と感じるケースも……。

保育園・幼稚園看護師の平均は約350万円

保育園看護師の平均年収は300万円~400万円

勤務する保育園にもよりますが、保育園看護師の平均年収は300万円~400万円のところが多く、看護師の一般的な平均年収(約470万円)には及びません。

また、公立保育園の正規職員の場合は、公務員になるので、その自治体の公務員給与に準じます。詳しくは以下の記事をご覧下さい。

記事で言及しているのは私立保育園のケースです。

ただし、激務薄給と言われる保育士の平均年収約320万円(※)ですので、それと比較するとやや優遇されていると言えるでしょう。

保育士等に関する関係資料|厚生労働省

他の病院やクリニックと給料や業務内容を比較

看護師の年収

一方病院やクリニックで働く看護師の給料はどうでしょうか?

統計資料などをもとに平均を算出すると

  • 病棟施設の有る病院看護師の平均年収:約480万円
  • 日勤のみのクリニックの看護師の平均年収:約400万円

となります。

やはり医療行為を行うところの方が、診療報酬なども支払われますから、収入は高い傾向になります。

一方、業務内容はどうでしょうか?

1.病院(病棟あり)の看護師業務

  • 医師の医療行為の補助
  • 採血、注射、点滴
  • 手術等への立ち会い
  • 医療、看護行為(止血や洗浄等も含む)
  • 夜勤、病棟の見回り

2.クリニックの看護師業務

  • 検査の説明
  • 治療の補助
  • 採血、注射、点滴等
  • 受付、医療事務
病院の場合、夜勤や宿直が大きな負担になります。
夜勤手当や残業代(深夜割増)が出るからこその高い年収です。
稼ぐには大きなストレスを抱えることになります。

クリニックは夜勤や手術がないため、看護師の肉体的精神的負担は低めです。
命に関わる場面が少ないのも人によっては助かるはずです。

ただし、採血や点滴など医療行為を避けることはできず、それだけ重要な責任を負うことにもなります。
健康管理と応急処置だけをするというのは、クリニックでもなかなか難しいと思います。

だから、医療行為よりも健康管理や健康相談がメインの保育園看護師という仕事の魅力が出てきます。

保育園・幼稚園看護師の配置基準や必要資格など

一定の条件を満たす保育園は看護師を常駐させないといけません。

また幼稚園の中にも少数ですが看護師がいるところがあるようです。

では看護師の配置基準にはどのようなものがあるのでしょうか?

0歳児が9名以上になると看護師が必要!

0歳児が9名以上なら看護師必須

タイトルにもある通り、保育園にいる0歳児が9名以上かそうでないかが看護師の配置基準と言えます。

反対に9名未満の看護師しかいない場合、制度上は看護師が必要ない保育園となります。

厚生労働省の制度上は、保育園への看護師の配置は以下のような基準になっているからです。

  • 0歳児が6名~9名:努力義務
  • 0歳児が9名以上:設置義務(看護師が必須)

ただし、いろいろな経緯があり、実際には公立と私立で若干異なる運用がされています。 また、設置が義務付けられていない場合でも、地域によっては看護師を配置することで補助金が出る場合もあり、積極的に配置しているケースもあります。

保育士資格や幼稚園教諭免許は不要

看護師として勤務する場合 看護師資格のみでOK!

保育士や幼稚園教諭の免許を持っていれば採用の際プラス材料になりますが、看護師として勤務するので看護師資格さえあれば大丈夫です。

逆に保育士や幼稚園教諭を持っていると、看護師ではなく保育士や幼稚園教諭としての仕事を依頼される可能性もありますので一長一短と言えるでしょう、

看護師として働きたいならば、保育士や幼稚園教諭の免許を持っていてもあまり強調しない方がいいかもしれません。
看護師が0歳児の担任を持つケース、完全に「保健の先生」として扱われるケース、保育園によって様々です。
前者の場合、「即戦力の保育士のひとり」としてカウントされる場合も多いので、「ミルクの作り方もわからない……」となると、白い目で見られてしまうことも……。育児経験や小児科経験がある看護師を優先的に採用するのは、このためです。

准看護師はダメ?

従前は、「看護師」として保育園等で働くためには(正)看護師の免許が必要でしたが、平成27年に厚生労働省が出した「保育所等における准看護師の配置に係る特例について(通知)」によって、准看護師の方も大丈夫になりました。

正看護師と准看護師の待遇格差(ほとんど同じ業務なのに給料が違う等)は、保育園ならばたいてい「看護師枠」は1人なので、正看護師の人がその職に就いた場合とほとんど変わらないようです。

准看護師として差別されていると考える人は、むしろ積極的に保育園等への転職を考えてもいいかもしれませんが、どうしても採用段階で懸念されたり、知識的に苦労する面も大きいです。また、保育士は所謂「おばちゃん」的な方が多いので、昔ながらの感覚で、准看護師に対して差別的な視線を向けられるケースもあります。それらをカバーする知識や人間力があれば、いずれも乗り越えられる壁、なんですけどね。

保育園・幼稚園の種類別の看護師について

公立保育園の看護師

保育園は文部科学省管轄の学校ではなく、児童福祉法で規定された厚生労働省管轄の施設です。
児童福祉法には保育園での看護師の配置は義務付けられていません。
公立保育園の場合、「看護師の配置を促す」程度の厚生労働省の指導なので、必ずしも看護師が在籍しているわけではありません。

しかし、以前、「0歳児を6人以上預かっている認可保育所」では、『零歳児保育特別対策事業』によって看護師・保健師・助産師のいずれかを常駐させることで、補助金が受けられた経緯があり、0歳児を預からない公立保育園は非常に少ないので、実際には多くの公立保育園に看護師はいるはずです。

子育てアピールは今の自治体にとっては重要な政策ですから、看護師を配置しない=健康に配慮しないという姿勢は取りにくいでしょう。
また、子どもたちの予期せぬ怪我、病気に対するとっさの対処。保健だよりの作成や保健指導の実施など、どうしても専門的な知識を必要とする場面も多いので、近年では看護師や栄養士を積極的に配置する保育園が増えています。

私立保育園の看護師

私立保育園は看護師の配置が義務づけられている

私立保育園の場合、厚生労働省の指導により、2013年までにすべての保育園に看護師の配置が義務付けられました。

看護師一人当たりの人件費を国が半分負担する制度が導入されたためで、一部無認可の小規模保育園(マンションの一室などでやっているもの)以外は、原則的に看護師が常勤として働いています。

幼稚園の看護師

幼稚園の場合は養護教諭

幼稚園の場合、配置しなければならないのは看護師ではなく「養護教諭」(保健の先生)です。

幼稚園は「学校」ですから、小学校や中学校と同じように養護教諭が配置されます。
看護師と養護教諭は別の資格ですが、両方持っている人も中にはいます。

また、ごく一部の幼稚園では、養護教諭とは別に看護師を雇っているところもあるようです。
保健を学んだ先生と、医療専門職(看護師)では後者の方がいざというときに活躍できるのは確かですからね。

認定こども園の看護師

幼稚園と保育園が1つになった「認定こども園」の場合、看護師なのか養護教諭なのか明確な規定はないようです(※)。

ただし、どちらかの資格を持つ人はほぼいます。
成り立ちが幼稚園からこども園になったのか、保育園からこども園になったのかでも、変わってきそうですね。

そうですね。
看護師の求人をかけているこども園も多いですよ。

「認定こども園」への養護教諭配置の意義|矢野潔子・城野梨絵・石木和子

保育園・幼稚園看護師は楽?それとも辛い?

夜勤がなく、急患の人が担ぎ込まれることもないので、労働環境的には病院などと比べるとかなり楽だと言えるでしょう。 ただし、「何かが起こった時」その責任がすべて自分自身にふってかかるという面では、どの場所で働くよりも、プレッシャーを感じるかもしれません。 子どもは必ず怪我をしますし、病気にかかります。親御さんは子どもに対して大変ナイーブですので、小さな怪我でも、判断によってはクレームにつながります。 「子どもと遊んでいるだけで良い」「病気の子どもがいないから楽」だという考えで転職すると、そのプレッシャーに押しつぶされてしまうかもしれません。

ただし、生死にあまりかかわらないような診療科目のクリニック(眼科、歯科など)と比べると、早番、遅番がある分多少大変かもしれません(クリニックならば夜勤もなく診療時間も決まっています)。
  • 病院(病棟あり)と比べるとかなり楽
  • クリニックと比べると激務度は診療科目による
というのが答えになると思います。

保育園・幼稚園で看護師をするメリット

ここで、保育園(幼稚園)看護師のメリット、デメリットをまとめてみましょう。

保育園看護師のメリット

とにかく子どもが可愛い。「可愛いだけではやっていけない」とはよく言いますが、それでも可愛いのに変わりはありません。
毎日接する子どもたちの成長や新しい発見たちに、エネルギーをもらえます。
また、日勤のみの勤務になることによって、生活リズムが正され、健康的になることも多いです。
事実私は、肌が綺麗になりました。子どもたちの魔法?

もちろん保育園看護師として勤務することで、子育ての基本的な知識が身につくのも大きなメリットかもしれません。

  1. 夜勤がない
    遅番はどんなに遅くても20時くらいまでです。
    夜間も預かる保育園を選ばなければ夜勤をすることはありません。
    もちろん、幼稚園ならば子どもは15時前には帰りますから夜勤とはまったく無縁の世界です。
  2. 自分のやり方・ペースで仕事ができる
    看護師が2名以上いる保育園はあまりありません。
    つまり仕事を良くも悪くも自分で抱えられるので、自分のやり方を貫けます。病院ならばチームプレイですよね。
    自分のやり方の方がストレスがたまらない人には向いています。
  3. 子どもの成長に関与できる
    病院やクリニックは病気を治すところですが、保育園や幼稚園は無限の可能性のある子ども達を保育し教育するところです。ハイハイしかできなかった赤ちゃんが1年経てば歩き、簡単な言葉を話すようになります。
    このような人間の成長に最も大切な幼少期に関われるのがやりがいにもつながっていきます。

夜勤がなく、日勤のみで規則正しい生活を送れるというのは、病院勤務ではなかなか難しいので、保育園看護師最大の特徴にもなります。

保育園看護師のデメリット

下記にも出て来ますが、私が一番のストレスに感じたのは、「有識者でない人たちとともに働く」という部分です。
それを言い出したらもともこうもないじゃない!と言いたくなるかもしれませんが、実際他の保育園看護師の先輩達も、同じ理由でやめていきました。
保育士さんたちはあくまで「家庭の医学」「家庭の知識」を軸として動いています。私たちが持っている医療現場での常識が通用しません。

感染リスクの高い血液や嘔吐物を、何度いっても素手で触ってしまったり、傷に直接エタノールを塗りつけたり……。

そういう小さな「ちょっと待って」を、ひとうひとつ丁寧に勉強会で教えていく必要があります。

また、「教える」といっても一筋縄ではいきません。
相手はベテランの「お母ちゃん」なのです。
私のような小娘がひけらかす医学的根拠なんかより「長年の経験」を優先したくなるのも当然で、伝え方が悪いと、保育士さんたちから総バッシング。孤立します。

子どもや両親との関わりの難しさの他に、こういった難しさがあるところも、デメリットのひとつかもしれません。

  1. 給料が低くなる
    夜勤がなく、残業も少ないので、夜勤手当や残業代で稼ぐことはできません。
    保育士や幼稚園教諭は残業地獄というイメージがありますが、それは保育や教育に関わる準備をするからであり、看護師はクラス担任を持ったり、全員の連絡帳にメッセージを書いたりする仕事はありません。
  2. 医療行為を行わないのでスキルが身に付かない
    医療行為を行いたくない人には理想の職場ですが、逆に考えると最新の医療や薬に触れる機会がありません。
    子供が怪我をしても、消毒をして絆創膏を貼るくらいの応急処置しかしないので、看護師としてのスキルはアップしません。

保育園・幼稚園の看護師であるあるな悩み

同じ「保育園」(あるいは「幼稚園」)に勤務して同じ場所にいても、保育士などとは求められているものが違うため、看護師として働くことに悩みを持つ人もいるようです。

保育士との間に摩擦が起きる

保育士の人は残業も多く、持ち帰り仕事を結構しています。

事務仕事をしようにも日中は子どもたちにかかりきりになるので、時間外勤務が必須になります。

しかし、看護師の場合、何もなければむしろ暇であり(その方がいいわけで)、空いた時間を保育補助として埋めています。

薄給の保育士にとっては「何もしないのに高い給料もらいやがって!」という不満を持っている人もいるようです。

看護師として暇な方が保育園としては望ましい結果なのですが、そうなると保育士の人から「業務が軽すぎる」と不満が出るかもしれません。

看護業務以外にやりたくない保育業務がある

看護師の立場からすると、看護業務だけやることはできません。

緊急事態などない方がいいわけで、暇な時間はどうしても保育士の補助業務を行うことになります。

「なんでこんなことをしなければならないんだ」
「私の方が保育士よりも高い給料をもらっているのに下請け業務とは・・」
と不満を持つとやりがいがなくなります。

しかし、子どもたちにとっては保育士であるか看護師であるかは重要ではなく(乳児ならばわからないでしょうし)、誰でも「〇〇先生」です。

困っている子どもを「私の業務ではない」と無視することは、できないですよね。

看護業務のマニュアルがなくて困る

保育士や幼稚園教諭については1つの園に何名も(何十名も)いるので、共通の業務マニュアルのようなものがあり「この園のやり方!」というのが決まっていますが、看護師業務は完全に個人プレイになるので、自分でやり方を模索していかなければなりません。

看護師としてすべてを一人で責任を持つというのは、労働時間的には病院よりも楽かもしれませんが、精神的なストレスは時には大きくなるのかもしれません。

自分でより良い仕事を開拓できる人でないと、なかなか大変な仕事になります。

私は保育園の立ち上げから関わりましたので、まずは「保健マニュアル」を作るところからスタートしました。
それぞれの市役所から配布される「保健のしらべ」のようなものがあるのですが、まずはそれを穴が開くほどに熟読し、
保育園という場所では、どのような書類をどのような書式で作り、どれだけ保管し、どういう頻度で報告することが必要なのか。を把握します。
(ちなみにこれは市によって違います。)把握したらそれらの書類を作り、ファイリングしていくのですが……。
これが漏れているとまあ大変。監査でひっかかって、恐ろしいことになるので、責任重大です。

もちろん、「これって、これで合ってますか?」と聞ける相手がいないので不安も大きいですし、この作業、なかなか重労働です。

因みに読んでいてお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、保育園看護師をまともに勤め上げるためには、
結構なパソコンのスキルが必要だということも、ここに付け加えておきます。

働き続けても給料が上がらない

保育士ならば「主任」「リーダー」「教務」など役職があり、それともに役職手当がついていきますが、看護師の場合はそういう能力給の部分が固定されています。

年齢給の部分が上がっていくことはありますが、給与の上昇カーブは保育士と比べると緩いかもしれません。
薄給と批判される保育士ですが、それなりの役職まで上がればそこまで悪くはありません。

看護師は園に基本的に1名なので比較対象がなく、能力給をなかなかアップさせづらいという現実を踏まえてください。
病院にいれば役職とともにどんどん給料が上がっていったかもしれませんね…。

保育園・幼稚園の看護師が年収アップをするには転職必須

転職エージェントに相談する価値あり!

というわけで、平均しても病院やクリニックよりも年収が低い保育園看護師ですが、低い状態から収入を上げていくのは役職手当がつきにくいため、かなり難しそうです。

仕事内容と給料が見合っている、と満足しているのならばいいのですが、もっと稼ぎたい、でも病院看護師は嫌だ、という人は転職を考えるといいでしょう。

看護師専門の転職サイトや転職エージェントならば、希望に合った保育園看護師求人が見つかるはずです。

園に1人しかいない看護師ですから、厳選して確実にできる人を採用したいと思うはずで、それならば転職エージェントにお願いをして、能力がある人を、お金をかけて採用したいと思うかもしれませんね。

保育園のボーナスは基本的に夏冬の2回ですが、春に公務員のように0.5か月分などプラスして支給されるところもあるようです。
転職する場合、ボーナスをもらって辞めるべきなのかタイミングをよく考えてください。

以下に看護資格を持っていて保育園・幼稚園への転職を考えている方に向けておすすめの転職サイトを紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

レバウェル看護 派遣

レバウェル看護派遣画像
年代20代~50代 雇用形態派遣社員
対象エリア全国(主に関東・関西中心)
業界医療専門職事務/アシスタントその他

看護師の求人・転職・派遣ならMC─ナースネット

mcナースネット_バナー
年代20代~50代 雇用形態正社員・派遣社員
対象エリア全国どこでも
業界医療専門職その他

この2つは看護師専門の転職サイトとしてはトップレベルの求人数をほこっており、保育園や幼稚園看護師の案件も数多く揃っているので、なりたいと思っている方はとりあえず登録しておいた方が良いでしょう。

また合わせて以下の記事も読んでおく事をオススメします。

保育園・幼稚園の看護師の給料や仕事内容まとめ

保育園看護師の仕事内容と給料事情 まとめ
  • 保育園では法律で看護師を配置しないといけない場合がある
  • 幼稚園は同じような業務を「養護教諭」が行うケースが多い
  • 保育園看護師は医療行為ではなく(応急処置はあり)健康管理や健康相談が主業務
  • 夜勤がないので病院ほどきつくはない
  • 一方で、夜勤手当等がなくなるので収入が下がることが多い
  • 「看護師業務」以外にも保育の補助や雑用をやらされることもある
  • 暇なのは(けがや病気がないので)いいことなのだが激務の保育士がよく思わない可能性もある
  • 通達により准看護師の人も保育園看護師になれる
  • 職能給が上がりづらいので病院のような昇給がない可能性がある
  • 看護師専門の転職エージェントに登録して求人を探す
  • やりがいは何といっても子どもの成長に立ち会えることである

子どもが好きな人は小児科の看護師になるという方法もありますが、病気の子どもを看ることもありつらいという人もいます。

保育園ならば、病気とは関係なく、子どもたちが健康に過ごせてのびのびと成長することに寄与できます。

保育園看護師は、夜勤がなく土日も休み(土曜出勤は一部あり)なので、プライベートを重視したい人にもおススメです。

また歩けない赤ちゃんだった子どもたちが、立派に卒園式を迎えるというのは、まるで自分が親になったようで、病院やクリニック勤務では味わえない魅力、やりがいだと思います。です。

転職の際には、看護師資格以外に必要な資格はない(保育士資格は不要)、すぐに転職できるのもありがたいですよね。

  • 夜勤がないワークライフバランス
  • 子どもたちの成長に立ち会える
  • 病気や怪我の場面にあまり遭遇しない
  • しかも「看護師」として働ける

というのはこれ以上ないメリットだといえるでしょう。

この記事のアドバイザー yuzuka

yuzuka【元看護師】1991年生まれ。恋愛エッセイを中心に執筆する作家。
現在はネットでコラムを寄稿したり、書籍を出版したり、トークイベントに出演したり、舞台をプロデュースしてみたり……と、
女性の生き方を帰るきっかけとなるヒントをテーマに、活動の幅を広げている。
⇒Twitter https://twitter.com/yuzuka_tecpizza

人気BEST 15看護師転職サイトランキング