常勤と非常勤看護士の違いとは?現役看護士に聞いて徹底比較!

看護師常勤非常勤違い_徹底比較

看護師の働き方にはフルタイムで働く「常勤」とパート・アルバイトのように働く時間が短い「非常勤」があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

そこで現役看護師に常勤看護師と非常勤看護師の違いやメリット・デメリットを聞いてみました。どちらが自分に合うのか悩んでいる看護師の方は必見です!

看護師の働き方~常勤と非常勤の違いとは?

常勤と非常勤の違い、ご存知ですか?現役看護師の方にお聞きした所、実は何となくわかっているけど、正確にはわかっていないかも…という人が多いようです。

そこでまず常勤と非常勤の違いについて整理しておきましょう。

最大の違いは勤務時間

常勤看護師_非常勤看護師_勤務時間

常勤と非常勤の違いは、ズバリ「勤務時間」の違いです。

雇用形態 勤務時間
常勤 1週間で最大40時間
非常勤 1週間で40時間未満

1週間で5日勤務の場合、1日8時間働くと1週間で40時間となるので、その人は雇用としては「常勤の看護師」となります。

1日8時間働く人を「フルタイム」と呼び、短い時間で働く人を「パート」や「アルバイト」と呼びますが、実は必ずしも「常勤=正社員」ではありません。

例えば派遣会社に所属している看護師は派遣先の病院で働き、正社員と同じ時間働くことが多くあります。

それでも派遣社員は正社員ではないので、「常勤=正社員」ではないというわけです。

パート・アルバイト・派遣は非常勤

一般的にパートやアルバイト、派遣社員として働く場合は「非常勤」とみなされ、勤務時間は常勤よりも短くなります。

常勤と非常勤のもうひとつの違いは「いつまで雇ってもらえるのか」という点にあります。

常勤の場合は定年退職まで雇用される(=働ける)「無期雇用」ですが、非常勤(パート・アルバイト・派遣)は雇用の定めがある「有期雇用」です。

そのため、常勤(正社員)の方が収入は安定して得られます。

給与体系も大きく違う

常勤と非常勤では給与体系も大きく異なります。

常勤 非常勤
給与 月給制 時給または日給制
ボーナス 給与の3ヶ月分など ほとんどない
(ある場合でも寸志として5000円ほど)
昇給 年に数千円 ほとんどない
(ある場合でも時給が10円UPなど)
各種手当 残業手当・資格手当・職能手当など ほとんどない
退職金 勤続3年以上で支給
(支給条件は勤務先によって異なるが出るところが多い)
ほとんど出ない

非常勤は時給または日給制で、働いた時間数や日数に応じて支給されます。

そのため、連休や子どもの病気などで休んだ日が多い月は支給額が少なくなります。

一方で常勤看護師はボーナスや残業手当、昇給といったものが受け取れるので、給与の面では非常勤よりも優れていると言えるでしょう。

福利厚生も違う

福利厚生にはどこの企業でも導入しなければいけない「法定福利厚生」と、企業独自で実施する「法定外福利厚生」があります。

それぞれの内容は次の通りになっています。

法定福利厚生 法定外福利厚生
健康保険・介護保険
雇用保険
厚生年金保険
労災保険
住宅手当
家族手当
交通費
保養施設
社宅や寮の提供
など

法定外福利厚生は企業(経営側)によって異なるためここでは説明は省きますが、転職を考える際は交通費が全額出るかどうか、社宅や寮があるかどうかなどを確認することが大切です。

非常勤の社会保険の条件

法定福利厚生は「社会保険」と呼ばれるものになりますが、常勤と非常勤では加入条件が大きく異なります。

社会保険 常勤 非常勤
健康保険 全員が加入 1週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が常勤の4分の3以上あること(※)
雇用保険 全員が加入 雇用期間が31日以上あること
1週間の労働時間が20時間以上あること
厚生年金保険 全員が加入 1週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が常勤の4分の3以上あること(※)
労災保険 全員が加入 全員が加入

(※)健康保険と厚生年金保険は、労働日数と労働時間が4分の3未満でも加入するには1週間の労働時間が20時間以上、1ヶ月の給与が88,000円以上、勤続1年以上など多くの条件をクリアする必要があります。

(2019年9月現在の内容です。今後変更になる可能性があります)

育児休暇・介護休暇について

育児休暇については、常勤でも非常勤でも同じ勤務先で1年以上働いていて、子どもが1歳の誕生日を迎えた後も引き続き働いていることなどの条件を満たせば取得できます。

また、介護休暇も常勤・非常勤ともに同じ勤務先で1年以上働いていて、介護休暇開始予定日から93日を経過する日以降も引き続き働いていることなどの条件を満たせば取得できます。

ただ、育児休暇や介護休暇中に受け取る給付金は給与を元に計算されます。

そのため、月給制で給与が多い常勤は育児・介護休暇中の給付金は多く受け取れますが、非常勤の場合は給付金の額が常勤よりも少なくなります。
(2019年9月現在)

非常勤は転職時に不利な場合も

常勤看護師として働いている人が転職する場合は前職の給与や勤続年数を考慮されることが多いため、転職したことで給与が大幅に下がるという心配は少ないです。

また、現場での経験や研修受講実績、役職なども転職時にはプラスになります。

一方、非常勤の場合は研修を受講したり、スキルアップしたりする機会が少ない上に役職に就いていることもほとんどないため、転職時には常勤よりも不利だと言えます。

それでも非常勤から常勤に転職してキャリアを積み上げることで、収入UPを狙うことは可能なようです。

常勤・非常勤看護師のメリットとデメリットを徹底比較

常勤看護師_非常勤看護師_メリットデメリット

では続いて現役看護師に聞いた、常勤看護師と非常勤看護師が持つ、それぞれのメリットとデメリットを比較して紹介していきます。

常勤看護師のメリットとデメリット

常勤看護師には次のようなメリットがあります。

  • 給料が月給制なので休みが多い月でも収入が減らない
  • ボーナスや退職金が支給される
  • 無期雇用なので定年まで長く働ける
  • 厚生年金など福利厚生が充実している
  • 昇進・昇格が可能で、やりがいのあるポストに就ける
  • 基本給が高い上に資格手当や役職手当などが付き、同年代の人よりも年収が高い
  • 育児休暇中も給付金が多く支給されるため、結婚・出産をしても継続して働きやすい

このように多くのメリットがある反面、次のようなデメリットもあります。

  • 研修や会議など看護師本来の業務以外の用事が多い
  • 交代勤務に就くことが多い
  • 非常勤と比較すると責任が重い

非常勤看護師のメリットとデメリット

次に非常勤看護師のメリットを見てみましょう。非常勤看護師には次のようなメリットがあります。

  • 勤務時間が短いので、子育てや家庭を優先できる
  • 日勤が多く、夜勤や交代勤務が少ないので身体が楽
  • 責任あるポストに就くことが少ないので精神的な負担が少ない
  • 非常勤でも条件によって有給休暇や産休・育休などが取れる

一方、次のようなデメリットがあります。

  • 給料は時給で計算されるので、休みが多い月は収入が減る
  • 勤務時間などの条件によっては社会保険(厚生年金など)に加入できない
  • 昇進や昇格がない
  • 看護師としてのスキルアップが図れない
  • 育児・介護休暇の給付金が少ない

このように常勤看護師と非常勤看護師にはそれぞれ異なるメリットやデメリットがあるので、一概にどちらがおすすめとは言えません。

ただ安定や収入が欲しい方は常勤看護師に、子育てや家庭を優先したり、自分の時間が欲しい方は非常勤看護師に転職した方が良いでしょう。

転職を考えている方は以下の看護師転職サイトや記事を参考にしてみるといいかもしれません。

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転職・就職をするなら常勤・非常勤看護師のどちらがいい?

とはいえ常勤看護師も非常勤看護師もどちらにもメリットとデメリットがあるので、もし転職するならどちらがいいのか迷ってしまいますね。

そこで現役の常勤看護師からいただいたアドバイスを掲載しておきますので、良ければこちらも参考にして下さい。

常勤看護師からのアドバイス

看護師Sさん

看護師の約80%は常勤として働いています。現役の常勤看護師の意見としては、よく次のような声が上がっています。
  • 常勤看護師は責任が重くて大変さもあるけれど、研修や経験を積むことでキャリアアップできるので長い目で見るとプラスになると思います。
  • 常勤なら育休がしっかり取れて、その間も一定額の収入があるので安心です。非常勤なら収入が大幅に減る可能性がありますが、それがないのが常勤の良さだと思います。
  • 看護師の仕事に慣れない時は劣等感を感じたこともありますが、長く勤めることで役職にも就けるようになりました。年収が増えたので子どもの教育費や老後資金を貯めることができるので常勤でよかったと思います。常勤ならボーナスや退職金が出るのも大きな魅力です。

このように大変さはあるものの、常勤看護師ならではの安定や収入といった、プラス面を大きい感じている人は多いようです。

非常勤看護師からのアドバイス

非常勤看護師Tさん

常勤看護師から非常勤看護師に転職して5年になりますが、常勤とは違った魅力がありますよ。非常勤をやっている人からは以下のような声が多いです。
  • 子どもが小学校低学年で下校後は家にいてあげたいので近くのクリニックでパートで働いています。常勤看護師と違って残業がなく、夕方は子どもと過ごせるのでありがたいです。
  • 常勤だと夜勤や早出・遅出など交代勤務が入るので、私のように親の介護をしていると継続するのが難しくなります。デイサービスに預けられない日は自宅で介護しなきゃいけないので、非常勤看護師ならではの週3勤務が助かっています。
  • 1日7時間のパートで週35時間働いています。時給なのでGWや年末年始など休みの多い月は収入が減ってしまうのがつらいですね。もう少し収入を増やしたいけれど、そうなると常勤の方がいいのかな~と悩んでいます。

どうやら現役非常勤看護師の方は、残業の少なさや自分の生活にゆとりが持てる点をメリットに感じている方が多いようです。

ただ上記の口コミにもある通り、常勤と比べて収入が少ないという点はデメリットですね。

補足:夜勤専従看護師は常勤?非常勤?

最近増えている「夜勤専従看護師」は常勤でしょうか?非常勤でしょうか?結論から言うとどちらもあります。

夜勤専従看護師の最大の特徴は、常勤でも非常勤でも勤務日数が少ないのに高収入という点です。

たとえば常勤なら月に9回出勤するだけで40万前後もの給料を得られるケースがほとんどです。非常勤の場合も1勤務で3万~4万ほどの給料をもらえます。

普通の常勤看護師なら月に22回出勤しなくてはいけない事や、非常勤でも月5回働くだけで20万前後の給料を稼げると考えれば、最近は夜勤専従看護師の人気が出てきているのも納得できます。

もちろん夜勤ならではの大変さはありますが、夜に起きているのが苦痛じゃない方は半分以下の出勤で高額の給与を得ることができる夜勤専従看護師を目指してみるのも良いでしょう。

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自分にはどんな働き方が合っているか考えるのが大事

看護師の仕事は複雑で多岐にわたります。職場(病院の規模や配属される科など)によっても働きやすさやストレスの度合いが異なるものです。

もし今の職場でつらいと思うことがあるなら「パートで気楽に働きたい」と考えるのもひとつの方法ですが、配属先を変えてもらうとか、介護休暇(親の介護の場合)などの制度を利用するといった方法もあります。

また、常勤や非常勤のままで働くにしても、転職することで同じ待遇のままでも働きやすさも大きく違ってきます。自分に合った働き方を考えてみましょう。

自分の中の優先順位を整理しよう

あとそれに上記に加えて、自分が看護師としてどんな仕事をしたいのか、どのような働き方をしたいのかをもう一度考えてみることが大切です。また、「収入」「家族との時間」「看護師としてのキャリアアップ」など、何を最優先にすべきなのかも考えてみましょう。

例えば子育て中はなるべく早く家に帰りたいという場合は、パートとして非常勤で働く方法がオススメです。

ただしこちらは前述した通り常勤に比べると給料は少なくなりますので、シングルマザーで収入が必要というような人は、保育所がある病院で常勤として働く方がいいでしょう。

常勤と非常勤看護士の違い?現役看護士に聞いて徹底比較!~まとめ

今回は常勤看護師と非常勤看護師の違いや、それぞれが持つメリットやデメリットについて比較しました。

常勤と非常勤の違いは労働時間の長さによって分けられ、1週間の労働時間が40時間を超える場合は「常勤」になり、それ未満の場合は「非常勤」になります。

常勤にも非常勤にもそれぞれのメリット・デメリットがありますが、長い目で見ると常勤の方が収入が高く、福利厚生も充実していますし定年まで働けるといったプラス面が多くあります。

ただ非常勤の方が重い責任や残業などがないので働きやすいです。この辺りは自分との相性もあるので、「自分の状況では非常勤でしか働けない」と決めつけずに一度転職サイトのアドバイザーに相談してみましょう。

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